2009年08月21日

Youssou N'Dour『The Lion』

Youssouが本格的に世界へ挑んだ第一弾アルバム☆Youssou N'Dour『The Lion』
The Lion
発表年:1989年
ez的ジャンル:セネガル産ワールド・ミュージック
気分は... :誇り高きライオン!

世界陸上を観ていたら、レゲエやアフリカ音楽が聴きたくなり、ここ数日はそんな音楽ばかり聴いています。

そんな流れでセネガル出身のミュージシャンYoussou N'Dourの2回目の登場です。世界陸上でのボルトの大活躍を踏まえると、レゲエ作品を紹介すべきなのかもしれませんが、より躍動感のある音楽を!ということでYoussouにしました。

『Set』(1990年)に続いて紹介するのは、『The Lion』(1989年)です。

個人的には前回紹介した『Set』の方が好みですが、Youssouのキャリアを考えると大きなターニング・ポイントとなったのは本作『The Lion』(1989年)だと思います。

『The Lion』は、Youssou N'Dourが本格的にワールド・マーケットを意識してVirgin Recordsからリリースされたアルバムです。

タイトルの『The Lion』は"Gaiende"(セネガルのウォロフ語でライオンの意味)の英語表記であり、サッカー・セネガル代表のチーム名でもあります。音楽のセネガル代表として世界に挑むYoussouの並々ならぬ決意のようなものを感じます。

当時はワールド・ミュージック・ブームの真っ只中であり、その中でも最重要アーティストの一人として注目を浴びていたのがYoussou N'Dourでした。そのYoussouがVirginと契約し、本格的に世界進出する第一弾アルバムということで否が応でも周囲の期待は高まったものです。

そんな中で届けられたのが本作『The Lion』(1989年)です。
僕もリリースと同時に即ゲットしましたが、彼の音楽の素晴らしさとスケール感の大きさを実感できる内容にグッときました。『Nelson Mandela』『Immigres』等の本作以前の作品を聴いていたコアなファンの方にとっては、ビミョーな出来栄えだったかもしれませんが...まぁ、それは仕方がないことでしょう。

アフロビートで突き進んだFela Kuti、アフリカ音楽と西洋音楽をシンクロさせたKing Sunny Adeあたりと比較すると、インパクトという点では劣るかもしれません。しかしながら、アフリカ音楽であるということを意識しなくても、その素晴らしさ実感できるのがYoussou N'Dourの魅力だと思います。

著名なフォトグラファーSheila Rockが撮影したジャケにも惹かれます。
セネガルの誇りを持って世界に挑むYoussouの強い意志が伝わってくる表情ですね!

全曲紹介しときやす。

「The Lion/Gaiende」
僕のお気に入りその1。セネガル人の象徴を冠したタイトル曲は、サッカー・セネガル代表の応援歌です。Youssouの魅力が凝縮されたスケール感の大きいアップ・チューンに仕上がっています。躍動するリズムの洪水がカッチョ良すぎです。ハイトーンのYoussouの伸びやかなヴォーカルも絶好調です!
http://www.youtube.com/watch?v=4CsykON_4t4

こんな素晴らしい応援歌のあるサッカー・セネガル代表ですが、南アフリカW杯は2次予選で敗退してしまいました(泣)

「Shakin' the Tree」
Youssouを世界へ紹介した功労者Peter Gabrielとの共演曲。面白みには欠けますが、じっくり聴かせる仕上がりです。この曲のみミックスをHugh Padghamが担当しています。
http://www.youtube.com/watch?v=Gx_JMAeiptU

「Kocc Barma」
僕のお気に入りその2。トーキング・ドラム好きの僕としては、アフリカン・リズムがより強調された仕上がりに大満足です。

「Bamako」
僕のお気に入りその3。曲とヴォーカルがサイコー!大地の歌って感じがいいですね。Youssouのヴォーカリストとしての魅力を存分に堪能できます。
http://www.youtube.com/watch?v=xXMOETNKMUE

「The Truth」
僕のお気に入りその4。アフリカ音楽ということを抜きにして、純粋に格好良いダンス・ミュージックに仕上がっていると思います。
http://www.youtube.com/watch?v=pnyF-u0pyrA

「Old Tucson」
僕のお気に入りその5。サウンドの完成度の高さではアルバム随一なのでは?上手く表現できませんが、Youssouならではの感動グルーヴがたまりません。Youssouの片腕とも呼べるミュージシャンHabib Fayeのベースにグッときます。

「Macoy」
荘厳な雰囲気が印象的です。Youssouのヴォーカルが歌というより祈りのように聴こえます。

「My Daughter (Sama Doom) 」
僕のお気に入りその6。アフリカらしい美しさに満ちたバラード。ゲスト参加のDavid Sanbornがサックスで盛り上げてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=0CjrVxRdIMc

「Bes」
僕のお気に入りその7。歌詞の意味がわからくても多くの人を感動させてしまう、Youssouの歌力を感じる実感できる仕上がり。

『Set』のimeem音源もアップしましたので、興味がある方はご参照下さい。

さて、間もなく世界陸上男子200M決勝!
ボルトはまた驚異的な世界新を出すのでしょうね!
posted by ez at 01:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする