2010年07月29日

Victor Davies『Hear The Sound』

ブラジリアン・フレイヴァーの効いたアコースティック・ソウル作品☆Victor Davies『Hear The Sound』
HEAR THE SOUND
発表年:2006年
ez的ジャンル:ブラジリアン・フレイヴァー系アコースティック・ソウル
気分は... :果報は寝て待て!

今日はUKの黒人シンガー・ソングライターVictor Daviesの3rdアルバム『Hear The Sound』(2006年)です。

リアルタイムで購入し、その当時から気に入っていた作品でしたが、その年に当ブログで取り上げるタイミングを逸してしまい、そのまま放置状態になっていました。

Victor Daviesは1964年ロンドン生まれ。小さい頃からロック、ソウルを聴いて育ってきたVictorですが、なかなかデビューする機会には恵まれませんでした。

そこで、2000年に自らのレーベルAfro Gigolo Recordsを設立し、デビュー・アルバム『Victor Davies』(2001年)をリリースします。これがアナログ12"シングルも含めてロンドン、東京、N.Y.のクラブDJの間で話題となり、リミックスも数多くリリースされました。Victor Daviesの名がクラブ・ミュージック好きを中心に広まっていくことになります。

その後、Afro Gigolo Recordsより2nd『Hoxton Popstars』(2003年)、3rd『Hear The Sound』(2006年)をリリースしています。

日本ではKyoto Jazz Massiveや福富幸宏とのコラボレーションも行っており、その方面からの人気もありますよね。

3rdとなる本作『Hear The Sound』もブラジリアン・フレイヴァーのアコースティック・ソウル作品に仕上がっています。また、これまでのアルバムは全てオリジナルで占められていましたが、本作ではJon LucienThin Lizzyをカヴァーしています。らしいセレクトとらしくないセレクトが両極端で面白いですよね。また、Bebel Gilberto のゲスト参加も僕にとって嬉しいですね。

クラブ・テイストの隠し味の効いたブラジリアン・フレイヴァーのアコースティック・ソウルは、これからの季節に聴くと実に清々しいですよ。

全曲紹介しときやす。

「Hear the Sound」
タイトルはアコースティック・ソウル。ブラジリアン&クラブ・フレイヴァーが効いているあたりがVictor Daviesらしいところですな。
http://www.youtube.com/watch?v=zg9sltN7hkk

「Comigo (With Me) 」
Bebel Gilberto とのデュエット曲。爽快アコースティック・チューンは僕の一番のお気に入り曲です。VictorもBebelも実に自然体な感じでくつろげます。
http://www.youtube.com/watch?v=bkbNXp21waw

「Would You Believe In Me」
Jon Lucienの人気曲カヴァー。本曲目当てで本作をゲットされた方もいるのでは?Victorが本曲カヴァーするとハマりすぎのイメージがありましたが、予想通りの素晴らしい仕上がりです。Jon Lucienオリジナルも大好きなので、収録アルバム『Rashida』を近々紹介しましね。
http://www.youtube.com/watch?v=VnR4v7-lfTQ

Jon Lucien「Would You Believe In Me」
 http://www.youtube.com/watch?v=Jh9WK_pPtY4

「Gold & Diamonds」
ブラジリアン・フレイヴァーのフォーキー・チューン。ジワジワと染み渡ってくる感じが実に心地好いですね。

「Victor Davies (Interlude)」
「If I Ruled the World」
インタールドに続いて、ボッサなアコースティック・チューンが展開されます。ユラユラ揺らめく雰囲気にグッときます。聴けば聴くほど好きになる1曲。フルートの音色が涼しげでいいですな。

「Til You Come Home」
マッタリ・モードの1曲。歌詞は彼女を待ち続ける男心を歌ったものですが、曲調としては昼寝でもしながらボーッと聴きたい感じです。

「Mini Cab (Interlude)」
「One More Time」
インタールードに続き、サマーモードのピッタリの1曲。爽快メロウなアコースティック・サウンドが開放的な気分にさせてくれます。それでも弾けすぎず、抑えた感じが大人のラブ・ソングといった雰囲気で大好きです。

「Girl」
弾き語りによるフォーキー・チューン。こういうシンプルな演奏スタイルがVictor Davies本来の姿かもしれませんね。

「So Good for Me」
ボッサ・テイストのアコースティック・チューン。気分はバカンス・モードになります。

「End of Time」
SSWらしい味わい深いフォーキー・チューン。

「Missing World」
ミステリアス・ムードに包まれたフォーキー・ソウル。なかなか深い意味を持つ歌詞です。

「Don't Believe a Word」
Thin Lizzyのカヴァー。Victor DaviesとThin Lizzyというのはかなりギャップがありますね。実際サウンドもオリジナルとはかなり異なる味わいです。フォーキー・ソウルな仕上がりがグッとくる絶品カヴァーです。ハードロック/へヴィメタル苦手の僕ですが、中学の頃はThin Lizzy結構好きでした(笑)。Phil Lynott格好良かったですね!

Thin Lizzy「Don't Believe a Word」
 http://www.youtube.com/watch?v=v54n4-gzHck

国内盤にはボーナス・トラックとして「Dance」が追加収録されています。

翌年、本作のリミックス盤『Hear The Sound: Remixed』(2007年)もリリースされました。

『Hear The Sound: Remixed』(2007年)
Hear the Sound: Remixed

興味のある方は1st、2ndもチェックしてみて下さい。

『Victor Davies』(2001年)
Victor Davies

『Hoxton Popstars』(2003年)
Hoxton Popstars
posted by ez at 00:04| Comment(6) | TrackBack(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする