発表年:2008年
ez的ジャンル:スウェディッシュSteely Danフォロワー
気分は... :Steely Danフォロワーはやはり気になります!
今回はSteely Danファンの間では既に話題のアルバムSmooth Reunion『Cleaning Up the Business』です。
Smooth Reunionは、Josef MelinとSamuel Andreの二人から成るスウェーデンのユニット。
2007年にデビューEP『Scandinavian Bus Mentality』をリリースし、一部ファンの間で注目されました。そして、初のフルアルバムとなる本作『Cleaning Up the Business』を昨年末にリリースし、多くのSteely Danファンのハートを射抜いたようです。
僕がこのユニットを知ったのは、今年の初旬に行ったCDショップの試聴コーナーでした。ジャズ/フュージョンの売場で"北欧のSteely Dan"というPOPの言葉に思わず試聴してしまいました。"Steely Dan"の言葉に弱いのはオヤジ・リスナーの宿命かもしれません(笑)
確かに、このメロディとサウンドはSteely Danファンには相当グッときますね!ヴォーカルはDonald Fagen『The Nightfly』のようなクセはありませんが...
多くの方がご指摘のとおり、Samuel Purdey『Musically Adrift』以来の本格的Steely Danフォロワーという気がします。メンバー本人もSteely Dan好きを自認しているようですね。
クラブジャズ世代の若いリスナーの方はSteely Dan云々を抜きにしても楽しめると思います。UKの2人組Talcあたりが好きであれば気に入るでしょう。
音楽の流行が変化しても、こういったサウンドには普遍的ニーズがあるのでしょうね!
全曲紹介しときやす。
「BMPD」
Steely Danファンはニンマリのオープニング。ミドル・テンポの展開、サビでの女性コーラスの絡み、ホーン・セクションの使い方、ギター・ソロまでSteely Danしてます。唯一欠けているのは素直ではないひねくれ具合でしょうか(笑)
「Future Offence」
Donald Fagen『The Nightfly』と一緒に聴きたくなる曲ですね。テンポ的には「I.G.Y.」、曲調的には「Green Flower Street」ってところでしょうか。
「When You Hit That 6th Note」
Steely DanというよりAORファン向けのアーバン・メロウな仕上がり。どこまでもメロウに迫ります。
「Video Band」
ギターの感じが"Smooth Reunion版「Peg」"って雰囲気ですね。
「Mr. Mullet」
「A Very Symmetetrical Place」
ピアノを中心としたメロウ・フュージョン風の仕上がり。CDショップのロック売場ではなく、ジャズ/フュージョン売場に置かれているのが理解できます。
「Career Thoughts」
Steely Danフォロワーではなく、Smooth Reunionとしての魅力を堪能できる哀愁チューン。
「The Connection」
唯一YouTubeで見つかった彼らの楽曲。この曲はSteely Danと言うより、Jamiroquaiフォロワーって感じですよね。多少スマートですが...
http://www.youtube.com/watch?v=I3mc6yTvU8U
「You're Out Of Business」
スウィンギーなイントロから、メロウなミッド・グルーヴへ展開していきます。派手さはありませんが惹かれます。
「Difficult/Dangerous/Beautiful」
ラストはピアノの弾き語りによる美しくロマンティックなバラード。AORファンはグッとくるはずです。
最後に彼らのMySpaceを紹介しておきます。本作収録の楽曲を何曲か試聴できます。
http://www.myspace.com/smoothreunion