2010年12月13日

The Dave Pell Singers『Mah-Na-Mah-Na』

実にユニークなソフトロック作品☆The Dave Pell Singers『Mah-Na-Mah-Na』
マナ・マナ(紙ジャケット仕様)
発表年:1969年
ez的ジャンル:ユニーク・ソフト・ロック
気分は... :マナ・マナ!

今回はサバービア/ソフトロック好きにはお馴染みの1枚、The Dave Pell Singers『Mah-Na-Mah-Na』(1969年)です。

Dave Pellは1925年N.Y.生まれのジャズ・サックス奏者/プロデューサー/アレンジャー。40〜50年代にサックス奏者として活躍し、その後プロデューサー/アレンジャーとしても活躍するようになったようです。

そんなDave PellThe Dave Pell Singers名義でリリースした唯一のアルバム『Mah-Na-Mah-Na』は、実にユニークなソフトロック作品に仕上がっています。

何と言っても有名なのはタイトル曲「Mah-Na-Mah-Na」ですね。
サントリーのCMソングにも使われていました。
コミカル感覚の軽妙さが印象的で、あの♪マナ・マナ♪というフレーズは一度聴いたら忘れられなくなります。

アルバムの方は「Mah-Na-Mah-Na」のような楽曲のみならず、エキゾチックあり、セクシーなグルーヴィー・チューンあり、キャンディ・ポップあり、カントリー・フレイヴァーあり、ラブ&ピースありとバラエティに富んだ内容で楽しめます。

小粋なサウンドとお色気モードの女性コーラスの組み合わせが最大の魅力だと思いますが、ラブ&ピースな楽曲にグッときたりもします。

「Mah-Na-Mah-Na」「Oh, Calcutta」といったお色気映画/ミュージカルからの選曲や、謎のユニットThe Electric Indianがヒットさせた「Keem-O-Sabe」などのカヴァー・センスにもニンマリしてしまいます。

ジャケの女性にグッときたらゲットしましょう(笑)

全曲紹介しときやす。

「Oh, Calcutta」
オープニングはフリーソウル・ファンやピチカート・ファイヴ好きにはお馴染みの1曲。ブロードウェイのセクシー・ミュージカル「OH! CALCUTTA!」のテーマ曲のカヴァーです(Stanley Walden作)。お色気ムンムンのコーラスにグッとくるキュート・グルーヴです。The 5th DimensionやThe Meters もカヴァーしていましたね。
http://www.youtube.com/watch?v=3e-lCRCyShM

「Crystal Blue Persuasion」
Tommy James and the Shondellsのカヴァー(Eddie Gray/Tommy James/Mike Vale作)。パーカッションとアコースティック・ギターが絡むのんびりムードのエキゾティック・チューンです。聴いていると、寒さも忘れて気分は南国モードですな。

「Sugar Sugar」
The ArchiesのNo.1ヒットをカヴァー(Jeff Barry/Andy Kim作)。どうしてもオリジナルの印象が強い曲ですが、ポップ&キュートな魅力が強調されたグッド・カヴァーに仕上がっています。

「Ruby, Don't Take Your Love to Town」
1967年にJohnny Darrellがカントリー・ヒットさせた曲をカヴァー(Mel Tillis作)。本カヴァーもカントリー・フレイヴァーですが、セクシー女性コーラスのおかげで野暮ったさはありません。

「Put a Little Love in Your Heart」
Jackie DeShannon、1968年のヒット曲をカヴァー(Randy Myers/Jimmy Holiday)。オルガン・サウンドとお色気女性ヴォーカルの組み合わせがたまりません。

「Keem-O-Sabe」
この曲はフィラデルフィアのスタジオ・ミュージシャンによる謎のユニットThe Electric Indianがヒットさせています。お色気スキャットにグッとくるムーディーなラウンジ・チューンです。

「Mah-Na-Mah-N」
前述のとおり、タイトル曲は本作のハイライト。♪マナ・マナ♪という男性のとぼけた鼻づまり気味ヴォーカルと、お色気全開の悩殺女性コーラスのコンビネーションがたまらい、グルーヴィーなお色気ラウンジ・チューンです。オリジナルは当時のスウェーデンのフリーセックス地帯をリポートする、イタリアのドキュメンタリー映画『Sweden: Heaven and Hell(邦題:天国か地獄)』(1968年)の主題歌です(Piero Umiliani作)。

「Laughing」
ロック・ファンにはお馴染みのカナダのバンドThe Guess Whoのカヴァー(Burton Cummings作)。フラワー・モードのラブ&ピースな仕上がりです。これが意外にグッときます。

「Thank God the War Is Over」
フォークシンガーPeter Tevisの作品をカヴァー。「Laughing」同様にラブ&ピースな仕上がりが心に沁みてきます。「Mah-Na-Mah-N」とは全く異なるタイプの曲ですが、こうしたタイプの楽曲を堪能できるのも本作の魅力です。
http://www.youtube.com/watch?v=qQBZiRFbWqo

「Get Together」
さらにラブ&ピースで畳み掛けます。当ブログでも紹介したYoungbloodsのカヴァー・ヒットでお馴染み、Chet Powers(Dino Valenti)作の名曲をカヴァー。Youngbloodsヴァージョンの雰囲気を引き継いだ仕上がりです。

「Honky Tonk Women」
The Rolling Stonesの大ヒット曲をカヴァー。一風変わった「Honky Tonk Women」を楽しめます。

「Sweet Caroline」
1969年に全米ポップ・チャート第4位となったNeil Diamondのヒット曲のカヴァー。ラストはMLBボストン・レッドソックスの試合の大合唱でお馴染みですね。当ブログではThe Cuff Linksのカヴァーも紹介済みです。Neil Diamondの太いヴォーカルとの正反対の女性ヴォーカルが新鮮に聴こえます(笑)

NFLではドルフィンズが同地区の強豪ジェッツに勝利!
今年のイルカ軍団は強いのか、弱いかよくわかりません。
TD欠乏症なことだけは確かだと思いますが・・・
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2010年12月12日

SoulChef『Escapism』

これぞジャジーHip-Hopの決定版!☆SoulChef『Escapism』
Escapism
発表年:2010年
ez的ジャンル:NZ産ジャジーHip-Hop
気分は... :ジャジーHip-Hopの決定版!

R&B系の注目新作が続々とリリースされていますが、たまにはジャジーHip-Hopの新作もいかがですか!

ということで今回はNZ産のジャジーHip-Hop作品SoulChef『Escapism』です。

先日紹介したEric Benet『Lost In Time』を「今年のベスト男性R&Bアルバムはコレで決まり!」と大プッシュしましたが、同じく本作も「今年の最優秀Hip-Hopアルバムはコレでしょ!」と大プッシュしたいと思います。

SoulChefはニュージーランド、オークランド生まれのトラックメーカー。

元々はラッパーでしたが、NZのHip-Hopシーンを盛り上げるため、トラックメーカーに専念するようになり、地元NZのラッパー以外にもネットを通じて、The 49ersやNieve、Need Not Worry、Nick Smalc(Vitium)といったUSラッパーのプロデュースも手掛け、世界のアングラHip-Hopシーンで注目される存在となってきました。

そして、待望のデビュー・アルバムとなる本作『Escapism』には、The 49ers、Tunji(Inverse)、Nieve、Need Not Worry、Nicholas Smalc(Vitium)、Noah King、Hydroponikz、The Outfit等多彩なゲストが参加した、至極のジャジーHip-Hop作品に仕上がっています。

ジャジーHip-Hopの方であれば、間違いなく気に入る1枚なのでは?
今年は素直にジャジー&メロウ路線を追求するジャジーHip-Hop作品が少ないなぁ?なんて思っていたのですが、最後になってジャジー&メロウ路線ど真ん中の作品に出会うことができハッピーですね。

特に日本人にはCradle、Cradle Orchestra、re:plus、Inherit等のジャパニーズHip-Hop作品でお馴染みのラッパーが多数参加しているので、そういった面からも楽しめると思います。また、モロに和風なトラックがあるあたりにも愛着を感じます。

とにかく全曲サイコーです。
その中でも超サイコーなオススメを7曲ピックアップしておいたので、ぜひ試聴してみて下さい。

これぞジャジーHip-Hop!決定版と言いたくなります。
マジでヤバすぎな1枚!とにかく聴いてみて下さいね!

全曲紹介しときやす。

「Drifting In A Daydream」
Need Not Worryをフィーチャー。琴線に触れるピアノの響きにグッとくるジャジーHip-Hop
http://www.youtube.com/watch?v=dzHYVlumwdY

「When I Close My Eyes」
特にサイコー!その1。InverseのTunjiをフィーチャー。 少し哀愁モードのメロディアス・トラックにグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=78x2_grOXLc

「Franki Valli」
特にサイコー!その2。The Outfitをフィーチャー。タイトルからして惹かれますよね。これぞアングラ・ジャジーHip-Hop!といった感じの小粋なジャジー感がたまりません。ひたすら心地好い!
http://www.youtube.com/watch?v=J417EGgYaas

「Eyes Like Blue Skies」
Need Not Worryをフィーチャー。タイトルそのまま青空のように爽快メロウな仕上がりです。
http://www.youtube.com/watch?v=XgoHsuJBc8I

「Away With Me」
Nicholas Smalc(Vitium)をフィーチャー。ひたすら美しくエレガントなトラックに魅了されます。
http://www.youtube.com/watch?v=XyDcG4AkQLE

「What You Rappin' For」
特にサイコー!その3。Nieveをフィーチャー。僕が最も好きなアーバン・メロウなヴァイヴに溢れたトラックがサイコーです。
http://www.youtube.com/watch?v=tBfNnPF4KnU

「Wanted」
The 49ersをフィーチャー。エレガントな鍵盤の響きにグッとくるピアノHip-Hopに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=fWC4l_34hbg

「Say Somethin'」
Nieve、Noah King, Adub & Tunjiをフィーチャー。哀愁モードのトラックとソウルフルなフロウの組み合わせが絶妙です。
http://www.youtube.com/watch?v=uF-KeaY3QM0

「Oh No」
Hydroponikzをフィーチャー。ヴァイヴの音色の心地好い響きに魅了されるジャジー・チューン。
http://www.youtube.com/watch?v=gLcarD0mQXk

「I Just Wanna See」
KO The Knockoutをフィーチャー。ここではホーンで盛り上げてくれます。いい感じで擦りが入っていますね。
http://www.youtube.com/watch?v=MSKAHg3TtOA&

「Tonight」
特にサイコー!その4。Deep Foundation & Ashley Roblesをフィーチャー。キュートな女性ヴォーカル入りの華やかな仕上がりがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=iedmipwR_VA

「First Class」
特にサイコー!その5。Nicholas Smalc(Vitium)をフィーチャー。アングラ・ジャジーHip-Hopにはたまらないメロウ・グルーヴを堪能できます。
http://www.youtube.com/watch?v=StuGZ9nUaps

「Blunt Love」
特にサイコー!その6。The Black Sunnをフィーチャー。至極のピアノ・ループに歓喜すること間違いナシ!
http://www.youtube.com/watch?v=4EEJVU_8ZfQ

「Write This Down」
Nieveをフィーチャー。黄昏モードのトランペットが印象的です。
http://www.youtube.com/watch?v=SfhGuxJpYyA

「The Rest Of My Life」
Awon & Tif The Giftをフィーチャー。お正月に似合いそうな(?)和風モードの1曲です(笑)
http://www.youtube.com/watch?v=SRRdlSqDPR0

「Blind Man See」
特にサイコー!その7。The 49ersをフィーチャー。ラストは心地好いギター・ループに酔いしれましょう。これぞメロウHip-Hop!
http://www.youtube.com/watch?v=wKM_ItrP0XY

これがあるからジャジーHip-Hopはやめられませんな!
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2010年12月11日

William DeVaughn『Be Thankful For What You Got』

名曲「Be Thankful For What You Got」収録!☆William DeVaughn『Be Thankful For What You Got』
ビー・サンクフル・フォー・ワット・ユー・ゴット
発表年:1974年
ez的ジャンル:フィリー系メロウ・ソウル
気分は... :運命の1曲!

William DeVaughnによる一世一代の名盤『Be Thankful For What You Got』(1974年)です。

William DeVaughn1948年ワシントンDC生まれの男性ソウル・シンガー。The Impressions、Curtis Mayfieldの影響を強く受け、グループを組み歌っていたようです。

しかしながら、プロの道は遠く設計技師として働いていたDeVaughnでしたが、フィラデルフィアのシグマ・サウンド・スタジオで自費レコーディングした「Be Thankful For What You Got」をレコード会社が気に入り、シングル発売したところ全米シングル・チャート第4位、同R&Bシングル・チャート第1位の大ヒットとなりました。

そんな大ヒット・シングルを含む1stアルバムが『Be Thankful For What You Got』(1974年)です。

プロデュース&アレンジをJohn Davisが担当し、John Davis(org)以下、Earl Young(ds)、Bobby Eli(g)、Norman Harris(g)、Vincent Montana, Jr.(vib)などフィリー・サウンドを支えた一流ミュージシャンがバックを務めています。

やはり目玉は大ヒット曲「Be Thankful For What You Got」ですが、それ以外の曲も捨て曲ナシの充実作です。

曲良し、演奏良し、ヴォーカル良しと三拍子揃っていますね。
アルバム全編を通じて至極のメロウ・グルーヴを堪能できます!
また、声量よりも声質で聴かせてくれるDeVaughnのヴォーカルも僕好みです。

僕が保有しているCDは上記のジャケではなく、イラスト・ジャケのリイシュー盤の方です。

何度聴いてもよく出来た1枚だと感心してしまう作品です。

全曲紹介しときやす。

「Give The Little Man A Great Big Hand」
フリーソウル好きはグッとくるであろうオープニング。ハートウォーミングな魅力を持ったメロウ・グルーヴです。
http://www.youtube.com/watch?v=WptV5xkoIKo

「We Are His Children」
美しいバラード。声量ではなく声質で聴かせてくれるところがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=qNifLcLu--U

「Blood Is Thicker Than Water」
この曲もシングルとして全米R&BチャートTop10入りしています。パーカッシヴなグルーヴ感が格好良いですね。
http://www.youtube.com/watch?v=_zMfiJQVfiA

「Kiss And Make Up」
スロウ系では一番好きな曲。程良くパーカッションが効いているあたりが僕好みです。
http://www.youtube.com/watch?v=-5113yP3kjM

「Be Thankful For What You Got」
前述のように、大ヒットした至極のメロウ・グルーヴ。ジワジワと盛り上がってくる感じがたまりませんね。
http://www.youtube.com/watch?v=KDTXljIqxRE

当ブログではMassive AttackFingazzのカヴァーを紹介済みです。個人的にはオリジナルよりもアルバム『Blue Lines』収録のMassive Attackヴァージョンを先に聴いていました。

Massive Attack「Be Thankful For What You've Got」
 http://www.youtube.com/watch?v=6OuaHh7M0Ss
Fingazz「Be Thankful For What You Got」
 http://www.youtube.com/watch?v=f-BU4zyd0p0

それ以外にもIntruders、Love With Arthur Lee、Winston Curtis、Cleveland Watkiss 、Yo La Tengo、OmarErykah Baduのデュエット、Lipbone Reddingなどがカヴァーしています。

Intruders「Be Thankful For What You Got」
 http://www.youtube.com/watch?v=NzsW2dlHgzw
Love With Arthur Lee「Be Thankful For What You Got」
 http://www.youtube.com/watch?v=MUmrTvHSnSw
Winston Curtis「Be Thankful For What You Got」
 http://www.youtube.com/watch?v=AhcASGSHSt8
Omar (Duet With Erykah Badu)「Be Thankful」
 http://www.youtube.com/watch?v=XHHgeVNK_ts
Yo La Tengo「Be Thankful For What You Got」
 http://www.youtube.com/watch?v=swslzqoLtGM
Lipbone Redding「Be Thankful For What You Got」
 http://www.youtube.com/watch?v=1zIchVzztd0

また、N.W.A.「Gangsta Gangsta」、Master P「Mama's Bad Boy」、Ludacris「Diamond In The Back」、J. Holiday「Back of My Lac」等のサンプリング・ネタにもなっています。

N.W.A.「Gangsta Gangsta」
 http://www.youtube.com/watch?v=NyHj_5DaX-s
Master P「Mama's Bad Boy」
 http://www.youtube.com/watch?v=9mSkn3AG87o
Ludacris「Diamond In The Back」
 http://www.youtube.com/watch?v=vk6OGi_mymI
J. Holiday「Back of My Lac」
 http://www.youtube.com/watch?v=i6-pCB_6CCU

「Be Thankful For What You Got」1曲のみでもかなり楽しめますね!

「Sing A Love Song」
シンプルな歌詞なので思わず一緒に♪Sing A Love Song〜♪と口ずさんでしまうスウィート・バラード。
http://www.youtube.com/watch?v=0v5TUPGBfuc

「You Can Do It」
フィリーらしいサウンドを堪能できるメロウ・グルーヴ。
http://www.youtube.com/watch?v=79pfHeW-bKo

「Something's Being Done」
フルートの音色が涼しげなメロウ・チューン。密かに好きな1曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=4KmoIr86uzU

「You Can Me A Brand New Star」
CDボーナス・トラックえすが、実はアルバムで一番華やかな曲かもしれません。Curtis Mayfieldあたりがお好きな人はグッとくるファンキー・グルーヴ。ご機嫌なホーンセクションもグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=CkaM_PglbKY

DeVaughnは1980年に2ndアルバム『Figures Can't Calculate』をリリースしています。
posted by ez at 02:13| Comment(4) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月10日

Elizabeth Shepherd『Parkdale』

プロデューサーにNostalgia 77を迎えた2ndアルバム☆Elizabeth Shepherd『Parkdale』
パークデイル
発表年:2008年
ez的ジャンル:クラブジャズ系女性ヴォーカリスト/ピアニスト
気分は... :やっぱりいいわ!

今回はカナダ出身の女性ジャズ・ヴォーカリスト/ピアニストElizabeth Shepherdの2ndアルバム『Parkdale』(2008年)です。

Elizabeth Shepherdの紹介は、最新作となる3rdアルバム『Heavy Falls the Night』に続き、2回目となります。

今年2月に紹介した『Heavy Falls the Night』は今年僕が頻繁に聴いた新作アルバムの1枚であり、多分年末恒例のマイベスト10にも選出するのではないかと思います。

『Heavy Falls the Night』の記事でも書きましたが、カナダ人の大先輩であるJoni Mitchellを彷彿させるクロスオーヴァーなSSWとしての才能を持つと同時に、スタンダード・ジャズに斬新な解釈を加え、クラブジャズ/ダンス・ミュージック的なアプローチにも優れたセンスを発揮する新世代ジャズ・アーティストというのが、僕のElizabeth Shepherdに対する印象です。

2ndアルバムとなる本作『Parkdale』(2008年)では、UKジャズ・ファンク/クロスオーヴァー界の才能Nostalgia 77(Ben Lamdin)をプロデューサーに迎え、よりクラブジャズ/ダンス・ミュージック的なアプローチに磨きがかかった1枚に仕上がっています。

レコーディングにはScott Kemp(b)、Colin Kingsmore(ds)というElizabeth Shepherd Trioのメンバーに加え、Roman Tome(per)、William Sperandei(tp)、Reg Schwager(g)が参加しています。

Elizabeth ShepherdNostalgia 77という2つの才能による化学反応を楽しみましょう!

全曲を紹介しときやす。

「Mirror Living」
オープニングは軽快なブラジリアン・ジャズ。コンパクトながらも小粋な演奏にグッときます。William Sperandeiのトランペットが盛り上げてくれます。

「Shining Tear Of The Sun」
Joni MitchellをイメージさせるSSWテイストの仕上がり。これもElizabethの大きな魅力ですね。
http://www.youtube.com/watch?v=Y4s6G7hzwzE

「Parkdale」
タイトル曲はモーダルな変拍子のジャズ・ダンス・チューン。クラブジャズ好きの人はなかなかグッとくると思います。

「Let Me Be」
ミステリアスなムードに包まれた1曲。Elizabethのローズとパーカッションを中心とした余韻のある音空間に引き込まれます。

「Higher Ground」
なかなか聴き応えのあるクロスオーヴァー・チューン。独特の雰囲気がありますね。

「Long As You're Living」
Oscar Brown Jr.のカヴァー。変拍子リズムとピアノの旋律がミステリアスな音世界へ誘ってくれます。

「Sicilienne」
Gabriel Faure作のクラシック曲をカヴァー。ElizabethのヴォーカルとReg Schwagerが美しいギターのみの演奏です。90年代にElizabethがフランスで生活していた時の思い出の曲なのだとか。

「Con Alma」
Dizzy Gillespieのカヴァー。クラップが重なっていくイントロが最高!本編もビ・バップの名曲を素晴らしいクラブジャズ・チューンへ昇華させています。本作の聴きモノの1つだと思います。

「Just One Song」
この曲もクラブジャズ好きの人は気に入る1曲だと思います。クラブジャズ好きの人はきっとよりダンサブルなリミックスを聴きたい気分になると思いますが。

「Next Time Round」
幻想的なムードに包まれてアルバムは幕を閉じます。

国内盤には「Parkdale (London Session feat. Nostalgia 77)」 がボーナス・トラックとして収録されています。

『Start To Move』(2007年)
スタート・トゥ・ムーヴ

『Besides』(2007年)
Besides

『Heavy Falls the Night』(2010年)
ヘヴィー・フォールズ・ザ・ナイト

欧州サッカーではCLのベスト16が出揃いましたね。
アーセナルが最終節までもたついていたので心配でしたが、何とか16強入りしました。残った16チームを見ると順当な顔ぶれですかね。FCコペンハーゲンは大健闘という印象です。

決勝トーナメントの組み合わせが楽しみですね。
posted by ez at 10:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月09日

Jazmine Sullivan『Love Me Back』

さらにスケールアップした2ndも絶好調☆Jazmine Sullivan『Love Me Back』
Love Me Back
発表年:2010年
ez的ジャンル:エモーショナル女性R&Bシンガー
気分は... :僕が愚かでした・・・

年末R&B新作ラッシュの時期に突入したので、年内は新作の紹介を少し多めにしたいと思います。

今回は期待の女性R&BシンガーJazmine Sullivanの2ndアルバム『Love Me Back』です。

R&B新作ラッシュの中で、女性R&BシンガーではChrisette Michele『Let Freedom Reign』Keyshia Cole『Calling All Hearts』の2枚への期待が高く、正直Jazmineの新作にはそれ程期待していなかったのですが・・・僕が愚かでした。いやぁ、素晴らしい1枚です。

Jazmine Sullivanは1987年フィラデルフィア生まれの女性R&Bシンガー/ソングライター。

デビュー前からChristina Milian「Say I」、Jennifer Hudson「I'm His Only Woman」、Monica「Everything to Me」などのソングライティングを手掛け、ソングライターとしての才能を示していました。

また、当ブログで紹介した作品で言えば、大好きなKindred The Family Soul「I Am」
(アルバム『Surrender To Love』収録)でJazmineがフィーチャーされています。

そして、2008年にMissy Elliottのプロデュースによるデビュー・シングル「Need U Bad」をリリース。これが全米R&Bチャートで4週連続No.1となります。

「Need U Bad」
http://www.youtube.com/watch?v=KHV5PyPiFjg

同年にデビュー・アルバム『Fearless』(2008年)をリリース。さらにグラミー賞新人賞にノミネートされるなど、一躍注目の女性R&Bシンガーとなりました。

そして、真価が問われる2ndアルバム『Love Me Back』ですが、先行シングル「Holding You Down (Goin' In Circles) 」が全米R&Bチャート第3位となり、さらに第53回グラミー賞のBest Female R&B Vocal Performanceにノミネートされるなど、上々の滑り出しを見せています。

前述のように、事前の期待値がそれ程高くなかった分、最初聴いた時には感動しました。前作から確実にスケールアップしている感じがします。この成長ぶりは前述のChrisette MicheleKeyshia Coleに通じるものがありますね。

前作同様、プロデューサー陣も豪華です。Missy Elliott、Cainon Lamb、Salaam Remi、Anthony Bellといった前作組に加え、Chuck Harmony、Los da Mystro、Ne-Yo、Toby Gad、No I.D.、Prolyfic、Ricky Blazeが新たに起用されています。

そんなプロデューサー陣を従え、Jazmineが堂々とした歌いっぷりを披露してくれます。彼女の"歌力"を前面に押し出した制作方針が成功していると思います。

全てのソングライティングにも関与しており、ソングライターとしても確実に成長している点も見逃せません。

R&B好きの方は1stシングル「Holding You Down (Goin' In Circles) 」、R&Bは苦手なSoul好きの方は2ndシングル「10 Seconds」を聴けば、本作の素晴らしさを実感できると思います。

全曲紹介しときやす。

「Holding You Down (Goin' In Circles) 」
Missy Elliott/Cainon Lambプロデュースのリード・シングル。全米R&Bチャート第3位となりました。Missy姐さんがネタをどっさりブチ込んだ90年代Hip-Hop Soulを彷彿させる1曲。Slick Rick and Doug E. Fresh「La Di Da Di」、Nas「Affirmative Action」、The Honey Drippers「Impeach the President」、DJ Kool「20 Minute Workout」、「Let Me Clear My Throat」Mary J. Blige「Be Happy」ネタ。
http://www.youtube.com/watch?v=Yw_6-oeMo40

「10 Seconds」
Salaam Remiプロデュースの2ndシングル。ヴィンテージ感が漂うエモーショナルなソウル・チューン。さすがSalaam Remiはいい仕事しますな。Rose Royce「I'm Going Down」ネタ。
http://www.youtube.com/watch?v=DFPuUsjatQI

「Good Enough」
Chuck Harmonyプロデュース。エレクトロ・サウンドでスタートするスケール感の大きなバラードに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=l1iaXKIqaqc

「Don't Make Me Wait」
Los da Mystroプロデュース。80年代テイストを上手く取り入れたダンス・チューンです。Luther Vandross/Marcus Miller作のAretha Franklin「Jump to It」ネタ。

「Love You Long Time」
Salaam Remiプロデュース。マーチ風のリズムを上手く使ったリズミックなトラックが印象的です。テレビ番組とかのテーマ曲にピッタリな感じです。

「Redemption」
Anthony Bellプロデュース。心の叫びで歌う哀愁チューン。The Rootsの?uestloveがドラムで参加し、乾いたビートを叩いています。

「Excuse Me」
僕の一番のお気に入り曲。Missy Elliott/Cainon Lambプロデュース。美しいメロディの正統派ソウル・バラードに仕上がっています。The Manhattans「Take It Or Leave It」ネタ。

「U Get On My Nerves」
Ne-Yoとのデュエット。Ne-Yoはプロデュース&ソングライティングにも関与しており、その意味で実にNe-Yoらしい1曲に仕上がっています。ここでのJazmineは少し抑え気味ですが、それが逆にいい感じです。

「Stuttering」
Toby Gadプロデュース。既に大物の風格が漂うバラード。ただただ素晴らしいの一言に尽きます。

「Famous」
「Excuse Me」と並ぶお気に入り。No I.D./Prolyficプロデュース。信じれば夢は叶う!自分の夢を信じ続け、そしてそれを勝ち取ったJazmineが歌うと余計に感動的ですね!Jazmine本人もかなりお気に入りの1曲のようです。

「Luv Back」
Missy Elliott/Ricky Blazeプロデュース。キュート&リズミックなダンスホール調の仕上がりがグッときます。

国内盤にはボーナス・トラック「Girl Catalog」が収録されています。

『Fearless』(2008年)
フィアレス(2ヶ月限定スペシャルプライス)
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