発表年:1976年
ez的ジャンル:元Honey Cone系メロウ・ソウル
気分は... :Oops!
今日は元Honey Coneの女性ソウル・シンガーEdna Wright唯一のソロ・アルバム『Oops! Here I Go Again』(1976年)です。
公私に渡るパートナーであるGreg Perryの2nd『Smokin'』(1977年)と共に待望のCD化が今年実現しましたね。
タイトル曲「Oops! Here I Go Again」はフリーソウル・コンピ『Free Soul Impressions』に収録され、大人気となりましたね。
そんな盛り上がりを受けて、1995年に『Oops! Here I Go Again』が日本のみでCD化されました。僕自身はその際にゲットしたのでラッキーでしたが、その後廃盤となり入手困難な状況が続いていました。その意味では今回の再CD化は嬉しいですね。
Edna Wrightは1946年L.A.生まれ。15歳の頃からゴスペル・グループで歌い始め、60年代半ばにはSandy Wynns名義で何枚かソロ・シングルを発表しています。さらにはRay Charlesのバック・コーラス・グループThe Raeletsにも半年ほど在籍していました。
その後、1969年にCarolyn Willis、Shelly Clarkと共に新グループHoney Coneを結成します。元々はEdnaの姉でThe BlossomsのメンバーであったDarlene Loveにグループ結成の話が持ち込まれましたがBlossomsを抜けることができず、妹のEdnaに話が回ってきたようです。
そしてHolland-Dozier-HollandのHot Waxとの契約に成功したHoney Coneは、1969年に1stシングル「While You're Out Looking For Sugar」をリリースします。そして、1971年には「Want Ads」、「Stick-Up」という2曲の全米No.1ヒットを放ち、売れっ子グループとなりました。
しかしながら1973年にグループは解散してしまいます。Ednaはバック・コーラス等を務めながらソロ活動の機会を窺っていましたが、Honey Cone時代のプロデューサーで公私に渡るパートナーであるGreg PerryがRCAと契約したことから、Ednaにもソロ・アルバム制作の機会が巡ってきます。こうして制作されたのが本作『Oops! Here I Go Again』(1976年)です。
プロデュースは勿論Greg Perryが担当し、Ray Parker, Jr.(g、b)、Chuck Boyd(b)、Larry Tolbert(ds)等がレコーディングに参加しています。
どうしてもタイトル曲が目立ってしまいますが、アルバム全体としても70年代半ばらしいメロウ・ソウルを堪能することができます。Honey Cone時代を彷彿させる楽曲があるのも嬉しいですね。
前回のCD化で買い逃していた方は、今度こそ忘れずにゲットして下さいね!
全曲紹介しときやす。
「Oops! Here I Go Again」
フリーソウル・クラシックとしてお馴染みのタイトル曲(Greg Perry/Billy Smith/Edna Wright作)。やはり本作のハイライトはコレになりますね。イントロを聴いただけでフリーソウル・ワールドにどっぷり浸れる問答無用のメロウ・ソウル。ジャケのEdnaの弾けた笑顔がそのままサウンドになった感じがたまりませんね。♪ウ〜ンOops!♪のタメがクセになります(笑)。心地よいグルーヴ感やホーン隊の盛り上げもサイコーですね。
http://www.youtube.com/watch?v=gFYM6wgWRvo
De La Soul「Pass the Plugs」、Imani(The Pharcyde)「Keep On」等のサンプリング・ネタにもなっています。「Oops! Here I Go Again」ネタというだけで、これら2曲も大好きです!
De La Soul「Pass the Plugs」
http://www.youtube.com/watch?v=Zt8hnuiEuOk
「Spend the Nights With Me」
しっとりと歌い上げるバラード(Greg Perry/Angelo Bond/Terrance Harrison作)。スケールの大きなストリングス・アレンジが素晴らしいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=wKBbWM_qCBU
「Tomorrow May Never Come」
Honey Cone時代を彷彿させるハツラツとしたポップさがグッド!Greg Perry/Angelo Bond作。
「Nothing Comes To a Sleeper (But a Dream) 」
ジワジワ込み上げてくるメロウ・バラード(Greg Perry/Edna Wright/Angelo Bond/Terrance Harrison作)。梅雨の雨模様の日に聴くとピッタリな気がします。
「You Can't See the Forest (For the Trees) 」
シングルにもなったファンキー・チューン(Greg Perry/Angelo Bond作)。アルバムの中では最もゴリゴリ押してくる感じですね。
「Come On Down (Get Your Head Out of the Clouds) 」
切ない雰囲気がグッとくるバラード(Greg Perry/Angelo Bond作)。バラード系の中では一番好きです。
http://www.youtube.com/watch?v=Ch1QAEfOmgg
「If the Price is Right」
ラストは哀愁メロウ・グルーヴ(Greg Perry/Angelo Bond作)。「Oops! Here I Go Again」を除けば一番好きです。後に元Pointer SistersのBonnie Pointerがソロ・アルバム『If The Price Is Right』(1984年)のタイトル曲としてカヴァーしています。B級ダンス・ミュージックといった印象のBonnieヴァージョンは正直好きではありませんが・・・
http://www.youtube.com/watch?v=RxfFvhn6oTM
Bonnie Pointer「If The Price Is Right」
http://www.youtube.com/watch?v=Be2mIUlq3sc
Greg Perry『Smokin'』(1977年)もセットでどうぞ!
Greg Perry『Smokin'』(1977年)
Honey Coneもそのうち紹介したいと思います。