2010年04月30日

Viva Brasil『Viva Brasil』

大人気「Skindo-Le-Le」のオリジナル収録☆Viva Brasil『Viva Brasil』
ヴィヴァ・ブラジル
発表年:1980年
ez的ジャンル:アメリカ在住ブラジル人フュージョン
気分は... :バルサ無念!

今日はViva Brasilのデビュー・アルバム『Viva Brasil』(1980年)です。

Viva Brasilは、ブラジル出身のClaudio Amaralを中心に結成されたアメリカ在住ブラジル人によるフュージョン・グループ。

これまで『Viva Brasil』(1980年)、『Festa』(1999年)、『Messages』(2000年)、『Lost & Found』(2003年)といったアルバムをリリースしています。それ以外にMark Murphyとの共演アルバム『Brazil Songs』(1984年)もあります。

また、当ブログでも紹介したJoyce Coolingのデビュー作『Cameo』(1988年)におけるViva Brasilメンバーの好サポートも印象的でしたね。

今日紹介するデビュー・アルバム『Viva Brasil』(1980年)時点のメンバーは、Claudio Amaral(g、vo、per)、Kent Middleton(per、fl)、Rubens Moura Jr.(ds、per、vo)、Jay Wagner(key、vo、per)、Edward Soleta Y Salman(b)の5名。グループの中心はClaudio AmaralJay Wagnerであり、本作でも殆どの曲を二人で書いています。

本作が注目されるようになったのは、90年代のクラブ・シーンで「Skindo-Le-Le」が大人気となったことに因るものです。元々は元々はサンフランシスコの女性バンドAlive!のカヴァー(アルバム『City Life』収録)がクラブ・シーンで注目され、その後Viva Brasilによるオリジナル・ヴァージョンも人気となりました。

MPBと呼びたくなるような演奏も含まれており、"ブラジリアン・フュージョン"というイメージで聴くと、よりブラジル色が強いアルバムだと思います。メロウ・フュージョン/AOR好きの人向けの楽曲とブラジル音楽好き向けの楽曲がバランス良く構成されています。個人的にはフュージョン色を抑えたブラジル色の強い楽曲の方が好きですね。

モロにフュージョンなアルバムが苦手な若い世代の方もスンナリと聴ける作品かもしれません。いろいろな切り口で楽しめる間口の広いアルバムだと思います。

全曲紹介しときやす。

「Skindo-Le-Le」
前述のように本作のハイライト。サンバ・ビートが心地好く響く爽快ブラジリアン・フュージョン。サビの♪スキンド・スキンド・スキンド・スキンド・ド・レ・レ〜♪の部分は思わず一緒に口ずさんでしまいますね。
http://www.youtube.com/watch?v=dT3-libuPa8

前述のAlive!のカヴァー以外にも阿川泰子さんのカヴァーやA Bossa Eletricaによる北欧ブラジリアン・フュージョン・カヴァー、Viva 2001によるハウス・カヴァーも一緒にチェックしておきたいですね。
阿川泰子「Skindo-Le-Le」
 http://www.youtube.com/watch?v=hrooQRtzQ7g

「Medley:Voce Abousou/Desabafo」
2曲のメドレーというかたちですが、Antonio Carlos e Jocafi「Voce Abusou」のカヴァー&リメイクという感じですね。Antonio Carlos e Jocafiのオリジナルはアルバム『Mudei De Ideia』(1971年)に収録されています。ここではメロウなボッサ・チューンに仕上がっています。

「O Bode」
ブラジル色が強く出た1曲。フュージョン・グループというよりもMPBグループといった雰囲気です。

「Ronco Da Cuica」
「Skindo-Le-Le」に次ぐ本作のハイライト。「Skindo-Le-Le」同様、90年代クラブ・シーンで再評価された人気曲。Joao Boscoのカヴァーです。オリジナルはアルバム『Galos De Briga』(1976年)に収録されています。タイトルの通り、クイーカのリズムが鳴り響くパーカッシヴなサンバ・フュージョンです。
http://www.youtube.com/watch?v=vKOuKg2NfCo

「Turn To Yourself」
AOR/メロウ・フュージョン好きの人にはこの曲が一番グッとくるのでは?爽快なヴォーカルも含めて夏が待ち遠しくなる仕上がりです。

「Menina Danada」
この曲目当ての方もいるかもしれませんね。Cafe Apres-midiのコンピ『Cafe Apres-midi Vert』にも収録されている人気曲(Veve Calasans/Roberto Santana作)。バカンス・モードのトロピカル・フュージョンに仕上がっています。リラックスした雰囲気が実にいいですね。GWに聴くにはピッタリな1曲かも?

「Iemanja」
哀愁モードの仕上がり。何とJoe Hendersonがゲスト参加し、テナー・サックスのソロを聴かせてくれます。

「Dancing The Baiao」
フュージョン・ファンはグッとくるであろう爽快ブラジリアン・フュージョン。
http://www.youtube.com/watch?v=enjGwCxJUGQ

「She」
アコースティックなメロウ・バラード。AORとMPBの中間といった仕上がりです。個人的にはかなりお気に入りの1曲。

「Produto Nacional」
ラストはパーカッシヴなサンバ・チューン。フュージョン色弱め、ブラジル色強めの仕上がりが僕好みです。

昨日のUEFAチャンピオンズリーグ・セミファイナル「バルセロナ対インテル」の2ndレグはバルサの完敗でしたね。

完璧にインテルの守備的戦術の術中にはまりました。前半のインテル モッタの退場が結果的にインテルの選手全員の守備意識を強め、逆にバルサを苦しめた気がします。あれだけの爆発力を持つバルサ攻撃陣のパス回しが、何処かの島国の代表チームのように見えてしまいました。

バルサにとっては残念な結果でしたが、この敗北を引きずらずにリーガ制覇へ気持ちを切り替えて欲しいですね。
posted by ez at 00:14| Comment(2) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする