発表年:1975年
ez的ジャンル:ハワイアンAOR
気分は... :ワイキキの青い空!
今日は夏らしい元祖サーフロック・グループKalapanaのデビュー作『Kalapana』(1975年)です。
Cecilio & Kaponoと並ぶコンテンポラリー・ハワイアン・ミュージックのパイオニアですね。
Kalapanaは、ハワイ出身のロック・グループ。Cecilio & Kaponoが大手レコード会社との契約に成功したことで、それに続くロック・グループとしてメンバーを集めたのがKalapanaだったようです。
結成時のメンバーは、Macky Feary(g、vo)、Malani Bilyeu(g、vo)、David John Pratt(g)、Kirk Thompson(key)の4名。Mackey Feary、Malani Bilyeuのツイン・リード・ヴォーカルが看板でした。
元祖サーフロック・グループとして『Kalapana』(1975年)、『Kalapana II』(1976年)、『Kalapana III』(1977年)といったアルバムをリリースし、人気を博しました。
Macky Fearyは『Kalapana II』を最後にグループを脱退し、自身のグループMacky Feary Bandを結成しています。また、Kirk Thompsonも1978年にグループを脱退し、当ブログでも紹介したLemuriaを結成しています。Lemuriaもフリーソウル等で再評価が高まったグループでしたね。
Kalapana自体は、80年代以降も新メンバーを迎えて活動を継続しているようです。
Macky Feary Band「A Million Stars」(1978年)
http://www.youtube.com/watch?v=yaCUccnSa78
Lemuria「Moonlight Affair」(1978年)
http://www.youtube.com/watch?v=UEeHJVllsuU
僕よりも上の年代の方にはサーフロック・ブームの火付け役として、Kalapanaの人気は絶大なのでしょうね。先日も僕の仕事の師匠から、"急に「Black Sand」が聴きたくなったから、収録されているCD貸してくれ!"と頼まれ、しばらくの間『Kalapana II』を貸していました。
思い返すと、僕とKalapanaの出会いは、まだ洋楽とは縁のない生活を送っていた小学生の時でした。当時20代だった親類の叔母さんの家に、KalapanaのLPがあり、音は聴くことができませんでしたが、ジャケを眺めながら"カラパナという外人のグループがあるんだ"と認識した記憶があります。
実際にKalapanaの音をアルバム単位で聴いたのは、20代になってからでしたね。僕の場合、『Mackey Feary & Nite Life』(1983年)をリアルタイムで聴いたのが入り口で、そこからMacky Feary Band、Kalapanaへ遡っていきました。
元祖サーフロックという形容詞で説明されることが多いKalapanaですが、僕の場合、Macky Fearyが入り口だったせいか、メロウなハワイアンAORというイメージで聴いてしまいます。
Kalapanaのアルバムと言えば、『Kalapana(ワイキキの青い空)』又は『Kalapana II(ワイキキの熱い砂)』というMacky Feary在籍時の2枚の支持が高いのではと思います。
リアルタイムで聴いていた方は、「Black Sand」、「Juliette」収録の『Kalapana II』(1976年)を支持するのかもしれませんが、僕が今聴いて一番フィットするのはデビュー作『Kalapana』ですね。
特に2曲目から「The Hurt」から5曲目「To Be True」までの流れは、Macky Feary好きにとってはヨダレものの出来栄えだと思います。
若いリスナーの方も、ボッサ系の音とセットで聴くとなかなかグッとくると思いますよ。
全曲紹介しときやす。
「Going, Going, Gone」
コンテンポラリー・ハワイアン・ミュージックの幕開けといった雰囲気が漂う爽快なロック・チューン。
「The Hurt」
フリーソウル好きの人は要チェックの1曲です。個人的にもアルバムのハイライト。Macky Feary好きの方は、彼の魅力を堪能できる鉄板な仕上がりだと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=YpwFoaBB25w
ライブ・ヴァージョンのコチラもどうぞ!
http://www.youtube.com/watch?v=Y49a_DBSsM4
「Nightbird」
Macky Feary節が炸裂するメロウなアコースティック・チューン。当時はシングルヒットしたようですね。フルートの音色が涼しげでグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=JBqPkXcHu68
「What Do I Do」
あまり注目されない曲ですが、個人的にはかなり好きな1曲。アコースティックな疾走感にグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=b1J8-8HTI3w
「To Be True」
シンプルなアコースティック・チューンですが、Macky Fearyの持つメロウな魅力が強調されるのがたまりません。
http://www.youtube.com/watch?v=_NPFvfM7Jbk
「When the Morning Comes」
Daryl Hall & John Oatesの名曲カヴァー(オリジナルはアルバム『Abandoned Luncheonette』収録)。フォーキーなブルーアイド・ソウルだったオリジナルと比較すると、こちらは海の香りがする爽快な仕上がりですね。オリジナルが大好きなので、本カヴァーも大好きです。
http://www.youtube.com/watch?v=eSDRItgCBhk
「Naturally」
リアルタイム派の方はグッとくるであろうシングルヒット曲。人気のない大自然の中で聴くと、自由に羽ばたけるような気分になれそうな仕上がりです。
http://www.youtube.com/watch?v=jKzZIYAgQ2I
「All I Want」
メロディアスな中に漂うミステリアスな雰囲気が印象的です。
「Kona Daze」
Malani Bilyeu作&リード・ヴォーカル。MalaniのメロディやヴォーカルってMackyのような華はありませんが、ジワジワきますね!
http://www.youtube.com/watch?v=IWpLTi8ZBmg
「You Make It Hard」
ストリングスを配したロマンティックなバラードに仕上がっています。
「Everything Is Love」
ノリの良さで言えば、アルバム随一かもしれませんね。初期Doobiesがサーフロックしたら、こんな感じになるのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=xzPkgcrtqms
Cecilio & Kaponoも近々紹介したいですね。