発表年:1991年
ez的ジャンル:UKダンス・ミュージック
気分は... :懐かしい味との再会!
今日は90年代に活動していた女性シンガーZoeのデビュー・アルバム『Scarlet Red And Blue』です。
Zoe(Zoe Pollock)はロンドン生まれの女性シンガー/ソングライター。
80年代に活動していたロック・バンドBrilliantのリードシンガー・オーディションを受けたのがキャリアのきっかけとなったようです。Brilliantには後に彼女の作品をプロデュースすることになるYouth(元Killing Joke)やJimi Cauty(後にThe KLFを結成)が在籍していました。
1990年にデビュー・シングル「Sunshine On A Rainy Day」をリリースしますが、ヒットには至りませんでした。しかしながら、1990年にYouthがリミックスしたヴァージョンで再リリースしたところ、UKシングル・チャート第4位の大ヒットとなりました。
その勢いに乗り、1991年にデビュー・アルバム『Scarlet Red and Blue』をリリースしましたが、シングル「Sunshine On A Rainy Day」ほどの成功を収めることはできませんでした。その後1996年に2ndアルバム『Hammer』をリリースしています。
多分、殆どの人がご存知ない女性シンガーだと思います。
僕もすっかり忘れており、CDを整理していて久々にめぐり逢いました。約15年ぶりに本作を聴いた次第です。
正直、シングルになった「Sunshine On A Rainy Day」、「Lightning」の2曲のみ聴くつもりでしたが、聴き直すとアルバム全体もなかなか良かったのでエントリーすることに・・・
何十年ぶりに学生時代に通っていた定食屋へ赴き、懐かしい味と再会したような気分です。ホッとするB級グルメといったところでしょうか。
基本的にはUKダンス・ミュージック作品ですが、グラウンドビートやアシッドなダンスビートも取り入れた、90年代初頭のUKクラブミュージックらしい1枚に仕上がっています。
ジャケの雰囲気も大好き!
よく憶えていませんが、当時このZoeの妖艶な表情に魅了されてジャケ買いしたのかもしれません(笑)
全曲紹介しときやす。
「Lightning」
お気に入りその1。「Sunshine On A Rainy Day」に続く2ndシングル。90年代初めのUKらしいダンス・チューンに仕上がっています。この頃はこのタイプの曲にハマっていました。
http://www.youtube.com/watch?v=vmoWFEdJLhg
「Mountains」
アコースティック・サウンドを上手く取り入れたダンサブル・チューン。今聴いても爽快な躍動感にグッときます。
「Loving Kind」
お気に入りその2。久々に聴いて、かなりグッときたのがこの曲。哀愁モードのダンサブル・チューンですが、妖しげなギターの音色に引きずり込まれます。全体的にインド・テイストのスパイスが効いているのが僕好み!
「Scarlet Red & Blue」
タイトル曲はタブラの響きとレゲエ調のリズムが妖しげな音空間を創り出す哀愁チューン。
http://www.youtube.com/watch?v=WJJaHdAEr9M
「Holy Days」
ロック・サウンドとダンス・サウンドが融合したこの時期のUKらしいダンサブル・チューン。
「Sunshine On A Rainy Day」
お気に入りその3。前述の大ヒット・シングル。この時期らしいグラウンドビートのダンス・チューンです。♪Sunshine On A Rainy Day〜♪みんなで大合唱できそうなサビの作り方は如何にもって感じですが、そんなわかりやすさが魅力の1曲だと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=tPOXhIlAy4g
「Rainbow」
アコースティック・ギターの爽快感とダンサブルなリズムがいい感じで調和しています。
「Moonsister」
妖しいムードに包まれたダークなダンス・チューン。シングル「Sunshine On A Rainy Day」には本曲のダブ・ヴァージョンLunar Dubが収録されています。コチラはオリジナルとは随分異なりますが・・・
「Moonsister(Lunar Dub)」
http://www.youtube.com/watch?v=SmR_kqodhrw
「Runaway Child」
お気に入りその4。クールなダンス・チューン。グラウンドビート調のキャッチーな仕上がりは僕好み。
「Baby On Higher Love」
お気に入りその5。ハウスとR&Bの距離が近かった90年代初頭らしいダンス・グルーヴに仕上がっています。
「Smile In The Darkness」
ラストは哀愁モードのミッド・グルーヴ。
http://www.youtube.com/watch?v=AAvkjvzoafs
90年代前後のUKクラブミュージックは面白かったですね。このあたりはCD棚を探せば、まだまだ忘れている作品があるかもしれないので発掘(?)してみます(笑)