2010年09月01日

Leon Ware『Rockin' You Eternally』

Marcos Valleとの共作3曲を含むメロウ・ワールド!☆Leon Ware『Rockin' You Eternally』
Rockin' You Eternally
発表年:1981年
ez的ジャンル:ミスター・メロウネス系アーバン・ソウル
気分は... :チラ見せ胸毛がセクシー(笑)

"ミスター・メロウネス"Leon Wareの3回目の登場です。

『Musical Massage』(1976年)、『Inside Is Love』(1979年)に続いて紹介するのは『Rockin' You Eternally』(1981年)です。

去り行く夏といった趣のジャケが今の時期にマッチしている感じがしてセレクトしてみました。

基本的に70年代後半から80年代前半のLeon Ware作品はどれもお気に入りですが、、『Musical Massage』(1976年)、『Inside Is Love』(1979年)、)、『Leon Ware』(1982年)あたりと比較すると、聴く頻度が少ないかもしれません。多分、これぞ!というキラー・チューンが無いせいかもしれませんね。

それでも改めてじっくり聴いてみると、アーバン・メロウで貫かれたアルバム全体の完成度はかなり高いと思います。

内容としては、Marcos Valleとの共作3曲に惹かれます。ミスター・メロウネスとブラジル屈指のシンガーソングライターのコラボはメロウ好きにはたまりませんよね。特に共作3曲は本作と同じ1981年にリリースしたMarcosの『Vontade De Rever Voce』に収録されているので両ヴァージョンを聴き比べるのも楽しいと思います。

レコーディングにはBilly Beck(key)、Clarence "Chet" Willis(g、b)、James "Diamond" Williams(ds)、Michael Boddicker(syn)、Laudir de Oliveira(per)、Gene Page(horn & string arr)等が参加しています。

Billy Beck、Clarence "Chet" Willis、James "Diamond" Williamsは、元Ohio Playersのメンバーで結成したShadowのメンバーです。Shadowの2ndアルバム『Shadow』(1980年)、3rdアルバム『Shadows In The Streets』>(1981年)をLeon Wareがプロデュースしています。

ブラジル音楽ファンはMarcosとの共演を楽しみ、ソウル/AOR/フリーソウル・ファンは"ミスター・メロウネス"のメロウ・ワールドを堪能しましょう。

全曲紹介しときやす。

「A Little Boogie (Never Hurt No One)」
Richard Rudolph/Leon Ware作。ヴォコーダーも駆使したブギー・ダンス・チューン。悪くはありませんが、何となくメロウ大王っぽくないかも?

「Baby Don't Stop Me」
Leon Ware/Marcos Valle/Laudir de Oliveira/Peter Cetera作。シングルにもなりました。LeonとMarcosとChicagoメンバーのコラボというだけでグッときますね。Marcosのヴァージョンは「Paraiba Nao E Chicago」のタイトルで『Vontade De Rever Voce』に収録されています。共にアーバン・メロウな仕上がりですが、メロウな中にもブラジル伝統音楽の香りがするMarcosのヴァージョンと比較すると、Leonヴァージョンは大人のアーバン・ソウルといった趣ですね。

Marcos Valle「Paraiba Nao E Chicago」 ※音質悪いです
 http://www.youtube.com/watch?v=BmN2pdLMl_M

「Sure Do Want You Now」
Richard Rudolph/Leon Ware作。エレガント&シルキーなメロウネスがたまりません。この曲も人気が高いのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=4vGBezKavDs

「Our Time」
Billy Beck/Clarence "Chet" Willis/James "Diamond" Williams/Richard Rudolph/Leon Ware作。Shadowのメンバー3人がソングライティングでも参加しています。キャッチーさで言えば、このダンサブルなファンキー・メロウがアルバム随一なのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=AYn6zKBmWOw

「Rockin' You Eternally」
Leon Ware/Marcos Valle作。Marcosのヴァージョンは「Velhos Surfistas Querendo Voar」のタイトルで『Vontade De Rever Voce』に収録されています。Marcosとの共作3曲のうち、両者のヴァージョンの印象が最も異なる曲かもしれませんね。軽快なMarcosヴァージョンとアーバンなミディアム・スロウのLeonヴァージョンは、知らずに聴くと同じ曲だと気付かないと思います。それぞれ異なる魅力を持った素晴らしい出来栄えだと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=uN0Kqqc4L6Q

本曲と言えば、以前にLeon Ware本人も参加したJazzanovaのカヴァーも紹介しています(アルバム『Of All The Things』収録)。オリジナルに近い雰囲気のカヴァーでしたね。また、以前に紹介したBrothers Like Outlaw「Settle the Score」でサンプリングされています。

Jazzanova feat. Dwele & Leon Ware「Rockin' You Eternally」
 http://www.youtube.com/watch?v=li4Afl639KE

「Got To Be Loved」
Leon Ware/Marcos Valle/Richard Rudolph作。Marcosのヴァージョンは「Bicho No Cio」のタイトルで『Vontade De Rever Voce』に収録されています。クールばMarcosのヴァージョンと比較すると、Leonヴァージョンはメロウ大王らしい仕上がりです。

Marcos Valle「Bicho No Cio」
 http://www.youtube.com/watch?v=mqJX3TaRst8

「Don't Stay Away」
Leon Ware作。メロウなインスト・チューン。途中でDoobie Brothers「What a Fool Believes」風のフレーズが聴こえてくるのが楽しかったりします。
http://www.youtube.com/watch?v=D3zCDSX1Ko0

「In Our Garden」
Adrienne Anderson/Leon Ware作。Marvin Gaye『I Want You』『Musical Massage』の流れを汲む官能メロウ・チューンでアルバムは幕を閉じます。
http://www.youtube.com/watch?v=oJNSEJoOQco

Leon Ware作品の過去記事やMarcos Valle『Vontade De Rever Voce』の過去記事もご参照下さい。

『Musical Massage』(1976年)
Musical Massage

『Inside Is Love』(1979年)
Inside Is Love

Marcos Valle『Vontade De Rever Voce』(1981年)
ヴォンタージ・ジ・レヴェール・ヴォセ

posted by ez at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする