2010年10月31日

The Foreign Exchange『Authenticity』

ジャンルの枠を飛び越えた3rdアルバム☆The Foreign Exchange『Authenticity』
Authenticity
発表年:2010年
ez的ジャンル:オルタナ系エレクトリック・ソウル
気分は... :秋から冬にかけて聴くには最適!

The Foreign Exchangeの新作『Authenticity』です。

オランダ出身のトラックメイカーNicolayとアメリカ・ノースカロライナ出身のHip-HopグループLittle BrotherのMCであったPhonteの二人から成るユニットThe Foreign Exchangeの紹介は、2ndアルバム『Leave It All Behind』(2008年)に続き、2回目となります。

前回紹介した『Leave It All Behind』は、収録曲「Daykeeper」がグラミーのBest Urban/Alternative Performanceにノミネートされるなど、その実力を知らしめた傑作アルバムでした。

そんな勢いのあるThe Foreign Exchangeでの活動に注力するためか、PhonteLittle Brotherでの活動に終止符を打ちます(今年ラスト・アルバム『Leftback』をリリースしています)。

そんな中でリリースされたThe Foreign Exchangeの最新作『Authenticity』は、『Connected』(2004年)、『Leave It All Behind』(2008年)に続く3rdアルバムとなります。

グラミー・ノミネート効果なのか、『Authenticity』は全米R&Bアルバム・チャートで第23位という好調なチャート・アクションを見せています。

元々はHip-HopユニットとしてスタートしたThe Foreign Exchangeですが、前作『Leave It All Behind』ではPhonteのヴォーカルの比重が高まり、殆どラップを聴けずじまいでしたが、『Leave It All Behind』の路線を推し進めた本作『Authenticity』でもPhonteのラップを聴くことができるのは1曲のみです。

その意味でもはやHip-Hopユニットと呼ぶのは相応しくなく、Nicolayの生み出すシンプルながらも奥深いトラックと、Phonteの温かみのあるヴォーカルによるエレクトリック・ソウル・ユニットとでも呼ぶべきなのでしょうね。

ゲストとして、Darien Brockington、YahZarah、Jesse Boykins III、Zo!、Chantae Cann、Medianが参加しています。特に最新作『Ballad of Purple Saint James』(2010年)をForeign Exchangeがプロデュースした女性R&BシンガーYahZarah、キーボード奏者Zo!に注目ですね。また、前作にも参加していたChris Boernerのギターもいい味出しています。

ジャンルの枠を飛び越えたForeign Exchangeワールドを堪能しましょう!
秋から冬にかけて聴くには最適な1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「The Last Fall」
ダークな雰囲気でスタートした後に、クールに疾走するエレクトリック・ソウル。クールなビートと温もりのあるPhonteのヴォーカルの絡みにグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=Xjd-W5D6DDc

「Authenticity」
タイトル曲はピコピコ・サウンドとロック・ギターと粘りのあるPhonteのヴォーカルのバランスがいい感じです。
http://www.youtube.com/watch?v=avUm2ZOYUxc

「Eyes To The Sky」
NicolayのピアノとPhonteのヴォーカルが美しく響き渡ります。1分半強の曲ですが、もっと長尺で聴きたいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=-VMoS3Qhdww

「All Roads」
オススメその1。変拍子で疾走するエレクトリック・ソウル。秋風に吹かれながら聴くにはピッタリの1曲ですね。YahZarahのバック・コーラスも加わり華やかです。
http://www.youtube.com/watch?v=GPQz3m7cx-c

「Fight For Love」
オススメその2。美しいロディ&アレンジ&ヴォーカルにグッとくる1曲。オーガニックな味わいがいいですね。Zo!のシンセ・ソロによるアクセントもグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=sxBUMEjX2CA

「Maybe She'll Dream Of Me」
オススメその3。この曲はシングルにもなっています。Foreign Exchangeらしい幻想的な仕上がりがいいですね。後半には温存していた(?)Phonteのラップも聴くことができます。
http://www.youtube.com/watch?v=pK94-dQLJDQ

「Don't Wait」
前作にも参加していたDarien Brockingtonをフィーチャー。淡々とした中にも温かみを感じます。終盤のZo!のトークボックスが心憎い!
http://www.youtube.com/watch?v=-TUuvV7x2eA

「Make Me A Fool」
オススメその4。Jesse Boykins III & Medianをフィーチャー。さり気ない中にも中毒性のあるNicolayのトラックにグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=_EMQfKBdcNo

「Everything Must Go」
オススメその5。バイオリンも入ったアコースティック感のある美しいトラックに魅了されます。
http://www.youtube.com/watch?v=kS_nNOag2aQ

「Laughing At Your Plans」
オススメその6。Chantae Cannをフィーチャー。Foreign Exchangeらしくないけどアルバムで一番好きな曲。フォーキーな味わいの穏やかな仕上がりです。Chantae Cannの女声ヴォーカルにも癒されます。
http://www.youtube.com/watch?v=uR_ijIF-ZAs

「This City Ain't The Same Without You」
オススメその7。ラストはYahZarahをフィーチャーしたエレクトリック・ソウル。YahZarahの魅力を前面に押し出したチャーミングで優しい仕上がりがたまりません。
http://www.youtube.com/watch?v=UMMaRMgGzsY

The Foreign Exchangeの過去作品もチェックを!

『Connected』(2004年)
Connected

『Leave It All Behind』(2008年)
Leave It All Behind

興味がある方は、Foreign ExchangeがプロデュースしたYahZarahの新作『Ballad of Purple Saint James』(2010年)もぜひ!

YahZarah『Ballad of Purple Saint James』(2010年)
Ballad of Purple Saint James
posted by ez at 00:33| Comment(2) | TrackBack(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする