2009年09月26日

Tuomo『My Thing』

フィンランド出身Tuomoのデビュー作☆Tuomo『My Thing』
マイ・シング
発表年:2007年
ez的ジャンル:北欧系ブルーアイド・ソウル
気分は... :これぞノーザン(北欧)・ソウル???

今日はTuomoのデビュー・アルバム『My Thing』(2007年)です。

当ブログでは今年リリースされたKero One『Early Believers』(2009年)の中でTuomoを紹介していました。

今年リリースした2ndアルバム『Reaches Out For You』も好評のようですね。
『Reaches Out For You』(2009年)
リーチズ・アウト・フォー・ユー

Tuomo(本名:Tuomo Prattala)は1979年フィンランド、ヘルシンキ生まれのシンガー/キーボード奏者。

クロスオーヴァー・ユニットQuintessenceのメンバーとして、『Talk Less Listen More』(2002年)、『5am』(2005年)といったアルバムをリリースし、さらにQuintessenceの女性ヴォーカリストEmma SalokoskiによるプロジェクトEmma Salokoski Ensemble、QuintessenceのメンバーらJupiterレーベルのミュージシャンによるプロジェクトQ-Continuumのメンバーとしても活動しています。

また、アコースティック志向のジャズ・ユニットIlmiliekki Quartetのメンバーとしても、『March of the Alpha Males』(2003年)、『Take It With Me』(2006年)といったアルバムをリリースしています。

このように様々なグループでの活動を経て、リリースされたのが初のソロ・アルバム『My Thing』です。

"フィンランドのStevie Wonder"、"フィンランドのJamiroquai"として、日本でも話題になりましたね。

前述のさまざまなグループでの活動からはジャズ畑のミュージシャンというイメージですが、本作では思い切りブルーアイド・ソウルしています。60年代、70年代ソウルへのリスペクトぶりが感じとられるアルバムです。

レコーディングにはQ-ContinuumのメンバーやEmma Salokoskiらが参加しています。

アメリカのR&Bばかり聴いていると、案外こうしたソウル・アルバムに出会えないかもしれませんね。

北欧のジャズ畑のミュージシャンだからこそできるソウル・アルバムだと思います。

全曲紹介しときやす。

「My Wish」
オープニングはギターのみのバックでソウルフルなヴォーカルを存分に披露してくれます。軽くウォーミング・アップといった感じですね。

「My Thing」
パーカッシヴなリズムにワウワウギターが絡むファンキー・ダンサー。70年代ブラック・ムーヴィーのサントラを想起させるサウンドにグッときます。Curtis Mayfieldあたりと一緒に聴きたくなりますね。
http://www.youtube.com/watch?v=AjkfXeQ7M20

「Since or Before」
「My Thing」に続きパーカッシヴな仕上がりです。中盤以降は聴き応えが増して相当グッときます。

「True Friend」
メロウな味わいがグッドなソウル・チューン。ジャケのイメージそのままの柔らかい黄昏ソウルって感じです。相当好きです!

「Don't Take It Too Hard」
本作のハイライトと言えば、シングルにもなった本曲ですね。21世紀ノーザン・ソウルといった感じの疾走感がたまりません。この曲を聴けば、思わず"フィンランドのStevie Wonder"と形容したくなるのもわかります。文句無しの名曲ですな。
http://www.youtube.com/watch?v=Db07ELQJuDE

「26」
小粋なセンスが光る佳作。Stevieの『Talking Book』あたりと一緒に聴きたくなりますね。

「Puddle of Love」
ピアノの弾き語りによるバラード。John Legendあたりと一緒に聴くとマッチするのでは?

「Sorry When I'm Gone」
アナログシンセの音がとてもいいですね。70年代ニューソウルにリスペクトしつつも、Tuomoらしさ良く出ている感じが好きです。
http://www.youtube.com/watch?v=PylI5ob8M1o

「Ballroom Girl」
淡々とした中にもメロウな味わいが光るソウル・チューン。Stevieになりそうでならないところにグッときます(笑)

「So Surreal」
ポップという点ではアルバムで一番かも。個人的にはこういう曲はイマイチですが、アルバムのアクセントとしていいのでは?

「It's You」
柔らかいピアノと優しいヴォーカルにグッときます。

「What I'm Like」
イントロを聴いた瞬間はVan Morrison「Crazy Love」のカヴァーかと思いました。全体としても「Crazy Love」の改作といった雰囲気です(笑)でも実に味わい深いですよ。大好き!

「I Won't Worry」
ラストはハンドクラップにグッとくるスウィンギーなモータウン風のソウル・チューン。
http://www.youtube.com/watch?v=OIXN7M-mqqo

「Our Selves」
日本盤のボーナス・トラック。ラテン・フレイヴァーの味わいがグッド!個人的にはこのタイプをもう少し聴きたかったなぁ!

興味のある方は関連作品もどうぞ!

Quintessence『5am』(2005年)
5am

Q-Continuum『Presents This Is the Marienhof』(2006年)
Presents This Is the Marienhof
posted by ez at 12:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする