2010年09月09日

Kitty Winter Gipsy Nova『Feel It』

クラブジャズ・クラシック「New Morning」、「Mato Pato」収録☆Kitty Winter Gipsy Nova『Feel It』
Feel It
発表年:1978年
ez的ジャンル:ヨーロピアン・クラブジャズ/フュージョン
気分は... :6年目突入

気が付いたら、ブログ開設(2005.9.7)から5年が過ぎ、6年目に突入していました。

さすがに5年も経つと、自分の音楽嗜好にも変化がありましたし、記事の書き方もかなり変わりましたね。

音楽嗜好で言えば、開設時に比べてブラジル音楽やジャズを聴く機会がかなり増えました。逆にロックを聴く比重は年々低下しています。

それでも「年代、ジャンル問わずお気に入りCDを紹介する」という当ブログのコンセプトは、開設から今日まで一貫して実現できていると思います。また、このコンセプトの実現が当ブログの個性を決定付けている最大の要因だと勝手に思い込んでいます。特定の年代・ジャンルの音楽に縛られたくないという思いは、僕の音楽ライフの基本スタンスであり、これは今後も変わらないと思います。

記事の書き方で言えば、ある時点から「自分が音楽を楽しみ、読者の人にも音楽を楽しんでもらうブログ」を強く意識するようになりました。そんなの音楽ブログならば当たり前!と思う方もいるかもしれませんが、年代、ジャンル問わず作品を紹介していく上では案外難しいものなんですよ。

また、最近の傾向で反省すべきは、自分が好きな作品であってもamazonで中古品が1円からあるようなアルバムだと紹介をスルーしてしまうことがあることです(ヒット作に多いですね)。音楽マニアではなく、音楽好きであり続けたい僕としては猛省したいと思います。

さて、今日は女性ヴォーカルによるブラジリアン・ジャズが聴きたい気分です。
そこでセレクトしたのがKitty Winter Gipsy Nova『Feel It』(1978年)です。クラブジャズ好きにはお馴染みのヨーロピアン・ブラジリアン・ジャズ作品ですね。

Kitty Winter Gipsy Novaは、ジプシーの血を引く女性ジャズ・ヴォーカリストKitty Winterを中心としたドイツのグループ。メンバーはKitty Winter(vo)、Kuno Schmid(key)、Martin Spiegelberg(g、flh、per)、Willi Gartner(b)、Ringo Hirth(ds)の5名です。

1976年頃にグループは結成され、『Feel It』(1978年)、『Limelight Suite』(1979年)という2枚のアルバムをリリースしています。

90年代以降、クラブDJ達が「New Morning」「Mato Pato」といった曲をプレイするようになり、それら2曲を収録した本作『Feel It』の再評価が一気に高まりました。

そんなキラー・チューン2曲を収録した本作『Feel It』ですが、アルバム全体としてもジャズを基本にブラジル、ラテン、ソウル、フォーク等のエッセンスを取り入れたクロスオーヴァー・サウンドを聴かせてくれます。

ヨーロッパのブラジリアン・ジャズがお好きな方はぜひチェックしてみて下さい!

全曲紹介しときやす。

「Feel It」
コズミック・ファンク調のオープニング。 はつらつとしたKitty Winterのヴォーカルが印象的です。
http://www.youtube.com/watch?v=3JOMXfpM97Y

「Mato Pato」
オススメその1。「New Morning」と並ぶハイライト曲。クラブジャズ・ファンにはお馴染みの高速ブラジリアン・スキャット。サンバ・ビートにのってKitty Winterのスキャットが駆け巡ります。異空間を誘うかのようなアープ・シンセのソロもいい感じ!
http://www.youtube.com/watch?v=rJWNSlGUios

「Puerto」
幻想的なムードながらもエレガントな輝きを放つ美しい仕上がり。

「I Think of You」
オススメその2。大人のメロウ・ボッサ。ロマンティックな中にも落ち着いた雰囲気があるのがいいですね。Martin Spiegelbergのギター、Kuno Schmid<のエレピによる好サポートが光ります。

「New Morning」
オススメその3。本作のハイライトとなるブラジリアン・グルーヴ。基本はブラジリアン・フュージョンですが、ハンドクラップやギターにジプシー・テイストの躍動感が加わっているのが魅力ですよね。まさにグループ名に相応しい名曲だと思います。思わず一緒にハンドクラップしたくなりますね。
http://www.youtube.com/watch?v=YGR78OX0GRQ

Playa、Cool Drive Makers、Quantic & His Combo Barbaroによるカヴァーや、Tangoterjeによるリエディット、「New Morning」にSlick Rickのラップをのせたマッシュ・アップSnafu 76「Slick Winter」などもチェックすると、さらに楽しいかもしれません。

Cool Drive Makers「New Morning」
 http://www.youtube.com/watch?v=3_KHNPLT6as

「Digno Dschirglo」
オススメその4。ファンキー&メロウなフュージョン・グルーヴ。爽快に疾走するフュージョン・サウンドと艶やかなKittyのヴォーカルがいいですね。

「Primrose Samba」
オススメその5。小粋なブラジリアン・メロウ。Kittyのジャズ・ヴォーカリストとしての魅力を堪能できます。

「Song for Paul」
前半のフォーキーな展開で癒された後、後半はスウィンギーな演奏で盛り上がることができます。

「Stars and Clouds」
オススメその6。ロマンティックなボッサ・フュージョン。フェイク・ボッサな感じが逆にグッときます。

「The Ballad」
ラストは、美しく幻想的なフェンダーローズの音色に合わせたKittyの素敵なスキャットで締め括ってくれます。

これからも自分らしく、楽しみながらお気に入りの作品を紹介したいと思います。
posted by ez at 00:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする