2009年08月30日

Babadu『Babadu!』

ハワイアンAOR、幻のアルバムが狂喜乱舞のCD化☆Babadu『Babadu!』
ババドゥ!
発表年:1979年
ez的ジャンル:ハワイアンAOR
気分は... :選択の日ですが...

サッカー好きにとってはいよいよリーガ・エスパニューラが開幕ですね。
バルサの連覇は?バブリー・レアルは機能するのか?俊輔の活躍は?と話題に尽きないシーズンになりそうです。

その前に今日の深夜はイングランド・プレミア・リーグのいきなりの大一番「マンチェスター・ユナイテッド対アーセナル」を興奮しながら観戦していました。ガナーズ・ファンの僕としては自らのミスで自滅したガナーズの敗戦は、少しモヤモヤ感が残ります。

さて今日は去り行く夏のラストに今夏最大の目玉作品を紹介します。
遂に実現したハワイアンAOR、幻のアルバムのCD化Babadu『Babadu!』(1979年)です。

多くのAORファンがこのCD化に歓喜、狂乱しているのでは?

僕自身はBabaduについて、本名Solomon K. Davis III であり、本作『Babadu!』をリリースしたハワイ出身のシンガー・ソングライターであるという事しか知りません。

それでも本作『Babadu!』は、先日紹介したKalapana『Kalapana』Macky Feary Band『Mackey Feary Band』Tender Leaf『Tender Leaf』Lemuria『Lemuria』らと並ぶハワイアンAORの最高峰であると認識しています。

こうして眺めてみると、ハワイアンAORの名作の法則は「アーティスト名がアルバム・タイトル」かもしれませんね(笑)

本作『Babadu!』は元Kalapanaのメンバーであり、その後Lemuriaを率いたキーボード奏者Kirk Thompsonがプロデュースしています。レコーディング・メンバーにもLemuriaのメンバーが名を連ねています。

ジャケ写真そのままの少しイナたいハワイアンAORって感じが好感持てますね!

「Words To A Song」「All I've Got To Give」以外はBabaduのオリジナルです。

全曲紹介しときやす。

「We're Not To Blame」
ハワイアンAOR好きにはグッとくるメロウ・チューン。メロディ、サウンド的にはMacky Feary Bandあたりと一緒に聴きたくなりますね。

「Words To A Song」
元Country ComfortのメンバーBilly Kaui作品のカヴァー。前年に若くして亡くなったKauiの追悼の意を込めたカヴァーのようです。その追悼ムードをぶち壊すようで恐縮ですが、Jorge Santana「Sandy」あたりとセットで聴きたくなる軽快なグルーヴにグッときます。

「Lost In A Dream Of Love」
少しイナたいソウルフルな仕上がりが印象的です。案外この雰囲気こそがBabaduらしさなのかもしれませんね。

「Forget Leaving」
僕の一番のお気に入り。ハワイアンAOR好きは100%気に入るでしょう。Kalapanaとセットで聴きたいですね。

「I've Got My Roots」
ファンキーな仕上がりにそそられます。ソウルフルなBabaduのヴォーカルがグッド!Kirk ThompsonはBabaduを"Macky FearyStevie Wonderの融合"と評したようですが、その雰囲気を最も実感できるのが本曲だと思います。

「I Did The Right Thing」
哀愁モードのスロウ・チューン。少しハスキーなBabaduのヴォーカルとマッチしていますね。

「I Love Music」
ファンキーなソウル・チューンに仕上がっています。思わず"ハワイアン・ソウル"と評したくなりますね。

「All I've Got To Give」
Lemuriaの名曲!オリジナルLemuriaヴァージョンは既に紹介済みですね。聴いた限りではオリジナルのオケをそのまま二次活用しているように思えるのですが...オリジナルと聴き比べてみるのも楽しいのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=_zpf-EYVauI

いよいよ国民の選択の日ですね。
僕はさっさと投票を済ませて、今日は知人宅でBBQパーティーを楽しんできま〜す。天候が少し心配ですが...
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2009年08月29日

Smooth Reunion『Cleaning Up the Business』

Steely Danファンはニンマリ...☆Smooth Reunion『Cleaning Up the Business』
クリーニング・アップ・ザ・ビジネス
発表年:2008年
ez的ジャンル:スウェディッシュSteely Danフォロワー
気分は... :Steely Danフォロワーはやはり気になります!

今回はSteely Danファンの間では既に話題のアルバムSmooth Reunion『Cleaning Up the Business』です。

Smooth Reunionは、Josef MelinSamuel Andreの二人から成るスウェーデンのユニット。

2007年にデビューEP『Scandinavian Bus Mentality』をリリースし、一部ファンの間で注目されました。そして、初のフルアルバムとなる本作『Cleaning Up the Business』を昨年末にリリースし、多くのSteely Danファンのハートを射抜いたようです。

僕がこのユニットを知ったのは、今年の初旬に行ったCDショップの試聴コーナーでした。ジャズ/フュージョンの売場で"北欧のSteely Dan"というPOPの言葉に思わず試聴してしまいました。"Steely Dan"の言葉に弱いのはオヤジ・リスナーの宿命かもしれません(笑)

確かに、このメロディとサウンドはSteely Danファンには相当グッときますね!ヴォーカルはDonald Fagen『The Nightfly』のようなクセはありませんが...

多くの方がご指摘のとおり、Samuel Purdey『Musically Adrift』以来の本格的Steely Danフォロワーという気がします。メンバー本人もSteely Dan好きを自認しているようですね。

クラブジャズ世代の若いリスナーの方はSteely Dan云々を抜きにしても楽しめると思います。UKの2人組Talcあたりが好きであれば気に入るでしょう。

音楽の流行が変化しても、こういったサウンドには普遍的ニーズがあるのでしょうね!

全曲紹介しときやす。

「BMPD」
Steely Danファンはニンマリのオープニング。ミドル・テンポの展開、サビでの女性コーラスの絡み、ホーン・セクションの使い方、ギター・ソロまでSteely Danしてます。唯一欠けているのは素直ではないひねくれ具合でしょうか(笑)

「Future Offence」
Donald Fagen『The Nightfly』と一緒に聴きたくなる曲ですね。テンポ的には「I.G.Y.」、曲調的には「Green Flower Street」ってところでしょうか。

「When You Hit That 6th Note」
Steely DanというよりAORファン向けのアーバン・メロウな仕上がり。どこまでもメロウに迫ります。

「Video Band」
ギターの感じが"Smooth Reunion版「Peg」"って雰囲気ですね。

「Mr. Mullet」
「A Very Symmetetrical Place」
ピアノを中心としたメロウ・フュージョン風の仕上がり。CDショップのロック売場ではなく、ジャズ/フュージョン売場に置かれているのが理解できます。

「Career Thoughts」
Steely Danフォロワーではなく、Smooth Reunionとしての魅力を堪能できる哀愁チューン。

「The Connection」
唯一YouTubeで見つかった彼らの楽曲。この曲はSteely Danと言うより、Jamiroquaiフォロワーって感じですよね。多少スマートですが...
http://www.youtube.com/watch?v=I3mc6yTvU8U

「You're Out Of Business」
スウィンギーなイントロから、メロウなミッド・グルーヴへ展開していきます。派手さはありませんが惹かれます。

「Difficult/Dangerous/Beautiful」
ラストはピアノの弾き語りによる美しくロマンティックなバラード。AORファンはグッとくるはずです。

最後に彼らのMySpaceを紹介しておきます。本作収録の楽曲を何曲か試聴できます。
http://www.myspace.com/smoothreunion
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2009年08月28日

Pigbag『Dr. Heckle and Mr. Jive』

ポスト・パンク以上の魅力を持ったUKジャズ・ファンク☆Pigbag『Dr. Jeckle And Mr. Jive』
Dr. Heckle and Mr. Jive
発表年:1982年
ez的ジャンル:ポスト・パンク系UKジャズ・ファンク
気分は... :CM曲のイメージだけではありません...

今日はThe Pop Groupの流れを汲むグループの1つ、Pigbagのデビュー・アルバム『Dr. Jeckle And Mr. Jive』(1982年)です。

Pigbagと言えば、元Pop GroupのベーシストSimon Underwoodが率いたグループとして有名ですね。ただし、Simon UnderwoodがPigbagを結成した訳ではありません。グループ自体は1980年にChris Hamlinが結成したものであり、1981年になってPop Group分裂後のSimonが加入したというのが経緯です。

1981年にシングル「Papa's Got A Brand New Pigbag」でデビュー。タイトルは勿論、James Brownの人気曲「Papa's Got a Brand New Bag」に因んだものです。このデビュー曲は当時ホンダのスクーター「リード」のCM曲にも使われていたので知っている方は意外に多いのでは?

1982年に今日紹介するデビュー・アルバム『Dr. Jeckle And Mr. Jive』をリリースし、再リリースされた「Papa's Got A Brand New Pigbag」がUKシングル・チャート第3位の大ヒットとなりました。

「Papa's Got A Brand New Pigbag」
http://www.youtube.com/watch?v=gNDccgakPvo

その後2ndアルバム『Lend An Ear』(1983年)をリリースしますが、同年にグループは分裂してしまいます(分裂後もPig Bag名義のアルバムが何枚かリリースされています)。

ブリストル出身のポスト・パンクの最重要グループPop Groupが分裂して、メンバーがRip Rig & PanicPigbagMaximum Joyといったグループへ分散していきましたが、認知度が最も高いのはPigbagでしたね。

当時の僕は"PigbagよりもRip Rig & Panicでしょ!"というスタンスでした。Rip Rig & Panicには、Pop Groupの持つポスト・パンクなアヴァンギャルド性を継承しているグループというイメージがあったもので。また、The SlitsのAri UpやNeneh Cherryが参加していた点も大きかったかもしれません。

当時は軽視していたPigbagでしたが、今聴いてみると僕が甘かったと反省せざれるを得ません。「Papa's Got A Brand New Pigbag」からイメージされるサウンドは、Pigbagの一側面に過ぎませんでした...

ジャズ・ファンクをベースに当時流行のファンカラティーナやトライバルなエッセンスも取り入れたアバンギャルド・サウンドは今聴いても十分刺激的です。特に時代を相当先取りしたトライバル・サウンドの先進性には驚かされます。

ポスト・パンク好きの方以外に、Fela Kutiのアフロ・ビートやトライバル・ハウスが好きな方が聴いても楽しめると思います。

本作『Dr. Jeckle And Mr. Jive』時点のメンバーは、Simon Underwood(b、vln、cello)、Chip Carpenter(ds、per)、James Johnstone(as、g)、Rodger Freeman(tb、key、p)、Ollie Moore(ts、cl)、Chris Lee(tp、per)の6名。さらにオリジナル・メンバーのChris Hamlinがボーナス・トラック「Papa's Got A Brand New Pigbag」にのみ参加しています。

全曲紹介しときやす。

「Getting Up」
シングルにもなったオープニング。Haircut 100に代表されるポップなファンカラティーナとは異なる、苦味の効いたジャズ・ファンク風味のファンカラティーナといった感じです。

「Big Bag」
アルバム中でも一、二を争う格好良さ!スリリングかつアヴァンギャルドなジャズ・ファンク・チューンに仕上がっています。

「Dozo Don」
妖しいトライバル・サウンドが今聴くと相当いいですね。当時はこのあたりのアバンギャルド性に対する認識が低かったのかもしれません。

「Brian The Snail」
1920〜30年代の雰囲気がだんだんダーク・ムードに包まれ、一気にトライバルなアヴァンギャルド・ワールドへ...Pop Group好きの人にはたまらない雰囲気なのでは?

「Wiggling」
個人的にはアルバムのハイライト。完璧にハウスを先取りしたサウンドですね。トライバル・ハウス好きの人が聴くとグッとくると思います。エレクトリック・マイルスとポストパンクとハウスが出会ったような楽しさがあります。

「Brazil Nuts」
タイトルはブラジルですが、それ程ブラジルっぽくありません(笑)。むしろ、Fela Kutiのアフロ・ビートあたりと一緒に聴きたくなる曲ですね。

「Orangutango」
「Wiggling」と並ぶ僕のお気に入り。トライバル・ハウスのプロトタイプのようにも聴こえるスリリングなジャズ・ファンク。アシッドなリズムには中毒性があります。

「As It Will Be」
ラストはダビーなファンカラティーナとでも表現したくなるアヴァンギャルドな仕上がり。Pop Group好きの人はこういった曲が好みなのでは?

CDには「Whoops Goes My Body」「Sunny Day (12" Version) 」「Another Orangutango (remix) 」「Papa's Got A Brand New Pigbag」の4曲がボーナス・トラックとして収録されています。

特に1stシングル「Papa's Got A Brand New Pigbag」、2ndシングル「Sunny Day (12" Version) 」が嬉しいですね。

「Sunny Day (12" Version) 」
http://www.youtube.com/watch?v=aDdc7IGdtj4

順序が逆になってしまいましたが、The Pop Groupもそのうち紹介しますね。
posted by ez at 01:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月27日

Maze Featuring Frankie Beverly『Maze Featuring Frankie Beverly』

Frankie Beverly率いるMazeのデビュー作☆Maze Featuring Frankie Beverly『Maze Featuring Frankie Beverly』
Maze
発表年:1977年
ez的ジャンル:西海岸系メロウ・ソウル
気分は... :夏の終わりに...

急にBS放送の観られなくなり、少しイラっとモード...
WOWOWで映画『PEACE BED アメリカVSジョン・レノン』を観ようと思っているのに...

Frankie Beverly率いるMazeの4回目の登場です。
これまで当ブログで紹介してきたMaze作品は以下の3枚(発表順)。

 『Joy and Pain』(1980年)
 『Live In New Orleans』(1981年)
 『Silky Soul』(1989年)

4枚目に紹介するのは彼らのデビュー・アルバム『Maze Featuring Frankie Beverly』(1977年)です。

決して派手なデビュー作ではありませんが、Mazeらしいメロウ・グルーヴとイナたいソウル・フィーリングが魅力のアルバムだと思います。

Mazeのアルバムはいつ聴いてもグッとしますね。
コレって作品が無いのも事実ですが、どの作品を聴いても一定以上の満足感を得られます。

本作『Maze Featuring Frankie Beverly』もクラシック級キラー・チューンには欠けますが、どの曲もそれぞれ味わい深い仕上がりになっています。特に「Happy Feelin's」「Lady of Magic」といったMazeらしいメロウ・チューンや、「While I'm Alone」「Look at California」 といったラテン・フレイヴァーの効いた楽曲にグッときます。

夏の終わりを迎えようとしている今の時期にピッタリなアルバムだと思います。

全曲紹介しときやす。

「Time Is on My Side」
軽快な中にアーシーな雰囲気が漂うファンク・チューン。初期Mazeらしいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=-7FakTRV3ZA

「Happy Feelin's」
オススメその1。本作で一番好きなメロウ・グルーヴ。ファンの間でも人気の高い1曲なのでは?僕がMazeに求めるメロウネスを存分に堪能できます。2Pac「Can U Get Away」等のサンプリング・ネタになっています。
http://www.youtube.com/watch?v=pq5zgqmzWSI

2Pac「Can U Get Away」
 http://www.youtube.com/watch?v=DyHSpNqRo_I

「Color Blind」
明るく開放的なファンキー・グルーヴ。どこかイナたくリラックスした雰囲気が印象的です。
http://www.youtube.com/watch?v=eHDJgz3l_58

「Lady of Magic」
オススメその2。メロウネス溢れるスロウ・チューン。誰もいない浜辺で過ぎ行く夏を思いながら聴くとピッタリな雰囲気です。
http://www.youtube.com/watch?v=mWWllW6SrG8

「While I'm Alone」
オススメその3。シングルとして全米R&Bチャート第21位になっています。軽くラテン・フレイヴァーの効いた仕上がりがいいですね。Nate Dogg「G Funk」のサンプリング・ネタにもなっています。
http://www.youtube.com/watch?v=5koxNckug1E

Nate Dogg「G Funk」
http://www.youtube.com/watch?v=BCD24VQhGW4

「You」
オススメその4。ライトタッチの哀愁グルーヴ。やや地味な印象も受けますが、どこか捨て難い魅力を感じます。
http://www.youtube.com/watch?v=enEBzTtqzU4

「Look at California」
オススメその5。夏の終わりにピッタリな哀愁スロウの前半からノリの良いラテン・グルーヴの後半への流れがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=gImPnQ6BDZw

いつ聴いても安定感抜群のMazeでした。
posted by ez at 00:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月26日

Lou Donaldson『Alligator Bogaloo』

人気のタイトル曲を含むソウル・ジャズの代表作☆Lou Donaldson『Alligator Bogaloo』
Alligator Bogaloo
録音年:1967年
ez的ジャンル:グルーヴィー・ソウル・ジャズ
気分は... :オルガン・ジャズ好きにはたまりません!

ジャズ・アルトサックス奏者Lou Donaldsonの3回目の登場です。

今回はその後のソウル・ジャズ路線に弾みをつけたアルバム『Alligator Bogaloo』(1967年)です。

ソウル・ジャズを代表するアルバムとしてお馴染みですね。僕もLou Donaldsonのアルバムと言えば、妖しげに女性が舞うジャケも含めて本作が真っ先に思い浮かびます。

本作のヒットを受けて、その後も当ブログで紹介済みの『Mr. Shing-A-Ling』(1967年)、『Midnight Creeper』(1968年)といった同路線のアルバムをレコーディングしています。

本作『Alligator Bogaloo』のメンバーは、Lou Donaldson(as)以下、Melvin Lastie, Sr.(cor)、 George Benson(g)、Lonnie Smith(org)、Leo Morris(Idris Muhammad)(ds) というクインテット編成です。

全体的にはLonnie Smithの活躍が目立ちますね。Lonnie Smithのリーダー作と錯覚しそうなくらいオルガン・ジャズを堪能できます。

そんなLonnie Smithに負けじと、主役のLou Donaldsonもブルージー&ソウルフルな演奏を聴かせてくれます。
あとは当時は無名であったGeorge Bensonのギターがフレッシュです。

当時はコアなジャズ・ファンからは敬遠されたアルバムらしいです。でも、このソウル・ジャズ路線が数十年後に若いクラブ・ジャズ/モッド・ジャズ/Hip-Hopファンから支持されるというのが面白いですね。

ヒップなソウル・ジャズを堪能しましょう!

全曲紹介しときやす。

「Alligator Boogaloo」
ビルボードのシングル・チャートにもチャート・インしたタイトル曲(Lou Donaldson作)。前述の通り、ソウル・ジャズ路線を決定付けた代表曲であり、クラブ・ジャズ・ファンからの人気も高いクラシックです。演奏全体のヒップかつレイジーな雰囲気がいいですね。ソウルフルなLou Donaldsonのサックスに加えて、BensonのギターとSmithのオルガンが実に小粋ですね。
http://www.youtube.com/watch?v=pa_J9ZRmrHA

「One Cylinder」
ヴァイヴ奏者Freddie McCoyの作品。オリジナルはFreddie McCoy『Peas'n Rice』に収録されています。Smithのオルガンを中心としたブルージー&ソウルフルなグルーヴ感がグッド!そのカッチョ良さはMC Solaar「Qui Seme Le Vent Recolte Le Tempo」等のサンプリング・ネタとして使われていることでも証明済みです。

MC Solaar「Qui Seme Le Vent Recolte Le Tempo」
 http://www.youtube.com/watch?v=s4bPWcojrlQ

「The Thang」
BensonのギターとSmithのオルガンが牽引する軽快なスウィンギー感が印象的です。Lou Donaldson作。

「Aw Shucks!」
Lonnie Smith作。演奏の主役もSmithですね。オルガン・ジャズ好きにはたまらないソウル・ジャズになっています。本来の主役Donaldsonのブルージーなプレイもグッド!

「Rev. Moses」
軽快なスピード感がいいですね。はつらつとしたBensonのギターが印象に残ります。Lou Donaldson作。

「I Want a Little Girl」
Murray Mencher/Billy Moll作のスタンダード。他の曲とは異なり、スタンダード然としたロマンティックな演奏を聴くことができます。

ところで、何故本作の"ブーガルー"の表記は"Boogaloo"ではなく"Bogaloo"なんですかね?
posted by ez at 00:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする