発表年:2010年
ez的ジャンル:オランダ産ニュー・ジャズ/クロスオーヴァー
気分は... :大歓迎!ペニントン先発復帰!
今回はニュー・ジャズ/クロスオーヴァーの新作The Jazzinvaders『Three』です。
The Jazzinvadersはオランダのニュー・ジャズ・コンボ。
これまで『Up & Out』(2006年)、『Blow!』(2008年)という2枚のアルバムをリリースしています。
今日紹介する新作『Three』はタイトルの通り、彼らの3rdアルバムとなります。
前作『Blow!』からメンバー・チェンジがあり、本作におけるメンバーはプロデュースも務めるTimothy van der HolstことPhil Martin(ds、per)を中心に、Linda Bloemhard(vo)、Rolf Delfos(as、bs)、Guido Nijs(ts、bs)、Jan van Duikeren(tp)、Berthil Busstra(p)となっています。Guido NijsとBerthil Busstraが新メンバーです。
これまでの2枚のアルバムでは60年代ハード・バップ・サウンドの影響を感じるサウンドを聴かせてくれましたが、本作では70年代フュージョンの影響が強いサウンドとなっています。発売元は"ニュー・アコースティック・ディスコ""アダルト・オリエンティッド・フュージョン"と言った言葉で本作のサウンドを説明していますが、アーバン&AOR風の楽曲もあり"アダルト・オリエンティッド・フュージョン"という言葉が一番マッチしていますかね。
リーダーPhil Martinの話によれば、Roy Ayers、Donald Byrd、Eddie Hendersonあたりを聴いて参考しているそうです。
本作ではLinda Bloemhardとゲスト参加のBrian Zaimijnによる男女ヴォーカルの比重が高く、歌モノとしても楽しめます。
国内盤と輸入盤でジャケが異なりますのでご注意下さい。
『Three』(輸入盤)
アーバン・テイストの大人のニュー・ジャズ/クロスオーヴァーをご堪能あれ!
全曲紹介しときやす。
「Make It Work」
オープニングはドラムンベース調のフロア向けダンサブル・チューン。この曲のみ少し趣が異なりますが、それでも大好きです。
「Leave It At That」
ブリブリとしたジャズ・ファンク感と爽快な男女ヴォーカルのコンビネーションがいい感じの1曲。
http://www.youtube.com/watch?v=tj1gRc8ywlE
「Reverse」
個人的には一番のお気に入り曲。愁いを帯びたワルツ調のフュージョン・チューンです。息ピッタリの男女ヴォーカルもグッド!
「Dudu」
躍動するリズム隊とホーン隊が盛り上げてくれるパーカッシヴ&エレガントなジャズ・ファンク。インストでも聴かせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=ktnVuAgMhtU
「Why I?」
アルバムで最もキャッチーなメロウ・チューン。まさに"アダルト・オリエンティッド・フュージョン"という言葉が似合う仕上がりです。
http://www.youtube.com/watch?v=shj3rcZ3AHg
「More Of That Stuff」
Linda Bloemhardのヴォーカルの魅力を前面に押し出したジャズ・ファンク・チューン。本作ならではの面白さを堪能できるセンス抜群の1曲。
http://www.youtube.com/watch?v=V_y422LLLqs
「The Sunchaser」
クラブ・ジャズ好きにはグッとくるブラジリアン・フレイヴァーのフュージョン・チューン。
「Keep Your Eye On The Ball」
哀愁メロウなフュージョン・チューン。アーバン・テイストがグッときます。
「Tulip Juice」
ラテン・フレイヴァーの仕上がり。ノスタルジックなのに新しい不思議なムードに包まれています。
「My Sun」
ゲストのBrian Zaimijnのヴォーカルをフィーチャーしたメロウ・チューン。Bobby CaldwellあたりのAOR好きの人がグッとくる仕上がりです。
「Zebra Boogie Two」
ミステリアスなムードに包まれたジャズ・ファンク・チューン。
「Tie Am」
ラストはアーバン・メロウながらも芯の通ったジャズ・ファンクで締め括ってくれます。
ご興味のある方は1st『Up & Out』(2006年)、2nd『Blow!』(2008年)もチェックしてみて下さい。
『Up & Out』(2006年)
『Blow!』(2008年)