2010年02月13日

Various Artists『LTYS-Listen To Your Soul』

フレッシュな次世代Hip-Hopをコンパイルした超強力コンピ☆Various Artists『LTYS-Listen To Your Soul』
LTYS-Listen To Your Soul-
発表年:2010年
ez的ジャンル:次世代Hip-Hop
気分は... :ジャケにグッときたならばゲットすべき!

今回はWOW/NOW Recordsによりコンパイルされたアメリカの次世代Hip-Hopのコンピレーション『LTYS-Listen To Your Soul』です。

ATCQ大好き!、Q-Tip大好き!な僕としては、CDショップでA Tribe Called Quest『Midnight Marauders』(1993年)をモチーフにした、このジャケを見つけた瞬間にヤラれてしまいました。ちなみアートワークを手掛けたのはFUTURE DAZE PRODUCTIONです。

そんなジャケのイメージそのままに、90年代前半のHip-Hop黄金期のワクワク感と最新Hip-Hopのフレッシュ感が溢れるナイスなコンピ作品だと思います。

正直、初めて聴くアーティストが殆どですが、アングラHip-Hop、ジャジーHip-Hopファンならば、グッとくるであろうジャジーHip-Hop、エレクトロHip-Hop等がギッシリ詰まっています。

僕の場合、Hip-Hopのコンピって殆ど聴きません。例えば『Mellow Beats: Rhymes & Vibes』シリーズは、僕の嗜好ど真ん中であることはわかっていますが1枚も持っていません。収録アーティストのアルバムを既に持っていることも影響していますが...

その点、本作はアングラ・ジャジーHip-Hop好きでも、なかなか個別には集めづらいアーティストがコンパイルされているので重宝します。また、個性的な次世代アーティストが集まっているにも関わらず、全体として散漫な印象がしない点もいいですね。

こうしたコンピから次なるお気に入りアーティストを探すのも楽しいかもしれませんよ。

僕と同じようにジャケを観た瞬間にグッときた人は、絶対ゲットすべきだと思います。

全曲紹介しときやす。

「Land of The Kings(U-N-I)」
U-N-IはY.OとThurzdayから成るL.AのHip-Hopユニット。本曲「Land Of The Kings」は2009年リリースのシングル曲。ここではプロデュースを務めているRo Blvdのキャッチーなトラックをバックに見事なフロウを披露してくれます。

「Addicts For Real(Keelay & Zaire Feat.Tunji) 」
Kyle 'Keelay' Pierce & Tim 'Zaire' Lewisのデュオ。本曲は2007年にリリースされたデビュー・アルバム『Riding High』収録。アングラ・ジャジーHip-Hopファンは間違いなくグッとくる仕上がり。
http://www.youtube.com/watch?v=lDKh2muOqjI

「Freshkids(Machinedrum Feat.Mickey Factz)」
MachinedrumことTravis Stewartは現在N.Y.を拠点に活動するエレクトロの奇才。本曲ではNYの次世代ラッパーMickey Factzをフィーチャーしています。90年代Hip-Hopのヴァイヴと最新エレクトロHip-Hopのセンスが見事に融合しています。
http://www.youtube.com/watch?v=wTyHzMI39ko

「My Life(U-N-I) 」
U-N-Iの2曲目。本曲は2009年リリースの『A Love Supreme』に収録されていました。プロデューサーRo Blvdによるアーバン・メロウなトラック作りが光ります。
http://www.youtube.com/watch?v=Q4A4dIBC7lQ

「Bed Stuy(Spec Boogie) 」
Spec Boogieについてはよく知りません。ラジオ・ジングル風の作りにグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=1YGn3aYCm7M

「Soul Hop(U-N-I Feat.Fee) 」
U-N-Iの3曲目。本曲は2008年にシングル・リリースされた楽曲です。ソウルフルな仕上がりがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=VGwtFgv3qF8

「Let it(Machinedrum Feat.Melo-X)」
Machinedrumの2曲目。N.Y.出身のDJ、ラッパーであるMelo-Xをフィーチャー。Melo-Xは先に紹介したMickey FactzのバックDJも務めていたようですね。実験的でありながらもポップな要素も忘れないあたりがMachinedrumらしいのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=e3EFdXbtKH8

「Drunken Saturday(8thW1) 」
8thW1はニュージャージー出身のMC。Fresh DailyのクルーAOK Collectiveの一員でもあります。ロッキンなトラックをバックにご機嫌なフロウを聴かせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=fI_oGfhdJ0s

「Alright With Me (Keelay & Zaire Feat.Dminor and Phonte)」
Keelay & Zaireの2曲目。DminorとPhonteをフィーチャーしています。Dminorは当ブログで紹介した作品で言えば、Othello『Alive At The Assembly Line』The Residents『Open House』でフィーチャーされています。PhonteはLittle BrotherやNicolayとのユニットThe Foreign Exchangeの活動でお馴染みですね。素晴らしいソウル・チューンに仕上がっています。Hip-Hopファン以上にR&Bファンがグッとくる仕上がりでは?
http://www.youtube.com/watch?v=oUkLxpxo57k

「Another L@te Night(Outasight) 」
Outasightについてはよく知りません。パーカッシヴなトラックをバックになかなか達者なフロウを聴かせてくてます。
http://www.youtube.com/watch?v=VkLmh12L7ts

「HBO(Heart Barley Open)(Fresh Daily Feat.Jesse Boykins III) 」
Fresh DailyはN.Y.出身のラッパー。前述のようにAOK Collectiveを率いています。DJ Spinnaが彼のことをお気に入りのようです。ここではブルックリンに拠点を置くソウル・シンガーJesse Boykins IIIをフィーチャーしています。ピアノの美しいループが印象的なジャジー・ソウルHip-Hopです。

「I Can't Help It (Cook Classics Feat.Emilio Rojas and Dminor) 」
Cook Classicsについてはよく知りません。アングラ・ジャジーHip-Hop好きの人ならばグッとくるメロウ・トラックが印象的です。

「Keep The Faith(Melo-X feat.Jesse Boykins III & Chris Faust) 」
Melo-Xが再登場。ここではJesse Boykins III & Chris Faustがフィーチャーされています。美しいピアノの響きが印象的なジャジーHip-Hopです。
http://www.youtube.com/watch?v=wN0kfCoR9EQ

「Enjoy The Sun(Theophilus London)」
Theophilus LondonはN.Y.を拠点とするHip-Hopアーティスト。アングラらしいエレクトロHip-Hopに仕上がっています。BEP『The E.N.D.』のような駄作を聴くぐらいならば、こういった曲を聴きましょう!
http://www.youtube.com/watch?v=GshVXAT28Y4

「Step To Me(Nola Darling) 」
Nola DarlingはJAQとAlexの二人組女性Hip-Hopユニット。AOK Collectiveにも所属しています。映画を製作したり、JAQがドラマ出演したりと音楽以外の活動も盛んなようです。久々に女性Hip-Hopユニットでグッときました。今後の動向を要チェックしたいですな。
http://www.youtube.com/watch?v=PuaC4bdSTvY

興味がある方は、参加アーティストの単独アルバムもチェックしてみては?

U-N-I『A Love Supreme 2.0』(2010年)
Love Supreme 2.0 (Bonus Dvd)

Keelay & Zaire『Riding High』(2007年)
Riding High

Fresh Daily『Gorgeous Killer in Crimes of Passion』(2009年)
Gorgeous Killer in Crimes of Passion
posted by ez at 02:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする