2010年12月13日

The Dave Pell Singers『Mah-Na-Mah-Na』

実にユニークなソフトロック作品☆The Dave Pell Singers『Mah-Na-Mah-Na』
マナ・マナ(紙ジャケット仕様)
発表年:1969年
ez的ジャンル:ユニーク・ソフト・ロック
気分は... :マナ・マナ!

今回はサバービア/ソフトロック好きにはお馴染みの1枚、The Dave Pell Singers『Mah-Na-Mah-Na』(1969年)です。

Dave Pellは1925年N.Y.生まれのジャズ・サックス奏者/プロデューサー/アレンジャー。40〜50年代にサックス奏者として活躍し、その後プロデューサー/アレンジャーとしても活躍するようになったようです。

そんなDave PellThe Dave Pell Singers名義でリリースした唯一のアルバム『Mah-Na-Mah-Na』は、実にユニークなソフトロック作品に仕上がっています。

何と言っても有名なのはタイトル曲「Mah-Na-Mah-Na」ですね。
サントリーのCMソングにも使われていました。
コミカル感覚の軽妙さが印象的で、あの♪マナ・マナ♪というフレーズは一度聴いたら忘れられなくなります。

アルバムの方は「Mah-Na-Mah-Na」のような楽曲のみならず、エキゾチックあり、セクシーなグルーヴィー・チューンあり、キャンディ・ポップあり、カントリー・フレイヴァーあり、ラブ&ピースありとバラエティに富んだ内容で楽しめます。

小粋なサウンドとお色気モードの女性コーラスの組み合わせが最大の魅力だと思いますが、ラブ&ピースな楽曲にグッときたりもします。

「Mah-Na-Mah-Na」「Oh, Calcutta」といったお色気映画/ミュージカルからの選曲や、謎のユニットThe Electric Indianがヒットさせた「Keem-O-Sabe」などのカヴァー・センスにもニンマリしてしまいます。

ジャケの女性にグッときたらゲットしましょう(笑)

全曲紹介しときやす。

「Oh, Calcutta」
オープニングはフリーソウル・ファンやピチカート・ファイヴ好きにはお馴染みの1曲。ブロードウェイのセクシー・ミュージカル「OH! CALCUTTA!」のテーマ曲のカヴァーです(Stanley Walden作)。お色気ムンムンのコーラスにグッとくるキュート・グルーヴです。The 5th DimensionやThe Meters もカヴァーしていましたね。
http://www.youtube.com/watch?v=3e-lCRCyShM

「Crystal Blue Persuasion」
Tommy James and the Shondellsのカヴァー(Eddie Gray/Tommy James/Mike Vale作)。パーカッションとアコースティック・ギターが絡むのんびりムードのエキゾティック・チューンです。聴いていると、寒さも忘れて気分は南国モードですな。

「Sugar Sugar」
The ArchiesのNo.1ヒットをカヴァー(Jeff Barry/Andy Kim作)。どうしてもオリジナルの印象が強い曲ですが、ポップ&キュートな魅力が強調されたグッド・カヴァーに仕上がっています。

「Ruby, Don't Take Your Love to Town」
1967年にJohnny Darrellがカントリー・ヒットさせた曲をカヴァー(Mel Tillis作)。本カヴァーもカントリー・フレイヴァーですが、セクシー女性コーラスのおかげで野暮ったさはありません。

「Put a Little Love in Your Heart」
Jackie DeShannon、1968年のヒット曲をカヴァー(Randy Myers/Jimmy Holiday)。オルガン・サウンドとお色気女性ヴォーカルの組み合わせがたまりません。

「Keem-O-Sabe」
この曲はフィラデルフィアのスタジオ・ミュージシャンによる謎のユニットThe Electric Indianがヒットさせています。お色気スキャットにグッとくるムーディーなラウンジ・チューンです。

「Mah-Na-Mah-N」
前述のとおり、タイトル曲は本作のハイライト。♪マナ・マナ♪という男性のとぼけた鼻づまり気味ヴォーカルと、お色気全開の悩殺女性コーラスのコンビネーションがたまらい、グルーヴィーなお色気ラウンジ・チューンです。オリジナルは当時のスウェーデンのフリーセックス地帯をリポートする、イタリアのドキュメンタリー映画『Sweden: Heaven and Hell(邦題:天国か地獄)』(1968年)の主題歌です(Piero Umiliani作)。

「Laughing」
ロック・ファンにはお馴染みのカナダのバンドThe Guess Whoのカヴァー(Burton Cummings作)。フラワー・モードのラブ&ピースな仕上がりです。これが意外にグッときます。

「Thank God the War Is Over」
フォークシンガーPeter Tevisの作品をカヴァー。「Laughing」同様にラブ&ピースな仕上がりが心に沁みてきます。「Mah-Na-Mah-N」とは全く異なるタイプの曲ですが、こうしたタイプの楽曲を堪能できるのも本作の魅力です。
http://www.youtube.com/watch?v=qQBZiRFbWqo

「Get Together」
さらにラブ&ピースで畳み掛けます。当ブログでも紹介したYoungbloodsのカヴァー・ヒットでお馴染み、Chet Powers(Dino Valenti)作の名曲をカヴァー。Youngbloodsヴァージョンの雰囲気を引き継いだ仕上がりです。

「Honky Tonk Women」
The Rolling Stonesの大ヒット曲をカヴァー。一風変わった「Honky Tonk Women」を楽しめます。

「Sweet Caroline」
1969年に全米ポップ・チャート第4位となったNeil Diamondのヒット曲のカヴァー。ラストはMLBボストン・レッドソックスの試合の大合唱でお馴染みですね。当ブログではThe Cuff Linksのカヴァーも紹介済みです。Neil Diamondの太いヴォーカルとの正反対の女性ヴォーカルが新鮮に聴こえます(笑)

NFLではドルフィンズが同地区の強豪ジェッツに勝利!
今年のイルカ軍団は強いのか、弱いかよくわかりません。
TD欠乏症なことだけは確かだと思いますが・・・
posted by ez at 13:15| Comment(2) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする