2009年09月29日

Brokeback『Field Recording From The Cook County Water Table』

Doug McCombsによる音像プロジェクト☆Brokeback『Field Recording From The Cook County Water Table』
Field Recordings From The Cook County Water Table
発表年:1999年
ez的ジャンル:シカゴ系ポスト・ロック
気分は... :こういう音楽も...あると思いマス

今日は音数の少ない静かな作品が聴きたい気分です。
そんな中でCD棚から手にした作品がBrokeback『Field Recording From The Cook County Water Table』(1999年)です。

Brokebackはシカゴ音響派の中心グループTortoiseのベーシストDoug McCombsによるプロジェクト。本作『Field Recording From The Cook County Water Table』(1999年)以外に、『Morse Code In The Modern Age: Across The Americas』(2000年)、『Looks At The Bird』(2002年)といったアルバムをリリースしています。

『Morse Code In The Modern Age: Across The Americas』(2000年)
Morse Code In The Modern Age: Across The Americas

『Looks At The Bird』(2002年)
Looks at the Bird

僕はDoug McCombsのソロ・プロジェクトとして認識していたのですが、あるサイトにBrokebackのメンバーとして、Doug McCombsに加えて、本作にも参加しているChicago Underground QuartetのベーシストNoel Kupersmithの名がありました。もしかしたら、途中から二人プロジェクトになったのかもしれませんね。それとも僕の認識の誤りでしたらゴメンナサイ。

Doug McCombs自体は、TortoiseBrokeback以外にEleventh Dream Day等の活動でも知られていますね。当ブログでは約半年前にエントリーしたThe Aluminum Group『Pedals』の中で紹介しています。

Tortoise自体、音楽というより音像を聴いている感覚にさせてくれるグループですが、本作『Field Recording From The Cook County Water Table』はその部分がさらに強調されている印象を受けます。その意味ではTortoise以上にポスト・ロック気分を満喫できるアルバムかもしれませんね。

Doug McCombsNoel Kupersmith以外には、Tortoiseの盟友、John McEntireとhJohn Herndonh、Kupersmithと同じくChicago Underground QuartetののメンバーであるRob Mazurekh、 Town And CountryのhJosh Abramsh、今は亡きStereolabのhMary Hansenが参加しています。

曲を楽しむというよりも、音世界を楽しむ作品だと思います。
こういう音楽もアリなんだと気付かされます。

曲単位の紹介はあまり意味がないのですが、
お決まりのパターンなので一応曲単位でコメントしておきます。

全曲紹介しときやす。

「After the Internationals」
Josh AbramsとNoel Kupersmithによるダブル・ベース×2にMcCombsの6弦ベースが絡む、腹に響くベース・オンパレードなオープニング。Rob Mazurekhのコルネットが彩りを添えてくれます。

「Returns to the Orange Grove」
1997年に3曲入り7"としてリリースされていた曲です。機関車が牽引する音に続き、聴こえてくるMcCombsの6弦ベースの音に釘付けです。

「The Field Code」
McCombsとJohn McEntireのデュオによるシカゴ音響派らしい1曲。淡々とした中にも音の表情の変化を楽しむことができます。

「This Is Where We Sleep」
まさに音像を満喫できる1曲。McCombsの6弦ベースの弦の揺れの細部まで伝わってきます。

「Another Routine Day Breaks」
7"シングルとして1997年にリリースされていた曲です。ワルツ調ののどかなムードがたまりません。

「We Let the "S" Hang in the Air」
音像を楽しむ曲。目を閉じて聴いていると音は波形となって見えてきます???

「The Wilson Ave. Bridge at the Chicago River, 1953」
人の気配がない密林ムードが漂います。途中からJohn McEntireのシェイカーが加わり、本作中最もリズミックな曲かもしれません(笑)

「The Flat Curving」
Noel Kupersmithのダブル・ベースとMcCombsの6弦ベースによるベース・デュオ。独特のまったり感がたまりません。

「A Blueprint」
シンプルな編成だけに一音ごとの輪郭がはっきり聴こえてくるのがいいですね。John McEntireのトライアングルの響きがヤケに鮮明に聴こえます(笑)

「Seiche 2」
本作で唯一、ロック的な要素を感じる1曲。エラくフツーに聴こえます(笑)

「Great Banks」
StereolabのhMary Hansen参加による本作唯一のヴォーカル曲。とは言っても、決してポップになることはありません(笑)

「Sometimes a Cold Rain Can Push Down on the Back of Your Head」
ラストも本作を貫く、素晴らしい音像をまったり満喫できる仕上がりです。

国内盤にはボーナス・トラックとして12分超の大作「Flat Handed And On The Wing」 が収録されています。

何故だかわかりませんが、本作収録の数曲を聴いていると石坂浩二主演の金田一耕介シリーズの映像が思い浮かんできます。不思議だなぁ???
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2009年09月28日

Quicksilver Messenger Service『Quicksilver Messenger Service』

シスコ三大グループの1つ。紆余曲折を経てのデビュー作☆Quicksilver Messenger Service『Quicksilver Messenger Service』
Quicksilver Messenger Service
発表年:1968年
ez的ジャンル:シスコ系サイケデリック・ロック
気分は... :ドルフィンズ3連敗(泣)

今回はGrateful DeadJefferson Airplaneと並ぶ、サンフランシスコのサイケデリック・ロック・グループQuicksilver Messenger Service(QMS)のデビュー・アルバム『Quicksilver Messenger Service』(1968年)です。

1964年にDino Valente(vo)、John Cipollina(g)、David Freiberg(b、vo)、Jim Murray(vo,harmonica)、Casey Sonoban(ds)、Alex Sepence(g、vo)というメンバー構成でグループはスタートしました。

しかしながら、中心人物Dino Valenteがドラッグにより投獄されたり、メンバーが脱退するなどグループの活動は行き詰まってしまいます。そこで1965年にGary Duncan(g)、Greg Elmore(ds)という二人のメンバーを加え、グループの再編を図ります。この時点をグループ結成と解釈している説明もありますね。"Quicksilver Messenger Service"というバンド名が命名されたのもこのタイミングのようです。

再編後のQMSは着実にライブ活動を続けますが、なかなかレコーディングのチャンスに恵まれませんでした。しかし、1967年のモンタレー・ポップ・フェスティバルへの出演が評判となり、遂にその機会を得ることになります。

こうして1968年にデビュー・アルバム『Quicksilver Messenger Service』をリリース。この時点のメンバーは、Gary Duncan(g、vo)、John Cipollina(g)、David Freiberg(b、vo)、Greg Elmore(ds)の4人。この頃はDuncan、Cipollinaのツイン・ギターが売りでした。

さらに最高傑作の呼び声も高いライブ・アルバム『Happy Trails』(1969年)をリリースし、グループの人気・評価を高めました。続いて、有名ミュージシャンNicky Hopkins(p)をメンバーに迎えた3rd『Shady Grove』(1969年)、オリジナルメンバーDino Valenteが初参加した4th『Just For Love』(1970年)をリリースしています。その後もメンバー・チェンジを繰り返しながら70年代後半までグループは存続しました。

『Happy Trails』(1969年)
Happy Trails

『Shady Grove』(1969年)
Shady Grove

『Just For Love』(1970年)
Just for Love

何枚かアルバムを持っているにも関わらず、QMSは未だによくわかりません(笑)
きっと、Duncan、Cipollinaのツインリード、Nicky Hopkinsの参加、Dino Valenteの復帰となどグループのコア部分が目まぐるしく変化するので全体像がつかみづらいのかもしれませんね。

今日紹介するデビュー作『Quicksilver Messenger Service』ですが、名盤の誉れ高い『Happy Trails』と比較すると、ライブでの魅力を上手くスタジオで伝えていないという辛口評価も見受けられますね。

今聴くと古臭い音であることは確かなのですが、それでも60年代後半のサイケな雰囲気を味わえるアルバムという点が気に入っています。また、本人達の意思に反したコンパクトな作りが逆に聴きやすかったりします。

Jefferson Airplaneが好きな人であれば、本作も気に入ると思います。

全曲紹介しときやす。

「Pride of Man」
個人的にはこのオープニングが一番好きです。本作ならではの聴きやすさが幸いしているのだと思います。ホーンセクションが彩りを添えてくれるあたりもグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=f3A6-1BNHio

「Light Your Windows」
哀愁のメロディとどんよりとしたサウンドが60年代後半らしくていいですね。

「Dino's Song」
この頃は塀の中であったDino Valentiの作品。Youngbloodsのヒットでお馴染みの名曲「Get Together」の作者でもあるValentiらしく親しみやすいメロディですね。この頃のロックが好きな人であれば、間違いなく気に入る仕上がりなのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=XCoHH9hmsQ4

「Gold and Silver」
ワルツ調のインスト。サイケ・ワルツっていうのもなかなか乙なサウンドなのでは?ジャム・セッション的なツイン・ギターの魅力を堪能できます。
http://www.youtube.com/watch?v=KhraiPTORhI

「It's Been Too Long」
イナたい雰囲気が漂います。タイプ的には僕の苦手な曲調なのですが、何故か和みます。きっとこのあたりの曲が辛口評価につながっているのでしょうね。
http://www.youtube.com/watch?v=B3bwHko-6UM

「The Fool」
ラストは 12分を超える大作。この演奏こそQMS本来の魅力だと思います。美しく、サイケで、レイジーで、アシッドな雰囲気がたまりません。この壮大なスケールのラスト曲があるので、それまでの5曲も生きてくる気がします。

今日は早朝からNFLのチャージャース対ドルフィンズ戦を生中継で観戦。
しかしながら、我がドルフィンズは3連敗。
エースQBペニントンは負傷で途中欠場と散々な結果でした。
う〜ん、既に黄色信号かも?
posted by ez at 09:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月27日

Don Beto『Nossa Imaginacao』

ブラジリアン・ソウル/AORの隠れた名盤☆Don Beto『Nossa Imaginacao』
Nossa Imaginacao
発表年:1978年
ez的ジャンル:ブラジリアン・ソウル/AOR
気分は... :ジャケは不気味ですが中身はメロウです。

今日はブラジリアン・ソウル/AORの隠れた名盤、Don Beto『Nossa Imaginacao』(1978年)です。

Don Betoは、ウルグアイ出身のギタリスト/シンガー。彼のプロフィールについては情報源が少なく、ブラジル・ロック界のスターRaul Seixasのバンドのギタリストとして活躍した経歴も持っていることくらいしか知りません。

それでも本作『Nossa Imaginacao』(1978年)は、ブラジリアン・ソウル/AORの隠れた名盤として気になる1枚でした。今回、ブラジル音楽傑作選〜Som Livre編〜として国内盤CD(紙ジャケ&リマスター)がリリースされました。ファン垂涎の1枚であっただけに、入手しやすい状況になったのは嬉しい限りです。

プロデュースはGuto Graca Mello。TVや映画音楽のプロデューサー/コンポーザーとしての活躍が有名であり、当ブログで紹介したCaetano Veloso『Caetano』(1987年)のプロデュースなども手掛けています。

アレンジはLincoln Olivetti。ブラジル音楽ファンにはお馴染みのファンク/ソウルの名手ですね。本作と同じくSom LivreからリリースされたRobson Jorgeとの共演作『Robson Jorge E Lincoln Olivetti』(1982年)もブラジル音楽ファンには人気の高い1枚ですね。

ブラジル音楽のアルバムというよりも、AOR/メロウ・ソウルのアルバムとして聴いた方が楽しめると思います。

ジャケは不気味ですが(笑)、メロディの良さとアレンジの良さが相俟って極上のAOR/メロウ・ソウルに仕上がっています。Betoのヴォーカルも想像以上にグッドでした!

捨て曲ナシ、奇跡のブラジリアン・ソウル/AORアルバムだと思います。

全曲紹介しときやす。

「Nao Quero Mais」
オープニング曲はよく言われるように、The Doobie Brothers「Long Train Runnin'」のブラジリアン・グルーヴ版といった趣のファンキー・チューン。イントロのギター・カッティングを聴いただけで思わずニヤリとなるはずです。

「Num Paraiso」
エレガントなストリングス&ホーン、エレピが絡むメロウ・チューン。目立ちませんがファンキーなベースもグッド!AORファンにはグッとくる仕上がりなのでは?Bobby Caldwellあたりと一緒に聴きたくなります。
http://www.youtube.com/watch?v=V_AOGZgEZTU

「Curtindo O Silencio」
ギターとエレピによるメロウ・チューン。これが英語だと少し暑苦しく聴こえるかもしれませんが...これがブラジル音楽のいいところ(笑)
http://www.youtube.com/watch?v=1xMHeiIFklM

「Nossa Imaginacao」
タイトル曲はフリーソウル・ファン歓喜のブラジリアン・ソウル。メロディ良し、コーラス良し、アレンジ良しの三拍子揃ったミラクルな仕上がり!僕も本曲が一番好きですね!
http://www.youtube.com/watch?v=OuyMtFTcZzk

「Menina Mulher」
ブラジル音楽らしいロマンティック・ムードに溢れています。美しいストリングス、エレピ、ギターの絡みが絶妙です。
http://www.youtube.com/watch?v=msvNg0UjQHA

「Amor Informal」
夏に逆戻りしたくなるバカンス・モードのメロウ・チューン。メロディでいけばアルバム随一かもしれませんね。

「Todos Os Caminhos」
疾走するファンキー&フォーキー・ロック。思わず一緒にハンド・クラップしたくなります。

「Tudo Novamente」
フィリーソウル・テイストのブラジリアン・ディスコ。ゴージャスなストリングスとセクシーな女性コーラスが盛り上げてくれます。Lincoln Olivettiの本領発揮の1曲なのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=ucR3snLWg7M

「Brenda」
「Nossa Imaginacao」と並ぶハイライト曲なのでは?切ないメロウネスがたまらないミディアム・ソウル。Betoのヴォーカル&スキャットを堪能できます。

「Saber Viver」
アコースティックな味わいにグッとくるメロウ・チューン。ブラジルならではの大らかさが漂うのもいいですね。

「Renascendo Em Mim」
爽快メロウ・グルーヴ好きにはたまらないブラジリアン・アーバン・ソウル。多くの方にとってど真ん中の仕上がりなのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=PsbJyMumF4A

「Pensando Nela」
ラストはロマンティックなAORモードのバラード。エレピの心地よい音色とBetoの素敵なヴォーカルに酔いしれましょう。
http://www.youtube.com/watch?v=kpikcQkVoFI

本作以外にもブラジルを代表する優良MPBレーベルSom Livreから70〜80年代にリリースされた作品は注目ですね。興味がある方はそちらもどうぞ!

Osmar Milito『E DeIxa O Relogio Andar』(1971年)
E DeIxa O Relogio Andar
posted by ez at 00:19| Comment(2) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月26日

Tuomo『My Thing』

フィンランド出身Tuomoのデビュー作☆Tuomo『My Thing』
マイ・シング
発表年:2007年
ez的ジャンル:北欧系ブルーアイド・ソウル
気分は... :これぞノーザン(北欧)・ソウル???

今日はTuomoのデビュー・アルバム『My Thing』(2007年)です。

当ブログでは今年リリースされたKero One『Early Believers』(2009年)の中でTuomoを紹介していました。

今年リリースした2ndアルバム『Reaches Out For You』も好評のようですね。
『Reaches Out For You』(2009年)
リーチズ・アウト・フォー・ユー

Tuomo(本名:Tuomo Prattala)は1979年フィンランド、ヘルシンキ生まれのシンガー/キーボード奏者。

クロスオーヴァー・ユニットQuintessenceのメンバーとして、『Talk Less Listen More』(2002年)、『5am』(2005年)といったアルバムをリリースし、さらにQuintessenceの女性ヴォーカリストEmma SalokoskiによるプロジェクトEmma Salokoski Ensemble、QuintessenceのメンバーらJupiterレーベルのミュージシャンによるプロジェクトQ-Continuumのメンバーとしても活動しています。

また、アコースティック志向のジャズ・ユニットIlmiliekki Quartetのメンバーとしても、『March of the Alpha Males』(2003年)、『Take It With Me』(2006年)といったアルバムをリリースしています。

このように様々なグループでの活動を経て、リリースされたのが初のソロ・アルバム『My Thing』です。

"フィンランドのStevie Wonder"、"フィンランドのJamiroquai"として、日本でも話題になりましたね。

前述のさまざまなグループでの活動からはジャズ畑のミュージシャンというイメージですが、本作では思い切りブルーアイド・ソウルしています。60年代、70年代ソウルへのリスペクトぶりが感じとられるアルバムです。

レコーディングにはQ-ContinuumのメンバーやEmma Salokoskiらが参加しています。

アメリカのR&Bばかり聴いていると、案外こうしたソウル・アルバムに出会えないかもしれませんね。

北欧のジャズ畑のミュージシャンだからこそできるソウル・アルバムだと思います。

全曲紹介しときやす。

「My Wish」
オープニングはギターのみのバックでソウルフルなヴォーカルを存分に披露してくれます。軽くウォーミング・アップといった感じですね。

「My Thing」
パーカッシヴなリズムにワウワウギターが絡むファンキー・ダンサー。70年代ブラック・ムーヴィーのサントラを想起させるサウンドにグッときます。Curtis Mayfieldあたりと一緒に聴きたくなりますね。
http://www.youtube.com/watch?v=AjkfXeQ7M20

「Since or Before」
「My Thing」に続きパーカッシヴな仕上がりです。中盤以降は聴き応えが増して相当グッときます。

「True Friend」
メロウな味わいがグッドなソウル・チューン。ジャケのイメージそのままの柔らかい黄昏ソウルって感じです。相当好きです!

「Don't Take It Too Hard」
本作のハイライトと言えば、シングルにもなった本曲ですね。21世紀ノーザン・ソウルといった感じの疾走感がたまりません。この曲を聴けば、思わず"フィンランドのStevie Wonder"と形容したくなるのもわかります。文句無しの名曲ですな。
http://www.youtube.com/watch?v=Db07ELQJuDE

「26」
小粋なセンスが光る佳作。Stevieの『Talking Book』あたりと一緒に聴きたくなりますね。

「Puddle of Love」
ピアノの弾き語りによるバラード。John Legendあたりと一緒に聴くとマッチするのでは?

「Sorry When I'm Gone」
アナログシンセの音がとてもいいですね。70年代ニューソウルにリスペクトしつつも、Tuomoらしさ良く出ている感じが好きです。
http://www.youtube.com/watch?v=PylI5ob8M1o

「Ballroom Girl」
淡々とした中にもメロウな味わいが光るソウル・チューン。Stevieになりそうでならないところにグッときます(笑)

「So Surreal」
ポップという点ではアルバムで一番かも。個人的にはこういう曲はイマイチですが、アルバムのアクセントとしていいのでは?

「It's You」
柔らかいピアノと優しいヴォーカルにグッときます。

「What I'm Like」
イントロを聴いた瞬間はVan Morrison「Crazy Love」のカヴァーかと思いました。全体としても「Crazy Love」の改作といった雰囲気です(笑)でも実に味わい深いですよ。大好き!

「I Won't Worry」
ラストはハンドクラップにグッとくるスウィンギーなモータウン風のソウル・チューン。
http://www.youtube.com/watch?v=OIXN7M-mqqo

「Our Selves」
日本盤のボーナス・トラック。ラテン・フレイヴァーの味わいがグッド!個人的にはこのタイプをもう少し聴きたかったなぁ!

興味のある方は関連作品もどうぞ!

Quintessence『5am』(2005年)
5am

Q-Continuum『Presents This Is the Marienhof』(2006年)
Presents This Is the Marienhof
posted by ez at 12:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月25日

Bootsy Collins『Ultra Wave』

ウルトラ下品でお馬鹿なアルバム!でもサイコー!☆Bootsy Collins『Ultra Wave』
Ultra Wave
発表年:1980年
ez的ジャンル:ウルトラP-Funk
気分は... :トゥース!(☆_☆)

シルバーウィークも終わり、気分がボーッとしたままですね。
と言いつつ、僕自身はシルバーウィークに関係なく仕事漬けでしたが(泣)

こんな時にはウルトラ・ファンキーな音楽を聴くのが一番!
そんな流れでウルトラ・ファンキー・べーシストBootsy Collinsの3回目の登場です。

『The One Giveth, The Count Taketh Away』(1982年)、『Bootsy? Player of the Year』(1978年)に続いて紹介するのは、『Ultra Wave』(1980年)です。

『Bootsy? Player of the Year』と並んで人気の高いBootsy作品が本作『Ultra Wave』なのでは?

P-Funk軍団の総帥George Clintonの元から一本立ちし、Bootsy's Rubber Band名義で『Stretchin' Out In Bootsy's Rubber Band』(1976年)、『Ahh...The Name Is Bootsy, Baby!』(1977年)、『Bootsy? Player of the Year』(1978年)、『This Boot is Made for Fonk-N』(1979年)という4枚のアルバムをリリースしてきたBootsyですが、本作はBootsy Collins名義でリリースされています。

ジャケからしてもブッ飛んでいますよね。いつものBootsyとは何かが違う(笑)
でも中身は200%Bootsy印の下品で、人を食った、お馬鹿なアルバムに仕上がっています!

プロデュースはBootsy自身と総帥George Clinton(半数の曲で共同プロデュース)。レコーディングには、Bootsy Collins(b、vo、g、ds、per)以下、Phelps Collins(g)、Rick Evans(g)、Joel Johnson(key)、David Lee Chong(key)、Mark Johnson(key)、Jerry Jones(ds)、Carl Small(per)、Fred Wesley(tb)、Maceo Parker(ts)、David McMurray(ts)、Larry Hatcher(ts)、Richard Griffith(tp)、Godmoma(vo)、Brandy(vo)、Parlet(vo)、Brides of Funkenstein(vo)、Robert "P-Nut" Johnson(vo)といったP-Funk軍団が参加しています。

何故だかジャケを眺めていたら、オードリーの春日を思い出してしまいました。
ピンクのベストは着ていませんが(笑)
ジャケのBootsyに吹き出し部分に"トゥース!"って書き込みたくなりませんか(笑)

全曲紹介しときやす。

「Mug Push」
Bootsyらしい人を喰ったような雰囲気がたまりません。♪オレはロックしている、お前はシェイクしている♪イェ〜イ!

「F-Encounter」
個人的には一番のお気に入り曲。軽やかなグルーヴ感がたまりません。マイルドなダンス・チューンなので、Bootsyの強烈な個性が苦手な方でも気にせずに楽しめるはずです。激辛カレーを玉子で少しマイルドにしたような感じでしょうか???

「Is That My Song?」
Bootsy流エロエロ・ブルースって感じでしょうか。このやり過ぎ感が大好き!

「It's a Musical」
「F-Encounter」と並ぶお気に入り曲。疾走するファンク・グルーヴ。豪快に鳴り響くホーン隊が大いに盛り上げてくれます。

「Fat Cat」
セクシー・ファンク・チューン。お色気たっぷりの女性ヴォーカル陣にグッときます。

「Sacred Flower」
Bootsyらしい人を喰ったラブソング。後半のダークな雰囲気が結構好きだったりして...

「Sound Crack」
P-Funk好きには鉄板の仕上がりです。ブリブリ鳴り響くスペイシー感にグッときます。

今日は軽めのコメントで...
Bootsyの魅力は言葉で説明しづらいですね。
聴くのが一番ですな!
posted by ez at 05:51| Comment(2) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする