2010年02月04日

Ana Costa『Novos Alvos』

新世代サンバの旗手の2ndアルバム☆Ana Costa『Novos Alvos』
Novos Alvos
発表年:2009年
ez的ジャンル:サンバ・ノヴァ系女性シンガー
気分は... :リオのカーニヴァル!

少し前にリオのカーニヴァル(2/13〜16)に関するニュースを観たら、気分はブラジル・モードへ...ここ数日新旧ブラジル音楽のアルバムをCD棚からランダムに引っ張り出してアレコレ聴いています。そんなモードにならなくてもブラジル音楽を聴く頻度が高い最近の僕ですが(笑)

そんな中で当ブログで紹介する機会を逸していた素敵な1枚を思い出しました。

新世代サンバを担う期待の女性シンガーAna Costaの2ndアルバム『Novos Alvos』(2009年)です。

購入時から記事にしようと思っていながらエントリーする好機を逃していました(泣)。数ヶ月ぶりに聴きましたが、やはり素晴らしい作品だと再確認し、ようやくエントリーにこぎつけました。

Ana Costaはリオのサンバ・シンガー。90年代後半よりライブハウスへ出演するようになり、大御所サンバ歌手Martinho da Vilaとその娘Mart'naliaとの交流を深めたようです。そして、2006年にデビューアルバム『Meu Carnaval』(2006年)リリースし、次世代サンバ・シンガーとして高い評価を得ました。

次世代サンバ・シンガーと言っても、少し前に紹介したIlessiあたりと比較すると、かなりキャッチーでブラジル音楽好き以外の方でも聴き易い作品に仕上がっていると思います。

プロデュースはAle SiqueiraMarisa Monte、Arnaldo Antunes、Carlinhos Brownによるユニット『Tribalistas』(2002年)、Marisa Monte『Infinito Particular』(2006年)等も手掛けたサウンド・クリエイターです。

女性サンビスタAna Costaのナチュラルな魅力に、Ale Siqueiraのサウンド・センスが加わり、さらに音楽性を広げた次世代サンバ作品と呼べるのでは?

恩人でもあるMartinho da Vilaをはじめ、Carlinhos Brown、Celso Fonseca、Moska、Leila Pinheiro等がゲスト参加しています。

ジャケのAnaの表情のように、清々しい気分となる1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Samba Cria Lei」
オープニングはCarlinhos Brown作品によるアフロ・サンバ。Carlinhos自身がヴォイス・パーカッションが参加しています。カーニヴァル気分になるパーカッション隊の軽快なリズムにグッときます。ただし、リオのカーニヴァルというより、リオ+バイーアのカーニヴァルといったところでしょうか。

「Novos Alvos」
タイトル曲が僕の一番のお気に入り。Ana CostaとMart'nalia、Zelia Duncanの共作によるメロウ・サンバ。ブラジル音楽好き以外の方でもメロウな楽曲がお好きな方ならばグッとくるスタイリッシュな仕上がりです。Marcos Suzanoのパーカッションによるライトなグルーヴ感もグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=RF1gAdQlXCM

ブラジルのソウル・ディーヴァPaula Limaもアルバム『Sinceramente』(2006年)で取り上げています。こちらのヴァージョンも絶品です。
Paula Lima「Novos Alvos」
http://www.youtube.com/watch?v=oGGzzMhDII4

「Coisas Simples」
Martinho da Vilaとのデュエット。Claudio Jorge/Elton Medeiros作の哀愁サンバですが、Vilaのヴォーカルがシブすぎます。
http://www.youtube.com/watch?v=tazhq01hYDE

「Batendo Perna」
Ana CostaとJorge Agriaoの共作による明るく、軽快なサンバ・チューン。

「Cronica de uma Cidade Armada」
Celso Fonseca作。Celso Fonseca自身がギター&コーラスで参加しています。Celsoは前作『Meu Carnaval』のタイトル曲も提供していました。治安が悪化するリオの窮状を歌うシリアス・モードの仕上がりです。

「Almas Gemeas」
Luiz Tatit作。Moskaとのデュエットですが、不思議なリズム&音空間に吸い込まれそうです。聴けば聴くほど魅了されます。

「Antiga」
Ana CostaとZelia Duncanの共作。先輩の女性MPBシンガーLeila Pinheiroとのデュエットです。落ち着いた品のある仕上がりがいいですね。クラリネットやフルートも入ったアレンジが抜群です。
http://www.youtube.com/watch?v=7eqPwGzDLlA

「Estrando」
Mario Lago Filho/Delcio Carvalho作。ロマンティックな仕上がりがいいですね。Itamar Assieri のピアノとNando Duarteのギターにグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=ll6aY1FFI7U

「E Vai Que Da」
Marceu Vieira/Tuninho Galante作。Carlinhos 7 Cordasの7弦ギターとMarcelo Caldiのアコーディオンが印象的です。

「Caderneta - A Minha Nega」
サンバ・メドレー。リラックス・モードでの楽しそうなレコーディング風景が思い浮かびます。

「Que Ama Mamae」
ラストはMartinho da Vila作品。パーカッション・アンサンブルを前面に押し出したアフロ・サンバです。

1stアルバム『Meu Carnaval』もセットでどうぞ!

『Meu Carnaval』(2006年)
メウ・カルナヴァル
posted by ez at 03:06| Comment(4) | TrackBack(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする