2010年12月26日

R. Kelly『Love Letter』

レジェンド・ソウル・シンガー達へのオマージュ☆R. Kelly『Love Letter』
Love Letter
発表年:2010年
ez的ジャンル:愛の伝道師系R&B
気分は... :君へのラブレター・・・

今回は年末R&B新作ラッシュの中でもインパクトのある1枚、R. Kellyの新作『Love Letter』です。

愛の伝道師R. Kellyの紹介は『Chocolate Factory』(2003年)以来2回目となります。振り返ると、意外にR. Kelly作品を紹介していませんね。

以前にも書きましたが、僕の中でR. Kellyはアルバム単位で好き/嫌いがハッキリ分かれてしまうアーティストですね。
近年で言えば、『Chocolate Factory』(2003年)、『Happy People/U Saved Me』(2004年)あたりは大好き、逆に『TP.3 Reloaded』(2005年)、『Double Up』(2007年)、『Untitled』(2009年)という直近の3作品にはあまり興味が湧きませんでした。

そんな状況でしたが、『Love Letter』『Happy People/U Saved Me』以来リリース直後に購入したR. Kelly作品となりました。

『Love Letter』は、Marvin Gaye、Jackie Wilson、Sam Cooke、Michael Jackson、Donny HathawayStevie Wonderなどのレジェンド・ソウル・シンガーへのオマージュ的な作品に仕上がっています。

ジャケも含めて、Raphael Saadiqが2008年にリリースしたヴィンテージ感のあるソウル作品『The Way I See It』に似た雰囲気がありますよね。

Raphael Saadiq『The Way I See It』(2008年)
The Way I See It

確かに、ヴィンテージ感のあるソウル作品という点では、Raphael Saadiq『The Way I See It』に似ているかもしれません。先行シングル「When a Woman Loves」はモロにレトロ・ソウルなバラードですからね。ただし、全てがレトロ・ソウル丸出しの楽曲ではなく、オールド・ソウルにR. Kellyらしさを上手く加味した仕上がりになっていると思います。勿論、お得意のシカゴ・ステッパーズも堪能できます!

あとはMichael Jacksonへのトリビュートも目立ちますね。特に、KellyがかつてMichael Jacksonへ提供した名曲「You Are Not Alone」(アルバム『HIStory』収録)のセルフ・カヴァーが隠れトラックとして収録されているのは、ファンには嬉しいプレゼントですね。

個人的にはタイトル曲「Love Letter」「Just Can't Get Enough」というKellyらしさ全開の2曲のミラクルな素晴らしさに昇天してしまいました。

R. Kelly本人が全てのプロデュース&ソングライティングを手掛けています。

久々のKellyの会心作を堪能しましょう!

全曲を紹介しときやす。

「Love Letter (Prelude)」
ア・カペラでアルバムの幕開けを飾ります。

「Love Letter」
オススメその1。タイトル曲はパーフェクトな出来栄えのシカゴ・ステッパーズ!ミラクルなメロディと心地好いリズムが至極のラブ・ワールドへと誘ってくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=1mfcFBY6HIM

「Number One Hit」
Michael Jacksonへのトリビュートの色合いが濃い1曲。何処となく切ないメロディがジーンと胸にきます。MJ以外にSadeの名が登場するあたりも興味深いです。
http://www.youtube.com/watch?v=Y2sy-fBopjY

「Not Feelin' the Love」
オススメその2。この曲もMJへのオマージュといった雰囲気ですね。ヴォーカル・スタイルをはじめ、メロディ、アレンジ全てがMJモードです。
http://www.youtube.com/watch?v=kJn_6HAIVTc

「Lost in Your Love」
オススメその3。美しくも切ないメロディにグッとくる1曲。ある意味とてもKellyらしいソウル・チューンに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=9MgSclakHRU

「Just Can't Get Enough」
オススメその4。Marvin GayeあたりのテイストとKellyらしさを加味した至極のメロウ・グルーヴに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=4twgQpZHG-s

「Taxi Cab」
ラテン・フレイヴァーの効いた哀愁モードの1曲。ここでもヴォーカルはMJしています。
http://www.youtube.com/watch?v=mqnR2J8oRYY

「Radio Message」
ヴィンテージ・モード全開のソウル・バラード。ここではレトロ・モードに徹して歌い上げます。こういう熱唱はお得意ですからね(笑)
http://www.youtube.com/watch?v=VbEjmr36ovE

「When a Woman Loves」
アルバムからのリード・シングル。前曲に続きレトロ・モードのソウル・バラードに仕上がっています。ここまで成りきると拍手モノだと思います。同時にKellyのヴォーカリストとしての実力を再認識させてくれる1曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=bt5z5xm5m70

「Love Is」
オススメその5。期待の若手女性R&BシンガーK. Michelleとのデュエット。さしずめMarvin Gaye & Tammi Terrellといったところでしょうか。軽快かつキャッチーな仕上がりにホッとします。
http://www.youtube.com/watch?v=C2oBsCljPBA

「Just Like That」
オススメその6。この曲はStevie Wonder風ですね。優しいメロディにグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=T6M2IZqFJOo

「Music Must Be a Lady」
Marvin Gaye風の壮大なバラード。この仰々しさがKellyらしいのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=ARoLmmcXpXE

「A Love Letter Christmas」
「Love Letter」のChristmas Remixです。
http://www.youtube.com/watch?v=jXQnRhUDJ3c

「How Do I Tell Her?」
ラストはロマンチック・モードのバラードで締め括ります。
http://www.youtube.com/watch?v=gIBkbZK6ZKA

前述の通り、隠れトラックとして、MJへ提供した名曲「You Are Not Alone」(アルバム『HIStory』収録)のセルフ・カヴァーが収録されています。
「You Are Not Alone」
 http://www.youtube.com/watch?v=zgSUfUoR97g
Michael Jackson「You Are Not Alone」
 http://www.youtube.com/watch?v=Q2OgY-ndvpY

『Chocolate Factory』(2003年)
Chocolate Factory
posted by ez at 00:01| Comment(4) | TrackBack(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする