2010年01月09日

Pretty Ricky『Pretty Ricky』

メンバー・チェンジを経てようやくリリースされた3rd☆Pretty Ricky『Pretty Ricky』
Pretty Ricky
発表年:2009年
ez的ジャンル:マイアミ系R&B/Hip-Hopグループ
気分は... :エロR&B/Hip-Hop好きの人はぜひ!

今回はメンバー・チェンジを経て2009年11月にリリースされたPretty Rickyの3rdアルバム『Pretty Ricky』です。

マイアミ出身のR&B/Hip-HopグループPretty Rickyの紹介は、1stアルバム『Bluestars』(2005年)、2ndアルバム『Late Night Special』(2007年)に続き3回目の紹介となります。

Pretty Rickyは、Spectacular SmithDiamond "Baby Blue" SmithCorey "Slick'Em" MathisMarcus "Pleasure P" Cooperという兄弟&親戚4人による1ヴォーカル+3MCというユニークな編成で結成されました。

2005年にリリースしたデビュー・アルバム『Bluestars』は全米アルバム・チャート第16位、同R&Bアルバム・チャート第2位となり、1stシングル「Grind with Me」が全米シングル・チャート第7位、2ndシングル「Your Body」も同第12位という幸先の良いデビューを飾りました。

2007年にリリースされた2ndアルバム『Late Night Special』は全米アルバム・チャート、同R&Bアルバム・チャート共にNo.1に輝き、若手人気R&B/Hip-Hopグループのトップランナーの仲間入りを果たしました。

ここまでは順風満帆に進んできた彼らですが、リード・ヴォーカルのPleasure Pがグループを脱退したことで事態は一変します。Pleasure Pに代わり4Play(Christopher Myers)が加入し、グループはアルバム『Eighties Babies』をレコーディングしますが結局リリースされませんでした。その後Atlanticとの契約が切れ、4Playもグループもあっという間にグループを去るという苦境に立たされます。

そんな中でも新たにLingerieをメンバーに迎え、新作『Pretty Ricky』をレコーディングし、自らのレーベルBluestar Ent.からのインディー・リリースにこぎつけました。

一方、グループを脱退したPleasure Pは、当ブログでも紹介したソロ・デビュー作『The Introduction Of Marcus Cooper』(2009年)をリリースします。『The Introduction Of Marcus Cooper』は全米アルバム・チャート第10位、同R&Bアルバム・チャート第2位となり、同作からのシングル2曲も「Boyfriend #2」(全米R&Bチャート第2位)、「Under」(全米R&Bチャート第5位)のヒットを記録しました。

さらにアルバムは第52回グラミー賞のBest Contemporary R&B Albumにノミネートされ、シングル「Under」も同賞のBest Male R&B Vocal Performance及びBest R&B Songにノミネートされました。

Pretty Rickyは、1st『Bluestars』、2nd『Late Night Special』共に当ブログで大プッシュしてきた若手R&B/Hip-Hopグループでした。特にデビュー作『Bluestars』の記事はエントリーから数ヶ月間かなりのアクセス数があり、驚いた記憶があります。

『Bluestars』(2005年)
Bluestars

『Late Night Special』(2007年)
Late Night Special

そんなお気に入りグループだったので、Pleasure Pの脱退や『Eighties Babies』の発売中止に複雑な思いでしたが、とりあえず3rdアルバムがリリースされてホッとしています。

チャート上位を獲得し、グラミーにもノミネートされたPleasure Pの華々しいソロ・デビューと比較すると、インディー・リリースとなったPretty Rickyの再スタートは何とも地味ですが、中身は従来通りメロウなR&B/Hip-Hopを堪能できるのでご安心を!新リード・ヴォーカルのLingerieもセクシーなヴォーカルで頑張っています。

全体としてはスロウ・チューンのオン・パレードです。
基本はセクシー&メロウなR&Bであり、そこにPretty Rickyらしい少しワイルドなラップが絡んでくるといった感じです。マイアミの夜のような妖しく危険なエロさ漂ってきます。ヴォーカル・パートとラップ・パートの絶妙なバランスこそがPretty Ricky最大の魅力だと思うのですが、本作でもそのバランス感覚を存分に堪能できます。

キャッチーなアップ・チューンが殆どない点に物足りなさを感じる方もいるかもしれませんが、セクシー&メロウなR&B/Hip-Hop好きの方は結構ハマる出来栄えだと思います。

インディー・リリースのため、以前の作品やPleasure Pのように派手なチャート・アクションはありませんが、侮ってはいけない1枚だと思います。

エロR&B/Hip-Hop好きの人はぜひ!

全曲紹介しときやす。

「Intro.」
再スタートを飾ったグループの方向性を示唆するセクシー&メロウなイントロ。

「Say a Command」
アルバムからシングル曲。オートチューンを使ったセクシーなスロウ・チューンです。PVにからも再起を図るグループの意気込みが伝わってきますね。
http://www.youtube.com/watch?v=OBPNkiod2zo

「Mr. Goodbar」
Pretty Rickyらしい哀愁メロディ&コーラス&ラップにグッとくるスロウ・チューン。この曲もセクシー・モードで攻めまくります。
http://www.youtube.com/watch?v=WvdUgRjy5ds

「Tipsy in Dis Club」
アルバムに先んじてシングル・リリースされていた楽曲。ここでもセクシー・モード全開です。ラップとヴォーカルのバランス感覚がらしいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=HGOpDuJLKQc

「Smash」
哀愁モードのスロウ。従来からのファンにとってはPretty Rickyらしさを感じることができる仕上がりだと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=2QAD7v-igaY

「Menage a Trios」
セクシー・メロウな楽曲が続きますが、アコースティックなアレンジでアクセントをつけています。
http://www.youtube.com/watch?v=rr5m8EwnvEQ

「Sticky」
少し下品な雰囲気のラップとメロウなヴォーカルのギャップがたまらないセクシー・チューン。
http://www.youtube.com/watch?v=ZKQ9tymvxio

「T.R.U.T.H.」
実にキャッチーな仕上がりでお気に入りです。ラップ、ヴォーカル共にPretty Rickyらしいと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=sNltjMQY3mo

「Doggystyle」
軽くスパニッシュ・フレイヴァーが効いた仕上がり。このあたりはマイアミのグループらしいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=qLz_kdP5C9Q

「Lapdance」
僕の一番のお気に入り曲。アルバムで最もメロディアスな仕上がりが僕好みです。
http://www.youtube.com/watch?v=jVutdM_flVU

「Black」
哀愁モードがグッとくるスロウ。プロモーション用でヴォーカルをハイピッチ処理したヴァージョンもありますが、アルバム収録ヴァージョンの方がはるかに好きです。

「Discovery Channel (Wild Girl) 」
妖しく危険な雰囲気がマイアミの夜を連想させます。

「Prince Charming」
ダーティーな雰囲気のラップと美しいトラックのギャップがPretty Rickyらしいです。
http://www.youtube.com/watch?v=YDcUO7S91Ro

「Downtown」
ラストは少し雰囲気が変わり、ヴォーカル・グループに徹した正統派R&Bチューンに仕上がっています。この手の曲をもう2、3曲やっても良かった気もします。
http://www.youtube.com/watch?v=q121EH1sMnc

Pleasure P『The Introduction Of Marcus Cooper』を聴いた方はコチラも忘れないでくださいね!
posted by ez at 05:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする