2009年09月28日

Quicksilver Messenger Service『Quicksilver Messenger Service』

シスコ三大グループの1つ。紆余曲折を経てのデビュー作☆Quicksilver Messenger Service『Quicksilver Messenger Service』
Quicksilver Messenger Service
発表年:1968年
ez的ジャンル:シスコ系サイケデリック・ロック
気分は... :ドルフィンズ3連敗(泣)

今回はGrateful DeadJefferson Airplaneと並ぶ、サンフランシスコのサイケデリック・ロック・グループQuicksilver Messenger Service(QMS)のデビュー・アルバム『Quicksilver Messenger Service』(1968年)です。

1964年にDino Valente(vo)、John Cipollina(g)、David Freiberg(b、vo)、Jim Murray(vo,harmonica)、Casey Sonoban(ds)、Alex Sepence(g、vo)というメンバー構成でグループはスタートしました。

しかしながら、中心人物Dino Valenteがドラッグにより投獄されたり、メンバーが脱退するなどグループの活動は行き詰まってしまいます。そこで1965年にGary Duncan(g)、Greg Elmore(ds)という二人のメンバーを加え、グループの再編を図ります。この時点をグループ結成と解釈している説明もありますね。"Quicksilver Messenger Service"というバンド名が命名されたのもこのタイミングのようです。

再編後のQMSは着実にライブ活動を続けますが、なかなかレコーディングのチャンスに恵まれませんでした。しかし、1967年のモンタレー・ポップ・フェスティバルへの出演が評判となり、遂にその機会を得ることになります。

こうして1968年にデビュー・アルバム『Quicksilver Messenger Service』をリリース。この時点のメンバーは、Gary Duncan(g、vo)、John Cipollina(g)、David Freiberg(b、vo)、Greg Elmore(ds)の4人。この頃はDuncan、Cipollinaのツイン・ギターが売りでした。

さらに最高傑作の呼び声も高いライブ・アルバム『Happy Trails』(1969年)をリリースし、グループの人気・評価を高めました。続いて、有名ミュージシャンNicky Hopkins(p)をメンバーに迎えた3rd『Shady Grove』(1969年)、オリジナルメンバーDino Valenteが初参加した4th『Just For Love』(1970年)をリリースしています。その後もメンバー・チェンジを繰り返しながら70年代後半までグループは存続しました。

『Happy Trails』(1969年)
Happy Trails

『Shady Grove』(1969年)
Shady Grove

『Just For Love』(1970年)
Just for Love

何枚かアルバムを持っているにも関わらず、QMSは未だによくわかりません(笑)
きっと、Duncan、Cipollinaのツインリード、Nicky Hopkinsの参加、Dino Valenteの復帰となどグループのコア部分が目まぐるしく変化するので全体像がつかみづらいのかもしれませんね。

今日紹介するデビュー作『Quicksilver Messenger Service』ですが、名盤の誉れ高い『Happy Trails』と比較すると、ライブでの魅力を上手くスタジオで伝えていないという辛口評価も見受けられますね。

今聴くと古臭い音であることは確かなのですが、それでも60年代後半のサイケな雰囲気を味わえるアルバムという点が気に入っています。また、本人達の意思に反したコンパクトな作りが逆に聴きやすかったりします。

Jefferson Airplaneが好きな人であれば、本作も気に入ると思います。

全曲紹介しときやす。

「Pride of Man」
個人的にはこのオープニングが一番好きです。本作ならではの聴きやすさが幸いしているのだと思います。ホーンセクションが彩りを添えてくれるあたりもグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=f3A6-1BNHio

「Light Your Windows」
哀愁のメロディとどんよりとしたサウンドが60年代後半らしくていいですね。

「Dino's Song」
この頃は塀の中であったDino Valentiの作品。Youngbloodsのヒットでお馴染みの名曲「Get Together」の作者でもあるValentiらしく親しみやすいメロディですね。この頃のロックが好きな人であれば、間違いなく気に入る仕上がりなのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=XCoHH9hmsQ4

「Gold and Silver」
ワルツ調のインスト。サイケ・ワルツっていうのもなかなか乙なサウンドなのでは?ジャム・セッション的なツイン・ギターの魅力を堪能できます。
http://www.youtube.com/watch?v=KhraiPTORhI

「It's Been Too Long」
イナたい雰囲気が漂います。タイプ的には僕の苦手な曲調なのですが、何故か和みます。きっとこのあたりの曲が辛口評価につながっているのでしょうね。
http://www.youtube.com/watch?v=B3bwHko-6UM

「The Fool」
ラストは 12分を超える大作。この演奏こそQMS本来の魅力だと思います。美しく、サイケで、レイジーで、アシッドな雰囲気がたまりません。この壮大なスケールのラスト曲があるので、それまでの5曲も生きてくる気がします。

今日は早朝からNFLのチャージャース対ドルフィンズ戦を生中継で観戦。
しかしながら、我がドルフィンズは3連敗。
エースQBペニントンは負傷で途中欠場と散々な結果でした。
う〜ん、既に黄色信号かも?
posted by ez at 09:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする