発表年:1979年
ez的ジャンル:ブラジリアン・フュージョン
気分は... :You Light Up My Life
現在、サッカー、イングランド・プレミアリーグ「チェルシー対アーセナル」の大一番を生放送でTV観戦中!前半を終えて、1対0でチェルシーがリード!
アーセナル・ファンの僕ですが、チームの完成度という点でチェルシーの方が1ランク上という気がします。チェルシーは敢えて積極的な補強をしなかったことが、逆に功を奏しているようですね。アーセナルはセスク不在が大きいですし、まだまだチームが出来上がっていない印象です。と言いつつ、後半のアーセナル逆転を期待しています。
今回はクラブジャズ/サバービア好きにはマストな1枚、Judy Roberts Band『The Judy Roberts Band』(1979年)です。
Judy Robertsはシカゴ出身の女性ジャズ・キーボード奏者/シンガー。彼女はジャズ・ギタリストBob Loewyの娘です。
子供の頃からジャズに慣れ親しんでいたJudyは高校卒業すると、自身のトリオを結成します。1968年には自身のアルバムをレコーディングしますが、お蔵入りになってしまったようです。そのため、ロック・ファンにはお馴染みのギタリストHarvey Mandelのアルバム『Get Off in Chicago』(1972年)が彼女の演奏を聴くことができる最も古い作品みたいです。
そして、1979年に初のリーダー作となる本作『The Judy Roberts Band』をリリースします。
その後『The Other World』(1980年)、『Nights In Brazil』(1981年)、『Trio』(1983年)、『You Are There』(1985年)、『I'll See You in my Dreams』(1988年)、『My Heart Belongs to Daddy』(1990年)(※父Bob Loewyとの共演アルバム)、『Route 66』(※Neal Serokaとの共演アルバム)(1995年)、『Circle Of Friends』(1995年)、『Santa Baby』(※Jackie Allenとの共演アルバム)(1999年)、『Autumn Leaves』(※Jackie Allenとの共演アルバム)(2001年)、『In The Moment』(2002年)、『Two For The Road』(2003年)(※Greg Fishmanとの共演アルバム)等のアルバムをリリースしています。
80年代後半にGilles Petersonのコンピ『Jazz Juice』シリーズで本作収録の「Never Was Love」が取り上げられたことで、一気に再評価が高まったアーティストですね。
クラブジャズ・ファンに人気が高いのは『The Judy Roberts Band』、『The Other World』、『Nights In Brazil』、『You Are There』あたりでしょうか。僕の場合、リラックスした雰囲気のアコースティック・ジャズを楽しめる『Circle Of Friends』あたりも愛聴しています。
さて、『The Judy Roberts Band』ですが、前述のクラブ・クラシック「Never Was Love」収録ということで外せない1枚ですね。アルバム全体としてはこの時代らしいフュージョン・アルバムに仕上がっていますが、やはり「Never Was Love」、「You Light Up My Life」、「Fantasy」といったブラジリアン・テイストの楽曲に惹かれますね。
レコーディング・メンバーはJudy Roberts(key、syn、vo)、Neal Seroka(g)、Sean Silverman(b)、Phil Gratteau(ds、per)、Tony Carpenter(congas、per)です。Judy自身がプロデュース&アレンジを務めています。
やはり、いつ聴いても「Never Was Love」、「You Light Up My Life」にはグッときます。
全曲紹介しときやす。
「Never Was Love」
オススメその1。本作のハイライト。前述のようにJudy Robertsの名を世に知らしめた人気曲です(Russ Long作)。Sean Silvermanのグルーヴィーなベースがリードする軽快なブラジリアン・グルーヴは文句無しに格好良いですね。スペイシー感覚もあるフュージョン・サウンドにのって、Judyのヴォーカルが伸びやかに響き渡ります。当ブログで紹介したStefania Ravaのカヴァーもグッドですよ!
http://www.youtube.com/watch?v=aTWRKDcrZBc
「Thumbs」
Sean Silverman作のジャズ・ファンク。この時代らしいシンセ・ファンクに仕上がっています。
「Fantasy」
オススメその2。Leon Russellのカヴァー。オリジナルはLeon Russell/Mary Russell『Wedding Album』(1976年)に収録されています。ソウルフルなオリジナルも絶品ですが、ブラジリアン・テイストの本ヴァージョンも大好きです。Judyは『Wedding Album』が相当お気に入りらしく、次作『The Other World』でも「Rainbow in Your Eyes」をカヴァーしています。コチラも人気曲ですね。
http://www.youtube.com/watch?v=tQesu8OBnig
「Goodbye Porkpie Hat」
Charles Mingus作品のカヴァー。ジャズ・ヴォーカル作品らしい仕上がりです。Neal Serokaのギター・ソロがいい感じです。
「You Light Up My Life」
オススメその3。「Never Was Love」と並ぶ本作のハイライト。個人的には一番のお気に入りです。Debby Booneの大ヒット(邦題「恋するデビー」)でお馴染みの楽曲ですね(Joe Brooks作)。そんな有名曲を素晴らしいボッサ・チューンとして聴かせてくれます。気を抜いていると「恋するデビー」と同じ曲だと気付かないかもしれない至極のカフェ・ミュージックです。
http://www.youtube.com/watch?v=9kpxUizeA_E
「Dandelion」
Judy Roberts作。ミステリアス・モードのメロウ・フュージョン。エレピの音色が心地好いです。
「Yes Indeed」
Neal Seroka作。ファンキーなリズム隊が印象的なフュージョン・チューン。フュージョン全盛時代の演奏といった感じですね。
「Watercolors」
オススメその4。Belle Beach/Judy Roberts作。ラストは素敵なメロウ・チューンで締め括ってくれます。黄昏モードな雰囲気にグッときます!
http://www.youtube.com/watch?v=-n0A-AGrmyo
興味がある方は他のJudy Roberts作品もチェックを!
『The Other World』(1980年)
『Nights In Brazil』(1981年)
『You Are There』(1985年)
『Circle Of Friends』(1995年)
『In The Moment』(2002年)