発表年:2005年
ez的ジャンル:ネオソウル系ディーヴァ
気分は... :この存在感!
今日はスケール感のあるヴォーカルでネオソウル/R&Bファンから評価の高い女性シンガーN'dambiの紹介です。
N'dambi(本名:Chonita Gilbert)は1970年、テキサス州ダラス生まれ。
Erykah Baduとは学生時代からの友人であり、Erykahの『Baduizm』(1997年)、『Live』(1997年)にも参加しています。
そして、『Baduizm』も手掛けていたMadukwu Chinwahのプロデュースで、デビュー・アルバム『Little Lost Girl Blues』(1998年)をリリースします。その後、2nd『Tunin' Up & Cosignin'』(2002年)、3rd『A Weird Kinda Wonderful』(2005年)と作品毎に評価を高めています。
"メジャーと契約しない最大の大物"と言われていましたが、名門Staxと契約して4th『Pink Elephant』(2009年)をリリースしています。
Erykahの盟友ということやジャケの雰囲気から想像がつくように、存在感のあるソウル・ディーヴァですよね。
これまでリリースしてきた4枚のアルバムはそれぞれ魅力がありますが、おそらくジャジーなオーガニック・ソウルを堪能できる2nd『Tunin' Up & Cosignin'』が一番人気だと思います。Jill Scott『Who Is Jill Scott? Words and Sounds Vol. 1』あたりがお好きな方は相当ハマると思います。しかしながら、CD2枚組全24曲というヴォリュームのため、聴くのも紹介するのも大変なので今回はスルーしました(笑)
「Call Me」(From 『Tunin' Up & Cosignin'』)
http://www.youtube.com/watch?v=7gs01B7VLbo
その点、今回セレクトした3rd『A Weird Kinda Wonderful』は好みが分かれるかもしれません。その大きな要因は、ロック・サウンドを大胆に取り入れている点です。『Tunin' Up & Cosignin'』のジャジー路線を期待する人にとっては、違和感を感じるのかもしれませんね。
個人的にはパンチの効いたアルバムという印象で気に入っています。ロック・テイストを取り入れているといっても、従来路線のジャジー&メロウな楽曲もあり、アルバム全体のバランスも良いと思います。
Prince殿下のカヴァー「Soft and Wet」が入っているのもお楽しみです。
制作にはSteve Harveyが楽曲提供およびプロデュース(1曲のみ)で参加しています。
とにかくその存在感に魅了されるヴォーカリストです。
全曲紹介しときやす。
「Young Lady」
本作らしいブラック・ロック・テイストのサウンド・プロダクションが印象的なオープニング。パンチのあるN'dambiのヴォーカルには、ハードなサウンドもマッチします。
「Can't Change Me」
オススメその1。クラブ・テイストのダンサブルな仕上がりにグッときます。こういったベクトルのディーヴァらしくていいのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=5jhBLsvgjtA
「Hey U」
ディーヴァの貫禄十分のミディアム・グルーヴ。迫力がありますよね!
http://www.youtube.com/watch?v=0PeLbvhCtpo
「Insecurity」
オススメその2。おそらく本作で一番人気はコレなのでは?従来からのN'dambiファンも納得のジャジー&メロウ・グルーヴに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=Zp4Zn2n8-nw
「Soft and Wet」
オススメその3。お待たせ!Prince殿下のカヴァー(殿下のオリジナルはアルバム『For You』収録)。オリジナルの魅力を引き継ぎつつ、N'dambiらしいパンチの効いたナイス・カヴァーに仕上がっています。
Prince「Soft and Wet」
http://www.youtube.com/watch?v=bhZIfrgDV6w
「Get On Up」
オススメその4。輪郭のハッキリしたサウンド&リズムとN'dambiのヴォーカルが一体となり、実にエネルギッシュな1曲に仕上がっています。ロック・サウンド導入の効果がいいかたちで出ていますね。
http://www.youtube.com/watch?v=B5xZOcZWpkE
「Hot Oven」
アルバム中最もロック色の強い1曲。激しいサウンドに負けないヴォーカルで迫ります。
「Pointy Toe (interlude) 」
インタールード。
「If We Were Alone」
オススメその5。Keite Youngとのデュエット。妖艶な大人のネオソウル・チューンに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=hWDQ1MRNlRc
「Love」
じっくりと歌い上げる哀愁のミディアム・スロウ。従来のジャジー・モードと本作のロック・テイストが融合したような仕上がり。
「Time Passes By」
70年代テイストのソウル・チューン。アルバムの中でいいアクセントになっています。
「Preacher Preacher」
軽快な仕上がりの中にもコクと味わいがあります。
「Stay」
ラストはエロさの漂う妖艶メロウ・バラードで締め括ってくれます。
興味がある方は、他のN'dambi作品もチェックを!
『Little Lost Girl Blues』(1998年)
『Tunin' Up & Cosignin'』(2002年) ※UK盤は全12曲のみなのでご注意を!
『Pink Elephant』(2009年)