2010年11月06日

Allen Toussaint『Life, Love And Faith』

人気曲「Soul Sister」以外にもいい曲揃っています!☆Allen Toussaint『Life, Love And Faith』
Life Love & Faith
発表年:1972年
ez的ジャンル:ニューオリンズR&Bの立役者
気分は... :その眼光の先に見えるものは・・・

今回は人気プロデューサー/アレンジャー/ソングライターAllen Toussaintのソロ作品『Life, Love And Faith』(1972年)です。

Allen Toussaintは1938年ルイジアナ州ニューオーリンズ生まれのプロデューサー/アレンジャー/ソングライター/ピアニスト/シンガー。

1950年代後半からセッション・ミュージシャン/アレンジャー/ソングライターとして活躍するようになり、1858年には初のソロ・アルバム『The Wild Sound of New Orleans』を発表しています。

1960年代に入るとプロデューサーとして数多くのR&Bヒットを手掛け、ニューオリンズR&Bの立役者として業界内では注目の存在となります。1970年代に入ると、
The Band『Cahoots』へのホーン・アレンジでの参加や、彼が手掛けるファンク・グループThe Metersの活躍などがきっかけで広く名前が知られるようになります。1972年にはThe Metersと共にWarner Bros.との契約に成功します。

その後はロック/ソウルのフィールドで活動領域を広げていきます。同時に、彼に影響を受けてニューオリンズ・サウンドを取り入れり、彼の楽曲を取り上げたロック作品も数多くリリースされ、名プロデューサー/アレンジャー/ソングライターの地位を不動のものとしました。

同時に、自身のソロ作品として『Toussaint』(1970年)、『Life, Love and Faith』(1972年)、『Southern Nights』(1975年)、『Motion』(1978年)などのアルバムをリリースしています。

僕の場合、Allen Toussaintやニューオリンズ・サウンドを意識するようになったのは、Little FeatThe BandRobert Palmerといったロック作品がきっかけでした。特にLittle Feat『Dixie Chicken』の印象が強いかもしれません。

彼のソロ作では『Life, Love and Faith』(1972年)、『Southern Nights』(1975年)の2枚が有名ですね。僕が所有しているのもこの2枚です。代表作と言えば、『Southern Nights』を挙げる人の方が多いかもしれませんが、個人的には『Life, Love and Faith』を聴く頻度の方が多いですね。

全体的にソウルフル、ファンキー、メロウネスのバランスが絶妙な仕上がりだと思います。意外にメロウな味わいが効いており、ニューオリンズ・サウンドと聴いてイメージする、アーシーでルーズなグルーヴ満載という雰囲気とは少々異なる印象を受けるかもしれません。その分、ニューオリンズ・サウンドに特に思い入れのない人でもスンナリと聴ける1枚なのでは?

レコーディングには、Leo Nocentelli(g)、George Porter, Jr.(b)、Joseph Modeliste(ds)といったThe Metersのメンバー等参加しています。

Allen Toussaintらしいリズム、ホーン・アレンジの妙は勿論のこと、コーラス・パートの作りが魅力だったりします。

フリーソウル・クラシック「Soul Sister」をはじめ、いい曲揃っています!

ジャケも最高ですね!

全曲紹介しときやす。

「Victims Of The Darkness」
オープニングは彼らしいニューオリンズ・サウンドを堪能できるファンキー・チューン。タイトルの通り、軽くダークなのが印象的です。

「Am I Expecting Too Much」
オススメその1。ソウルフルな魅力に溢れた1曲。僕のイメージするAllen Toussaintとは異なる雰囲気ですが、彼のソウル魂が炸裂する素晴らしい出来栄えです。

「My Baby Is The Real Thing」
シブめのファンキー・チューン。彼らしいリズムやホーン・アレンジを堪能しましょう。

「Goin Down」
オススメその2。突進力のあるグルーヴにグイグイと引っ張られる1曲。重心の低いグルーヴ感がたまりません。ホーン隊の絡みも格好良すぎ!

「She Once Belonged To Me」
オススメその3。ドラマチックなアレンジと男の哀愁モードにグッとくるソウル・チューン。目を閉じて聴くと、勝手にPV映像を妄想しそうな1曲です。

「Out Of The City (Into Country Life) 」
Beatles「Come Together」のニューオリンズ版のように聴こえるのは僕だけでしょうか(笑)

「Soul Sister」
オススメその4。フリーソウル・クラシックとして人気の高い1曲。この曲目当てで本作を購入した人も多いのでは?マッタリとした中の躍動感にグッとくる"マッタリ・グルーヴ"です(何じゃそりゃ?)。コーラスパートでの盛り上げ方も最高ですね!

「Fingers And Toes」
本作らしいメロウネスとニューオリンズらしいテイストを上手く融合したメロウ・チューン。聴いていると、センチメンタルな気分になります・・・

「I've Got To Convince Myself」
オススメその5。ファンキーな中にも小粋なセンスが光る1曲。輪郭のはっきりしたグルーヴが実に格好良いですね。当ブログでは以前にJose Felicianoのカヴァーを紹介したこともあります。

「On Your Way Down」
オススメその6。アーシー&ブルージーな激シブ曲。ダークな風味が効いているのがいいですね。

「Gone Too Far」
オススメその7。ソウルフルなコクが最高の1曲。適度にメロウなところも僕好み。コーラス隊の盛り上げもグッド!この時期のRolling Stonesと一緒に聴いてもマッチしそうな気がします。

「Electricity」
ラストはロック・テイストを取り入れた1曲。なかなかエキサイティングな仕上がりです。

もう1枚の代表作『Southern Nights』(1975年)もそのうち紹介したいと思います。

『Toussaint』(1970年)
Toussaint

『Southern Nights』(1975年)
サザン・ナイツ
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2010年11月05日

Mother Earth『The People Tree』

フリーソウル的な魅力を持ったAcid Jazz系ファンキー・ロック☆Mother Earth『The People Tree』
People Tree
発表年:1993年
ez的ジャンル:Acid Jazz系ファンキー・ロック
気分は... :激シブなセンスがたまりません!

今回はアシッド・ジャズ系のバンドMother Earthによるファンキーな2ndアルバム『The People Tree』(1993年)です。

Mother Earthは1991年にロンドンで結成されたグループ。

メンバーはMatt Deighton (vo、g)、Bryn Barklam(b)、Neil Corcoran(org、p)、Chris White(ds、per)の4名。

Acid Jazzレーベルから『Stoned Woman』(1992年)、『The People Tree』(1993年)という2枚のアルバムをリリースし、注目を集めました。その後も『You Have Been Watching』(1995年)、『The Desired Effect』(1996年)という2枚のアルバムをリリースしています。

Mother Earth作品の中でも特に人気なのが今日紹介する2nd『The People Tree』(1993年)です。数年前にはデラックス・エディションがリリースされたことからも人気・評価の高さが覗えます。

大きく分けると、アシッド・ジャズのグループということになるのでしょうが、本作『The People Tree』を聴いていると、"アシッド・ジャズ"より"ファンキー・ロック"という言葉の方が似合う気がします。激シブなセンスにグッとくる仕上がりです。

全体的には70年代ロック/ソウルのエッセンスを90年代らしいテイストで昇華させている印象を受けます。乱暴な言い方ですが、曲によってCurtis MayfieldLenny KravitzJamiroquai等が目まぐるしく出入りしてくる感じですね。でも、最終的にはMother Earthらしい激シブ・センスで上手くまとめられています、

Paul WellerD.C. LeeSnowboyJames Taylor(JTQ)、Simon Bartholomew(The Brand New Heavies)等のゲストが参加しています。

70年代ロック/ソウル好きやフリーソウル好きの人が聴くとハマりやすい1枚なのでは?

(樹木の効果なのか)観ていると癒されるジャケも大好きです。

全曲紹介しときやす。

「Institution Man」
オープニングは70年代ソウル&ロックの香りがプンプンします。派手さはありませんがソウルフルな味わいがグッときます。Curtis Mayfieldの影響が覗えるファルセット・ヴォーカルもいいですね。ソウルフルな女性バック・ヴォーカルもグッド!

「Jesse」
サバービアでもレコメンドされた人気曲。フリーソウル的な魅力を持ったロック・チューンです。適度にパーカッシヴな感じがいいですね。D.C. Leeがバック・ヴォーカルで存在感を示しています。
http://www.youtube.com/watch?v=AnFvHR5rUh4

「Stardust Bubblegum」
ヴォイス・ボックス・ギター使いのファンキー・チューン。Meryl Kentonによる女声ヴォーカルとヴォイス・ボックス・ギターの絡みがサイコーです。
http://www.youtube.com/watch?v=ANGjklqwP6o

「Mister Freedom」
Paul Weller、Snowboy参加のジャズ・ファンク・チューン。アシッド・ジャズらしいファンキー・グルーヴです。格好良さで言えば、アルバムで一番なのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=IbFhUOS1LdE

「Warlocks Of The Mind Part 1 」
ゲスト参加のSimon Bartholomewがギター&パーカッション&マンドリンで目立っているインスト・チューン。久々にThe Brand New Heaviesが聴きたくなってきます(笑)

「Dragster」
JTQのJames Taylorがフェンダーローズで参加。暑苦しくないLenny Kravitzといった感じで70年代ロックの空気感を上手く取り入れています。
http://www.youtube.com/watch?v=WA8OswRoo2s

「Find It In The End」
Matt Deightonのリード・ヴォーカルはJamiroquaiのJay Kayにも似ており、本曲はモッドなJamiroquaiといった雰囲気ですね。Neil Corcoranのオルガンが効いています。後半のインストはなかなかテンション高いです。
http://www.youtube.com/watch?v=Mgytpq-4ae4

「The People Tree」
タイトル曲はリラックスしたファンキー・ロック・チューン。変に肩の力が入っていないのがいいですね。

「Apple Green」
激シブのファンキー・チューン。こういうセンス大好き!美味しい塩辛で一杯やりたくなるような気分になる1曲。
http://www.youtube.com/watch?v=nMRjoms92bg

「Time Of The Future」
「Institution Man」同様、Curtis Mayfieldの影響を感じるソウルフルな仕上がり。この「The People Tree」〜「Apple Green」〜「Time Of The Future」という3曲の流れがたまらなく好きです。
http://www.youtube.com/watch?v=wrhVj1KPtVY

「Saturation 70」
70年代の空気感と90年代アシッド・ジャズ的なエッセンスを上手く融合している仕上がり。Bryn BarklamのエレピとMatt Deightonのギターの絡みがいい感じです。

「Illusions」
疾走するグルーヴィー・チューン。Curtis Mayfieldがアシッド・ジャズしたらこんな感じなのでは(笑)。

「Warlocks Of The Mind Part 2」
Simon Bartholomewが大活躍の「Warlocks Of The Mind」のPart 2です。

「A Trip Down Brian Lane」
ラストは10分を超すファンク・チューン。適度にメロウな味わいもあるのがいいですね。本作で大活躍のMeryl Kentonの女声ヴォーカルがここでも目立っています。
http://www.youtube.com/watch?v=Z8ASEzG0iUE

いろんな事が重なって、頭の中が混乱気味・・・
考えていても始まらない、まずは形にしよう!
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2010年11月04日

Kenny Lattimore & Chante Moore『Things That Lovers Do』

ラブラブ・モードの夫婦R&Bアルバム☆Kenny Lattimore & Chante Moore『Things That Lovers Do』
シングス・ザット・ラバーズ・ドゥ
発表年:2003年
ez的ジャンル:ラブラブ系夫婦R&B
気分は... :人恋しいのかも?

PC不調、大事なものが行方不明と自ら招いたトラブル続きで、未明より膨大なパワーを費やしてしまいました。いずれのトラブルも一応解決したのですが・・・かなり気分がヘコんでいます。

そんな下げモード状態で何故か恋しくなった作品がコレ。
R&B界のおしどり夫妻によるデュエット・アルバム『Things That Lovers Do』(2003年)です。

Kenny Lattimoreについては『Timeless』(2008年)、Chante Mooreについては『Exposed』(2000年)を当ブログで紹介済みです。

2002年1月1日にジャマイカで結婚し、その後ラブラブな時を過ごしていた二人が2003年にリリースした夫婦デュエット・アルバム第一弾が本作『Things That Lovers Do』(2003年)です。

結婚して既に一年が経過しているにも関わらず、まだまだ新婚モードといった雰囲気のアツアツぶりに妬けてくるデュエット・アルバムです(笑)

何と言っても、裏ジャケの“これを聴くと妊娠するかも?という注意書きがインパクトありましたよね!

内容は全12曲中、Jam & Lewisによる書き下ろし2曲以外は全て有名ヒット曲のカヴァーです。特に男女デュエットのヒット曲のカヴァーが目立ちます。

有名デュエット曲をオリジナルに近い雰囲気でストレートに聴かせる、"如何にも"って感じの夫婦アルバムなんですが、そのベタな感じが逆にKenny & Chanteの存在感を際立たせています。二人ともシンガーとしての実力は確かなので、こうしたオーソドックスな作りは正解だと思います。

プロデューサーには、前述のJam & Lewisをはじめ、James Poyser、Daryl Simmons、Richard Jon Smith、Junius Bervine、Jamey Jazが起用されています。Daryl Simmonsがメインです。さらにエグゼクティヴ・プロデューサーとしてL.A.Reidらの名がクレジットされています。

オリジナルを知っている人も、知らない人も楽しめるカヴァー作品集です。
Jam & Lewis好きは書き下ろし2曲にもグッときますよ。

下げ下げモードで聴きたくなったのが本作なんて・・・かなりヤバいかも(笑)

全曲紹介しときやす。

「Things That Lovers Do」
オープニングはJam & Lewisによる書き下ろし。アルバム全体の雰囲気を象徴するラブラブ光線出まくりの仕上がりです。あまりのアツアツぶりに聴いているコチラの方が赤面しそうです(笑)
http://www.youtube.com/watch?v=tGM7ntL3xbY

「You Don't Have To Cry」
Rene & Angela(Rene Moore & Angela Winbush)による1986年全米R&Bチャート第2位のヒット曲のカヴァー。80年代ブラコンらしいオリジナルの雰囲気の方が好きですが、本ヴァージョンはChanteのキュートなヴォーカルにグッときます。Daryl Simmonsプロデュース。
 http://www.youtube.com/watch?v=aZi-xJHNScI

Rene & Angela「You Don't Have To Cry」
 http://www.youtube.com/watch?v=tYc5hjBjuhE

「With You I'm Born Again」
Billy Preston & Syreetaによる1979年の大ヒット(全米チャート第4位、全英チャート第2位)のカヴァー。Daryl Simmonsプロデュース。オリジナルの雰囲気を受け継いだストリングス入りのロマンティックな仕上がりです。

Billy Preston & Syreeta「With You I'm Born Again」
 http://www.youtube.com/watch?v=Q-P_SrfejkU

「Love Saw It」
当ブログでも紹介したKaryn White & Babyfaceによる1989年の全米R&BチャートNo.1ヒットのカヴァー。オリジナルよりも本ヴァージョンの方が洗練されている感じで好きですね。

Karyn White & Babyface「Love Saw It」
 http://www.youtube.com/watch?v=8oKuIHhkG-8

「Loveable (From Hour Head to Your Toes)」
アルバムからの1stシングル。Jam & Lewisによる書き下ろし2曲目です。デュエット名曲が数多く収録されている本作ですが、Jam & Lewis好きの僕にとっては、やはりこの曲が一番です。シルキー&エレガントな雰囲気がたまらなく好きです。
http://www.youtube.com/watch?v=2Ldj5I7TkfQ

「You're All I Need To Get By」
Marvin Gaye & Tammi Terrellによる1968年の全米R&BチャートNo.1ヒットのカヴァー。当ブログではDiana Rossのカヴァーも紹介済みです。二人のフレッシュなヴォーカルがこの名曲に新たな魅力を加えています。Jamey Jazプロデュース。
http://www.youtube.com/watch?v=rTVXD8VvmH4

Marvin Gaye & Tammi Terrell「You're All I Need To Get By」
 http://www.youtube.com/watch?v=EFqqgdhWEN8

「When I Said I Do」
Clint Black & Lisa Hartman Blackによる1999年の全米カントリー・チャートNo.1ヒットのカヴァー。ウエディング・ソングとして人気の高い曲ですね。オリジナルのカントリー・フレイヴァーがほんのり香る素敵なR&Bバラードに仕上がっています。Daryl Simmonsプロデュース。
http://www.youtube.com/watch?v=MYEwh_4lp0Y

Clint Black & Lisa Hartman Black「When I Said I Do」
 http://www.youtube.com/watch?v=XoZC0Lkji2A

「Close The Door」
Teddy Pendergrassによる1978年のヒット曲をカヴァー(Gamble & Leon Huff作)。カヴァー曲の中ではこの曲と「Is It Still Good To You」が特に好きですね。二人の声質にマッチした楽曲&アレンジだと思います。Daryl Simmonsプロデュース。
http://www.youtube.com/watch?v=qENMUtZdgvQ

Teddy Pendergrass「Close The Door」
 http://www.youtube.com/watch?v=uZ14Ad7g9VE

「Here We Go」
Minnie Riperton & Peabo Brysonによる1980年のシングルをカヴァー。特にChanteの艶やかなヴォーカルに魅了されます。James Poyser & Junius Bervineプロデュース。
http://www.youtube.com/watch?v=4NrCT3U58vk

Minnie Riperton & Peabo Bryson「Here We Go」
 http://www.youtube.com/watch?v=cmD95FUFKvI

「Is It Still Good To You」
Ashford & Simpsonによる1978年の全米R&BチャートNo.1ヒットのカヴァー。Teddy Pendergrassも歌っていましたね。このカヴァーはかなり好き!Kenny & Chanteにピッタリのロマンティックなバラードです。Daryl Simmonsプロデュース。

Ashford & Simpson「Is It Still Good to Ya」
 http://www.youtube.com/watch?v=GePtiPZDtck
Teddy Pendergrass「Is It Still Good to Ya」
 http://www.youtube.com/watch?v=Gaaq4-0LW6s

「Make It Last Forever」
Keith Sweat & Jacci McGheeによるシングルのカヴァー。Keith Sweatのヤギ声ヴォーカルで聴き慣れているので、Kennyの甘いヴォーカルによる本ヴァージョンは新鮮に聴こえます(笑)。Daryl Simmonsプロデュース。
http://www.youtube.com/watch?v=BIVnfunpWW8

Keith Sweat & Jacci McGhee「Make It Last Forever」
 http://www.youtube.com/watch?v=sKgCLVl-bGY

「Still」
Commodoresによる1979年の大ヒット曲のカヴァー(Lionel Richie作)。オリジナルはさほど好きではありませんでしたが、男女デュエットで聴くと込み上げてくるものがありますね。Daryl Simmonsプロデュース。
http://www.youtube.com/watch?v=Vzi-VGVOx6Q

The Commodores「Still」
 http://www.youtube.com/watch?v=-oTxaL2NDkc

その後二人は夫婦デュエット・アルバム第二弾『Uncovered/Covered』(2006年)もリリースしています。

『Uncovered/Covered』(2006年)
アンカヴァード/カヴァード

Kenny LattimoreChante Mooreの過去記事もご参照下さい。

Kenny Lattimore『Timeless』(2008年)
Timeless

Chante Moore『Exposed』(2000年)
エクスポーズド
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2010年11月03日

Pucho & The Latin Soul Brothers『Tough!』

「Cantelope Island」のラテン・ジャズ・カヴァーが最高!☆Pucho & The Latin Soul Brothers『Tough!』
タフ!
録音年:1966年
ez的ジャンル:フロア・ジャズ系ラテン・ジャズ
気分は... :タフにならないとね!

今回はPucho & The Latin Soul Brothers『Tough!』(1966年)です。

ティンバレス奏者"Pucho"ことHenry Brown(1938年生まれ)が率いたラテン・ジャズ・グループPucho & The Latin Soul Brothers(Pucho & His Latin Soul Brothers)の紹介は、『Yaina』(1971年)に続き2回目となります。

本作『Tough!』はPrestigeからの第一弾アルバムであり、その後グループは『Saffron & Soul』(1967年)、、『Heat』(1968年)、『Jungle Fire』(1970年)といった作品をPrestigeでレコーディングしています。

本当は『Jungle Fire』(1969年)あたりを紹介したかったのですが、Amazonに扱いがないので『Tough!』にしました。

ラテン系ではないPuchoですが、10代の頃にTito Puente等から影響を受けてラテン音楽を演奏するようになります。本作でもソウル・ジャズとラテンが融合した、タイトル通りの"タフ"なラテン・ジャズを聴かせてくれます。

本作におけるメンバーは、Pucho(timbales)、Claude Bartee(ts)、Vincent McEwan(tp)、William Bivens(vib)、John Spruill(p)、Jon Hart(b)、Richard Landrum(conga)、Noberto Apellaniz(bongos)の8名。打楽器奏者がメンバーの半数を占めるあたりにグループの特徴が表れているのでは?

エキサイティングなラテンとムーディーなラテンを交互に配したメリハリのある構成です。

全曲紹介しときやす。

「Cantelope Island」
オススメその1。オープニングは本作のハイライト。US3「Cantaloop (Flip Fantasia)」の元ネタとしてお馴染み!Herbie Hancockの名曲をカヴァー。ラテン・アレンジが想像以上にマッチした実にヒップな仕上がりです。この曲の魅力を再認識できる名演ですね!
http://www.youtube.com/watch?v=dKdIxn2IHtA

「Walk On By」
Hal David/Burt Bacharach作の名曲(オリジナルはDionne Warwick)。当ブログでもCal TjaderAverage White BandGloria GaynorThe Four King CousinsThe Carnivalのカヴァーを紹介済みです。ラテン・フレイヴァーの「Walk On By」もなかなか乙ですよ!
http://www.youtube.com/watch?v=YR-W-8MFu08

「Just For Kicks」
オススメその2。Jimmy Phillips作。N.Y.サルサがお好きな人であればグッとくる1曲。ラテン7割、ジャズ3割といったところのサジ加減が絶妙です。も熱くなりすぎないクールな疾走感がたまりません。
http://www.youtube.com/watch?v=IvM7pS7pjLE

「And I Love Her」
The Beatlesの名曲カヴァーその1。ここではムーディーなイージーリスニングといった雰囲気の仕上がりです。
http://www.youtube.com/watch?v=V1LCYaBzEts

「Vietnam Mambo」
オススメその3。Pucho作。本作唯一のオリジナルです。当時はベトナム戦争の真っ只中であり、このタイトルは意味深ですね。演奏自体は今聴いても格好良いアッパーなラテン・ジャズに仕上がっています。

「The Shadow Of Your Smile」
アカデミー賞歌曲賞も受賞した映画「いそしぎ」の主題歌(Paul Francis Webster/Johnny Mandel作品)をカヴァー。当ブログでもJohn PattonLou DonaldsonJohnny LytleThe Oscar Peterson Trio + The Singers UnlimitedAnn Burtonのカヴァーを紹介済みであり、お馴染みの1曲です。ここではラテン・フレイヴァーを抑えたロマンチックな演奏を聴かせてくれます。

「Strange Thing Mambo」
オススメその4。Arthur Sterling作。ラテン的な格好良さで言えば、この曲が一番という気がします。もっと長尺で聴きたいですね。

「Goldfinger」
Shirley Basseyのヴォーカルでお馴染み、007シリーズの第3弾『Goldfinger』(1964年)の主題歌をカヴァー(Leslie Bricusse/Anthony Newley/John Barry作)。イージーリスニング的なカヴァーと思いきや、ラテン・アレンジらしいエキサイティングなパートも聴けて楽しめます。

「Yesterday」
オススメその5。The Beatlesの名曲カヴァーその2。ラテン・アレンジで聴く「Yesterday」は実に新鮮です。中盤は殆ど「Yesterday」ではありませんが(笑)

『Yaina』(1971年)
Yaina

睡眠不足で全然頭が回転しません。
タフにならないとね!
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2010年11月02日

Edu Lobo『Cantiga de Longe』

「Casa Forte」、「Zanzibar」といった人気曲収録☆Edu Lobo『Cantiga de Longe』
Cantiga De Longe: Serie Elenco
発表年:1970年
ez的ジャンル:ポスト・ボサノヴァ系MPB
気分は... :ジャケのイメージで判断しないでね!

土日返上で仕事だったため、疲れが一気にキテいます(泣)

今回はEdu Loboが1970年にリリースしたアルバム『Cantiga de Longe』です。

ブラジルを代表するシンガー・ソングライターEdu Loboの紹介はMaria Bethaniaとの共演したアルバム『Edu E Bethania』(1967年)に続き2回目となります。

「Casa Forte」「Zanzibar」といった人気曲が収録されたEdu Loboの代表作の1つですね。

レコーディングの基本メンバーはEdu Lobo(g、vo)、Hermeto Pascoal(p、fl)、Claudio Slon(ds)、Airto Moreira(per)、Jose Marino(b)の5名。当時Loboの夫人であったWanda De Sah(Wanda Sa)等がゲストで参加しています。Quarteto Novoの活動でも知られているHermeto Pascoalはアレンジでも大活躍しています。また、レコーディングはL.A.は行われました。

ジャケには陰鬱な雰囲気が漂いますね(笑)
確かに明るく爽やかなアルバムとは言えないかもしれませんが、ブラジル北東部(ノルデスチ)のエッセンスを取り入れた刺激的な1枚に仕上がっています。リズムの躍動感を堪能できるのが魅力ですね。

疾走するリズムと魅惑のスキャット・パートに魅了される1枚です。
ジャケのイメージで判断しないでくださいな!

全曲紹介しときやす。

「Casa Forte」
オススメその1。Edu Lobo作。クラブ・シーンで人気の高い1曲ですね。当ブログではElis Reginaのヴァージョンを紹介していますが、Sergio Mendes & Brasil '66Flora Purimのヴァージョンも人気ですね。本ヴァーションはHermeto Pascoalの妖しげなフルートが先導するクール&ミステリアスな疾走感にグッときます。本曲と言えば、魅惑のスキャット・パートで有名ですが、勿論本ヴァージョンでも堪能できます!『Sergio Mendes Presents Lobo』(1970年)にも別ヴァーションが収録されています。

Sergio Mendes & Brasil '66「Casa Forte」
 http://www.youtube.com/watch?v=cE4xFov8HX0
Flora Purim「Casa Forte」
 http://www.youtube.com/watch?v=JN9ZsDIasZU
Elis Regina「Casa Forte」
 http://www.youtube.com/watch?v=7QbcHzrteUI

「Frevo de Itamaraca/Come e Dorme」
オススメその2。Edu Lobo作の「Frevo de Itamaraca」とNelson Ferreira作の「Come e Dorme」のメドレー。軽快なフルート、高速リズム、涼しげなヴォーカルが実にマッチしています。コンパクトながら実に格好良い仕上がりです。
http://www.youtube.com/watch?v=9WPhQIOEXlo

「Mariana, Mariana」
Rui Guerra/Edu Lobo作。エレガントなアレンジが素敵な哀愁バラード。

「Zum-Zum」
Paulo Soledade/Fernando Lobo作。父Fernandoの作品ですが、シンプルなボッサ・アレンジで聴かせてくれます。サラっとした仕上がりが逆に味わい深いですね。

「Aguaverde」
オススメその3。Edu Lobo作。Wanda De Sah(Wanda Sa)参加曲。二人の息の合った夫婦スキャットにグッとくるミステリアス&ロマンティックな仕上がり。

「Cantiga de Longe」
オススメその4。Edu Lobo作。疾走するタイトル曲は、ヴォーカルの掛け合いとハンド・クラップが盛り上げてくれます。アレンジ・センスが抜群ですね!

「Ne Feira de Santarem」
オススメその5。Rui Guerra/Gianfrancesco Guarnieri/Edu Lobo作。どんどんテンポアップするゾクソク感がたまりません。実に立体感のあるヴィヴィッドな小宇宙に魅了されます。Cybele FreireとRegina Werneckがヴォーカルでゲスト参加しています。

「Zanzibar」
オススメその6。Edu Lobo作。Earth,Wind & Fireのカヴァー(アルバム『Head To The Sky』収録)でお馴染みの名曲です。クラブ系リスナーにはSergio Mendes & Brasil'77ヴァーションも人気ですね。本ヴァーションはクールに響くリズミックな演奏が実に心地好いですね。『Sergio Mendes Presents Lobo』(1970年)にも収録されています。
http://www.youtube.com/watch?v=g3pz7otwoU4

Sergio Mendes & Brasil'77「Zanzibar」
 http://www.youtube.com/watch?v=2j1XMdEL0tY

「Marta e Romao」
Gianfrancesco Guarnieri/Edu Lobo作。哀愁のボッサ・チューン。Loboの愁いのあるヴォーカルはまさにサウダージ気分になりますな。

「Rancho do Ano Novo」
Capinan/Edu Lobo作。Hermeto PascoalのフルートとAirto Moreiraのパーカッションに注目している人にはグッとくる1曲なのでは?

「Cidade Nova」
オススメその7。Ronaldo Bastos/Edu Lobo作。ラストはギターの弾き語り。シンプルながらも実に素敵な音世界に引き込まれます。

僕の場合、Edu Loboに関してベスト盤から入ってしまったため、きちんとフォローできていない主要アルバムも数多くあります。まぁ、焦らず1つ1つクリアしていきたいと思います。

『A Musica De Edu Lobo Por Edu Lobo』(1965年)
エドゥ・ロボによるエドゥ・ロボ、タンバ・トリオと共に

『Edu E Bethania』(1967年)
エドゥ・ロボ&マリア・ベターニア

『Edu』(1967年)
Edu Lobo

『Sergio Mendes Presents Lobo』(1970年)
Sergio Mendes Presents Lobo

『Edu & Tom, Tom & Edu』(1981年)
エドゥ&トム、トム&エドゥ
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