2010年09月25日

Toninho Horta『Toninho Horta』

ミナスらしい音世界が魅力の2nd。Pat Metheny参加!☆Toninho Horta『Toninho Horta』
トニーニョ・オルタ
発表年:1980年
ez的ジャンル:ミナス系MPB
気分は... :心が洗われマス...

今日はブラジル、ミナス出身の人気ギタリストToninho Hortaの3回目の紹介です。

『Moonstone』(1989年)、『Diamond Land』(1988年)に続いて紹介するのは、1980年リリースの2nd『Toninho Horta』です。

彼の場合、ブラジル音楽ファンおよびジャズ/フュージョン・ファンから人気のToninho Hortaですが、ブラジル音楽ファンから人気が高いのが1st『Terra dos Passaros』及び2nd『Toninho Horta』なのでは?

今回紹介する『Toninho Horta』は、ジャケのToninhoの表情は怖いですが(笑)、ミナスらしい音空間とToninhoの美しいギターに魅了される優しい1枚に仕上がっています。

また、2曲でPat Methenyが参加しているのも注目です。僕の場合、Pat Methenyに通じるピュアな音世界にToninhoの魅力を感じているので、Metheny参加の2曲はかなりグッときます。

それ以外にもWagner Tiso(key)、Andre Dequech(p)、Jose Roberto Bertrami(syn)、Robertinho Silva(ds、per)、Paulo Braga(ds、per)、Jamil Joanes(el-b)、Luis Alves(b)、Nivaldo Ornellas(ts、ss)、Lena Horta(fl)、Raul de Souza(tb)、Paulo Guimaraes Lima(fl)、Lo Borges(vo)等がレコーディングに参加しています。

「Aqui, Oh!」「Manuel O Audaz」という名曲2曲をはじめ、Toninhoが創り出すミナスらしい音世界を堪能しましょう!

全曲紹介しときやす。

「Aqui, Oh!」
本作のハイライト。Milton Nascimentoが『Milton Nascimento』(1969年)でも歌ったミナス賛歌(同ヴァージョンにはToninhoもギターで参加)。Toninhoのギターも軽やかな爽快チューンです。特にコーラス、パーカッションで盛り上がるサンバ・モードの中盤以降がサイコーですね。Toninho Horta/Fernando Brant作。

「Saguin」
『Moonstone』にも「Sun Song」のタイトルで収録されていましたが、コチラがオリジナルです。両ヴァージョンでかなりアレンジが異なるので聴き比べるのも楽しいのでは?大胆にオーケストラを取り入れた本ヴァージョンはドラマティックで感動的です。Toninho Horta作。

「Voo Dos Urubus」
疾走するインスト・チューン。フュージョン・ファンが楽しめる1曲だと思います。Toninho Horta作。

「Caso Antigo」
ピュアな美しさにグッとくる1曲。Toninho作品の持つこの美しさはPat Methenyの音世界と共通するものがありますね。Toninho Horta/Fernando Brant/Ronaldo Bastos作。

「Prato Feito」
Pat Metheny参加曲その1。本作にはAzymuthのJose Roberto Bertramiも参加しています。ToninhoとMethenyが創り出すピュアな音空間に魅了されます。Toninho Horta/Ronaldo Bastos作。

「Era So Comevco Nosso Fim」
美しいオーケストレーションをバックにToninhoが感動的なギターを聴かせてくれる感動チューン。Yuri Popoff/Murilo Antunes作。

「Minha Casa」
雄大なパートから一気に加速するギア・チェンジにグッときます。爽快な疾走感が実に心地好いですね。Toninho Horta作。

「Bons Amigos」
美しいメロディが印象的です。Nivaldo Ornellasのソプラノ・サックスが盛り上げてくれます。Toninho Horta/Ronaldo Bastos作。

「Vento」
密かに好きな1曲。Toninhoのギター&ヴォーカルのみのシンプルな構成ですが、彼の持つピュアな魅力が伝わってきます。Toninho Horta作。

「Manuel O Audaz」
「Aqui, Oh!」と並ぶハイライト。『Moonstone』にも「Eternal Youth」のタイトルで収録されていましたが、コチラがオリジナルです。『Moonstone』ヴァージョンも素晴らしいですが、Pat Methenyの感動的なギターとLo Borgesのヴォーカルをフィーチャーした本ヴァージョンはミラクルな輝きを放っています。これぞ名曲!
http://www.youtube.com/watch?v=0hIkFkr2Kqw

Toninho Hortaの過去記事もご参照下さい。

『Diamond Land』
ダイアモンド・ランド

『Moonstone』
ムーンストーン
posted by ez at 09:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする