2009年09月01日

Diana Krall『Love Scenes』

レイジー&ブルージーなヴォーカルに魅了されるスタンダード集☆Diana Krall『Love Scenes』
Love Scenes
発表年:1997年
ez的ジャンル:カナディアン女性ジャズ・ピアニスト/シンガー
気分は... :9月最初の作品は...

衆議院選挙の余韻がさめやらぬ方も多いかと思います。
夏の終わりと共に日本にも様々な"チェンジ"が起こりそうですね。

音楽ライフも夏モードから秋モードへチェンジって感じですね!
僕の場合は秋はやはりジャズが聴きたくなりますね!

ということで9月一発目はジャズ作品にしたいと思います。
セレクトしたのは女性ジャズ・ピアニスト/シンガーDiana KrallDiana Krall『Love Scenes』(1997年)です。

Diana Krallは1964年カナダ、ブリティッシュコロンビア州生まれのジャズ・ピアニスト/シンガー。幼少期からピアノを始め、バークリー音楽学院を卒業しています。

1993年には初のリーダー作『Stepping Out』をリリース。その後今日紹介する『Love Scenes』(1997年)をはじめ、コンスタントに作品をリリースしています。グラミー賞にも何度もノミネートされ、『Live in Paris』(2002年)で遂にBest Jazz Vocal Albumを受賞しました。

プライベートでは2003年にElvis Costelloと結婚し、2児(双子の男子)の母となっています。

ロック・ファンにはCostelloの奥さんとして知られているかもしれませんね。

本作『Love Scenes』(1997年)は『All for You: A Dedication to the Nat King Cole Trio)』(1996年)と共にKrallの名を知らしめた人気作です。

『Love Scenes』はDiana Krall(p、vo)、Russell Malone(g)、Christian McBride(b)というトリオ編成によるスタンダード集。Tommy LiPumaがプロデュースを務めています。

タイトルとジャケのKrallの表情を見ただけでクラクラになります(笑)
中身もイメージ通りの素敵なスタンダード集になっています。

シンプルな編成が彼女のヴォーカルを際立たせてくれるのがグッドです。
意外とレイジー&ブルージーなKrallのヴォーカルに魅了されてしまいました。
Malone、McBrideの好サポートも光ります。特にMcBrideのベースがいいですね。

全曲紹介しときやす。

「All or Nothing at All」
Jack Lawrence作詞、Arthur Altman作曲。Frank Sinatraのレコーディングでお馴染みのスタンダード。ジャズ・ファンはFreddie Hubbard(『Open Sesame』収録)、John Coltrane『Ballads』収録)等の演奏をお聴きの方も多いのでは?ここではMcBrideのベースに先導され、軽快な中にも大人の雰囲気が漂うKrallのヴォーカルにグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=QrsSWJEPZVI

「Peel Me a Grape」
Dave Frishbergによって1962年に書かれた作品。ブルージーな演奏とレイジーなKrallのヴォーカルが実にマッチしています。

「I Don't Know Enough About You」
Peggy Leeと夫Dave Barbourとの共作(1950年)。ここではオリジナル同様にスウィンギーな仕上がりです。Krall〜Malone〜McBrideと短いながらも小粋なソロも聴かせてくれます。

「I Miss You So」
オリジナルは黒人ジャイブ/コーラス・グループThe Cats & The Fiddle(1939年)。美しくも切ない大人の哀愁バラーに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=0wCW7mH74wU

「They Can't Take That Away from Me」
Fred Astaire主演のミュージカル映画『Shall We Dance』(1937年)のために書かれたGeorge Gershwin/Ira Gershwin作品。多くのジャズ・ミュージシャンが取り上げているお馴染みのスタンダードですね。個人的には本作で一番のお気に入り。吐息まで聞こえてきそうなセクシーなKrallのヴォーカルにグッときます。情感たっぷりの彼女のピアノにも注目です!
http://www.youtube.com/watch?v=fww8k6bj5O4

「Lost Mind」
Ray Charlesのヒット曲「Hit the Road Jack」の作者として知られているPercy Mayfieldの作品。ブルース調の仕上がりがいいですね。ビジュアルの印象とは異なる、少しあばずれ風のヴォーカル&演奏がいいですね!

「I Don't Stand a Ghost of a Chance with You」
Ned Washington/Bing Crosby作詞、Victor Young作曲のスタンダード(1932年)。少しウエット気味のブルージーなバラードに仕上がっています。バックに流れるMaloneの哀愁ギターが雰囲気を盛り上げてくれます。

「You're Getting to Be a Habit with Me」
1933年のミュージカル映画『42nd Street』のために書かれた作品(作詞Al Dubin、作曲Harry Warren)。スタンダードとしてもお馴染みですね。「They Can't Take That Away from Me」と並ぶ僕のお気に入り。小気味良く、小粋な演奏がサイコー!
http://www.youtube.com/watch?v=w-GqeUwxCKk

「Gentle Rain」
当ブログでも紹介したブラジルの偉大なギタリストであり、「Manha de Carnaval」「Samba de Orfeu」の作曲者としても有名なLuiz Bonfaの作品。本曲はBonfaが映画『The Gentle Rain』(1965年)のために書いた作品です。僕的にはBonfa作品をKrallが歌うというだけでグッときます。

「How Deep Is the Ocean (How High Is the Sky) 」
Irving Berlinが1932年に作った曲。映画『The Life of Jimmy Dolan』(1933年)でも使われています。当ブログでは以前にBill Evans Trioの演奏を紹介しています(アルバム『Explorations』収録)。落ち着いた中にメロウな雰囲気が漂うのがいいですね。

「My Love Is」
Derek & The Dominosが名盤『Layla and Other Assorted Love Songs』でカヴァーした「Have You Ever Loved a Woman」の作者として知られるBilly Mylesの作品。ここではMcBrideのベースをバックにブルース・フィーリング溢れる仕上がりになっています。

「Garden in the Rain」
ラストはJames Dyrenforth作詞、Carroll Gibbons作曲のスタンダード。しっとりとしたバラードに仕上がっています。Maloneの好サポートもグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=OXBCqyOF_G0

本が驚いた!ブックりしたなぁ。
今日の朝食、超ショック...
posted by ez at 01:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする