発表年:1975年
ez的ジャンル:フィリーソウルの至宝
気分は... :ロースかつ気分にマッチする!
今日は70年代からセレクトしようと思い、CD棚から適当に4〜5枚候補をセレクトしたところ、たまたまThe O'Jays『Survival』(1975年)とBob Marley & The Wailers『Survival』(1979年)という2枚の"Survival"アルバムが含まれていました。
最終的に2枚のどちらかにしようと思い、何となく「Give the People What They Want」 が聴きたい気分なのでThe O'Jays『Survival』に決定!
フィリーソウルを代表するグループThe O'Jaysの紹介は、『Family Reunion』(1975年)に続き2回目となります。
個人的には、リアルタイムで頻繁に聴いていた『Let Me Touch』(1987年)、『Serious』(1989年)、『Emotionally Yours』(1991年)といった作品への思い入れが強いのですが、ブログで取り上げようと思うとやはり70年代の作品になってしまいますね。
Philadelphia International 第一弾アルバム『Back Stabbers』(1972年)以降、快進撃を続けた70年代The O'Jaysですが、本作『Survival』もEddie LeVert、Walter Williams、William Powellによる絶頂期のO'Jaysを堪能できる1枚です。プロデュースは勿論Kenny Gamble & Leon Huff。ソングライティングも殆どがGamble & Huffです。
アルバムは全米R&Bアルバム・チャートNo.1に輝き、シングル「Give the People What They Want」もR&BチャートNo.1の大ヒットとなりました。
O'Jaysのアルバムってジャケがイマイチな印象がありますが、このジャケはインパクトがありますね!気味悪いと思う方もいるかもしれませんが、なかなかアーティスティックな感じが僕は好きです。
最近、歳のせいか脂っこいものを食べたいと思う機会がすっかり減りましたが、何故か今日はロースかつが食べたい気分!
O'Jaysの音楽って、ロースかつ気分を盛り上げてくれますよね(笑)
全曲紹介しときやす。
「Give the People What They Want」
前述のようにR&Bシングル・チャートNo.1となったヒット・シングル。やはり本作のハイライトと言えばこの曲ですね!イントロのドラムブレイク、ブリブリのベースが格好良いファンク・チューンに仕上がっています。そんな濃いめのサウンドに負けない、濃厚ヴォーカルでガンガン迫ってきます。
http://www.youtube.com/watch?v=8Ex1_ExOORE
サンプリング・ネタとしてもGang Starr「Premier And The Guru」、EPMD「Give the People」、Keith Murray「Sychosymatic」等でお馴染みです。このブレイクとベースラインを聴けば、使いたくなりますね!まさにHip-Hopアーティストのために用意されたようなサウンドです。
Gang Starr「Premier And The Guru」
http://www.youtube.com/watch?v=XP7zTejVJgQ
EPMD「Give the People」
http://www.youtube.com/watch?v=3Jrb78l5NYM
Keith Murray「Sychosymatic」
http://www.youtube.com/watch?v=Gc4nBVDDrzs
「Let Me Make Love to You」
この曲もシングル・カットされ、R&Bシングル・チャート第10位となりました。彼らにはこういったスケール感の大きなバラードが似合いますね。この曲はAllan Felder/Bunny Sigler作です。Hip-HopファンはNas「Revolutionary Warfare (9th Wonder Remix) 」のサンプリング・ネタとしてお聴きの方もいるのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=91fONPRAt4o
Nas「Revolutionary Warfare (9th Wonder Remix) 」
http://www.youtube.com/watch?v=8Vsx-IC_ZwY
「Survival」
ディスコチックなファンキー・チューン。迫力のあるホーン隊もアッパー気分を盛り上げてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=9EygWGxedlA
「Where Did We Go Wrong」
ソフトな仕上がりでアルバムにアクセントをつけています。優しげなオーケストレーションも含めて一息つける感じがいいですね。
「Rich Get Richer」
再び濃厚な O'Jaysワールドを堪能できるダンス・チューン。ラーメンで言えば、スープ濃いめ、油多めといった感じですね。
http://www.youtube.com/watch?v=TXFijzJGt-0
「How Time Flies」
「What Am I Waiting For」
バラード2曲。「How Time Flies」は哀愁モードで、Bunny Sigler/Ron Tyson作の「What Am I Waiting For」はエモーショナルに迫ってきます。後者はJay-Z「You Must Love Me」のサンプリング・ネタにもなっています。
「Never Break Us Up」
ラストはLeon Huff作品。小粋なミッド・チューンで軽やかに締め括ってくれます。
惜しくも、今回サバイバルできなかったBob Marley & The Wailers『Survival』(1979年)も近々紹介しますね。