発表年:2001年
ez的ジャンル:Native Tongues系Hop-Hop
気分は... :チャート・アクションは気にせずに...
まずはサッカー・ネタから...
昨日のUEFAチャンピオンズリーグの準々決勝「アーセナル対バルセロナ」はやはり興奮しましたね。
ガナーズ・ファン& バルサ・ファンの僕は自分でも観戦しながらどちらを応援するのだろと思っていましたが、無意識に前半バルサ、後半アーセナルを応援していた気がします。現在の力で言えば、やはりバルサが一枚上という気がしますが、アーセナルは同点まで持ち込み善戦したのでは?
アーセナルは2ndレグでセスクが出場停止というのが痛いですね。
この試合を観ながら、もしセスクがバルサに加入したら...なんてガナーズ・ファンとして良からぬ妄想をしてしまいました。
もう一試合の「インテル対CSKAモスクワ」は実力差を感じてしまう一戦でしたね。
本田も見せ場なく途中交代...やはりこのクラスとの対戦になると大きな壁がある感じですね。
さて、今日はTrugoy、Pos、Maseoの3人組Hip-HopユニットDe La Soulの5回目です。
これまで当ブログで紹介してきたDe La Soul作品は以下の4枚。
『3 Feet High And Rising』(1989年)
『De La Soul Is Dead』(1991年)
『Buhloone Mindstate』(1993年)
『Stakes Is High』(1996年)
5枚目に紹介するのは6thアルバム『AOI:Bionix』(2001年)です。
Art of Official Intelligence(AOI)シリーズ三部作の第2弾として、『Art of Official Intelligence: Mosiac Thump』(2000年)に続きリリースされた6thアルバムです。
『Art of Official Intelligence: Mosiac Thump』(2000年)
※シリーズ第1弾
結局、本作を最後にTommy Boyとの契約が切れてしまい、シリーズ完結作となるはずであった第3弾アルバムはリリースされずじまいとなってしまいます。本作のチャート・アクションがDe La Soul作品中、最も低調であったことが影響したのかもしれませんね。
そんな低調なチャート・アクションが信じられないほど内容は充実していると思います。個人的には第1弾『Art of Official Intelligence: Mosiac Thump』以上に愛聴していました。
プロデュースはSupa Dave West、Kev Brown, Megahertz、Jay Dee(J Dilla)、Deaf 2 U Inc、それにメンバー自身が務めています。前作から参加しているSupa Dave Westのいい仕事ぶりが目立ちます。Jay Dee(J Dilla)は3作連続での参加になります。
ジャケが前作からシリーズになっているのもいいですね。
Cee-Lo、Slick Rick、Devin the Dude、B-Real、Yummy Bingham、Glenn Lewis等がゲスト参加しています。
他のDe La Soul作品がお好きな方ならば、間違いなく楽しめる作品です。
チャート・アクションや一般的な評価に惑わされず聴いてみてください!
全曲紹介しときやす。
「Intro」
オープニングはThe 5th Dimension「Black Patch」をサンプリングし、ラジオのジングル風に聴かせてくれます。本トラックの本編はラストの「Trying People」です。
http://www.youtube.com/watch?v=j-e4uclpkT0
「Bionix」
Tavares「Guiding Star」ネタのラブリー・モードでスタートしますが、その後はダーク・モードで迫ります。Supa Dave Westプロデュース。
「Baby Phat」
オススメその1。シングル・カット曲。Devin the DudeとYummy Binghamをフィーチャーしています。Devin the Dudeはソロ作品以外にもOdd Spuad、Facemobの活動でもサウスのHip-Hopアーティスト、Yummy Binghamは2006年にソロ・アルバム『The First Seed』もリリースしている実力派女性R&Bシンガーです。スペイシー・トラックとYummy Binghamのキュートなヴォーカルがいい感じです。Supa Dave Westプロデュース。The Fat Boys「Fat Boys」ネタ。
http://www.youtube.com/watch?v=bUtf_Q4dg9Q
「Simply」
オススメその2。おそらくアルバムで一番の人気曲でしょう。Paul McCartney「Wonderful Christmastime」をサンプリングしたワンダフル&ハッピー・モードのパーティー・チューン。みんなで聴けば、ワンダフル・タイム&ビューティフル・タイムを共有できるはず!個人的にもDe La Soulマイ・ベスト5に入るくらい大好きな曲です。ラストでチラっとStevie Wonder「Sir Duke」が聴こえてくるのも嬉しいですね。Supa Dave Westプロデュース。
「Simply Havin'」
Donald Byrd「Think Twice」ネタのインタールード的な短い曲。
「Held Down」
オススメその3。Cee-Loをフィーチャー。予想通りのソウルフルな仕上がりです。Serge Gainsbourg「Ah! Melody」ネタ。プロデュースはPosです。話が逸れますが、元ネタ「Ah! Melody」を収録したSerge Gainsbourg『Histoire De Melody Nelson』を最近よく聴いています。こちらも近々紹介しますね。
「Reverend Do Good #1」
インタールード。
「Watch Out」
オススメその4。Cal Tjader「Mood for Milt」ネタのラテン&ラウンジなトラックにグッときます。彼らのキャラとCal Tjaderの音ってマッチしているかもしれませんね。Supa Dave Westプロデュース。
http://www.youtube.com/watch?v=5C4rTVy4cSI
「Special」
オススメその5。Yummy Binghamをフィーチャー。華のあるキュート・ヴォーカルで盛り上げてくれます。なかなかキャッチーな仕上がりにグッとくるはず!Kev Brownプロデュース。
「Reverend Do Good #2」
インタールード。
「The Sauce」
Philly Blackをフィーチャー。Supa Dave Westのカッチョ良いトラックがいいですね。
「Am I Worth You?」
オススメその6。カナダ出身のネオ・ソウル・シンガーGlenn Lewisをフィーチャー。Dr. Buzzard's Original Savannah Band「Sunshower」をサンプリング。Glenn Lewisの素晴らしいヴォーカルと「Sunshower」ネタ・トラックが彼らのラップを盛り上げてくれます。Supa Dave Westプロデュース。
「Pawn Star」
Shell Councilをフィーチャー。喘ぎまくりのエロすぎるトラックにご注意を!
「What We Do (For Love)」
Sオススメその7。Slick Rickをフィーチャー。Slick RickとDe La SoulというHip-Hopレジェンド同士の共演に相応しいトラックに仕上がっているのでは?Megahertzプロデュース。
「Reverend Do Good #3」
インタールード。
「Peer Pressure」
オススメその8。B-RealをフィーチャーしたJay Dee(J Dilla)プロデュース曲。J Dillaファンは要チェックですね。
「It's American」
De La Soulらしいインタールード。
「Trying People」
オススメその9。オープニングの本編といったところです。再登場のThe 5th Dimension「Black Patch」ネタのトラックにグッときます。子供のコーラスが入っているのもいいですね。Def 2 Uプロデュース。
未チェックの方は過去記事もご参照下さい。
『3 Feet High And Rising』(1989年)
『De La Soul Is Dead』(1991年)
『Buhloone Mindstate』(1993年)
『Stakes Is High』(1996年)