2010年12月31日

ezが選ぶ2010年の10枚

年末最後のエントリーは、毎年恒例の年末特別編『ezが選ぶ2010年の10枚』です。今年購入した新譜CDからお気に入りの10枚を紹介します(順不同)。
※全て当ブログで紹介した作品です。作品の詳細は各エントリーをご参照下さい。

Elizabeth Shepherd『Heavy Falls the Night』
ヘヴィー・フォールズ・ザ・ナイト
「Seven Bucks」
http://www.youtube.com/watch?v=lbKxawcRSnM

Barrio Jazz Gang『2』
''2''
「Entre O Ceu E O Mar」
http://www.youtube.com/watch?v=ij45RYrSJHo

Nu Braz『Baticumbum』
nu braz baticumbum.jpg
「Zuera」
http://www.youtube.com/watch?v=QagqQtS-_HE

Mental Abstrato『Pure Essence』
Pure Essence
「Quando Ouviu o Meu Samba」
http://www.youtube.com/watch?v=hKlaAFU7IYo

SoulChef『Escapism』
Escapism
「Franki Valli」
http://www.youtube.com/watch?v=bUODRxG2sUk

The Foreign Exchange『Authenticity』
Authenticity
「Maybe She'll Dream Of Me」
http://www.youtube.com/watch?v=pK94-dQLJDQ

Jeff Hendrick『Color Blind』
COLOR BLIND
「Back To The Days」
http://www.youtube.com/watch?v=rSpB_EpQ-Oo

Eric Benet『Lost In Time』
Lost in Time
「Never Want to Live Without You」
http://www.youtube.com/watch?v=4KW8lKl3WeA

Adriana Evans『Walking With The Night』
Walking With The Night
「Walking With The Night」
http://www.youtube.com/watch?v=RZ2R68AInmU

Keyshia Cole『Calling All Hearts』
Calling All Hearts
「Long Way Down」
http://www.youtube.com/watch?v=wStWbG0g1Tc

結果として、クラブジャズ、ジャジーHip-Hop、R&Bからバランス良くセレクトした10枚になりました。

今の僕の音楽ライフからすればブラジルものが1、2枚入ってくるはずなのですが、年末の新作R&Bの充実ぶりに押されて泣く泣く断念しました。まぁ、イタリア人によるブラジリアン・クラブジャズNu Brazとブラジル産ジャジーHip-Hop Mental Abstratoがその代わりということで・・・

年間通じて最も聴いたのは、クラブジャズからセレクトしたElizabeth ShepherdBarrio Jazz GangNu Brazの3枚ですかね。特にBarrio Jazz GangNu Brazはもっと注目されて良い作品だと思いますが・・・

ジャジーHip-HopからセレクトしたMental AbstratoSoulChefの2枚は、このジャンルの小粋な魅力を再認識させてくれました。

今回の10枚の中で最もジャンル分けが難しいのが、ジャジーHip-Hopの枠を飛び越えてしまったThe Foreign Exchangeかもしれません。女性R&BシンガーYahZarah、キーボード奏者Zo!といった関連アーティストも充実の新作をリリースし、その存在感を示してくれました。

R&Bについては、秋頃まで"今年のR&Bは不作かも?"なんて嘆いていましたが、年末の新作ラッシュで一気に挽回した感じですね。その中でもEric Benetの新作はピカイチでしたね。昨日紹介したばかりのKeyshia Coleはミーハー的に好きなアーティストなので外すわけにはいきません(笑)。Jeff HendrickAdriana Evansは相変わらずセンス抜群のアーバン・メロウ作品で魅了してくれました。

上記10枚には入れませんでしたが、蟹江氏の新作に特別賞を贈りたいですね。大物アーティストならではの凄みのある作品に驚愕してしまいました。やはりこの人は違いますな。

Kanye West『My Beautiful Dark Twisted Fantasy』
マイ・ビューティフル・ダーク・ツイステッド・ファンタジー(初回限定盤)
「Power」
http://www.youtube.com/watch?v=L53gjP-TtGE

新譜以外ではブラジルものを聴く割合がさらに高まりましたね。CDショップでもブラジル・コーナーを物色する時間が最も多かった気がします。

毎年のことながら、人生を豊かにしてくれる素晴らしい音楽に感謝する年末です。
では皆様良いお年を!
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2010年12月30日

Keyshia Cole『Calling All Hearts』

新世代R&Bクイーンの超強力4thアルバム!☆Keyshia Cole『Calling All Hearts』
Calling All Hearts
発表年:2010年
ez的ジャンル:新世代R&Bクイーン
気分は... :2010年最後の1枚

今日は年内最後の作品紹介です。
※明日は恒例の特別企画「ezが選ぶ2010年の10枚」をエントリーする予定です。

2010年最後の1枚は、年末のR&B新作ラッシュのトリを飾るKeyshia Cole『Calling All Hearts』です。
年末のR&B新作ラッシュの中でも最も楽しみにしていた1枚ですね。

これまで当ブログで紹介してきたKeyshia Cole作品は以下の3枚。

 『The Way It Is』(2005年)
 『Just Like You』(2007年)
 『A Different Me』(2008年)

最近の女性R&Bシンガーの中では、Chrisette Micheleと並ぶお気に入りアーティストがKeyshia Coleです。デビュー作『The Way It Is』(2005年)以来、彼女にゾッコンです!

新世代R&Bクイーンとしてアルバムをリリースするたびに存在感を増していくKeyshia Coleですが、4thとなる新作でもさらなる進化を遂げています。

前作『A Different Me』(2008年)の後、Keyshiaは私生活でNBAのプロバスケ選手Daniel Gibsonと婚約し、さらに長男を出産するという大きな転機を迎えました。そんなライフステージの変化がアルバムにも良い影響をもたらしていると思います。

本作『Calling All Hearts』ではKeyshia本人とRon Fairがエグゼクティブ・プロデューサーとなり、The ARE、J.U.S.T.I.C.E. League、Toxic、N8、Song Dynasty、Big WY、Tweek Beats、Jimmy Jam & Terry Lewis、Justin "Justa Beast" Graham、Chink Santana、Irv Gotti、Timbaland、Eddie Hustle、KC Hustleといった多彩なプロデューサーが起用されています。

ゲストとしてNicki MinajTankFaith EvansTimbaland、Dr. Yvonne Cole(Keyshiaの母親)が参加しています。

新世代R&Bクイーンに相応しい充実の1枚を堪能しましょう。

全曲紹介しときやす。

「I Ain't Thru」
アルバムからの1stシングル。注目の女性ラッパーNicki Minajをフィーチャーしたダンサブル・チューン。Kanye West『My Beautiful Dark Twisted Fantasy』でも存在感を示していたNicki Minajでしたが、ここでも堂々としたラップを披露しています。The ARE/Ron Fairプロデュース。
http://www.youtube.com/watch?v=jdLAvOMHpqo

「Long Way Down」
アルバムからの2ndシングル。美しいメロディとKeyshiaの切ないヴォーカルにグッとくるミディアム・スロウ。J.U.S.T.I.C.E. Leagueプロデュース。
http://www.youtube.com/watch?v=wStWbG0g1Tc

「Tired Of Doing Me」
Tankをフィーチャー。スケール感の大きい哀愁バラードに仕上がっています。Toxic/Ron Fair/N8/Song Dynastyプロデュース。
http://www.youtube.com/watch?v=Q-TjytAjMbg

「If I Fall In Love Again」
Faith Evansをフィーチャー。 Faithの新作『Something About Faith』の「Can't Stay Away」でKeyshiaが客演しており、これはそのお返しといったところかもしれませんね。The Notorious B.I.G「Warning」をサンプリングに使うあたりも興味深いですね。その「Warning」のリズム・トラックにのって新旧歌姫が熱唱します。Big WY/Tweek Beatsプロデュース。
http://www.youtube.com/watch?v=M56StdhKo8I

Faith Evans feat. Keyshia Cole「Can't Stay Away」
 http://www.youtube.com/watch?v=73OcqVn3nj0

「So Impossible」
Jimmy Jam & Terry Lewisプロデュース。Jam & LewisがKeyshiaをどのようにプロデュースするのか楽しみでしたが、美メロのミディアム・スロウに魅了してくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=54vrAsvkGU8

「Sometimes」
アコギの響きと美しいストリングスが印象的なバラード。切ないメロディとKeyshiaの切ない歌声に胸が熱くなります。Justin "Justa Beast" Grahamプロデュース。
http://www.youtube.com/watch?v=6zIktjI6bOI

「Take Me Away」
軽快なトラックとKeyshiaのキュートな歌声にグッとくるミッド・グルーヴ『The Way It Is』以来となるChink Santanaがプロデュースしています。さらにIrv Gottiもプロデュースに参加しています。
http://www.youtube.com/watch?v=uxQj4Hs7v9E

「What You Do To Me」
前曲に続きChink Santanaプロデュース。スケール感の大きな感動バラードです。Ron Fairのストリングス・アレンジもグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=GQUvO3U0QD8

「Last Hangover」
Timbalandプロデュース&客演。Timbalandらしいトラックがアルバムの中でいいアクセントになっています。
http://www.youtube.com/watch?v=0WsI-YvdYN0

「Thank You」
Keyshiaの母親Dr. Yvonne Coleをフィーチャー。家族愛に包まれた感動的な仕上がりです。Eddie Hustle/KC Hustleプロデュース。
http://www.youtube.com/watch?v=2Jy7tBg6KQM

「Better Me」
ラストはバラードを堂々と歌い上げてアルバムは幕を閉じます。Song Dynasty/Ron Fairプロデュース。
http://www.youtube.com/watch?v=rbdkzxxlr_I

Keyshia Coleの過去記事もご参照下さい。

『The Way It Is』(2005年)
The Way It Is

『Just Like You』(2007年)
Just Like You

『A Different Me』(2008年)
A Different Me
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2010年12月28日

Freak Power『More Of Everything...For Everybody』

ソウル/ファンクへの憧れを反映したUkクラブ・ミュージック☆Freak Power『More Of Everything...For Everybody』
More of Everything for Everybody
発表年:1996年
ez的ジャンル:Norman Cook系UKクラブ・ミュージック
気分は... :虚構の世界へ・・・

今回はNorman Cookが率いていたFreak Powerの2回目の紹介です。

1st『Drive-Thru Booty』(1994年)に続いて紹介するのは、2nd『More Of Everything...For Everybody』です。

Norman Cook関連作品のエントリーで毎回書いているように、一般にはFatboy Slimのイメージが強いNorman Cookですが、個人的にはBeats InternationalFreak PowerのNorman Cookが最高でしたね。

Beats International『Let Them Eat Bingo』(1990年)、『Excursion On The Version』(1991年)、Freak Power『Drive-Thru Booty』(1994年)、『More Of Everything...For Everybody』(1996年)の4枚は、今聴いても実に格好良い作品だと思います。

ブレイク・ビーツで大いに楽しませてくれたBeats Internationalに対して、Freak Powerは70年代のソウル/ファンクへの憧れをUkクラブ・ミュージックとして昇華させたといった雰囲気ですね。

今日紹介する『More Of Everything...For Everybody』(1996年)は、2ndアルバムにしてFreak Powerのラスト・アルバムです。

『Drive-Thru Booty』からのシングル「Turn On Tune In Cop Out」が、Levi'sのCMで脚光を浴び1995年に再リリースされ、UKシングル・チャート第3位の大ヒットとなりました。その勢いに乗ってリリースされた本作でしたが、チャート・アクションとしては惨敗でした。

しかしながら、内容は当時のUkクラブ・ミュージックがお好きな人であれば、大満足の内容だと思います。

前作ではSly & The Family Stoneへの憧れが大きく反映されていましたが、本作ではP-Funkテイストの楽曲も堪能できます。

虚構感たっぷりのシニカルなジャケも大好きです!

全曲紹介しときやす。

「Trip Through Your Mind」
Minnie Riperton「Take a Little Trip」のサンプリングでスタートするオープニング。虚構の世界へトリップしましょう!

「New Direction」
シングルにもなった1曲。80年代ファンク・テイストのダンス・チューン。スペイシー・サウンドとパーカッシヴなリズムと女性コーラスの組み合わせにグッときます。Afrika Bambaataa & The Jazzy 5「Jazzy Sensation」をサンプリング。

「Husband」
怪しげなソウル・テイストにグッとくるミッド・グルーヴ。気だるいハスキー・ヴォーカルもサウンドにマッチしていますな。
http://www.youtube.com/watch?v=tJ2sPg82648

「Can You Feel It?」
この曲もシングル曲。キャッチーなメロディとファンキー・ビートと唸るギターが印象的なダンス・チューン。
http://www.youtube.com/watch?v=n-fdFACsGPM

「Road Thang」
当時の僕のお気に入り曲。Freak PowerらしくSly & The Family Stoneへの憧れがストレートに反映された仕上がり。コーラスの雰囲気とかモロにそうですね。

「Giving Up Government Drugs」
スクラッチ音がセクシーな女性コーラスが印象的なファンキー・チューン。P-Funkのテイストを上手く取り入れています。

「K.K. Nuns」
「Road Thang」「Let It Go」と並ぶ当時のお気に入り曲。ラテン・リズムとシタールが怪しげな世界へと誘う1曲。終盤はギター・ソロで盛り上がります。今聴いても実に格好良いですね!

「Let It Go」
この曲も当時のお気に入り。70年テイストと当時のUKクラブ・ミュージックらしさが上手くミックスされた仕上がりです。

「Song #6」
アルバム・ジャケのような虚構の世界をイメージさせる切ないムードがグッときます。
「Freedom Child」
ラップを大きくフィーチャー。スペイシー・テイストとアシッド・ジャズが融合した雰囲気です。

「One Nation One Ride」
P-Funkテイストのファンキー・チューン。P-Funk好きの人であれば大いに楽しむことができると思います。

「Ghettos Of The Mind」
ラストは哀愁モードで締め括ります。

『Drive-Thru Booty』(1994年)
Drive-Thru Booty

Beats International『Let Them Eat Bingo』(1990年)
Let Them Eat Bingo

Beats International『Excursion On The Version』(1991年)
Excursion on the Version
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2010年12月27日

Gary McFarland『Soft Samba』

ポップスを見事にボサノヴァ化した1枚☆Gary McFarland『Soft Samba』
ソフト・サンバ
録音年:1964年
ez的ジャンル:名アレンジャー系ラウンジ・ボッサ
気分は... :適者生存!

今回は名アレンジャー/ヴァイヴ奏者Gary McFarlandの代表作『Soft Samba』(1964年)です。

Gary McFarland(1933-1971年)はL.A.生まれのヴィブラフォン奏者/コンポーザー/アレンジャー。

バークリー音楽院で学んだ後、N.Y.へ進出したMcFarlandはGerry Mulliganのグループで活躍していたトロンボーン奏者Bob Brookmeyerに認められ、アレンジャーとして活躍するようになります。その仕事ぶりはStan Getz『Big Band Bossa Nova』(1962年)等で聴くことができます。

また、『Point Of Departure』(1963年)、『The Gary McFarland Orchestra』(1963年)、『Soft Samba』(1964年)等自身のリーダー作もコンスタントにリリースするようになります。

1968年には同じヴァイヴ奏者のCal Tjader、ギタリストのGabor Szaboと共にSkye Recordsを設立し、さらに勢力的に活動するようになります。当ブログでもCal Tjader『Sounds Out Burt Bacharach』Wendy & Bonnie『Genesis』といったSkye Records作品を紹介済みです。

しかし、1971年の『Butterscotch Rum』(画家/詩人のPeter Smithとの共作)をリリースした直後に心臓発作で急死してしまいます。享年38歳。

ジャズの枠に止まらないポップ/ボサノヴァ/ラウンジ・センスで現在でも幅広い人気を誇るアーティストですね。

サバービア好きの方には『Does The Sun Really Shine On The Moon?』(1968年)、『Today』(1969年)あたりが人気かもしれませんが、まずは基本アイテムとして代表作『Soft Samba』(1964年)をセレクトしました。

本作は名アレンジャーMcFarlandがポップスのボサノヴァ化に取り組んだ作品です。
有名な映画音楽、ポピュラー・ソング、The Beatles作品等がラウンジ感覚のボッサ・チューンで楽しむことができる1枚です。

レコーディングには、Gary McFarland(vib、arr)、Jimmy Cleveland(tb)、Seldon Powell(fl)、Spencer Sinatra(fl)、Antonio Carlos Jobim(g)、Kenny Burrell(g)、Patti Bowen(p)、Sol Gubin(ds)、Willie Bobo(per)、Arnie Wise(per)、Richard Davis(b)等のメンバーが参加しています。

インパクトのあるキラーチューンはありませんが、アルバム1枚通して極上のラウンジ気分を満喫できる作品に仕上がっています。スキャット入りなのもグッドですね!

年末にラウンジ感覚のボッサ・チューンで1年間の疲れを癒すというはいかが?

全曲を紹介しときやす。

「Ringo」
Jerry Mack/Linda Laurie作品。哀愁モードの演奏でアルバムはスタートします。

「From Russia With Love」
映画007シリーズ第2弾『007 ロシアより愛をこめて(From Russia with Love)』の主題歌をカヴァー(Lionel Bart)。有名なこの主題歌を軽快なボッサ・チューンへ変貌させた演奏は実にフレッシュ!

「She Loves You」
The Beatlesのカヴァー1曲目。お馴染みの大ヒット曲をラウンジ感覚のボッサ・チューンで楽しめます。Rita Lee『Bossa'n Beatles』を聴いた時にも思いましたが、この曲ってボサノヴァとの相性抜群ですね!
http://www.youtube.com/watch?v=LWWZQEixlLQ

「A Hard Day's Night」
The Beatlesのカヴァー2曲目。本作に収録された4曲のThe Beatlesカヴァーの中で最もお気に入りがコレ。McFarlandのアレンジ・センスが冴え渡ったラウンジ・ボッサに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=zx29R7xt598

「The Good Life」
Sacha Distel作による有名なポピュラー・ソングのカヴァー(フランス語原題「La Belle Vie」)。この曲はMcFarlandワールドにバッチリはまりますね。
http://www.youtube.com/watch?v=nf5Lp39XYnU

「More (Theme From The Film "Mondo Cane") 」
1962年のイタリア映画『Mondo Cane(邦題:世界残酷物語)』の主題歌カヴァー(Riz Ortolani/Nino Oliviero作)。当ブログでは以前にBalancoによる女声スキャット・ボッサ・カヴァーを紹介済みです。本ヴァージョンも200%ラウンジ・ボッサ気分を満喫できます。
http://www.youtube.com/watch?v=EPCL0VgIKjU

「And I Love Her」
The Beatlesのカヴァー3曲目。口笛でメロディが奏でられる小粋なアレンジにグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=YlaHuzhHlLU

「The Love Goddess」
映画『The Love Goddess』の主題歌カヴァー(Percy Faith作)。リラックス・モードのゆっくり寛げる演奏がいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=Q_bCk8rjzhc

「I Want To Hold Your Hand」
The Beatlesのカヴァー4曲目。男性スキャットとヴァイヴの響きとボッサ・リズムが実に調和しています。
http://www.youtube.com/watch?v=hCBLg-zxUFk

「Emily」
1964年の映画『The Americanization of Emily(邦題:卑怯者の勲章)』の主題歌カヴァー(Johnny Mercer/Johnny Mandel作)。2分足らずの短い演奏ながらもエレガントなラウンジ・チューンに魅了されます。
http://www.youtube.com/watch?v=bJyOdW2WfhM

「California, Here I Come」
1921年のブロードウェイ・ミュージカル『Bombo』主題歌カヴァー(Al Jolson/Buddy DeSylva/Joseph Meyer作)。僕の一番のお気に入り曲。ジャズ・サンバのリズムが心地好く響きます。
http://www.youtube.com/watch?v=0CDblNkl3pk

「La Vie En Rose」
ラストはEdith Piafの代表曲をカヴァー(Edith Piaf作詞/Louis Gugliemi作曲)。少しヨーロピアンな雰囲気にグッときます。

興味がある肩は他のGary McFarland作品もどうぞ!

『The Jazz Version of "How to Succeed in Business Without Really Trying"』(1961年)
How to Succeed in Business Without Really Trying

『Point Of Departure 』(1963年)
ポイント・オブ・デパーチャー

『The Gary McFarland Orchestra』(1963年)※Bill Evansをフィーチャー
ゲイリー・マクファーランド・オーケストラ・ウィズ・スペシャル・ゲスト・ソロイスト(紙ジャケット仕様)

『The In Sound 』(1965年)
ジ・イン・サウンド

Gary McFarland & Gabor Szabo『Simpatico』(1966年)
シンパティコ

『Eye of the Devil』(1966年)
Eye of the Devil

Gary McFarland & Steve Kuhn『The October Suite』(1967年)
October Suite (Dig)

『Does The Sun Really Shine On The Moon?』(1968年)
Does Sun Really Shine on Moon

『America The Beautiful:An Account Of Its Disappearance』(1968年)
AMERICA THE BEAUTIFUL

『Today』(1969年)
トゥデイ  (紙ジャケット仕様)

Gary McFarland/Peter Smith『Butterscotch Rum』(1971年)
バタースコッチ・ラム
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2010年12月26日

R. Kelly『Love Letter』

レジェンド・ソウル・シンガー達へのオマージュ☆R. Kelly『Love Letter』
Love Letter
発表年:2010年
ez的ジャンル:愛の伝道師系R&B
気分は... :君へのラブレター・・・

今回は年末R&B新作ラッシュの中でもインパクトのある1枚、R. Kellyの新作『Love Letter』です。

愛の伝道師R. Kellyの紹介は『Chocolate Factory』(2003年)以来2回目となります。振り返ると、意外にR. Kelly作品を紹介していませんね。

以前にも書きましたが、僕の中でR. Kellyはアルバム単位で好き/嫌いがハッキリ分かれてしまうアーティストですね。
近年で言えば、『Chocolate Factory』(2003年)、『Happy People/U Saved Me』(2004年)あたりは大好き、逆に『TP.3 Reloaded』(2005年)、『Double Up』(2007年)、『Untitled』(2009年)という直近の3作品にはあまり興味が湧きませんでした。

そんな状況でしたが、『Love Letter』『Happy People/U Saved Me』以来リリース直後に購入したR. Kelly作品となりました。

『Love Letter』は、Marvin Gaye、Jackie Wilson、Sam Cooke、Michael Jackson、Donny HathawayStevie Wonderなどのレジェンド・ソウル・シンガーへのオマージュ的な作品に仕上がっています。

ジャケも含めて、Raphael Saadiqが2008年にリリースしたヴィンテージ感のあるソウル作品『The Way I See It』に似た雰囲気がありますよね。

Raphael Saadiq『The Way I See It』(2008年)
The Way I See It

確かに、ヴィンテージ感のあるソウル作品という点では、Raphael Saadiq『The Way I See It』に似ているかもしれません。先行シングル「When a Woman Loves」はモロにレトロ・ソウルなバラードですからね。ただし、全てがレトロ・ソウル丸出しの楽曲ではなく、オールド・ソウルにR. Kellyらしさを上手く加味した仕上がりになっていると思います。勿論、お得意のシカゴ・ステッパーズも堪能できます!

あとはMichael Jacksonへのトリビュートも目立ちますね。特に、KellyがかつてMichael Jacksonへ提供した名曲「You Are Not Alone」(アルバム『HIStory』収録)のセルフ・カヴァーが隠れトラックとして収録されているのは、ファンには嬉しいプレゼントですね。

個人的にはタイトル曲「Love Letter」「Just Can't Get Enough」というKellyらしさ全開の2曲のミラクルな素晴らしさに昇天してしまいました。

R. Kelly本人が全てのプロデュース&ソングライティングを手掛けています。

久々のKellyの会心作を堪能しましょう!

全曲を紹介しときやす。

「Love Letter (Prelude)」
ア・カペラでアルバムの幕開けを飾ります。

「Love Letter」
オススメその1。タイトル曲はパーフェクトな出来栄えのシカゴ・ステッパーズ!ミラクルなメロディと心地好いリズムが至極のラブ・ワールドへと誘ってくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=1mfcFBY6HIM

「Number One Hit」
Michael Jacksonへのトリビュートの色合いが濃い1曲。何処となく切ないメロディがジーンと胸にきます。MJ以外にSadeの名が登場するあたりも興味深いです。
http://www.youtube.com/watch?v=Y2sy-fBopjY

「Not Feelin' the Love」
オススメその2。この曲もMJへのオマージュといった雰囲気ですね。ヴォーカル・スタイルをはじめ、メロディ、アレンジ全てがMJモードです。
http://www.youtube.com/watch?v=kJn_6HAIVTc

「Lost in Your Love」
オススメその3。美しくも切ないメロディにグッとくる1曲。ある意味とてもKellyらしいソウル・チューンに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=9MgSclakHRU

「Just Can't Get Enough」
オススメその4。Marvin GayeあたりのテイストとKellyらしさを加味した至極のメロウ・グルーヴに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=4twgQpZHG-s

「Taxi Cab」
ラテン・フレイヴァーの効いた哀愁モードの1曲。ここでもヴォーカルはMJしています。
http://www.youtube.com/watch?v=mqnR2J8oRYY

「Radio Message」
ヴィンテージ・モード全開のソウル・バラード。ここではレトロ・モードに徹して歌い上げます。こういう熱唱はお得意ですからね(笑)
http://www.youtube.com/watch?v=VbEjmr36ovE

「When a Woman Loves」
アルバムからのリード・シングル。前曲に続きレトロ・モードのソウル・バラードに仕上がっています。ここまで成りきると拍手モノだと思います。同時にKellyのヴォーカリストとしての実力を再認識させてくれる1曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=bt5z5xm5m70

「Love Is」
オススメその5。期待の若手女性R&BシンガーK. Michelleとのデュエット。さしずめMarvin Gaye & Tammi Terrellといったところでしょうか。軽快かつキャッチーな仕上がりにホッとします。
http://www.youtube.com/watch?v=C2oBsCljPBA

「Just Like That」
オススメその6。この曲はStevie Wonder風ですね。優しいメロディにグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=T6M2IZqFJOo

「Music Must Be a Lady」
Marvin Gaye風の壮大なバラード。この仰々しさがKellyらしいのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=ARoLmmcXpXE

「A Love Letter Christmas」
「Love Letter」のChristmas Remixです。
http://www.youtube.com/watch?v=jXQnRhUDJ3c

「How Do I Tell Her?」
ラストはロマンチック・モードのバラードで締め括ります。
http://www.youtube.com/watch?v=gIBkbZK6ZKA

前述の通り、隠れトラックとして、MJへ提供した名曲「You Are Not Alone」(アルバム『HIStory』収録)のセルフ・カヴァーが収録されています。
「You Are Not Alone」
 http://www.youtube.com/watch?v=zgSUfUoR97g
Michael Jackson「You Are Not Alone」
 http://www.youtube.com/watch?v=Q2OgY-ndvpY

『Chocolate Factory』(2003年)
Chocolate Factory
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