2009年08月22日

Lori Cullen『Buttercup Bugle』

Free DesignのChris Dedrickプロデュースによるマジカル&ドリーミーなヴォーカル・アルバム☆Lori Cullen『Buttercup Bugle』
BUTTERCUP BUGLE
発表年:2007年
ez的ジャンル:ソフトロック系カナダ人ジャズ・ヴォーカル
気分は... :最悪の体調を回復するためには...

今日は朝から体調が最悪でずっと寝ていました。
ようやく起きて記事を書いているところです。

今回はカナダの女性ヴォーカリストLori Cullenの4thアルバム『Buttercup Bugle』(2007年)です。

2007年発売ですが今年に入り国内盤がリリースされ、にわかに注目を浴びている1枚です。

Lori Cullenの詳しいプロフィールについては殆ど情報を持っていませんが、トロントを拠点に活動しているジャズ・ヴォーカリストのようですね。これまで単独名義で『Garden Path』(2000年)、『Uneven Hill』(2004年)、『Calling for Rain』(2006年)、『Buttercup Bugle』(2007年)という4枚のアルバムをリリースしています。また、Ron Davis Trioとの共同名義で『So Much 』(2002年)というアルバムもリリースしています。

本作が注目される理由の1つに、Free Designの中心人物Chris DedrickがLori本人と共同プロデュースしている点が挙げられます。

Chris Dedrickプロデュースに加え、Gordon Lightfoot、Judee Sillといったシンガー・ソングライターのカヴァーも取り上げており、60〜70年代のソフト・ロック、シンガー・ソングライターのエッセンスを取り入れたポップなアルバムに仕上がっています。ジャズ・ヴォーカル・アルバムというよりも、スタイリッシュかつ透明感のあるポップ・アルバムという感じです。

ハスキーでナチュラルなLoriのヴォーカルに、Free Design好きの人は歓喜するであろうヴォーカル・アレンジが加わると、至極のポップ・ワールドへ誘ってくれます。True North Brass Quintetによるブラスも盛り上げてくれます。

また、国内盤にはArto Lindsayのカヴァー「Kamo(Dark Stripes)」がボーナス・トラックとして収録されています。

全12曲中、カヴァー4曲以外はLori Cullen自身の作詞・作曲によるものです。

マジカル&ドリーミーなヴォーカル・アルバムが聴きたい方はぜひお試しあれ!

全曲紹介しときやす。

「Box Of Things」
本作の魅力が凝縮されたオープニング。小鳥の囀りが聞こえてきそうな爽快モードのアコースティック・ワルツです。瑞々しいメロディ、ピュアなヴォーカル、包み込むようなコーラス、美しく響くアコースティック・サウンド、小粋なブラス全てがパーフェクトです。

「Clearer Weather」
ジャジーなサウンドをバックに、ドリーミーなヴォーカル&コーラスに魅了されます。ソフト・ロック好きの人は相当グッとくる1曲あのでは?

「I Found Love」
Free Designのカヴァー、しかもChris本人がコーラスに参加となればファンは涙モノですね!オリジナルはFree Designの2nd『You Could Be Born Again』(1968年)に収録されています。否が応でも期待してしまいますが、その期待を裏切らない素晴らしい出来栄えです。マジカル&ドリーミーな歌世界を堪能しましょう。

「Grass」
「Idle」
女性シンガー・ソングライター好きの人にはグッとくるフォーキーな仕上がりの2曲。Loriのソングライティング能力も実感できます。

「Days」
「Past The Point」
ヴォーカル・アレンジの素晴らしさが光る2曲。「Days」は聴いているとラブリーな気分になってきます。「Past The Point」ではTrue North Brass Quintetの好サポートもグッド!

「Beautiful」
カナダのシンガーソングライターGordon Lightfootのカヴァー。オリジナルはアルバム『Don Quixote』(1972年)に収録されています。ソフト・ロック好きにはグッとくるドリーミーな仕上がりです。

「Lopin' Along Thru The Cosmos」
70年代に活動していたアメリカのシンガーソングライターであり、Asylumの第1号アーティストJudee Sillのカヴァー。オリジナルは『Judee Sill』(1971年)に収録されています。ジワジワと感動が伝わってくる味わい深い仕上がり。

「China Sea」
透明感溢れるアコースティック・チューン。当ブログで以前に紹介したスウェーデンの新鋭シンガー・ソングライターMarina Martenssonに通じる雰囲気があります。

「Waiting」
子供の話し声や鳥のさえずりといった効果音も入った幻想的な雰囲気が印象的です。

「Kamo(Dark Stripes)」
今回の国内盤リリースに伴い、ボーナス・トラックとして追加された曲。先日紹介したばかりのArto Lindsayのカヴァーです。意外なカヴァーですが、Arto Lindsay好きの僕としては嬉しい限りです。気だるくジャジーなメロウ・グルーヴがサイコー!

本作を聴きながら記事を書いていたら、体調も何故か回復してくるから不思議ですね。多分、いい音楽を聴くと脳内から幸福ホルモンが大量に分泌され、体調を整えてくれるのでしょうね。
posted by ez at 17:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする