2010年09月11日

Herbie Hancock『Fat Albert Rotunda』

人気曲「Wiggle-Waggle」収録のジャズ・ファンク作品☆Herbie Hancock『Fat Albert Rotunda』
ファット・アルバート・ロトゥンダ<紙ジャケット仕様>
録音年:1969年
ez的ジャンル:電子化ジャズ・ファンク
気分は... :「Bambi」サイコー!

いよいよNFLが開幕しました。
昨シーズンのスーパーボウル・チャンピオンのセインツとファーヴが現役続行するバイキングスが対戦したオープニング・ゲームは、昨シーズンのNFCチャンピオンシップの再戦となりました。

結果は14対9でセインツの勝利!
得点差以上にセインツの完勝という印象が強かったですね。
ファーヴの合流が遅れたバイキングスはまだ本調子ではない様子でした。

スーパー・ピアニストHerbie Hancockの7回目の紹介です。

これまで紹介したHancock作品は以下の6枚(録音年順)。

 『Inventions And Dimensions』(1963年)
 『Maiden Voyage』(1965年)
 『Speak Like A Child』(1968年)
 『The Prisoner』(1969年)
 『Thrust』(1974年)
 『Sunlight』(1978年)

7枚目に紹介するのはBlue Note最後の作品となった『Fat Albert Rotunda』(1969年)です。

本作はコメディアンBill Cosbyが作った人気アニメーション・キャラクターFat Albertのスペシャル番組用に制作されたTVサントラ作品です。
サウンド的には70年代のジャズ・ファンク路線を予感させるファンキー&グルーヴィーな1枚です。

多分、熱心なジャズ・ファンよりもレア・グルーヴ/フリーソウル好きの人からの支持が高い1枚なのでは?

僕が所有するCDにクレジットされているメンバーはHerbie Hancock(p、el-p)、Joe Henderson(ts、afl)、Garnett Brown(tb)、Johnny Coles(tp、flh)、Buster Williams(b、el-b)、Albert "Tootie" Heath(ds)の6名。

実際にはそれ以外にJoe Farrell(ts)、Eric Gale(g)、Billy Hart(ds)等も参加しているようです(詳しく調べているわけではないので、間違っていたら御免なさい)。ファンキーなギター・サウンドが聴ける作品でギタリストのクレジットが無いのはおかしいですからね。

何と言っても、人気曲「Wiggle-Waggle」ですよね。
数あるHancock作品でも抜群の格好良さを持った1曲だと思います。

それ以外にもファンキーなジャズ・ファンク路線の楽曲が揃っています。ただし、その中に従来のHancockらしい美しいアンサンブルを重視した演奏が2曲ほど収められているのも、この時期の作品らしくて楽しめます。

エレクトリック化したHancockのファンキー・グルーヴを堪能しましょう。

全曲紹介しときやす。

「Wiggle-Waggle」
本作のハイライト。立花ハジメ「Bambi」のサンプリング・ネタとしてご存知の方も多いのでは?フリーソウル好きは『Free Soul Garden』のオープニングを飾っていた曲としてもお馴染みですね。ギター・リフの格好良さがサイコーのファンキー・グルーヴです。Hendersonをはじめとするホーン隊もファンキーにキメてくれます。Hancockの小粋なエレピもグッド!ファンキー・グルーヴを先導するリズム隊の貢献も忘れてはいけませんね!
http://www.youtube.com/watch?v=mWQJ_Ca1yag

個人的には立花ハジメ「Bambi」が大好きだったので、「Bambi」収録のアルバム『Bambi』をCD棚の奥から引っ張り出して約10年ぶりに聴き直してしまいました。立花ハジメ「Bambi」以外にKing Bee「Back By Dope Demand」等でもサンプリングされています。

立花ハジメ「Bambi」
 http://www.youtube.com/watch?v=AAwHuGtYnaA
King Bee「Back By Dope Demand」
 http://www.youtube.com/watch?v=6VYxQ8PfKVU

「Fat Mama」
フュージョン時代の到来を予感させる1曲。スリリングだった「Wiggle-Waggle」とは対照的にリラックスした雰囲気がいいですね。Mellow Man Ace「Babalu Bad Boy」、Chi Ali「Step Up」、2Pac「If My Homie Calls」、Mad Flava「Bump Ya Head」等のサンプリング・ネタとしてもお馴染みの曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=0CuNeG5Czq4

Mellow Man Ace「Babalu Bad Boy」
 http://www.youtube.com/watch?v=ZdWaskF0I1s
Chi Ali「Step Up」
 http://www.youtube.com/watch?v=yWY-FiRTE-4
2Pac「If My Homie Calls」
 http://www.youtube.com/watch?v=M2meZCM4Ols
Mad Flava「Bump Ya Head」
 http://www.youtube.com/watch?v=wHM0ve5rZy0

「Tell Me a Bedtime Story」
美しいアンサンブルにグッとくる1曲。このあたりは前作『The Prisoner』からの流れという気がします。本曲はQuincy Jonesが『Sounds...and Stuff Like That!!』(1978年)でカヴァーしたヴァージョンもお馴染みなのでセットでチェックを!
http://www.youtube.com/watch?v=4f8SbbdrEQg

Quincy Jones「Tell Me a Bedtime Story」
 http://www.youtube.com/watch?v=64mZJvoeXuQ

「Oh! Oh! Here He Comes」
クールなジャズ・ファンク。Monie Love「There's A Better Way」等でサンプリングされています。

Monie Love「There's A Better Way」
 http://www.youtube.com/watch?v=d7ZFcLwdJDM

「Jessica」
『Speak Like A Child』あたりがお好きな人にはグッとくる美しい演奏を堪能できます。ライブ・アルバム『VSOP:The Quintet』でも演奏されていました。

「Fat Albert Rotunda」
タイトル曲もファンキーに迫ります。決して派手な曲ではありませんが、グルーヴィーなギターに先導されて体を揺らしてしまいます。

「Lil' Brother」
ファンキー&グルーヴィーな格好良さで言えば、「Wiggle-Waggle」に迫る出来栄えだと思います。子供向け番組のサントラというよりも、ブラック・ムーヴィーのサントラといった雰囲気のスリリングな演奏がサイコー!

Herbie Hancock作品の過去記事もご参照下さい。

『Inventions And Dimensions』(1963年)
Inventions & Dimensions

『Maiden Voyage』(1965年)
処女航海

『Speak Like A Child』(1968年)
スピーク・ライク・ア・チャイルド

『The Prisoner』(1969年)
ザ・プリズナー

『Thrust』(1974年)
Thrust

『Sunlight』(1978年)
Sunlight
posted by ez at 12:06| Comment(7) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする