2010年06月17日

McFadden & Whitehead『McFadden & Whitehead』

永遠のダンス・クラシック「Ain't No Stoppin' Us Now」収録☆McFadden & Whitehead『McFadden & Whitehead』
マクファデン&ホワイトヘッド(紙ジャケット仕様)
発表年:1979年
ez的ジャンル:名ソングライティング・チーム系フィリー・ダンサー
気分は... :スペイン大丈夫?

W杯は出場32ヶ国の初戦が全て終了しましたが、大トリに登場した優勝候補スペインがまさかの敗北でしたね。ただし、日本のマスコミが騒ぎ立てるほどの大番狂わせでは無かったと思います。それじゃスイスに失礼ですよね!

でも予想以上にスペインのいるグループHは混戦かもしれません。初戦を観た限りではチリも相当強いと思います。スペインのグループリーグ敗退も十分あり得ると思います。そうなって欲しくはありませんが・・・

開催国の南アフリカは第2戦を終えて、勝ち点1と苦境に立たされましたね。
ラストがフランス戦であることを考えると、グループリーグ敗退は決定的なのでは?

さて、今回はフィリーソウルを代表する実力派デュオMcFadden & Whiteheadの代表作『McFadden & Whitehead』(1979年)です。

永遠のダンス・クラシック「Ain't No Stoppin' Us Now」収録のアルバムが紙ジャケ仕様で嬉しい再CD化となりました。

McFadden & Whiteheadは、フィラデルフィア出身のGene McFaddenJohn Whiteheadの男性デュオ。

60年代に彼ら2人を含む4人組グループThe Epsilonsとして活動していた時に、Otis Reddingに見出されてStaxからデビューを果たします。しかし、Epsilonsとしての活動は長くは続かなかったようです。

70年代に入るとGamble & Huffが設立したPhiladelphia International Records(PIR)にソングライティング・チームとして迎えられ、
The O'Jaysの大ヒット曲「Back Stabbers」をはじめ、Harold Melvin & The Blue Notes「Bad Luck」、「Wake Up Everybody」、「Where Are All My Friends」、Archie Bell & The Drells「The Soul City Walk」、Teddy Pendergrass「The More I Get, The More I Want」、「Cold, Cold World」等のヒット曲を手掛けます。

こうしてソングライティング・チームとしての地位を確立した彼らでしたが、自身のアーティスト活動(Talk Of The Town名義で活動)は中断を余儀なくされてしまいます。しかしながら、自身の作品をリリースすることに強い意欲を持った二人は、McFadden & Whitehead名義でアーティスト活動を再スタートします。

こうしたリリースしたアルバムが『McFadden & Whitehead』(1979年)であり、そこから生まれた大ヒットが「Ain't No Stoppin' Us Now」です。こうして二人はアーティストとしても、その名を轟かせることに成功します。

その後McFadden & Whitehead名義で『I Heard It in a Love Song』(1980年)、『Movin' On』(1982年)という2枚のアルバムをリリースしています。さらにJohn Whiteheadはソロ・アルバム『I Need Money Bad』(1988年)もリリースしています。

残念ながら、Gene McFaddenは2004年に肺がんで死去し、John Whiteheadも2006年に射殺されてしまいました。

さて、今日紹介する『McFadden & Whitehead』ですが、やはりオープニングを飾る「Ain't No Stoppin' Us Now」の存在が抜きん出ていますね。その意味で、まずは「Ain't No Stoppin' Us Now」を飽きるまで堪能し、その後2曲目以降を楽しむというパターンもアリなのでは?

2曲目以降では彼らが実力派ソウル・デュオであることを実感できる曲もあり、「Ain't No Stoppin' Us Now」のみではわからない魅力に触れることができます。McFaddenのシャウトが気に入るか否かでかなり印象が変わると思いますが。

バック・コーラスでレーベル・メイトのThe Futuresも参加しています。

アルバム全体としては多少ムラのある構成という気もしますが、それでも「Ain't No Stoppin' Us Now」収録のアルバムとして、ぜひゲットしておくべき1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Ain't No Stoppin' Us Now」
前述のように本作のハイライト。シングルとして全米R&Bチャート第1位、全米チャート第13位の大ヒットとなった問答無用のダンス・クラシック。このフィリー・ダンサーには何者も抗しがたい輝きがありますね。まずはひたすら本曲をリピートしましょう(笑)
http://www.youtube.com/watch?v=DY0tsKCB4lc

名曲だけにLuther Vandrossをはじめ、Risco Connections、Aubrey Mann、The Rippingtons、Mike Davis、The Mobo Allstars、Nate James、Charanga 76等数多くのカヴァーがありますね。

Luther Vandross「Ain't No Stoppin' Us Now」
 http://www.youtube.com/watch?v=26-AippA-vs
Risco Connections「Ain't No Stoppin' Us Now」
 http://www.youtube.com/watch?v=NJ3PKVOwkOI
Aubrey Mann「Ain't No Stoppin' Us Now」
 http://www.youtube.com/watch?v=ApM2R9nvqYo
The Rippingtons「Ain't No Stoppin Us Now」
 http://www.youtube.com/watch?v=em_Mk6jbkX4
Mike Davis「Ain't No Stoppin' Us Now」
 http://www.youtube.com/watch?v=J8E9ZngK_8s
The Mobo Allstars「Ain't No Stoppin' Us Now」
 http://www.youtube.com/watch?v=RJePpxGWLDI
Charanga 76「Ain't No Stoppin' Us Now」
 http://www.youtube.com/watch?v=EGj6pTI2v-c

また、サンプリング・ネタとしてもBig Daddy Kane「Ain't No Stoppin' Us Now」、Biz Markie「Let Me Turn You O」、De La Soul「Saturdays (Who's Skatin' Promo)」、Dr. Dre & Ed Lover「Back Up Off Me」、Jocko「Rhythm Talk」等大人気です。

Big Daddy Kane「Ain't No Stoppin' Us Now」
 http://www.youtube.com/watch?v=wol9gkf9dow
De La Soul「Saturdays (Who's Skatin' Promo)」
 http://www.youtube.com/watch?v=4HbiVPVrORo
Dr. Dre & Ed Lover「Back Up Off Me」
 http://www.youtube.com/watch?v=OhlKvbAlQCg
Jocko「Rhythm Talk」
 http://www.youtube.com/watch?v=akKvNsj2ZE0

「I've Been Pushed Aside」
程好い甘さにグッとくるミディアム・スロウ。LL Cool J「Ur Only A Customer」のサンプリング・ネタにもなっています。
http://www.youtube.com/watch?v=ClKpeJIQyfo

「Mr.Music」
ファンク調のダンス・チューン。このタイプの曲は彼らにあまりマッチしていない気がしますが・・・

「Just Wanna Love You Baby」
フィリー・ソウル好きの方はグッとくるミディアム・チューン。彼らのヴォーカル、女声コーラス、ホーン隊の絡みが実にいい感じです。

「Got To Change」
彼ららしい魅力に溢れたミディアム・チューン。ソウルフルですが程好くスマートな感じがいいですね。「Ain't No Stoppin' Us Now」を除けば、一番好きかも?

「You're My Someone To Love」
味わい深いソウル・バラード。いい出来栄えだけに、このタイプがあと1、2曲あっても良かった気がします。
http://www.youtube.com/watch?v=w1UeYyYdu-8

「I Got The Love」
サザン・ソウルのテイストも入ったソウルフルなダンス・チューン。ある意味、こういう曲が一番McFadden & Whiteheadらしいのかもしれませんね。

「Do You Want To Dance」
部分的に聴くと良いのですが、全体としては惜しい気がするダンス・チューン。何か一味足りない気がします。

『I Heard It in a Love Song』(1980年)
I Heard It in a Love Song
「I Heard It in a Love Song」
 http://www.youtube.com/watch?v=jY376NuiFZc

『Movin' On』(1982年)
Movin' On
「One More Time」
 http://www.youtube.com/watch?v=e4vrpC8-PcY
posted by ez at 07:15| Comment(4) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする