2011年01月31日

Jimmy Sabater『El Hijo De Teresa/Teresa's Son』

レア・グルーヴ好きも楽しめるラテン/サルサ作品☆Jimmy Sabater『El Hijo De Teresa/Teresa's Son』
El Hijo de Teresa
発表年:1970年
ez的ジャンル:N.Y.ラテン/サルサ/レア・グルーヴ
気分は... :本格的に風邪かも?

早くも1月の最終日。年明け早々バタバタ状態で、今月は更新もサボりがちでした。
しかも現在体調が最悪!本格的に風邪かも?
風邪薬とドリンク剤で何とか仕事をこなしている状態です。気持ち悪いっす!

今回はラテン・アーティストJimmy Sabaterが1970年にリリースした『El Hijo De Teresa/Teresa's Son』です。

久々のラテン/サルサ系作品の紹介となります。
体調が悪いときはラテンで血流よくするといいかも(笑)

Jimmy Sabaterは1936年N.Y.生まれのラテン歌手/ティンバレス奏者。

ラテン/ブーガルーの大御所Joe Cubaのグループで活躍し、1962年にはヴォーカルを務めた「To Be With You」がヒットし、N.Y.のラテン・コミュニティで高い支持を得ました。

ソロ名義では、『Solo』(1969年)、『El Hijo De Teresa/Teresa's Son』(1970年)、『Gusto』(1980年)、『Mo』(2002年)といったアルバムをリリースしています。

また、1976年にはかつてのヒット曲「To Be With You」のディスコ・ヴァージョンをヒットさせています。

「To Be With You」(1976年)
http://www.youtube.com/watch?v=rMfeT_AZVW8

正直、Jimmy Sabaterについて知っているのは、この程度です。

今日紹介する『El Hijo De Teresa/Teresa's Son』の魅力は、N.Y.ラテン/サルサ作品でありながら、ソウル/ファンク系の楽曲も収録されている点です。特に本作のハイライトとも呼べるKool & The Gangのカヴァー「Kool It (Here Comes The Fuzz)」はレア・グルーヴ好きの人を歓喜させるはずです(ラテン/サルサ好きの方は別の曲がハイライトでしょうが・・・)。

Louie Ramirez、Martin Shellerの二人がアレンジを担当し、Nick Jimenez(p)、Louie Ramirez(per)等のミュージシャンが参加しています。

N.Y.ラテン/サルサ時々ソウル/ファンク・・・ありそうでない1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「La Flauta」
オープニングは軽快なサルサ・チューン。聴いているだけでテンションが上がる開放感と歯切れの良いリズムにグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=MS1b_tAoT0E

「Now That You've Gone (Ahora Que Te Has Ido)」
一転して2曲目はソウルフルなミディアム・スロウ。普通にソウル好きの方が聴いて楽しめる1曲に仕上がっています。

「Por Primera Vez」
サルサらしい哀愁メロディが印象的です。サルサ好きの方ならば間違いのない1曲。
http://www.youtube.com/watch?v=_9zfqVvVOWA

「Kool It (Here Comes The Fuzz)」
前述のように本作のハイライトとなるKool & The Gangのカヴァー。レア・グルーヴ好きの人にはたまらない超カッチョ良いファンク・チューンです。
http://www.youtube.com/watch?v=1sbUCjNC2Q4

「La Peleona」
疾走感が格好良いアッパー・サルサ・チューン。炸裂するホーン隊と妖しく響くフルートの音色が印象的です。
http://www.youtube.com/watch?v=5AKHqJbKkPk

「Dona Teresa」
哀愁のラテン・チューン。なぜラテンのリズムに哀愁メロディがこんなにマッチするんですかね。
hhttp://www.youtube.com/watch?v=fCvlvwE4czM

「Vida」
疾走感の中にエレガントな雰囲気が漂うのがいいですね。

「Wichita Lineman」
Glen Campbellの大ヒットでお馴染みのJimmy Webb作品のカヴァー。多くのアーティストがカヴァーしている名曲を、ここでは見事なソウル・チューンとして聴かせてくれます。

「Yroco」
♪イロコー♪イロコー♪エスニック調の序盤から一転、ロッキンな展開への変化が格好良いですね。
http://www.youtube.com/watch?v=ZsVVfA6KWzs

「El Albanil」
エキサイティングなスピード感にグッときます。

「Sufre Como Yo Sufri」
前半と後半のコントラストが楽しいエンディング。

『Solo』(1969年)
Solo

『Gusto』(1980年)
Gusto
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2011年01月30日

The Moleskins『Bittersweet』

スウェーデン人ジャズ・プロジェクトによる名曲カヴァー・アルバム第2弾☆The Moleskins『Bittersweet』
Bitter Sweet
発表年:2010年
ez的ジャンル:名曲カヴァー系欧州ジャズ
気分は... :1802回目!

ブログの管理画面を見ると、記事数が1800回を超えていました。
本エントリーが1802回目となります。

やはり、100回単位で記事が増えると感慨深いものがありますね。
同時に、ブログを振り返る良い機会になります。

最近のブログの傾向で言えば、ロック系がめっきり減り、ブラジルものが多くなっているのが顕著ですね。別にロックが嫌いになった訳ではありませんが、それ以上に興味がある作品が他ジャンルにあるといった感じですかね。

まぁ、これからも年代・ジャンルに偏らないセレクトを心掛けたいと思います。

さて、今回は昨年末にリリースされたThe Moleskinsの2nd『Bittersweet』です。

The Moleskinsはスウェーデン人女性ヴォーカリストCaroline Ekstromによるジャズ・プロジェクト。ライブではカルテット編成で活動しているようです。

当ブログでも大絶賛したスウェーデンのクラブジャズ・ユニットThe Quiet Nights Orchestraのメンバー等がバックアップした1stアルバム『Dedication』(2009年)は、ロック/ポップスの名曲カヴァー集として、クラブジャズ好きから高い支持を得ました。

そして、『Dedication』に続くカヴァー・アルバム第2弾となるのが本作『Bittersweet』(2010年)です。

本作ではThe Quiet Nights OrchestraのメンバーJonne Bentlovがプロデュース&演奏を担当し、同じくThe Quiet Nights OrchestraからPhilip Neterowicz(彼はライブメンバーでもある)やCarl Ottossonの2人がゲスト参加しています。

クラブジャズ感覚を前面に押し出した『Dedication』と比較すると、より幅広いリスナーを意識したジャズ・ヴォーカル作品に仕上がっています。そのあたりに物足りなさを感じる方もいるようですが、僕は結構楽しめました。特に選曲が前作以上に僕好みです。実際、オリジナル収録アルバムの半分は当ブログで紹介済みです。

ただし、"ライトリスナーの女性をターゲットにした「女子ジャズ」系ジャズアルバム"という販売元の売り出し方は感心しませんね。新しい層を取り込みたいという意図はわかりますが、こうした売り出し方は従来の購買層を遠ざけてしまうのでは?

"この選曲に反応するのがどのようなリスナーなのか"という点を、もっと考慮すべきだと思います。

そんなことはさて置き、お馴染みの名曲をさまざまなかたちで楽しむことができます。選曲に興味を持った方はぜひチェックしてみて下さい。

全曲紹介しときやす。
※オリジナル収録アルバムも紹介しておきます。

「The April Fools」
オープニングはHal David/Burt Bacharach作品。オリジナルはCatherine Deneuve、Jack Lemmon主演のアメリカ映画『The April Fools(邦題:幸せはパリで)』(1969年)の主題歌であり、Dionne Warwickが歌っていました。ただし、契約の関係でサントラにはDionneのヴォーカル・ヴァージョンは収録されていません。さて、本ヴァージョンですがオリジナルの切ないメロウネスに、北欧ジャズ・ヴォーカルらしいしっとり感が加わった仕上がりがグッド!

Dionne Warwick『Greatest Motion Picture Hits』(1969年)
Dionne Warwick's Greatest Motion Picture Hits

「Human Nature」
MJのモンスター・アルバム『Thriller』からのヒット・シングルをカヴァー。ワルツ調の落ち着いた仕上がりは、オリジナルとは別の魅力の「Human Nature」を聴かせてくれます。

Michael Jackson『Thriller』(1982年)
Thriller

「Lets Stay Together」
Al Greenの大ヒット・シングルをカヴァー。このソウル名曲をキャッチーでボッサ・テイストの小粋なジャズ・チューンに仕上げています。カフェ・ミュージック好きの方はグッとくるはず!

Al Green『Let's Stay Together』(1972年)
Let's Stay Together (Dig)

「I.G.Y」
Donald Fagenの人気作『The Nightfly』からのシングル曲をカヴァー。オリジナルのほんわかレゲエ・テイストを、よりダビーにした仕上がりは少しサプライズでした。

Donald Fagen『The Nightfly』(1982年)
The Nightfly

「I Wanna Be Your Lover」
Prince殿下の初期ヒット・シングル(アルバム『Prince』収録)をカヴァー。オリジナルとの対比という意味では一番面白い仕上がりです。殿下の楽曲がNu Jazz風に生まれ変わっています。

Prince『Prince』(1979年)
愛のペガサス

「Remind Me」
Patrice Rushenの超有名サンプリング定番曲をカヴァー(アルバム『Straight From The Heart』収録)。オリジナルに近い雰囲気ですが、クラブジャズならではのスパイスが効いています。

Patrice Rushen『Straight From The Heart』(1982年)
Straight from the Heart

「Open Your Eyes」
Common「The Light」のサンプリング・ソースとしても有名なBobby Caldwellの人気曲をカヴァー(アルバム『Cat In The Hat』収録)。個人的に大好きな楽曲なので、この曲をカヴァーしてくれただけで感動ですね。オリジナルの雰囲気を受け継いだメロウな仕上がりもグッド!

Bobby Caldwell『Cat In The Hat』(1980年)
ロマンティック・キャット(紙ジャケット仕様)

「Through The Fire」
Chaka Khanの人気シングルをカヴァー(オリジナルはアルバム『I Feel For You』収録)。Kanye West「Through The Wire」のサンプリング・ソースとしても有名な曲ですね。しっとりとしたボッサ・テイストのアレンジがサイコー!のグッド・カヴァーに仕上がっています。

Chaka Khan『I Feel For You』(1984年)
I Feel for You

「Think Twice」
定番サンプリング・ネタとしてもお馴染み、Donald Byrd『Stepping Into Tomorrow』収録曲のカヴァー。華やかなメロウ・グルーヴのオリジナルと比較すると、ジャジー感たっぷりの本ヴァーションは少し地味すぎる気もします(笑)

Donald Byrd『Stepping Into Tomorrow』(1974年)
ステッピン・イントゥ・トゥモロー

「Glory Box」
トリップ・ホップの人気グループPortisheadの代表曲をカヴァー(アルバム『Dummy』収録)。前作でもPink Floyd「Money」Eurythmics「Here Comes The Rain Again」といったダークな楽曲を取り上げていましたが、Portisheadとは意外な選曲でした。オリジナルの持つ気だるいテイストをうまく生かしたカヴァーに仕上がっています。

Portishead『Dummy』(1994年)
Dummy

「Caught Up In The Rapture」
クワイエットストームを代表するアルバムAnita Baker『Rapture』からのヒット・シングルをカヴァー。ブラジリアン・フレイヴァーの仕上がりが僕好みで嬉しいですね。

Anita Baker『Rapture』(1986年)
ラプチュアー

「Love Light In Flight」
ラストはStevie Wonderが手掛けたサントラ『The Woman In Red (Soundtrack)』からのシングル曲をカヴァー。クラブジャズ的な格好良さで言えば、アルバムで一番だと思います。きっと前作と比較して本作に不満を持っている人は、本曲のような疾走感のある演奏が少ないからだと思います。確かに、それは一理あると思いますが・・・

Stevie Wonder『The Woman In Red (Soundtrack)』(1984年)
ウーマン・イン・レッド

1stアルバム『Dedication』(2009年)もセットでどうぞ!

『Dedication』(2009年)
デディケーション

サッカーのアジア杯決勝は延長戦の末、交代出場の李忠成が決勝ゴールを決め、2大会ぶりにアジア王者となりました。

試合内容はさておき、豪州に勝って王者に輝いたことは賞賛すべきですね。準備期間があまりなく、ケガ人や不可解な判定などのトラブルを乗り越えての王者奪取は価値あるものだと思います。

個人的には長友にMVPを贈りたいですね。
川島の好セーブもチームを救いました!
また、ザッケローニの采配も見事でした。

おめでとう!日本代表!よくやった!
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2011年01月29日

Paul Winter With Carlos Lyra『The Sound Of Ipanema』

ブラジルに魅了されたPaul WinterがCarlos Lyraと共演したボサノヴァ名盤☆Paul Winter With Carlos Lyra『The Sound Of Ipanema』
ザ・サウンド・オブ・イパネマ
録音年:1964年
ez的ジャンル:ザ・ボサノヴァ
気分は... :遅かったのなら許しておくれ

今回はジャズ・サックス奏者Paul Winterがブラジル人シンガー・ソングライターCarlos Lyraとレコーディングしたボサノヴァ作品『The Sound Of Ipanema』(1964年)です。

ミュージシャンの名前もジャケも"冬のボッサ・アルバム"という感じですよね(笑)

Paul Winterは1939年アメリカ、ペンシルベニア州生まれのアルト・サックス奏者。

大学時代にPaul Winter Sextetとして、インターカレッジ・ジャズ・フェスティバルで優勝したのを機にコロムビアと契約。その後、アメリカ合衆国国務省派遣の文化使節としてラテン・アメリカで大規模なツアーを回ります。ここでブラジル音楽の魅力に取り付かれたWinterは『Jazz Meets the Bossa Nova』(1962年)、『The Sound Of Ipanema』(1964年)、『Rio』(1964年)という3枚のボサノヴァ・アルバムを残しています。

60年代後半からはPaul Winter Consortを率い、ヒーリング・ミュージック路線のアルバムを数多く発表しています。

もう一人の主役Carlos Lyraについては、以前に『Sarava』(1970年)を紹介済みです。彼のプロフィールは、そちらの記事をご参照下さい。

Paul Winterについては、昔から名前はよく聞くけど、アルバムはあまり聴いたことがないアーティストでした。やはり、ヒーリング・ミュージックの印象が強いですね。

その意味では、『Jazz Meets the Bossa Nova』(1962年)、『The Sound Of Ipanema』(1964年)、『Rio』(1964年)というボサノヴァ三部作は、僕のイメージするPaul Winterとは異なるアルバムかもしれません。

1962年のブラジル公演で刺激を受けたWinterは、まずは自らのセクステットで『Jazz Meets the Bossa Nova』(1962年)をレコーディングします。そして、1964年にリオを訪れてレコーディングしたのが本作『The Sound Of Ipanema』です。さらにLuiz BonfaRoberto MenescalLuiz Ecaらと共演した『Rio』をレコーディングしました。

今日紹介する『The Sound Of Ipanema』(1964年)は、ボサノヴァの発展に貢献したミュージシャンの一人Carlos Lyraとの共演作です。全曲Lyra作品で占められ、しかもLyra自身のヴォーカルで聴くことができるという点で、Paul Winterには申し訳ありませんが、Carlos Lyraのアルバムという印象が強いですね。

レコーディングには、Paul Winter(as)、Carlos Lyra(g、vo)、Sergio Mendes(p)、Sebastiao Neto(b)、Milton Banana(ds)というメンバーが参加しています。

Sergio Mendes(p)、Sebastiao Neto(b)、Milton Banana(ds)という名うてのミュージシャン3名の素晴らしいバッキングも聴きものです。

ボサノヴァという音楽の魅力がぎっしり凝縮された1枚だと思います。

その意味では、ボサノヴァ入門アルバムとして最適な1枚なのでは?
『Getz/Gilberto』なんかよりも、はるかにボサノヴァを堪能できるはずです。。

全曲紹介しときやす。

「Voce E Eu (You And I)」
このロマンティックなオープニングが僕の一番のお気に入り。Sergio Mendesのピアノの響きとCarlos Lyraの優しい歌声のマッチングがサイコーです!
http://www.youtube.com/watch?v=jMW6HmQUfpk

「Se E Tarde Me Perdoa (Forgive Me If I'm Late)」
Paul Winterのサックスに先導され、Carlos Lyraが寂しげなヴォーカルで魅了します。ポルトガル語の語感の響きが実にいい感じです。

「Maria Ninguem (Maria Nobody)」
Joao Gilbertoもレコーディングした名曲。僕の場合、どうしても♪マリア人間♪という日本語感覚で聴いてしまうのですが(笑)

「De Quem Ama (For Whom Love)」
Paul Winterのソフトなサックスがボッサ・リズムと実にマッチしています。Carlos Lyraの繊細なヴォーカルもサイコー!

「Quem Quiser Encontrar O Amor (Whoever Wants To Find Love)」
映画『Couro de Gato』(1961年)のためにCarlos Lyraが書いた楽曲。哀愁モードの歌詞&メロディが印象的です。Winterのサックスも哀愁モードを盛り上げます。

「Aruanda」
以前にWanda Sa(Wanda De Sah)Astrud Gilbertoのカヴァーを紹介している楽曲です。女性ヴォーカル・ヴァージョンで聴き慣れているため、作者Lyraによる男性ヴォーカル・ヴァージョンが新鮮に聴こえます。

「Coisa Mais Linda (The Most Beautiful Thing)」
ロマンティックな歌詞とメロディに魅了される名曲です。Lyraの甘ぁ〜いヴォーカルにもウットリです。

「O Morro (The Hill)」
映画『Gimba, Presidente dos Valentes』(1963年)挿入歌。哀愁モードのWinterのサックスにグッときます。

「Mas Tambem Quem Mandou (What Made Me Do It)」
当ブログではWanda Sa(Wanda De Sah)のカヴァーを紹介している楽曲。ロマンティックな雰囲気がサイコーです!一体何が僕を変えてしまったのか?

「Tem Do De Mim (Don't Make Me Love)」
エレガントな雰囲気の中にも男の哀愁が漂います。

「Lobo Bobo (The Big Bad Wolf)」
ラストは小気味良いテンポの「赤ずきんちゃん」ソングで締め括ってくれます。

『Jazz Meets the Bossa Nova』(1962年)、『Rio』(1964年)の2枚もセットでどうぞ!

『Jazz Meets the Bossa Nova』(1962年)
ジャズ・ミーツ・ザ・ボサノヴァ

『Rio』(1964年)
リオ

ご興味のある方は、他のPaul Winter作品もチェックを!

『Icarus』(1972年)
Icarus

『Common Ground』(1978年)
Common Ground

Paul Winter with Paul Halley『Whales Alive』(1987年)
Whales Alive

Paul Winter with Oscar Castro-Neves『Brazilian Days』(1998年)
Brazilian Days
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2011年01月27日

Gil Scott-Heron & Brian Jackson『Winter In America』

ゲットーからアメリカ社会への痛烈なメッセージ!名曲「The Bottle」収録☆Gil Scott-Heron & Brian Jackson『Winter In America』
Winter in America
発表年:1974年
ez的ジャンル:ゲットー・メロウ・ジャズ
気分は... :グルーヴィーではありませんが・・・

今回はGil Scott-Heron & Brian Jackson『Winter In America』(1974年)です。

タイトルのせいか冬場になると聴きたくなる1枚です。

これまで当ブログで紹介したGil Scott-Heron作品は以下の4枚。

 『Pieces Of A Man』(1971年)
 『It's Your World』(1976年)
 『Bridges』(1977年)
 『Secrets』(1978年)

Gil Scott-Heron & Brian Jackson『Winter In America』(1974年)はGil Scott-Heron & Brian Jacksonの双頭名義アルバムの第1弾アルバムであり、アメリカ社会への痛烈なメッセージを突きつけた非常に評価の高いブラック・ミュージック作品です。

正直、本作には『It's Your World』に代表されるジャズ/ファンク/ソウル/ラテン等が融合したクロスオーヴァーなグルーヴ感はありません。殆どの曲がBrian Jacksonのエレピ/ピアノの伴奏と最小限のリズムのみというシンプルなものであり、作品にグルーヴ感を求める人はスルーした方がいいかもしれません(笑)

それでも本作が名盤の誉れ高いのは、当時のアメリカ社会に向けられたメッセージ性の高さにあると思います。その意味ではサウンドよりもメッセージに耳を傾ける作品なのかもしれません。

ただし、レア・グルーヴ・ファンにはお馴染みの名曲「The Bottle」のオリジナルも収録されており、そうした楽しみもある作品に仕上がっています。

メロウなエレピ/ピアノをバックにしたメッセージ・ソングは、スピリチュアル・ジャズ好きの人にもグッとくるはずです。。

全曲紹介しときやす。

「Peace Go With You, My Brother (As-Salaam-Alaikum) 」
平和への祈りと共にアルバムはスタートします。シリアスな空気の中でメロウに響くエレピの音色が印象的です。Jazz Liberatorz「What's Real 」、Lords of the underground「Lord Jazz (Hit Me On Time) 」ネタ。

「Rivers Of My Fathers」
Brian Jacksonの美しいピアノとGil Scott-Heronの心の叫びに疲れた心が癒されるゲットー・メロウ・ジャズ。絶望のふちで、一筋の光明を見いだすことができたような気分になる1曲。
http://www.youtube.com/watch?v=sgauc85EdRc

「A Very Precious Time」
エレピの伴奏のみでGil Scott-Heronが切々と歌います。

「Back Home」
ようやく少しリズム感のある楽曲です。軽快なテンポとフルートの清涼感が印象的です。家に帰れれば、そこには希望が・・・
http://www.youtube.com/watch?v=hUze8BgDC8w

「The Bottle」
♪Uno dos tres cuatro♪のカウントと共にスタートする本作のハイライト。説明不要のレア・グルーヴ名曲ですね。格好良さで言えば、『It's Your World』収録のライブ・ヴァージョンの方が上ですが、やはりオリジナルである本ヴァージョンも外せません。エレピにフルートが絡んだ疾走感にグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=upKsTCKYm4E

Joe BataanPaul Weller、Big Boss Man等がカヴァーしています。また、Jungle Brothers「Black is Black」、Kenny Dope Gonzalez「Hittin' The Bottle」、Stop The Violence Movement「Self-Destruction」、Thursdays Love「Faithful (Bossa Nova Love) 」等でサンプリングされています。

Joe Bataan「The Bottle (La Botellita) 」
 http://www.youtube.com/watch?v=CVnk13cYl08
Paul Weller「The Bottle」
 http://www.youtube.com/watch?v=1XzvqE9UmkY
Big Boss Man「The Bottle」
 http://www.youtube.com/watch?v=2BR51VXmzgc
Kenny Dope Gonzalez「Hittin' The Bottle」
 http://www.youtube.com/watch?v=dcLAk_rOUB4

「Song For Bobby Smith」
「A Very Precious Time」同様、エレピの伴奏のみでGilが歌い上げます。
http://www.youtube.com/watch?v=oNU1QAiD4ws

「Your Daddy Loves You」
家族の温もりを感じる1曲です。聴いていると何か胸に込み上げてきます。
http://www.youtube.com/watch?v=sD9Ku5qEPjQ

「H2Ogate Blues」
ウォーターゲイト事件を痛烈に皮肉ったトーキングブルース。ある意味Gil Scott-Heronの本領発揮かもしれませんね。
http://www.youtube.com/watch?v=Rh3bgPJ4dBs

「Peace Go With You Brother (Wa-Alaikum-Salaam)」
ラストは「Peace Go With You, My Brother」のリプライズ。

Gil Scott-Heronの過去記事もご参照下さい。

『Pieces Of A Man』(1971年)
Pieces of a Man

『It's Your World』(1976年)
It's Your World

『Bridges』(1977年)
Bridges

『Secrets』(1978年)
Secrets
posted by ez at 09:48| Comment(2) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年01月26日

『今の気分は...2011年1月26日編』

今朝は朝5時起きで出張なのですが、サッカー日韓戦のせいで寝ることができないし、ましてや記事エントリーどころではありません(泣)

ということで過去記事から10曲セレクトするシリーズです。

今回は2000年代後半のアングラ・ジャジーHip-Hopを集めてみました。

全て過去記事で紹介済なので、気に入った曲があれば過去記事もご参照下さい。

Nicolay & Kay「Through the Wind」
http://www.youtube.com/watch?v=rzG8VyORkfE
From 『Time:Line』(2008年)
Time:Line

Freddie Joachim「Wake Up」
http://www.youtube.com/watch?v=Ce8ZvmjnlJ8
From 『In With Time』(2007年)
イン・ウィズ・タイム

Choice37「Tomorrow」
http://www.youtube.com/watch?v=l5wsjCX-eGo
From 『Diligence』(2007年)
ディリジェンス

Pat D & Lady Paradox「Step Off」
http://www.youtube.com/watch?v=bfCHbLMCWN8
From 『Kind Of Peace』(2007年)
カインド・オブ・ピース

Jazz Liberatorz「Easy My Mind」
http://www.youtube.com/watch?v=CT1Ag3s6EFg
From 『Clin d'oeil』(2008年)
クラン・ドゥイユ

The Residents「Do Your Thing」
http://www.youtube.com/watch?v=XlwkCTAByRk
From 『Open House』(2009年)
Open House

The Good People「Any Rapper」
http://www.youtube.com/watch?v=OztC-4fy0kI
From 『Long Time Coming』(2007年)
LONG TIME COMING

Crown City Rockers「Kiss」
http://www.youtube.com/watch?v=PSMq8Qd3EA8
From 『The Day After Forever』(2009年)
ザ・デイ・アフター・フォーエヴァー

Othello「Fly」
http://www.youtube.com/watch?v=wQs3qY5NlQo
From 『Alive At The Assembly Line』(2006年)
Alive At The Assembly Line

Move.Meant「What Goes Around」
http://www.youtube.com/watch?v=4jsftOax-vI
From 『Meant To Move』(2009年)
Meant To Move
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