発表年:2003年
ez的ジャンル:マルチプレイヤー&クリエイター系ソウルフル・ディープ・ハウス
気分は... :「守備力」の強化を!
昨日のサッカー「日本対グアテマラ」は森本の2ゴールで日本代表が勝利し、新生サッカー日本代表が快勝しました。攻撃力の強化を課題に挙げ、ザッケローニ新監督を招聘した日本代表ですが、森本、香川と期待の攻撃陣が活躍してくれました。
「攻撃力」ばかりが注目されている日本代表ですが、実は「攻撃力」ではなく「守備力」の強化こそが急務のような気がしてなりません。
日本が南アW杯で好結果を残した要因の1つに、中澤、闘莉王という絶対的なセンターバック2人の存在があったと思います。しかし、2014年ブラジルW杯を考えると、この2人に南アW杯のようなパフォーマンスを期待するのは(年齢的に)難しい気がします。この2人が抜けると、日本のセンターバックのパフォーマンスが一気に不安定になることは昨日のグアテマラ戦でも明白であったと思います。
安定感のあるセンターバックの発掘・育成が最大の課題だと思うのですが・・・
今回はマルチな才能を持つアーティストPeven Everettの2回目の登場です。
『Latest Craze』(2005年)に続いて紹介するのは、2003年リリースの『Kissing Game』です。
90年代後半から今日までアンダーグラウンド・シーンで活躍し続けるマルチプレイヤー&クリエイターPeven Everettですが、一部の人を除けば圧倒的に知名度が低いアーティストかもしれませんね。しかし、かなりコンスタントに作品をリリースし続けており、その意味で一部からは熱烈に支持されているアーティストなのでしょう。多分、ハウス/クラブ・ミュージック好きの人の支持が高いのではと思います。
ソウル/R&B、Hip-Hop、ジャズ、ハウスと幅広い音楽性を持つ人ですが、本作『Kissing Game』はディープなハウス・アルバムに仕上がっています。以前に紹介した『Latest Craze』でのジャジーなネオソウルとは全く異なる作風です。この振り幅の大きさがこの人の面白いところだと思います。
本作ではLarry Billups(per)、Billie Jewell(vo)という2人のゲストをフィーチャーし、ソウルフル&パーカッシヴなディープ・ハウスを聴かせてくれます。
ディープなハウス・アルバムといってもジャズ/クロスオーヴァーなエッセンスも多く、ハウス・ファン以外も楽しめると思います。
全曲紹介しときやす。
「Boy I Need ...」
疾走するビートに、挑発的なBillie Jewellの女声ヴォーカルが絡み妖しい夜へと誘われます。
「Kissing Game (Album Mix)」
タイトル曲はLarry Billupsのパーカッションに先導されたソウルフルなトラックが印象的です。特にこのAlbum Mixは聴きやすくて大好きです。
「For Sun Is Gold」
ラテン・テイストのガラージ・チューン。アンダーグラウンドな雰囲気がいいですね。
「Puerto Rico」
シングルにはなったブロークンビーツ調のクロスオーヴァー・チューン。Peven Everettらしいセンスに溢れた1曲だと思います。Pevenの哀愁ファルセット・ヴォーカルが虚しく音空間に響くのがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=yDgVetzURwc
「High Life」
ここでは軽快なリズムに乗ったPevenのラップを聴くことができます。クールな仕上がりがグッド!
「The Lillie Walk」
美しいPevenのピアノをフィーチャーしたフュージョン調の仕上がり。
「Sounds Like Paradise」
パラダイス状態のクロスオーヴァー・チューン。サンバ調のリズムが心地好く響きます。
「Draining Pain」
Pevenのピアノをフィーチャーしたニュー・ジャズ的なディープ&エレガント・チューン。
「Parrell」
バトゥカーダ調の押し寄せるリズムにグッときます。中毒症状を起こしそうな魔性にリズムにハマります。
CDには「Puerto Rico」の12" Mixが収録されています。
『Studio Confessions』(2002年)
『Latest Craze』(2005年)
『Power Soul』(2006年)