2009年08月24日

Speech『Speech』

Arrested Development解散後のソロ第1作☆Speech『Speech』
Speech
発表年:1996年
ez的ジャンル:オーガニック系Hip-Hop
気分は... :フリーダム!

いよいよイタリア・サッカーのセリアAが開幕!
ついに日本代表に召集された森本貴幸の開幕戦「カターニア対サンプドリア」をTV観戦。いきなりサンプドリアに先制点を与えてしまったホームのカターニアでしたが、前半終了前に森本のゴールで同点!最終的には1対2で敗れてしまいましたが...

おそらく欧州主要プロリーグで、エースFWとして開幕スタメンを任され、重圧の中で同点ゴールを決めてしまうところに、森本の才能と運の強さを感じます。

オランダで4戦連続ゴールを決めた本田圭佑と共に、日本代表の救世主として期待してしまいます。

さて、今日はArrested DevelopmentのリーダーSpeechの1stソロ・アルバム『Speech』(1998年)です。

Speechのソロ作の紹介は、『1998 Hoopla』(1998年)に続き2回目となります。

日本ではそこそこ売れたものの、本国アメリカではArrested Development時代のような商業的成功を収めることのないSpeechのソロ活動ですが、逆に自分の伝えたい音楽をマイ・ペースで作っている感じで好きです。

Hip-Hopアルバムと呼ぶより、オーガニック・ソウルあるいは黒人SSWのアルバムと呼んだ方がしっくりくるSpeechのソロ・アルバムですが、ソロ第1作の本作はかろうじてHip-Hopアルバムになっていますかね(笑)

Speechのソロ作って、彼の等身大の生き方を反映した自由かつポジティヴな雰囲気が魅力ですね。くよくよ悩んでいる時なんかに聴くと楽観的な気分になれるし、近視眼的に物事を考えて自分の視野が狭くなっている時なんかに聴くと視界が開けてきます。

メイン・ストリームの音楽からはどんどん離れていくSpeechのソロ活動ですが、自由で前向きなメッセージはいつ聴いても心に響くと思いますよ!

フリーダム!

全曲紹介しときやす。

「Can U Hear Me?」
マクロフォン、チェック、聞こえるかい!小粋なオープニングじゃありませんか。Pappa Johnをフィーチャー。
http://www.youtube.com/watch?v=YCRo_QjMSCE

「Ask Somebody Who Ain't (If U Think the System's Workin'...) 」
Arrested Development時代からのファンはグッとくる土の臭いのするHip-Hopチューン。前述のフリーダムな魅力に溢れた1曲だと思います。サイコー!
http://www.youtube.com/watch?v=X8-U82l4RHA

「Filled with Real」
シンプルな問い掛けにグッときます。黒人と白人の違いはあれどサウンド的にはG. Love & Special Sauceあたりとの共通点も感じてしまうのは僕だけでしょうか?

「Why U Gotta Be Feelin Like Dat」
Hip-Hopという点で考えれば、一番フツーにHip-Hopしている仕上がりなのでは?Pappa Johnをフィーチャー。

「If U Was Me」
Fugeesあたりにも通じる汎アメリカ的な魅力がある仕上がりです。このタイプの曲の僕のツボです。
http://www.youtube.com/watch?v=MqfBgQxSo2Q

「Impregnated Tid Bits of Dope Hits」
本作ではラッパーと言うよりもシンガーのイメージが強いSpeechですが、本曲では巧みなフロウを聴かせてくれます。

「Let's Be Hippies」
そのメッセージに魅了されるフォーキー・チューン。本作がHip-Hopアルバムと枠を飛び越えて、SSW的な要素を持ったアルバムであることを実感できる1曲なのでは?

「Freestyle #8 from Speech's Vault」
ラッパーのSpeechのスキルを楽しみましょう。

「Like Marvin Gaye Said (What's Going On) 」
本作のハイライト。Marvin Gayeのトリビュート・アルバム『Inner City Blues』にも収録されていた名曲「What's Going On」をモチーフにした楽曲です。他のアーティストがこのような曲を演ったならば抵抗感を感じてしまうかもしれませんが、Arrested Development時代の活動も含めて、Speechならば許せてしまいますね。
http://www.youtube.com/watch?v=xIG6Qgntm44

「Hopelessly」
Speechらしい浮遊感のあるフロウがいい感じのライト・タッチな仕上がり。

「Insomnia Song」
Speechらしくはありませんが、ジャジーな疾走感が何ともカッチョ良いっす!

「Poor Little Music Boy」
SpeechならではのアーシーなフォーキーHip-Hop。皆に生きるパワーを与えてくる曲ですね。落ち込んだ時に聴くと、優しくあなたを慰めてくれる曲だと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=W9QAcuF7G40

「Ghetto Sex」
こういった曲は一般的なHip-Hopリスナーにも受けいられるのでは?

「Tell Me Something (Let Me Know)」
このあたりのスマートさは、Arrested Development時代には聴かれなかった、ソロならではの仕上がりでは?
http://www.youtube.com/watch?v=3PlbvsEeHuc

「Running Wild」
Laurneaの女性ヴォーカルをフィーチャーしたSpeecらしいフリーダムな仕上がり!Laurneaの参加でソウルフルな魅力がアップしています。
http://www.youtube.com/watch?v=CKEf66jQ234

「Another Day At The Podium」
多分、この曲はボーナス・トラックだと思います。アングラ・ジャジーHip-Hopファンが歓喜するインスト・チューン。

『1998 Hoopla』のimeem音源もアップしましたので、興味がある方はご参照下さい。
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2009年08月23日

Dave Mason『Let It Flow』

夏向けのDave Mason作品☆Dave Mason『Let It Flow』
Let It Flow
発表年:1977年
ez的ジャンル:夏向けロック・アルバム
気分は... :徐々に回復中...

昨日から体調不良から徐々に回復中...

昨晩は多摩川花火&たまがわ花火大会があり、自宅近くから鑑賞していました。わざわざ人ごみの中に観に行く気はしませんが、自宅そばから観ることができるのはラッキーです。

さて、Trafficの元メンバーDave Masonの2回目の登場です。

『It's Like You Never Left』(1973年)に続いて紹介するのは、『Let It Flow』(1977年)です。

前にも書きましたが、Steve WinwoodDave MasonJim Capaldiといった元Trafficメンバーのソロ作の中で、Dave Masonを聴く頻度が最も多いですね。僕自身はSteve Winwoodに一番思い入れがあるはずなんですが...自分でも不思議です。

Dave Masonのソロ作の中では、前回紹介した『It's Like You Never Left』(1973年)がダントツで好きなのですが、本作『Let It Flow』(1977年)も夏向けアルバムとしてオススメしたい作品です。

アルバム毎に雰囲気が異なるDave Masonですが、本作『Let It Flow』はジャケの雰囲気そのままに海の香りが漂う仕上がりです。ウエストコースト・ロックやハワイアンAORと一緒に聴きたくなる夏向けのアルバムだと思います。僕の中ではDave Mason版AORアルバム的な位置づけです。そんな中でも適度にレイドバックしているのがMasonらしいのでは?

Dave Mason以下、Mike Finnigan(key、vo)、Rick Jaeger(ds)、Gerald Johnson(b)、Jim Krueger(g、vo)、Stephen Stills(back vo)、Yvonne Elliman(back vo)、Ernie Watts(sax) 等のメンバーがレコーディングに参加しています。特にJim Kruegerの活躍が目立ちますね。ちなみにJim KruegerとMike Finniganは、後にThe Dudek Finnigan Krueger Band(DFK)を結成しています。

キラー・チューンがある訳でありませんが、アルバム全体の雰囲気で楽しめる作品だと思います。

全曲紹介しときやす。

「So High (Rock Me Baby and Roll Me Away) 」
オープニングは「Drift Away」のヒットで知られる黒人シンガーDobie Grayのカヴァー。休日の朝にピッタリの爽やかな仕上がりです。少しアーシーな部分も残っているのがMasonらしいのでは?

「We Just Disagree」
本作で大活躍のJim Kruegerの作品。シングルとして全米シングル・チャート第12位のヒットとなりました。先日紹介したKalapanaあたりと一緒に聴きたくなる仕上がりです。アコギの響きと爽快なコーラスがそんな気分にさせてくれるのでしょうね。
http://www.youtube.com/watch?v=p8_FOQ7-P30

「Mystic Traveler」
Masonのオリジナル。ミステリアスな雰囲気の中でレイドバックした演奏を聴かせてくれます。昔ながらのMasonファンは気に入る仕上がりなのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=YWqndzfcv0E

「Spend Your Life with Me」
ブルージーな演奏の中にもロマンティックな雰囲気が漂うバラード。Boz Scaggsのバラードと共通する雰囲気を持っていますね。Ernie Wattsのサックスが盛り上げてくれます。

「Takin' the Time to Find」
メロウ・テイストのロック・チューン。『461 Ocean Boulevard』以降のEric Claptonをお好きな人あたりが気に入りそうな仕上がりです。

「Let It Go, Let It Flow」
キャッチーなメロディのタイトル曲。アルバムの中でも人気が高いのでは?とてもポジティヴな雰囲気が大好きです。
http://www.youtube.com/watch?v=DvVPx8NeuBg

「Then It's Alright」
AOR的な雰囲気の前半とファンキーな後半のコントラストが楽しい1曲。

「Seasons」
本作を象徴するAORモードのメロウなバラード。Stephen Stills、Yvonne Ellimanもバック・コーラスで参加し、盛り上げてくれます。過ぎ行く夏の余韻に浸りたい気分の時にはピッタリな仕上がりです。

「You Just Have to Wait Now」
イナたいロック・チューン。スワンプなMasonがお好きな方はどうぞ!

「What Do We Got Here?」
ラストはJim Kruegerの作品。リード・ヴォーカルもJim Kruegerです。これがなかなかの出来栄えで、ファンキーの中にメロウな味わいも漂う僕好みの仕上がりです。
http://www.youtube.com/watch?v=Dvle1PIdbKE

しばらくSteve Winwoodのソロ作も紹介していないので、そろそろ取り上げたいと思います。
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2009年08月22日

Lori Cullen『Buttercup Bugle』

Free DesignのChris Dedrickプロデュースによるマジカル&ドリーミーなヴォーカル・アルバム☆Lori Cullen『Buttercup Bugle』
BUTTERCUP BUGLE
発表年:2007年
ez的ジャンル:ソフトロック系カナダ人ジャズ・ヴォーカル
気分は... :最悪の体調を回復するためには...

今日は朝から体調が最悪でずっと寝ていました。
ようやく起きて記事を書いているところです。

今回はカナダの女性ヴォーカリストLori Cullenの4thアルバム『Buttercup Bugle』(2007年)です。

2007年発売ですが今年に入り国内盤がリリースされ、にわかに注目を浴びている1枚です。

Lori Cullenの詳しいプロフィールについては殆ど情報を持っていませんが、トロントを拠点に活動しているジャズ・ヴォーカリストのようですね。これまで単独名義で『Garden Path』(2000年)、『Uneven Hill』(2004年)、『Calling for Rain』(2006年)、『Buttercup Bugle』(2007年)という4枚のアルバムをリリースしています。また、Ron Davis Trioとの共同名義で『So Much 』(2002年)というアルバムもリリースしています。

本作が注目される理由の1つに、Free Designの中心人物Chris DedrickがLori本人と共同プロデュースしている点が挙げられます。

Chris Dedrickプロデュースに加え、Gordon Lightfoot、Judee Sillといったシンガー・ソングライターのカヴァーも取り上げており、60〜70年代のソフト・ロック、シンガー・ソングライターのエッセンスを取り入れたポップなアルバムに仕上がっています。ジャズ・ヴォーカル・アルバムというよりも、スタイリッシュかつ透明感のあるポップ・アルバムという感じです。

ハスキーでナチュラルなLoriのヴォーカルに、Free Design好きの人は歓喜するであろうヴォーカル・アレンジが加わると、至極のポップ・ワールドへ誘ってくれます。True North Brass Quintetによるブラスも盛り上げてくれます。

また、国内盤にはArto Lindsayのカヴァー「Kamo(Dark Stripes)」がボーナス・トラックとして収録されています。

全12曲中、カヴァー4曲以外はLori Cullen自身の作詞・作曲によるものです。

マジカル&ドリーミーなヴォーカル・アルバムが聴きたい方はぜひお試しあれ!

全曲紹介しときやす。

「Box Of Things」
本作の魅力が凝縮されたオープニング。小鳥の囀りが聞こえてきそうな爽快モードのアコースティック・ワルツです。瑞々しいメロディ、ピュアなヴォーカル、包み込むようなコーラス、美しく響くアコースティック・サウンド、小粋なブラス全てがパーフェクトです。

「Clearer Weather」
ジャジーなサウンドをバックに、ドリーミーなヴォーカル&コーラスに魅了されます。ソフト・ロック好きの人は相当グッとくる1曲あのでは?

「I Found Love」
Free Designのカヴァー、しかもChris本人がコーラスに参加となればファンは涙モノですね!オリジナルはFree Designの2nd『You Could Be Born Again』(1968年)に収録されています。否が応でも期待してしまいますが、その期待を裏切らない素晴らしい出来栄えです。マジカル&ドリーミーな歌世界を堪能しましょう。

「Grass」
「Idle」
女性シンガー・ソングライター好きの人にはグッとくるフォーキーな仕上がりの2曲。Loriのソングライティング能力も実感できます。

「Days」
「Past The Point」
ヴォーカル・アレンジの素晴らしさが光る2曲。「Days」は聴いているとラブリーな気分になってきます。「Past The Point」ではTrue North Brass Quintetの好サポートもグッド!

「Beautiful」
カナダのシンガーソングライターGordon Lightfootのカヴァー。オリジナルはアルバム『Don Quixote』(1972年)に収録されています。ソフト・ロック好きにはグッとくるドリーミーな仕上がりです。

「Lopin' Along Thru The Cosmos」
70年代に活動していたアメリカのシンガーソングライターであり、Asylumの第1号アーティストJudee Sillのカヴァー。オリジナルは『Judee Sill』(1971年)に収録されています。ジワジワと感動が伝わってくる味わい深い仕上がり。

「China Sea」
透明感溢れるアコースティック・チューン。当ブログで以前に紹介したスウェーデンの新鋭シンガー・ソングライターMarina Martenssonに通じる雰囲気があります。

「Waiting」
子供の話し声や鳥のさえずりといった効果音も入った幻想的な雰囲気が印象的です。

「Kamo(Dark Stripes)」
今回の国内盤リリースに伴い、ボーナス・トラックとして追加された曲。先日紹介したばかりのArto Lindsayのカヴァーです。意外なカヴァーですが、Arto Lindsay好きの僕としては嬉しい限りです。気だるくジャジーなメロウ・グルーヴがサイコー!

本作を聴きながら記事を書いていたら、体調も何故か回復してくるから不思議ですね。多分、いい音楽を聴くと脳内から幸福ホルモンが大量に分泌され、体調を整えてくれるのでしょうね。
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2009年08月21日

Youssou N'Dour『The Lion』

Youssouが本格的に世界へ挑んだ第一弾アルバム☆Youssou N'Dour『The Lion』
The Lion
発表年:1989年
ez的ジャンル:セネガル産ワールド・ミュージック
気分は... :誇り高きライオン!

世界陸上を観ていたら、レゲエやアフリカ音楽が聴きたくなり、ここ数日はそんな音楽ばかり聴いています。

そんな流れでセネガル出身のミュージシャンYoussou N'Dourの2回目の登場です。世界陸上でのボルトの大活躍を踏まえると、レゲエ作品を紹介すべきなのかもしれませんが、より躍動感のある音楽を!ということでYoussouにしました。

『Set』(1990年)に続いて紹介するのは、『The Lion』(1989年)です。

個人的には前回紹介した『Set』の方が好みですが、Youssouのキャリアを考えると大きなターニング・ポイントとなったのは本作『The Lion』(1989年)だと思います。

『The Lion』は、Youssou N'Dourが本格的にワールド・マーケットを意識してVirgin Recordsからリリースされたアルバムです。

タイトルの『The Lion』は"Gaiende"(セネガルのウォロフ語でライオンの意味)の英語表記であり、サッカー・セネガル代表のチーム名でもあります。音楽のセネガル代表として世界に挑むYoussouの並々ならぬ決意のようなものを感じます。

当時はワールド・ミュージック・ブームの真っ只中であり、その中でも最重要アーティストの一人として注目を浴びていたのがYoussou N'Dourでした。そのYoussouがVirginと契約し、本格的に世界進出する第一弾アルバムということで否が応でも周囲の期待は高まったものです。

そんな中で届けられたのが本作『The Lion』(1989年)です。
僕もリリースと同時に即ゲットしましたが、彼の音楽の素晴らしさとスケール感の大きさを実感できる内容にグッときました。『Nelson Mandela』『Immigres』等の本作以前の作品を聴いていたコアなファンの方にとっては、ビミョーな出来栄えだったかもしれませんが...まぁ、それは仕方がないことでしょう。

アフロビートで突き進んだFela Kuti、アフリカ音楽と西洋音楽をシンクロさせたKing Sunny Adeあたりと比較すると、インパクトという点では劣るかもしれません。しかしながら、アフリカ音楽であるということを意識しなくても、その素晴らしさ実感できるのがYoussou N'Dourの魅力だと思います。

著名なフォトグラファーSheila Rockが撮影したジャケにも惹かれます。
セネガルの誇りを持って世界に挑むYoussouの強い意志が伝わってくる表情ですね!

全曲紹介しときやす。

「The Lion/Gaiende」
僕のお気に入りその1。セネガル人の象徴を冠したタイトル曲は、サッカー・セネガル代表の応援歌です。Youssouの魅力が凝縮されたスケール感の大きいアップ・チューンに仕上がっています。躍動するリズムの洪水がカッチョ良すぎです。ハイトーンのYoussouの伸びやかなヴォーカルも絶好調です!
http://www.youtube.com/watch?v=4CsykON_4t4

こんな素晴らしい応援歌のあるサッカー・セネガル代表ですが、南アフリカW杯は2次予選で敗退してしまいました(泣)

「Shakin' the Tree」
Youssouを世界へ紹介した功労者Peter Gabrielとの共演曲。面白みには欠けますが、じっくり聴かせる仕上がりです。この曲のみミックスをHugh Padghamが担当しています。
http://www.youtube.com/watch?v=Gx_JMAeiptU

「Kocc Barma」
僕のお気に入りその2。トーキング・ドラム好きの僕としては、アフリカン・リズムがより強調された仕上がりに大満足です。

「Bamako」
僕のお気に入りその3。曲とヴォーカルがサイコー!大地の歌って感じがいいですね。Youssouのヴォーカリストとしての魅力を存分に堪能できます。
http://www.youtube.com/watch?v=xXMOETNKMUE

「The Truth」
僕のお気に入りその4。アフリカ音楽ということを抜きにして、純粋に格好良いダンス・ミュージックに仕上がっていると思います。
http://www.youtube.com/watch?v=pnyF-u0pyrA

「Old Tucson」
僕のお気に入りその5。サウンドの完成度の高さではアルバム随一なのでは?上手く表現できませんが、Youssouならではの感動グルーヴがたまりません。Youssouの片腕とも呼べるミュージシャンHabib Fayeのベースにグッときます。

「Macoy」
荘厳な雰囲気が印象的です。Youssouのヴォーカルが歌というより祈りのように聴こえます。

「My Daughter (Sama Doom) 」
僕のお気に入りその6。アフリカらしい美しさに満ちたバラード。ゲスト参加のDavid Sanbornがサックスで盛り上げてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=0CjrVxRdIMc

「Bes」
僕のお気に入りその7。歌詞の意味がわからくても多くの人を感動させてしまう、Youssouの歌力を感じる実感できる仕上がり。

『Set』のimeem音源もアップしましたので、興味がある方はご参照下さい。

さて、間もなく世界陸上男子200M決勝!
ボルトはまた驚異的な世界新を出すのでしょうね!
posted by ez at 01:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月20日

Miles Davis『Agharta』

活動休止前の大阪公演、昼の部を収めたライブ☆Miles Davis『Agharta』
Agharta
発表年:1975年
ez的ジャンル:エレクトリック・マイルス最終章
気分は... :これぞエレクトリック・マイルス!

今日は当ブログ最多登場!帝王Miles Davis『Agharta』(1975年)です。夏の夜に少し汗ばみながら、この危険にうねりまくるサウンドを聴きたい気分です。

これまで紹介してきたMiles作品は以下の12枚(録音年順)♪
 『Bag's Groove』(1954年)
 『'Round About Midnight』(1955、56年)
 『Cookin'』(1956年)
 『Miles Ahead』(1957年)
 『Milestones』(1958年)
 『Someday My Prince Will Come』(1961年)
 『Miles Smiles』(1966年)
 『Filles De Kilimanjaro』(1968年)
 『In A Silent Way』(1969年)
 『On The Corner』(1972年)
 『Get Up With It』(1970、72、73、74年)
 『The Man With The Horn』(1981年)

ご存知の通り、本作『Agharta』(1975年)は、1975年2月1日の大阪公演昼の部のライブ録音です。同日の夕方の部を収めたライブ・アルバム『Pangaea』もあります。そして、この2枚のライブ録音を最後に病気療養のため、活動を休止してしまいます。

その意味で、『Agharta』『Pangaea』の2枚は、1960年代後半から始まったエレクトリック・マイルス時代の最終章と位置づけられるアルバムです(共にCD2枚組)。

メンバーはMiles Davis(tp、org)以下、Sonny Fortune(as、ss、fl)、Pete Cosey(g、synth,per)、Reggie Lucas(g)、Michael Henderson(b)、Al Foster(ds)、Mtume(per、rhythm box)という布陣です。昔はそれほど凄いメンツという印象は無かったのです、今眺めると凄いメンツですね!

James BrownJimi HendrixSly & The Family Stoneらに触発されて、ドス黒いファンクやエレクトリックなロック・サウンドへアプローチしていったのが"エレクトリック・マイルス"と呼ばれた時代のMiles Davisでした。

そんなファンクやロック・サウンド導入の1つの到達点を『Agharta』『Pangaea』の中で聴くことができるのでは?

僕の場合、この2枚は同時にゲットした記憶があるのですが、圧倒的に『Agharta』を聴く頻度が多いですね。単純に収録曲が多い(『Agharta』は4曲、『Pangaea』は2曲)というのも有りますが、多分、ファンクネスをより堪能できるのが『Agharta』に収録された昼の部だからだと思います。

日本人にとっては横尾忠則氏がデザインした国内盤ジャケの方がお馴染みかもしれませんね。
『Agharta』(国内盤)
【Blu-spec CD】アガルタ

危険な香り漂うエレクトリック・マイルス最終章を堪能しましょう!

全曲紹介しときやす。

「Prelude(Part One)」
「Prelude(Part Two)」
僕の一番のお気に入り。エレクトリック・マイルスの到達点とも言うべき、危険な香りのダーク&へヴィ・チューン。Part OneとPart Twoを合わせて約32分の長尺ですが、陶酔して聴いているとあっという間に終わってしまいます。

Milesがオルガンに続くReggie Lucasのギターがサイコー!Michael HendersonとAl Fosterによるへヴィ・ビート、Mtumeによるアフリカンなパーカッションも加わったうねりまくるグルーヴで脳内が完璧にヤラれてしまいます。そんなヤバすぎる音空間の中を駆け巡る、ミュート&エフェクトを用いたMilesのトランペットも格好良すぎです。Pete Coseyのジミヘンばりのギター・ソロも聴きものですね!

走り始めたら止まらないといった雰囲気の中毒性の高いオープニングです。

「Maiysha」
エレクトリック・マイルス流ブラジリアン・クロスオーヴァーといった仕上がり。Sonny Fortuneのフルートが実に涼しげですね。Mtumeのパーカッションもブラジル・モードです。危険な香りが見え隠れするものの、「Prelude」とは異なり緩急つけた演奏を聴かせてくれます。  

本曲までがCDのDisc1です。

「Interlude」
様々な表情が楽しめる演奏です。前半のスピーディでスリリングな演奏が好きです。特にMichael Hendersonのベースにグッときます。人によってはR&Bシンガー的なイメージが強いかもしれませんが、この演奏を聴けばスゴ腕ベーシストとしての彼を実感できると思います。Reggie Lucas、Pete Coseyというツイン・ギターの絡みも格好良いですな。中盤は少し落ち着いたリズムでMilesのソロを引き立てます。後半はコズミックな雰囲気の中で怪しく響くSonny Fortuneのフルートが印象的です。聴き終わった後、3〜4曲聴いたような錯覚に陥ります。

「Theme from Jack Johnson」
エレクトリック・マイルスという小宇宙の中で聴く、コズミック&スピリチュアル・チューンといった印象です。一時のSantanaなんかに通じる瞑想的な雰囲気もあります。本作は大阪公演の昼の部ですが、この演奏は白日夢といった雰囲気ですね。

大阪の夕方公演を収めた『Pangaea』もそのうち紹介しますね。
posted by ez at 02:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする