発表年:1981年
ez的ジャンル:レイドバック系UKロック
気分は... :バルサ!リーガ2連覇!
サッカーのスペイン・リーガエスパニューラはバルサが最終節で勝利を収め、追いすがるレアル・マドリーを振り切りリーガ2連覇を達成しました。試合開始直後のGKバルデスのキックミスには冷や汗もんでしたが、オンゴールで1点先制した後は安心して観ることができました。
それにしてもバルサとマドリーの2強が突出したシーズンでしたね。
大金出して新銀河系軍団を形成したマドリーを、カンテナ育ちの有望選手が着実に成長したバルサが打ち負かしたことは痛快ですね。今シーズンは特にペドロの成長が大きかったと思います。
CLでは無念の敗退を喫したバルサでしたが、これでスッキリ・モードになりました!
さて、久々のEric Claptonです。
Claptonのソロ作の紹介は3回目になります。
『461 Ocean Boulevard』(1974年)、『There's One In Every Crowd』(1975年)に続いて紹介するのは『Another Ticket』(1981年)です。
一般には評価の低いアルバムですが、初めてリアルタイムで購入したClapton作品であり、個人的に愛着のあるアルバムです。結局、僕がリアルタイムで購入したClapton作品は本作と『Money and Cigarettes』(1983年)の2枚のみでしたが。
『Behind the Sun』(1985年)以降の作品に関しては、Claptonの方向性に失望したのと僕自身のロック離れが進行したせいで全く購入する気が起きませんでした。例外的に「Tears in Heaven」欲しさで『Unplugged』(1992年)は購入しました(笑)
現在、我が家のCD棚に並ぶClaptonソロ作は70年代作品が殆どで80年代作品は本作『Another Ticket』のみです。『Money and Cigarettes』はCDでわざわざ買い直したいとは思いませんでした。
このように僕にとってのEric Claptonのソロ作は『Another Ticket』までが一区切りになっています。
その『Another Ticket』ですが、Tom Dowdがプロデューサーに復帰し、バックはAlbert Lee(vo、g)、Chris Stainton(key)、Gary Brooker(key、vo)、Dave Markee(b)、Henry Spinetti(ds、per)というイギリス人ミュージシャンで固めています。元Procol HarumのGary Brookerの参加が目立ちますね。
全体としては70年代Clapton作品同様にブルースを基本にしたアメリカ南部志向のレイド・バック・サウンドを聴かせてくれます。
リアルタイムで聴いた中学生当時は地味なアルバムという印象で、少し物足りなさを感じた記憶があります。その時点で僕が持っていたClapton関連作品は、Derek & The Dominos『Layla & Other Assorted Love Songs』、Cream『Live Cream II』、『461 Ocean Boulevard』の3枚でしたが、確かにそれらと比較すると分が悪いですよね。
でも、今の僕には昔物足りないと思ったレイドバックな雰囲気が実に心地好いです。きっと時代に左右されないサウンドが今聴いてもフィットするのでしょうね。
現在の嗜好では今更Claptonに熱狂することはありませんが、たまに聴くならば本作のような渋めの作品がいいですね。
全9曲中6曲がClaptonのオリジナルです。
全曲紹介しときやす。
「Something Special」
リラックス感とシブさにグッとくるオープニング。熟成したワインのように年を経て聴くほどいい味わいに感じます。落ち着きますな。
「Black Rose」
Troy Seals/Eddie Setser作品。レイドバックしたカントリー調の仕上がりです。Troy Seals/Eddie Setserのコンビは次作『Money and Cigarettes』でも1stシングルとなった「I've Got A Rock 'N' Roll Heart」を楽曲提供しています(Steve Diamondも含めた3名での共作)。
「Blow Wind Blow」
Muddy Watersのカヴァー。ここではウッドベースがプレイされ、ブイブイ唸っています。Claptonらしいブルース・カヴァー。
「Another Ticket」
タイトル曲はメロウ・バラード。アルバムかたの2ndシングルにもなりました。個人的にはシンセの音色が邪魔に感じてしまうのですが・・・
「I Can't Stand It」
アルバムからの1stシングル。全米シングル・チャート第10位のヒットとなりました。シングル向けのキャッチーな仕上がりながらも、Claptonらしいビターな味わいを堪能できます。
「Hold Me Lord」
当時聴いていた頃は全く引っ掛かってこない曲だったのですが、今聴くとホンキートンクな雰囲気が小粋でいいですね。
「Floating Bridge」
カントリー・ブルース・シンガー/ギタリストSleepy John Estesのカヴァーです。Claptonのギターにもグッときますが、演奏全体の激シブなアレンジが秀逸です。
http://www.youtube.com/watch?v=yzXRK59e9fk
「Catch Me If You Can」
僕の一番のお気に入り。Gary BrookerとClaptonの共作。ブルージーな躍動感にグッときます。アルバムで最もバンドの一体感を堪能できる演奏なのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=WVPuJwrip70
「Rita Mae」
エンディングは、アルバムで最もアグレッシヴな演奏で締め括ってくれます。最初から最後までハイテンションで飛ばしまくってくれます。当時の僕はこのタイプの楽曲のオンパレードを期待していました(笑)。まだまだ青かったですね。
Claptonソロ作の過去記事もご参照下さい。
振り返ると、全てTom Dowdプロデュース作ですね。
『461 Ocean Boulevard』(1974年)
『There's One In Every Crowd』(1975年)