2010年10月14日

Jukka Eskola『Jukka Eskola』

FCQメンバーJukka Eskolaの1stソロ☆Jukka Eskola『Jukka Eskola』
Jukka Eskola
発表年:2005年
ez的ジャンル:北欧クラブジャズ
気分は... :FCQ以上にグッときます...

今日はクラブジャズ・ファンを虜にするJukka Eskolaの1stソロ『Jukka Eskola』(2005年)です。

Jukka Eskolaは1978年フィンランド、エスポー生まれのジャズ・トランペット奏者。

Jukka Eskolaと言えば、北欧クラブジャズを代表するユニットThe Five Corners Quintet(FCQ)のメンバーとしてお馴染みですね。これまでFCQとして、『Chasin' the Jazz Gone By』(2005年)、『Hot Corner』(2008年)という2枚のスタジオ作をリリースしています。

またソロとして、『Jukka Eskola』(2005年)、『Hub Up』(2006年)、『Walkover』(2009年)という3枚のアルバムをリリースしています。

今日紹介する『Jukka Eskola』(2005年)はJukkaの1stアルバムであり、FCQの1st『Chasin' the Jazz Gone By』に先駆けてリリースされた作品です。

Tuomoも参加していたクロスオーヴァー・ユニットQuintessence『Talk Less Listen More』(2002年)、Jimi Tenorの『Higher Planes』(2003年)、『Beyond The Stars』(2004年)、Teddy Rok Seven『Universal Four』(2004年)といったフィンランドのジャズ/クロスオーヴァー作品への参加で知られるようになった、Jukkaの存在を強烈にアピールした1枚ですね。

名盤として評価の高いFCQ『Chasin' the Jazz Gone By』も悪くないですが、個人的には本作『Jukka Eskola』の方が聴く頻度は多いですね。

60年代ジャズ的なFCQ『Chasin' the Jazz Gone By』よりも、70年代クロスオーヴァー的な『Jukka Eskola』の方が僕の音楽嗜好にマッチしているようです。

レコーディング参加メンバーは、Jukka Eskola(tp、flh)、Timo Lassy (sax、fl)、Jukkis Uotila(p、el-p)、Antti Lotjonen(b)、Teppo Makynen(Teddy Rok)(ds、per、key)、Timo Hirvonen(el-b)というFCQメンバー+αの構成です。Teppo Makynenがプロデュースも務めています。

北欧クラブジャズ好きは勿論のこと、70年代ジャズファンク/クロスオーヴァー、エレクトリック・マイルス、レア・グルーヴ好きの人も楽しめる1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Introduction」
声ネタのコラージュで気鋭のトランペッターJukka Eskolaを紹介するオープニング。アングラ・ジャジーHip-Hop作品を聴いている気分です。

「1974」
本作のハイライト。アルバムに先駆けて先行シングルとしてリリース(C/W「Buttercup」)された人気曲。Jukkis Uotilaのフェンダーローズの音色が心地好いブラジリアン・グルーヴ。Jukkaのフリューゲルホーンの円やかな響きにグッときます。タイトルの通り、1974年あたりのジャズ・ファンク/クロスオーヴァーへのオマージュといったところでしょうか。
http://www.youtube.com/watch?v=xGbNs1hn2Uw

「Kulo」
ファンキーながらもエレガントな佇まいが香ります。60年代ジャズロック調ですが、フェンダーローズの音色やリズムが21世紀北欧ジャズといった感じです。

「Go Time」
エレクトリック・マイルス時代のMiles Davisを彷彿させます。このクールネスがたまりません。あっという間に終わってしまうので、長尺で聴きたいですね。そこが狙いなのでしょうが・・・
http://www.youtube.com/watch?v=Ux9y8v1xd08

「Buttercup」
この曲も人気!前述のように「1974」とのカップリングでシングルにもなりました。JukkaのアイドルであるFreddie Hubbardの「Little Sunflower」(Al Jarreauのヴォーカル入り)を想起させる演奏という形容されるブラジリアン・グルーヴです。序盤のメロウな雰囲気は確かに「Little Sunflower」風です。「Little Sunflower」云々に関係なく21世紀クラブジャズらしいモーダルな疾走感にグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=j4c1WCCtpak

Freddie Hubbard「Little Sunflower」
 http://www.youtube.com/watch?v=VATGrV0396s

「Timber Up」
Sky High ProductionRoy Ayersが好きな人にはグッとくる1曲。ファンキーなリズム隊とJukkaとTimoのホーン隊の絡みがイイ感じです。Roy Ayers「Everybody Loves The Sunshine」風のフレーズにニンマリです。

「Selim」
Milesを逆から読んだタイトルの通り、エレクトリック・マイルス風の仕上がり。以前に紹介したJohnny Lytle「Selim」とは同名異曲です。「Go Time」同様あっという間に終わってしまいます。もっと聴きたぁ〜い!
http://www.youtube.com/watch?v=aXqJkrBJh80

「Duudamdej」
ライナーノーツに書いてあるように、Fela Kuti風アフロ・ジャズでスタートし、中盤以降はブロークンビーツ風の展開となります。本曲のみTimo Hirvonenがエレクトリック・ベースで参加し、ブンブンとベースを響かせています。本作が単に70年代ジャズ/フュージョンへのオマージュ作品ではないことを証明してくれる1曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=QjVxjNgSjQU

「Last Breath」
実に気の利いたジャズ・ファンク・チューン。上手く説明できませんが、実に洗練されたジャズ・ファンクです。Jukkaのフリューゲルホーンの音色にもかなりグッときます。

国内盤にはボーナス・トラックとして「Kulo」のスタジオライブ(take 4)が収録されています。

未聴の方は他のJukka Eskola作品やFCQ作品もチェックしてみて下さい。

『Hub Up』(2006年)
HUB UP

『Walkover』(2009年)
WALKOVER

The Five Corners Quintet 『Chasin' the Jazz Gone By』(2005年)
チェイシン・ザ・ジャズ・ゴーン・バイ

The Five Corners Quintet 『Hot Corner』(2008年)
HOT CORNER
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2010年10月13日

Cherrelle『Affair』

Jam & Lewisプロデュース、キャリアのピークを迎えた3rd☆Cherrelle『Affair』
Affair
発表年:1988年
ez的ジャンル:Jam & Lewis系ブラコン
気分は... :やはりJam & Lewisですな!

今回はキュートな女性ソウル・シンガーCherrelleの3rdアルバム『Affair』(1988年)です。

Cherrelleの紹介は2nd『High Priority』(1985年)に続き2回目となります。

Alexander O'Nealと並び、人気プロデューサー・チームJam & Lewis(Jimmy Jam & Terry Lewis)が手掛けたアーティストの代表格ですね。

Cherrelleと言えば、Alexander O'Nealとデュエットした名曲「Saturday Love」を収録した2nd『High Priority』の印象が強いですね。

Cherrelle & Alexander O'Neal「Saturday Love」
 http://www.youtube.com/watch?v=deuSgKszlk4

その『High Priority』で勢いに乗ったCherrelleおよびJam & Lewisが、その路線を推し進め、彼女のキャリアのピークを迎えた作品が本作『Affair』(1988年)です。『Affair』からは1stシングル「Everything I Miss At Home」が全米R&Bチャート第1位、2ndシングル「Affair」が同チャート第4位となっています。

オリジナル全12曲(国内盤は全13曲)のうち、Jam & Lewisプロデュースが9曲、3曲がCherrelle/Randy Ran/Steve Hodgeのプロデュースです。CherrelleとRandy Ranは1986年に結婚しています。

前作「Saturday Love」に続き、ファンお頼みAlexander O'Nealとのデュエット曲も収録されています。バック・コーラスで当ブログでも紹介したJam & Lewisお抱えの白人女性ソウル・シンガーLisa Keithも参加しています。

みんなが期待していた当時のJam & Lewisサウンドに加え、翌年リリースされたJam & Lewisプロデュースによるモンスター・アルバムJanet Jackson『Rhythm Nation 1814』(1989年)を予感させる楽曲もあります。改めて聴き直すと、直後に音楽シーンを席巻することになるJam & Lewisサウンドの進化プロセスを確認できる作品として楽しめます。

特に「Keep It Inside」は、僕の中で「Saturday Love」に迫る大名曲なので、ぜひチェックしてみて下さい。

やはりJam & LewisとCherrelleの組み合わせはキュンとしますな!

全曲紹介しときやす。

「Looks Aren't Everything」
オススメその1。Jam & Lewisプロデュースらしくドラマチックなイントロでスタートするオープニング。CherrelleおよびJam & Lewisファンの期待を裏切らない、"らしさ"満載のアップ・チューンです。
http://www.youtube.com/watch?v=muYd5zp2saA

「Pick Me Up」
典型的なJam & Lewisサウンドにニンマリです。同じような楽曲を何度も聴いているのにグッときてしまいます。
http://www.youtube.com/watch?v=yJHJmARaiOk

「Discreet」
オススメその2。Cherrelleの吐息と共にスタートするJam & Lewisらしいアップ・チューン。初期のJam & Lewisからのヴァージョン・アップを感じさせる1曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=DOPYPHhngeM

「Happy That You're With Me」
軽快かつメロディアスなミッド・グルーヴ。Cherrelleのキュートな魅力にマッチ!
http://www.youtube.com/watch?v=TQczlOEj1hY

「Affair」
オススメその3。タイトル曲は2ndシングルとして全米R&Bチャート第4位となっています。Janet Jackson『Rhythm Nation 1814』(1989年)を予感させる硬質ビートのダンス・チューンです。
http://www.youtube.com/watch?v=p5mT2LOjoXs

「What More Can I Do For You」
『Rhythm Nation 1814』が好きな人であれば気に入るでしょう。まさに『Rhythm Nation 1814』のプロトタイプといった仕上がりです。
http://www.youtube.com/watch?v=RrHqqvWj8S0

「Foolin' Around」
オススメその4。国内盤のみ収録の曲ですが、Cherrelleの弾けたヴォーカルにグッとくるキャッチーなミッド・グルーヴに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=R2DxpAGbtkw

「Everything I Miss At Home」
オススメその5。Alexander O'Nealとのデュエット1曲目。前述のように1stシングルとして全米R&Bチャート第1位に輝いた大人のスロウ。Cherrelle、Alexがしっとりと聴かせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=jaXRDZQOGi4

「Keep It Inside」
オススメその6。ダントツ!僕の一番のお気に入り曲。Alexander O'Nealとのデュエット2曲目。なぜシングル・カットしなかったのか不思議なくらいの名曲。Cherrelle、Alex、Jam & Lewis三者の魅力が凝縮されたキャッチーなミッド・グルーヴ!Jam & Lewis好きならば間違いなくグッとくる1曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=RwLzkybVSCg

「My Friend」
ここから3曲はCherrelle/Randy Ran/Steve Hodgeのプロデュースによる素敵なスロウ三連発です。別々の道を歩むことになったかつて恋人に、いつまでも真の友達であり続けると誓う、感動の中にも切なさが募る1曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=2vHxPpvq7TM

「Crazy (For Loving You) 」
抑えきれない恋人への思いを歌ったラブソング。Cherrelleのキュートな歌声でこんな歌詞を歌われるとグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=jeSDqvlWzu8

「Lucky」
愛の虹を信じようとする女心を歌ったラブソング。少しジャジー・モードの小粋なバックもグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=oGRJkTxN73k

「Home(Reprise)」
ラストは「Everything I Miss At Home」のリプライズで余韻を味わいながらアルバムは幕を閉じます。

『High Priority』(1985年)
High Priority

サッカー日本代表はザッケローニ新監督による2試合が終わりましたね。

昨夜の韓国戦はスコアレス・ドローでしたが、観ていてそれなりに楽しめました。フィジカルやテクニック云々ではなく、メンタル面でたくましい戦いぶりだったのが良かったと思います。個人的には今野を一列前で起用して欲しいのですが、DF不足の状況だったので仕方ありませんね。

A代表の奮闘の一方で、U-19アジア選手権準々決勝の日韓戦はショックな結果に終わりました。日本は2対3で韓国に逆転負けし、2大会連続でU-20W杯出場を逃しています。このような状況では日韓の差はなかなか縮まらないのでは?
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2010年10月11日

Quarteto Em Cy『Quarteto Em Cy』

新生Quarteto Em Cyの第一弾アルバム☆Quarteto Em Cy『Quarteto Em Cy』
Quarteto Em Cy
発表年:1972年
ez的ジャンル:ポスト・ボサノヴァ系女性コーラス
気分は... :優しく包み込んで!

今回はQuarteto Em Cy『Quarteto Em Cy』(1972年)です。

新生Quarteto Em Cyによるポスト・ボサノヴァ作品として再評価された1枚です。

今日はこのジャケをどうしてもアップしたくて本作をセレクトしました。
休日らしくていいですよね(笑)

ブラジルを代表する女性コーラス・グループQuarteto Em Cyの紹介は『Quarteto Em Cy』(1966年)に続き2回目となります。

『Quarteto Em Cy』というグループ名を冠したアルバムが、デビュー作、前回紹介した3rd、そして今回紹介する1972年作品と3枚あるのでややこしいですね。

今日紹介する『Quarteto Em Cy』は、オリジナル・メンバーのCyvaCynaraというDe Sa Leite姉妹に、1967年より加入したSonya、新加入のDorinha Tapajosの4人で再編成された新生Quarteto Em Cyの第一弾アルバムとしてリリースした作品です。

この4人のメンバーでの活動は、1980年にDorinha が白血病のため急逝するまで続き、第二の黄金期を迎えることになります。

さて、本作『Quarteto Em Cy』ですが、Luiz EcaEdu Lobo、Magro等がアレンジャーに起用され、新生Quarteto Em Cyのソフトリーなコーラスを、ポスト・ボサノヴァを意識した新たなMPBサウンドで演出しています。なお、Edu Loboが本作の音楽監督/プロデューサーといったリソースを見かけますが、Edu Loboはアシスタント・プロデューサー/アレンジャーとしてクレジットされています。

レコーディングにはBebeto(b)、Helcio Milito(ds、per)、Rubinho(ds)、Helvius Vilela(p)、Tenorio Jr.(p)、Tavito(g)、Nelson Angelo(g)、Ze Menezes(viola)、Danilo Caymmi(fl)等も参加しています。

派手さはありませんが、ジャケのイメージそのままにドリーミーでソフトリーなコーラスに魅了される1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Quando o Carnaval Chegar」
オススメその1。Chico Buarque作。少し気だるい雰囲気ですが、Quarteto Em Cyらしいソフトリーなコーラスにグッときます。Chico Buarque本人のヴァージョンは彼自身が脚本を書いた映画『Quando o Carnaval Chegar』(1972年)のタイトル曲として聴くことができます。

Chico Buarque「Quando o Carnaval Chegar」
 http://www.youtube.com/watch?v=zu2B2z9XRxQ

「Talvez」
Paulo Cesar Pinheiro/Francis Hime作。Luiz Ecaらしいエレガントながらも哀愁が漂うアレンジをバックに、しっとりと聴かせてせてくれます。

「Cavalo Ferro」
オススメその2。Ricardo Bezerra/Raimundo Fagner作。ポップなメロディの爽快チューン。ソフトロック好き、女声コーラス好きの方は気に入る1曲だと思います。

「Tudo Que Voce Podia Ser」
オススメその3。本作のハイライト曲です。Marcio Borges/Lo Borges作のミナス系名曲カヴァーですが、ミナスらしい雰囲気とQuarteto Em Cyらしい爽快さをバランスさせたEdu Loboのアレンジが冴え渡ります。
http://www.youtube.com/watch?v=4EV8rYiTeDY

作者Lo BorgesやMilton Nascimento等のカヴァーもあるので聴き比べると楽しいと思います。ハウス好きはBuzios、Nomumbah等のハウス・カヴァーもチェックを!

Lo Borges「Tudo Que Voce Podia Ser」
 http://www.youtube.com/watch?v=xUSzCPS6V1c
Milton Nascimento「Tudo Que Voce Podia Ser」
 http://www.youtube.com/watch?v=GGmGMEVbTAY
Simone「Tudo Que Voce Podia Ser」
 http://www.youtube.com/watch?v=96NgUrwE8VY
Nomumbah「Tudo Que Voce Podia Ser」
 http://www.youtube.com/watch?v=kkby1x0KohI

「Incelensa」
Ruy Guerra/Edu Lobo作。幻想的かつ不穏な雰囲気の仕上がりです。不安げな心模様を見事なコーラスで表現してくれます。

「Sapato Mole」
Paulo Cesar Pinheiro/Mauro Duarte/Mauricio Tapajos作。社会派ソングであり、ソフトリーなコーラスからも力強いメッセージが伝わってきます。

「Underground」
オススメその4。Ze Rodrix/Luis Carlos Sa作。ソフトロック・テイストのドリーミーな仕上がりにグッときます。ピアノはTenorio Jr.です。

「Antes da Primeira Hora」
Ze Rodrix/Luis Carlos Sa作。ほのぼのとしたマッタリ感でリラックスできます。

「Zanga Zangada」
オススメその5。Ronaldo Bastos/Edu Lobo作。フレンチ・ポップス風のアレンジがお気に入りです。Edu Lobo本人ヴァージョン(アルバム『Missa Breve』収録)も一緒にチェックすると楽しいのでは?

Edu Lobo「Zanga Zangada」
 http://www.youtube.com/watch?v=rPJ6YlK9QgM

「Cantoria」
オススメその6。Ruy Guerra/Edu Lobo作。軽快なアコースティック・グルーヴ感にグッときます。

「Canto do Oba」
Jorge Amado/Dorival Caymmi作。作者Dorival Caymmiとの共演です。どちらかと言えば、主役Dorival CaymmiをQuarteto Em Cyが盛り上げている雰囲気です。

新生Quarteto Em Cyで言えば、『Querelas Do Brasil』(1978年)も人気ですね。コチラも僕の愛聴盤なので今後紹介したいと思います。

『Quarteto Em Cy』(1966年)
ペドロ・ペドレイロ

『Querelas Do Brasil』(1978年)
Querelas Do Brasil
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2010年10月10日

Jeff Hendrick『Color Blind』

アーバン・ソウル・ファン待望の3rdアルバム☆Jeff Hendrick『Color Blind』
COLOR BLIND
発表年:2010年
ez的ジャンル:カナディアン・アーバン・ソウル
気分は... :期待以上の出来栄え!

今秋、僕が一番期待していた新作アルバムJeff Hendrick『Color Blind』です。

カナダ出身の白人ソウル・シンガーJeff Hendrickの紹介は『Soul Celebration』(2005年)に続き2回目となります。

前作『Soul Celebration』(2005年)は、黒人シンガーと勘違いしてしまうソウルフルなヴォーカルとアーバン・サウンドが印象的な作品でした。2006年に入り日本でもインディ・ソウル/R&Bとしては記録的なヒットとなり、多くのアーバン・ソウル/R&Bファンを感激させた1枚でしたね。

僕も2006年の購入以来、愛聴しています。特に「Old School Party」は大のお気に入り曲であり、今でも頻繁に聴く1曲です。

「Old School Party」(From 『Soul Celebration』)
http://www.youtube.com/watch?v=3jRm0VGwGxE

それだけに新作を待ち続けていました!
なので、新作がリリースされると聞いた時は嬉しかったですね。僕の場合、新作を試聴もせずに予約購入することは滅多にないのですが、今年初めて予約購入したのが本作『Color Blind』です。

『Color Blind』は、『Bout Time』(2003年)、『Soul Celebration』(2005年)に続く3rdアルバムとなります。

内容は期待通り、いや期待を上回る極上アーバン・ソウルに仕上がっています。80年代テイストを上手く取り入れたアーバン・サウンドは本作でも健在です。また、最新R&Bテイストを感じさせる楽曲やラテン・フレイヴァーを取り入れた新境地も聴かせてくれます。

プロデュース、ソングライティング、アレンジも全てJeff本人がこなしており、楽器演奏もギター、トランペット以外は全て演奏しているようです。『Soul Celebration』もそうでしたが、キーボードによるサウンド・メイクが抜群に上手ですよね。

曲良し、アレンジ良し、歌良し!
アーバン・ソウル好きの方にとっては完璧な1枚だと思います。
唯一の欠点はジャケだけでしょうか(笑)

素敵なアーバン・ナイトを演出してくれる1枚をぜひゲットして下さい!

全曲紹介しときやす。

「Back To The Days」
オススメその1。オープニングはファンの期待通りのアーバン・メロウ。前作の「Old School Party」がお好きな人であれば、間違いなく気に入るでしょう。
http://www.youtube.com/watch?v=rSpB_EpQ-Oo

「Saturday」
オススメその2。80年代テイストのスムージー・サウンドにグッとくるメロウ・ダンサー。大人の夜遊びタイムって雰囲気ですね。
http://www.youtube.com/watch?v=Pc_db7o9u28

「It's All Right」
クール&スムーズなミッド・グルーヴ。Jeff自身のサックスがアーバン・ナイト気分を盛り上げてくれます。

「You're A Trip」
オススメその3。Jeffの曲作り&サウンド・メイクのセンスの良さにグッとくるアーバン・メロウ。
http://www.youtube.com/watch?v=xkUHcUUg41g

「Color Blind」
タイトル曲はセクシーなJeffのヴォーカルを堪能できるバラード。

「Island Girl」
オススメその4。従来にはないラテン・フレイヴァーの仕上がりが新鮮です。最新R&Bのテイストも上手く織り交ぜた新境地ですね。

「Our First Dance」
オススメその5。AORテイストのメロディアスな仕上がりがサイコーです。胸トキメク1曲だと思います。

「How Do I」
最新R&Bモードのエレクトロな仕上がり。Jeffらしいメロディアスなテイストと最新R&Bを上手く融合させています。

「Be Yours」
オススメその6。Shannon Paigeの女声ヴォーカルをフィーチャー。クールな雰囲気にグッとくる大人のアーバン・メロウに仕上がっています。

「Be Around You」
オススメその7。70〜80年代AOR/フュージョン・テイストのミディアム・スロウ。レトロですが良いものはい良いんです!

「You're A Trip (feat. a.k.a. Subliminal)」
「You're A Trip」の別ヴァージョン。ラップ・パートが加わったのみでサウンド・トラックは同じです。

Jeff Hendrickの他作品もぜひチェックを!
特に『Soul Celebration』(2005年)は強力にプッシュしたい1枚です。

『Bout Time』(2003年)
Bout Time

『Soul Celebration』(2005年)
Soul Celebration
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2010年10月09日

Original Soundtrack『Anna』

音楽Serge Gainsbourg、主演Anna Karinaのフランス映画☆Original Soundtrack『Anna』
Anna
発表年:1967年
ez的ジャンル:Serge Gainsbourgサントラ
気分は... :眼鏡美人に弱いんです!

ここ数日久々シリーズが続いているので、今日もそんな流れで・・・
久々のサントラ『Anna』(1967年)です。

フランス映画のサントラとしても、音楽を担当したSerge Gainsbourgの作品としても人気の高い1枚ですね。

ちなみに当ブログでは、これまで『Love On The Beat』(1984年)、『Histoire De Melody Nelson』(1971年)といったGainsbourg作品を紹介済みです。

『Anna』Pierre Koralnik監督によるフランス映画。

Anna KarinaJean-Claude BrialyMarianne FaithfullSerge Gainsbourgが出演したミュージカル・コメディ作品です。

『Anna』(DVD)
アンナ [DVD]

主演のAnna Karinaはヌーヴェルヴァーグ時代に活躍したデンマーク出身の女優です。Jean-Luc Godardと結婚していた時期もあり、Godardが監督した『Une femme est une femme(英題:A Woman Is a Woman、邦題:女は女である)』(1961年)でベルリン国際映画祭女優賞を受賞しています。同じくGodardが監督した『Pierrot Le Fou(邦題:気狂いピエロ)』(1965年)あたりも有名ですね。

さて、今日紹介する『Anna』のストーリーは簡単に説明するとこんな感じです。

パリの広告代理店で働くAnna(Anna Karina)は、田舎から出てきたばかりの眼鏡をかけた冴えない女性。一方、Annaが勤める広告会社の社長Serge(Jean-Claude Brialy)は、ある写真の女性に心奪われてしまいます。そして、Sergeは彼女を求めてパリの街中を探し回りますが、写真の女性は眼鏡を外したAnnaだったのです・・・

なんて、書きながら僕も映画は観ていないのですが(泣)

僕自身はSerge Gainsbourg作品として興味を持ち本作を購入しましたが大正解でした。主演のAnna Karinaが歌うキュートな楽曲、Gainsbourgらしいエロ・モードな楽曲、後の『Histoire De Melody Nelson』を予感させるフレンチ・ロックな楽曲、ミュージカル・コメディらしいコミカルな楽曲が巧妙に散りばめられた全16曲です。

Michel Colombierがオーケストレーションを担当しています。

Gainsbourg好き、映画音楽好きの方はぜひチェックを!
GainsbourgはJean-Claude Brialy演じるSergeの友人として出演しています。

全曲紹介しときやす。

「Sous Le Soleil Exactement」
邦題「太陽の真下で(オーケストラ)」。テーマ曲のオーケストラ・ヴァージョン。

「Sous Le Soleil Exactement」
オススメその1。邦題「太陽の真下で」。主演のAnna Karinaが歌うタイトル曲のヴォーカル・ヴァージョン。Annaのキュートなハスキー・ヴォイスにグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=rAVsGHDw_RU

「C'est La Cristallisation Comme Dit Stendhal」
オススメその2。邦題「スタンダールの恋愛論」。"スウィンギン・ロンドン"ならぬ"スウィンギン・パリ"といった雰囲気のポップ・ビートが格好良いフレンチ・ロック。Annaに思いを募らせるSergeの爆発しそうな思いとリンクしている感じもグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=4yRew-BMNe4

「Pas Mal Pas Mal Du Tout」
邦題「パ・マル最高」。マッタリとした中にGainsbourgらしいエロ・モードが漂います(笑)

「J'etais Fait Pour Les Sympathies」
邦題「好感の持てる男」。ホーンも入ったフレンチ・ロック。ミュージカルの挿入歌らしい仕上がりです。
http://www.youtube.com/watch?v=AubyuZlbXuk

「Photographes Et Religieuses」
邦題「写真と宗教(オーケストラ)」。女性コーラス入りのつなぎの1曲。

「Rien Rien J'disais Ca Comme Ca」
邦題「何でもない」。AnnaとGainsbourgのやりとりに音楽をつけたもの。

「Un Jour Comme Un Autre」
オススメその3。邦題「いつものように」。1分16秒の短い曲ですが、哀愁を帯びたAnnaの歌声に魅了されます。
http://www.youtube.com/watch?v=_bW-sqHZF28

「Boomerang」
オススメその4。邦題「ブーメラン」。Gainsbourgらしいフレンチ・ロック・サウンドにグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=jQbQkEZwCiw

「Un Poisson Violent, C'est Ca L'amour」
オススメその5。邦題「愛とは激毒」。「Boomerang」同様に格好良いフレンチ・ロックです。
http://www.youtube.com/watch?v=ikBZjqeVgTc

「De Plus En Plus, De Moins En Moins」
邦題「だんだん、少しづつ」。ロマンティックな仕上がりがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=DdD3_Rg3ApM

「Roller Girl」
オススメその6。邦題「ローラー・ガール」。僕の一番のお気に入り曲。眼鏡美人のAnnaが眼鏡を外してキュートに歌い踊ります。サイコー!
http://www.youtube.com/watch?v=owhbipZnuCg

「Ne Dis Rien」
オススメその7。邦題「何も言うな」。SergeとAnnaの思いが交錯するロマンティックな大人のデュエットにグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=620ySeLndNA

「Pistolet Jo」
邦題「ピストル・ジョー」。コミカルなサウンドにのってAnnaが楽しそうに歌います。ピストルの
http://www.youtube.com/watch?v=3xxVdUEhrb0

「G.I. Jo」
邦題「G.I.ジョー」。「Pistolet Jo」の続編のようなコミカルな仕上がり。ミュージカルらしい1曲。

「Je N'avais Qu'un Seul Mot A Lui Dire」
オススメその8。邦題「言いたいのはひとことだけ」。ラストは幻想的なセクシー・チューンで幕を閉じます。
http://www.youtube.com/watch?v=xN77xqmDsao

Gainsbourg作品の過去記事もご参照下さい。

『Histoire De Melody Nelson』(1971年)
Histoire de Melody Nelson

『Love On The Beat』(1984年)
Love on the Beat
posted by ez at 14:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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