発表年:1977年
ez的ジャンル:込み上げ系UKソウル
気分は... :ガナーズの開幕戦は?
昨日の記事にも書いたように、サッカーのイングランド・プレミアリーグいきなりの大一番「リヴァプール対アーセナル」を観戦中。前半は0対0のスコアレスでしたが、前半終了間際にリヴァプールのJ.コールがレッドカードで一発退場になってしまいました。
少し大人しい前半でしたが、後半は動きがあるのでしょうか・・・
今回はUKのソウル・グループDelegationのデビュー・アルバム『The Promise Of Love』(1977年)です。
Delegationはイギリス、バーミンガムで1975年に結成されたソウル・グループ。結成時のメンバーはLen Coley、Ricky Bailey、Roddy Harrisの3名。その後Roddy Harrisがジャマイカ出身のRay Patterson代わっています。
新体制になってデビュー・アルバム『The Promise Of Love』(1977年)を制作します。この中の収録曲「Oh Honey」が1979年になってから全米R&Bチャート第6位のヒットとなり、Delegationへの注目が集まりました。
その後グループはメンバー交代を経て、『Eau De Vie』(1979年)、『Delegation』(1981年)、『Deuces High』(1982年)といったアルバムをリリースしています。
Delegationと言えば、Real Thingと並びKen Goldが手掛けたグループとしてお馴染みですね。本作でもKen Goldがプロデュースを務め、ソングライティングでもMicky Denneとのコンビで殆どの楽曲を書いています。
そんなKen Goldが世に送り出した名曲が「Oh Honey」です。
フリーソウルの人気曲、Hip-Hopの定番サンプリング・ネタとしてもお馴染みの楽曲であり、世代を超えて幅広い人気を獲得しているメロウ・チューンですね。
その意味では「Delegation=Oh Honey」というイメージが強いですが、今日紹介するデビュー・アルバム『The Promise Of Love』は、決して「Oh Honey」1曲のみのアルバムではありません。Denne & Goldの楽曲を中心に良質の込み上げ系UKソウルを存分に楽しめる1枚になっています。
まずは「Oh Honey」を心ゆくまでまで堪能し、その後はアルバム全体も楽しんでみて下さい。
全曲紹介しときやす。
「The Promise Of Love」
タイトル曲はDenne & Gold作。フィリー・ソウル・テイストの軽快な仕上がりです。晴れやかな気持ちになるオープニングです。
http://www.youtube.com/watch?v=lhGbpYxlIg8
「You've Been Doing Me Wrong」
Denne & Gold作。シングルとしてUKチャート第49位となりました。ソウル・グループとしての彼らの魅力を堪能でき、爽快な込み上げ感にグッとくる佳作だと思います。
「Mr. Heartbreak」
Grenville Harding作。シンプルなバックの感動的なバラード。涙腺にくるまさにハートブレイクな仕上がりです。
http://www.youtube.com/watch?v=Pxhob-9E1-s
「Let Me Take You To The Sun」
Len Coley/Ricky Bailey作。メンバーのペンによる楽曲ですが、軽快で親しみやすいメロディにグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=85B8ChiqfTE
「Back Door Love」
哀愁モードのミッド・ダンサー。この曲もフィリー・テイストの仕上がりです。
「Where Is The Love We Used To Know」
Denne & Gold作。「Oh Honey」を除けば本作のハイライトなのでは?シングルとしてUKチャート第22位になっています。僕も「Oh Honey」以外で一番好きな曲です。軽快なリズムと華麗なストリングスがマッチしたメロウ・チューンに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=Xecrx6usp4A
「Soul Trippin'」
Denne & Gold作。流麗なストリングスで盛り上がる軽快なディスコ・チューン。
「Oh Honey」
説明不要のハイライト(Denne & Gold作)。前述のように1979年に全米R&Bチャート第6位となっています。いつ聴いても胸にグッとくる永遠のメロウ・チューンですね。
http://www.youtube.com/watch?v=BbMzoSVKp1Q
本曲と言えば、サンプリング定番ネタとしてお馴染みです。当ブログでもBrothers Like Outlaw「Good Vibrations」、Total「Kissin' You/Oh Honey」を既に紹介済みです。
Brothers Like Outlaw「Good Vibrations」、
http://www.youtube.com/watch?v=36cfckG18Aw
Total「Kissin' You/Oh Honey」
http://www.youtube.com/watch?v=fy2JPJBVBT4
それ以外にも下記の曲で極上メロウを聴くことができます。
Three Times Dope「Funky Dividends」
http://www.youtube.com/watch?v=MUsaSCRdtYI
Ultramagnetic MC's「Blue Cheese」
http://www.youtube.com/watch?v=Z_4jmsI6t_o
The Rhythm「I'll Do Anything For You」
http://www.youtube.com/watch?v=f1d9BMUzEDo
Trellini「I Wanna Be Yours」
http://www.youtube.com/watch?v=KFzeOYMGf_E
Geto Boys「Quickie」
http://www.youtube.com/watch?v=GRpejEujz-4
Side 2 Syde「Sky Ballin'」
http://www.youtube.com/watch?v=ELCoGjbkxvQ
Robbie Danzie「Don't Let Go」
http://www.youtube.com/watch?v=qqd1eqfHGY0
Kino Watson「Bring It On(Remix)」
http://www.youtube.com/watch?v=X9AzDouHI-I
Smoker's Paradise「Spanish F.L.Y.」
http://www.youtube.com/watch?v=myCoWEaZWYE
Cali Life Style「Lost」
http://www.youtube.com/watch?v=xhMmx3X5dQk
Lil Blacky「Oh honey」
http://www.youtube.com/watch?v=bePtUmZLkQA
Ms. Krazie「Oh Honey (Dont Trip)」
http://www.youtube.com/watch?v=W9mtl7mnm3A
Lalwess「Bed Drama」
http://www.youtube.com/watch?v=BopMj_qPSwI
Chazz「Even In A World」
http://www.youtube.com/watch?v=OEtrKm1g6t0
上記に加えて、Naughty By Nature「O.P.P. (Sunny Days Remix) 」、Ahmad「Back In The Day (Remix) 」、Coolio「Ugly Bitches」、Da King & I「Tears」等もありますね。
また、カヴァーとしてはSanchez、Royal T、Linda Williams、Peter Hunnigale等のヴァージョンがあります。
Royal T「Oh Honey」
http://www.youtube.com/watch?v=93UESz3QGsM
Peter Hunnigale「Oh Honey」
http://www.youtube.com/watch?v=DGc48QQvwSo
「Someone Oughta Write A Song (About You Baby) 」
Denne & Gold作。Denne & Goldらしい込み上げ系のメロディにグッとくる1曲。Real Thing好きの人は間違いなく気に入ると思います。
「Love Is Like A Fire」
Grenville Harding /Ricky Bailey作。ラストは躍動感のあるアップ・チューンでアルバムは幕を閉じます。
CDにはボーナス・トラックとして「Honey I'm Rich」、「You And Your Love」 の2曲が追加収録されています。前者はRaydioのカヴァー(『Rock On』収録)です。後者はDenne & Gold作品です。
『Eau De Vie』(1979年)
『Deuces High』(1982年)