2011年01月25日

Lenine & Suzano『Olho De Peixe』

ブラジルが誇る2つ才能が集結!☆Lenine & Suzano『Olho De Peixe』
魚眼
発表年:1993年
ez的ジャンル:オルタナ系ブラジル音楽
気分は... :Suzanoのパンデイロが凄い!!

今回は、ブラジル音楽シーンを代表する才能の一人Lenineと、同じくブラジル音楽シーンには欠かせないパンデイロ/パーカッション奏者Marcos Suzanoの共演作『Olho De Peixe(邦題:魚眼)』(1993年)です。

二人の存在を世界中の音楽ファンに知らしめ、その才能に注目が集まった名盤ですね。

Lenineのプロフィールについては、以前に紹介した『O Dia Em Que Faremos Contato』(1997年)の記事で簡単に触れたので、今回はMarcos Suzanoのプロフィールを簡単に紹介しますね。

Marcos Suzanoは1963年リオ・デ・ジャネイロ生まれ。14歳でパーカッションを始め、その後パンデイロ(タンバリン)に専念するようになります。

やがて、MPBの大物Paulo Mouraのバンドで活動するようになり、80年代後半にはMarisa MonteMaria Bethania等のレコーディングへ参加するようになります。

さらに世界的リリースされたJoan Baez『Play Me Backwards』(1992年) への参加で刺激を受けたSuzanoは、今日紹介するLenineとの共演作『Olho De Peixe(邦題:魚眼)』(1993年)をリリースし、注目を集めるようになります。

そして、1996年には初のソロ名義でのアルバム『Sambatown』をリリースし、高い評価を受けました。さらに2000年には2枚目のソロ作『Flash』、2007年にはVictor Ramilとの共演作『Satolep Sambatown 』をリリースしています。

また、宮沢和史(ザ・ブーム)、山下洋輔といった日本人ミュージシャン作品への参加でも知られていますね。

当ブログで紹介した作品を振り返っても、Marisa Monte『Marisa Monte(MM)』Celso Fonseca & Ronaldo Bastos『Paradiso』『Juventude/Slow Motion Bossa Nova』Bebel Gilberto『Tanto Tempo』Clara Moreno『Morena Bossa Nova』Ana Costa『Novos Alvos』といった作品にSuzanoが参加しています。

こうして眺めると、Suzanoの参加作品に外れナシ!という気がします。

そんなSuzanoの名を世に知らしめたのが、今日紹介するLenine & Suzano『Olho De Peixe』です。共演のLenineのソングライター/音楽クリエイターとしての才能と相俟って、パンデイロ(タンバリン)という楽器の持つ魅力と可能性を存分に伝えてくれた作品です。

基本的にはLenineの歌&ギター、Suzanoのパンデイロ/パーカッションをベースにしたシンプル編成の演奏が目立つ作品ですが、それだけにLenineの書く曲の素晴らしさや、Suzanoによるパンデイロの驚愕の演奏を堪能することができます。

また、ブラジル音楽の枠に収まらないオルタナ感も魅力ですね。

ブラジルが誇る2つ才能を楽しみましょう!

全曲紹介しときやす。

「Acredite Ou Nao」
邦題「君が信じなくても」 。このオープニングに本作の魅力が凝縮されています。LenineのギターとSuzanoのパンデイロが生み出す、アコースティックなファンキー感覚に魅了されてしまいます。特にSuzanoのパンデイロが生み出すグルーヴには驚くばかりです。ライナーノーツにG. Love & Special Sauceあたりとの共通性が指摘されていましたが、確かにそういったミクスチャー感覚を持ったブラジル音楽という期がします。Lenine/Braulio Tavares作。

「O Ultimo Por Do Sol」
邦題「最後の日没」。Lenineのソングライターとしての才能を実感できる1曲。美しいメロディを堪能しましょう。Lenine/Lula Queiroga作。
http://www.youtube.com/watch?v=LMbaAXfRgsY

「Miragem Do Porto」
邦題「港の蜃気楼」。シンプルな編成なのに、このずっしりとくる感じは何なんでしょうね。Lenine/Braulio Tavares作。
http://www.youtube.com/watch?v=9g9URjj46zg

「Olho De Peixe」
邦題「魚の目」 。タイトル曲はCarlos Maltaのサックスも加わり、華やかな仕上がりです。Suzanoの凛としたリズムが全体を引き締めてくれます。Lenine作。

「Escrupulo」
邦題「不安」。オープニングの「Acredite Ou Nao」と並び、本作の先進性を感じることのできる1曲に仕上がっています。Lenineの次作『O Dia Em Que Faremos Contato』を予感させますね。Lenine/Lula Queiroga作。スタジオ・ヴァージョンとは多少雰囲気が異なりますが、二人による本曲ライブ映像があったので紹介しておきます。
http://www.youtube.com/watch?v=PugXbRRZaHc

「O Que E Bonito?」
邦題「美しいものとは」。この曲はLenine一人による弾き語りです。Leninワールドを堪能しましょう。Lenine/Braulio Tavares作。
http://www.youtube.com/watch?v=Fk4aG11TE5M

「Caribenha Nacao/Tuaregue e Nago」
邦題「カリブの国/トゥアレグ族とナゴー王」。
Lenineによるア・カペラ「Caribenha Nacao」に続き、「Tuaregue e Nago」へと続きます。音が重なり次第に音の表情が豊かになっていく様がいいですね。Lenine/Braulio Tavares作。

「La e Lo」
邦題「高みの見物」。ロッキンなギター・サウンドも加わったスリリングなオルタナ感に魅了されます。Suzanoの繰り出す激しいリズムの洪水にテンション上がります。Lenine作。

「Leao Do Norte」
邦題「北のライオン」。切れ味鋭いリズム感に魅了されます。特に終盤のエキサイティングな展開にグッときます。Lenine/Paulo Cesar Pinheiro作。
http://www.youtube.com/watch?v=UyszadJkR50

「A Gandaia Das Ondas/Pedra E Areia」
邦題「波の花/石と砂」。ブラジル音楽らしい郷愁感を堪能できる1曲。Lenineはいい曲書きますね。Lenine/Braulio Tavares作。
http://www.youtube.com/watch?v=-V2XIvXDJT8

「Mais Alem」
邦題「遼遠なるもの」。ラストは壮大な世界観を持った楽曲で締め括ってくれます。まさに遼遠なる音世界です!
Lenine/Braulio Tavares/Lula Queiroga/Ivan Santos作。
http://www.youtube.com/watch?v=Ba8iY5wFlMs

Marcos SuzanoLenineの他の作品もどうぞ!

Marcos Suzano『Sambatown』(1996年)
サンバタウン

Marcos Suzano『Flash』(2000年)
FLASH

Victor Ramil & Marcos Suzano『Satolep Sambatown 』(2007年)
Satolep Sambatown

Lenine『O Dia Em Que Faremos Contato』(1997年)
O Dia Em Que Faremos Contato

Lenine『Na Pressao』(1999年)
Na Pressao

Lenine『Falange Canibal』(2002年)
FALANGE CANIBAL

Lenine『In Cite』(2004年)
In Cite

Lenine『Labiata』(2008年)
Labiata
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2011年01月23日

Michelle Shaprow『Purple Skies』

聴かなきゃ損!独自のポップ・ワールドに魅了されます!☆Michelle Shaprow『Purple Skies』
パープル・スカイズ
発表年:2011年
ez的ジャンル:クロスオーヴァー系ドリーミー・ポップ
気分は... :2011年新作の一発目!

今回は、King Britt、Norman Jay、Gilles Peterson、Eric Benetが賛辞を贈る注目の女性シンガーMichelle Shaprowの1stアルバム『Purple Skies』です。

2011年リリースの新作一発目ですが、それに相応しい素晴らしい内容の1枚です。

Michelle ShaprowはL.A.を拠点に活動する女性シンガー・ソングライター。2004年にイェール大学を卒業した才媛のようです。

King Brittによるコンピ『King Britt Presents Scuba - Hidden Treasures』(2002年)には、4 Hero、Fantastic Plastic Machine、United Future Organizationなどに混じり、Michele Shaprow名義による「If I lost You」が収録されています。「If I lost You」は、その後King Britt(Scuba名義)によるリミックス(Scuba Mix)もリリースされ、人気曲となりました。

「If I lost You(Scuba Mix)」
http://www.youtube.com/watch?v=WUS5dfJ1-e8

さらに2004年にはシングル「Anything You Say」をリリースしています。また、N.Y.出身のシスト/ビートメイカー/DJであるRich Medinaのアルバム『Connecting The Dots』(2005年)収録の「Happiness」、N.Y.出身のハウス/エレクトロ・ユニットSpeakerboxのシングル「Time」等でMichelle Shaprowの歌声を聴くことができます。

「Anything You Say」
 http://www.youtube.com/watch?v=AIAdr9ZtpJE
Rich Medina feat. Michelle Shaprow「Happiness」
 http://www.youtube.com/watch?v=RU2B-oBJvqw
SpeakerBox feat. Michelle Shaprow「Time」
 http://www.youtube.com/watch?v=KXhdrtCxlZU

そんな彼女が遂にリリースした1stアルバムが本作『Purple Skies』です。

プロデュースは、グラミー賞にもノミネートされた「Dream」収録のAlice Smithのデビューアルバム『For Lovers, Dreamers & Me』を手掛けたJoshua Valleau & Alex Elenaのコンビ。Joshua ValleauはJohn Legendのバンドのキーボード奏者です。

King Britt、Norman Jay、Gilles Peterson、Eric Benetが絶賛!と聞いて、思い切りクラブ仕様のダンス・アルバムをイメージするかもしれませんが、その期待を(良い意味で)裏切る極上のドリーミー・ポップ作品に仕上がっています。

クラブ・ミュージックやボサノヴァ、ジャズ、エレクトロ等のエッセンスは取り入れていますが、オリジナリティのあるヴォーカルと抜群のサウンド・センスで最終的には"Michelle Shaprowワールド"としか形容できない独自のポップ・ワールドになっている点に彼女の才能を感じてしまいます。

いかにもクラブ・ミュージック好きが聴きそうなアーティストですが、一番ハマるのはポップ好きという気がします。

楽曲も全てMichelle Shaprowのオリジナル。「I Would B Good 4 U」のみSatoshi Tomiie(富家 哲)との共作です。

とにかく聴かなきゃ損!超オススメの1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Back Down To Earth」
Gilles Petersonのお気に入り曲ということで注目されている1曲。フェアリー&ドリーミー&メロウなポップ・チューンです。L.A.というよりも北欧のジャジー・ポップ・シンガーといった雰囲気です。
http://www.youtube.com/watch?v=x5PfHWkfcq0

「Always Belong To You」
ビューティフル&ドリーミーなポップ・チューン。単なるクラブ系シンガーではなく、優れたシンガー・ソングライターであることを証明してくれる1曲だと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=bBFJJvld9kg

「Floating On The Moon」
チェロの響きとドラムンベース風のリズムが融合するクロスオーヴァー・チューン。なかなか楽しめます。
http://www.youtube.com/watch?v=pVJb0wqSncw

「Ferris Wheel」
僕の一番のお気に入り。Michelleのキュートな魅力と音楽センスが詰まった玉手箱ポップ。ジャジー・サウンドやボサノヴァも飛び出す1曲で3度楽しめます。今時こんなにミラクルなポップ・チューンは滅多に聴けないと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=bSgBheQF3uI

「Windows」
60年代サントラのエッセンスを取り入れたビューティフル・ポップ。軽くボッサも入った素晴らしいアレンジに魅了されます。

「If I Lost You」
前述の人気シングルのアルバム・ヴァージョン。アルバム全体の流れに合わせた爽快な仕上がりになっています。
http://www.youtube.com/watch?v=aiRp7fLFMg0

「Video Game」
80年代ポップを2011年仕様にしたようなエレクトロ・ポップ。レトロなエレクトロ感をマテリアルとして上手く使っているのが素晴らしいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=tWE3ExN7eTA

「Without Love」
前曲から一転し、生音ドラムのグルーヴ感を強調した仕上がりです。

「Spinning」
感動的なエレクトロ・ポップ。このエヴァーグリーンなポップ感は北欧ポップに近い雰囲気があると思います。

「All There Is」
おとぎ話の世界をイメージさせるファンタスティック・ポップ。このフェアリー&ドリーミーな雰囲気はなかなか出せません。

「I Would B Good 4 U」
前述のようにSatoshi Tomiie(富家 哲)との共作。この曲はさすがクラブ仕様のハウシー・サウンドです。

「Purple Skies」
ラストはキュート&ビューティフルなタイトル曲で締め括ってくれます。

サッカー・アジア杯、日本の準決勝の相手は韓国になりましたね。そして、もう一つの準決勝は「オーストラリア対ウズベキスタン」というアジア杯らしからぬ(?)カードとなりました。この2カ国以外にも日本を苦しめたヨルダン、シリアや2022年のW杯開催国となったカタールなどアジアの勢力図の変化を感じる今大会です。
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2011年01月22日

Cortex『Pourquoi』

Cortexの3rdが驚愕のCDリイシュー☆Cortex『Pourquoi』
POURQUOI
発表年:1978年
ez的ジャンル:フレンチ・レア・グルーヴ
気分は... :寝て忘れる!

昨日はある事に関する自分の勉強不足で自己嫌悪に陥り、夜はメシも食わずに不貞寝していました・・・かろうじてサッカーアジア杯だけは観ましたが(笑)

僕の場合、ストレス状態や落ち込んだ時のマインド・リセットの方法は、とりあえず落ち込んだまま寝てしまい、起きたらお気に入りの音楽を聴くというパターンですかね。

そんなマインド・リセットの1枚としてセレクトしたのは、レア・グルーヴ好きにはお馴染みのグループCortexの3rdアルバム『Pourquoi』(1978年)です。

キーボード奏者Alain Mionを中心とするフランスのジャズロック/クロスオーヴァー・ユニットCortexの紹介は、1st『Troupeau Bleu』(1975年)に続き2回目となります。

『Troupeau Bleu』があまりにも有名なCortexですが、3rdかつラスト・アルバムとなる本作『Pourquoi』もセンス抜群のメロウ・サウンドを堪能できます。

これまで入手困難な幻の1枚でしたが、昨年めでたくCDリイシューが実現しました。

Alain Mion(key、vo)、Alain Gandolfi(ds、per)というメンバー二人に加え、Luc Soulay(key)、Jean Lefebure(ts)、Giulio Didio(tp)、Jean-Pierre Massiera(back vo)、Joyce Pepino(back vo)、Micky Figliolini(back vo)がレコーディングに参加しています。

ジャケのイメージから想像できないほどのメロウ・サウンドを堪能しましょう!

全曲紹介しときやす。

「Sans Toi」
AOR風のオープニング。メロウなローズの音色とアナログ・シンセのベース・ラインを中心に、効果抜群のホーン・サウンドとフレンチ・ヴォーカルも加わり、アーバンに疾走します。

「Images」
キーボード・サウンド好きにはたまらない黄昏メロウ・グルーヴ。フランス語の響きがメロウ気分をさらに盛り上げてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=RcSKmGepcAc

「Pauvre Star」
アルバムで一番のお気に入り曲。ひたすら気持ち良いサマー・モードのメロウ・グルーヴ。何処となく切ないムードにもグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=nKO0oYKZpPU

「La Bulle」
淡々としていまずが、女性コーラスがアクセントになっています。

「Runnin From You」
アルバムの中でも最もファンキーに疾走します。アルバム・ジャケからは想像できない格好良さ(笑)

「Le Visionnaire」
哀愁モードのダンサブル・チューン。聴いていると、だんだん脳内が高揚してきます。
http://www.youtube.com/watch?v=VDoupRZQ6ZU

「Pourquoi」
タイトル曲は哀愁モードのメロウ・グルーヴ。男の哀愁漂うメロウ・サウンドと少し頼りないヴォーカルが実にマッチしています。
http://www.youtube.com/watch?v=aDUEwzYqMSg

「Make Me Love You」
セクシー女性コーラスもグッドなフレンチ・ソウル・チューン。何度も聴いているうちにクセになる1曲。

「Matin Gris」
ラストはミステリアス・モードの哀愁メロウ・チューン。ミステリアスな音色に魅了されます。
http://www.youtube.com/watch?v=MVi-AHhnWAI

『Troupeau Bleu』をはじめ、他のCortex作品もチェックを!

『Troupeau Bleu』(1975年)
Troupeau Bleu

『Vol.2』(1977年)
Volume 2

気付けば、24時間以上何も食べていません。
何か食おうっと!
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2011年01月21日

Webster Lewis『Let Me Be the One』

アーバン・メロウなブラコン/フュージョン☆Webster Lewis『Let Me Be the One』
Let Me Be the One
発表年:1981年
ez的ジャンル:アーバン・メロウ・グルーヴ
気分は... :メロウ・グルーヴで乗り切る!

アーバン・メロウなキーボード奏者Webster Lewisの2回目の紹介です。

『Touch My Love』(1978年)に続いて紹介するのは、1981年リリースの『Let Me Be the One』です。

Michael Wycoff「Looking Up To You」のプロデュースやLove Unlimited Orchestraとの共演でも知られるWebster Lewisですが、やはりEpicからリリースした『On the Town』(1977年)、『Touch My Love』(1978年)、『Eight for the Eighties』(1980年)、『Let Me Be the One』(1981年)という4枚のアルバムがサイコーですね。

『Touch My Love』の記事でも書きましたが、僕がWebster Lewisの名前を初めて知ったのは、本作収録の「Dancer」が収録されたコンピ・アルバム『Quiet Paradide』でした。さらにフリーソウルのコンピ『Free Soul Lovers』で同じく本作収録の「El Bobo」を聴き、ますますWebster Lewisの名前が気になるようになりました。

その意味で「Dancer」「El Bobo」の2曲が収録された本作『Let Me Be the One』は、前述の4枚の中でも特に思い入れの強い1枚です。

まさに"アーバン・メロウ"という形容が相応しいブラコン/フュージョン作品です。やはりこの人のサウンド・センスは抜群ですな。

全10曲中、Webster Lewis & Skip Scarboroughで6曲、Webster Lewis & Charles Veal Jr.で4曲をプロデュースしています。

Webster Lewis (p、syn、vo)以下、Nathan Watts(b)、James Gadson(ds)、David T. Walker(g)、Skip Scarborough(key)、Herbie Hancock(syn)、Paulinho Da Costa(per)、
Willie Bobo(per)、Jim Gilstrap(vo)等のメンバーがレコーディングに参加しています。

大人のアーバン・メロウ・グルーヴで寛ぎましょう!

全曲紹介しときやす。

「'Bout The Love」
リズミックなピアノ・タッチにグッとくるキャッチーなソウル・チューン。夜遊びモードのアーバン・ナイトにピッタリ!
http://www.youtube.com/watch?v=xLdytvfAgMY

「Open Up Your Eyes」
アーバン・メロウなスロウ・チューン。ブラコン好きな人ならばグッとくるはず!
http://www.youtube.com/watch?v=85sDUdaP1Ss

「You Are My Life」
まるでQuincy Jonesプロデュース、Rod Temperton作曲といった趣のキャッチーなダンス・チューン。この時期らしい音ですね。
http://www.youtube.com/watch?v=sidSA00BxHw

「Dancer」
前述のように『Quiet Paradide』にも収録されたアーバン・メロウなインスト・チューン。ゆっくり寛ぎたい夜にピッタリ!
http://www.youtube.com/watch?v=xpz8EMpAqpA

「Let Me Be The One」
タイトル曲は人気のアーバン・ダンサー。スタイリッシュな疾走感にグッときます!
http://www.youtube.com/watch?v=S5yYmRhnxtA

「Love Won't Harm No One」
大人のアーバン・メロウ・チューン。優しい低音ヴォーカルとメロウ・サウンドが心を癒してくれます。

「El Bobo」
前述のようにフリーソウル・クラシックとしてもお馴染み!ラテン・フレイヴァーのメロウ・ダンサー。UKジャジー・ソウルとかお好きな方にジャストフィットだと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=9l_qWCG0e4U

「Kemo-Kimo」
ブンブン鳴り響くシンセ・ベースにラップ風のヴォーカルがのったダンス・チューン。今聴くとなかなか楽しめます。
http://www.youtube.com/watch?v=AawqQCFdBig

「Flying High」
ファンキーなホーン隊とセクシー女性コーラス隊とゴキゲンなギター・サウンドで盛り上げてくれるフュージョン・チューン。
http://www.youtube.com/watch?v=zyr8HX5eyas

「A Quiet Thing」
ラストはピアノ・ソロでロマンティックに締め括ってくれます。

CDにはボーナス・トラックとして、「Reach Out」「Boston」の2曲が追加収録されています。前者はアーバン・メロウ、後者はラテン・フレイヴァーのロマンティックなな仕上がりで、なかなかお得感のある2曲です。

「Reach Out」
http://www.youtube.com/watch?v=Mv-3SwhdJjM

『On the Town』(1977年)、『Touch My Love』(1978年)、『Eight for the Eighties』(1980年)の3枚もぜひチェックを!

『On the Town』(1977年)
On the Town

『Touch My Love』(1978年)
Touch My Love

『Eight for the Eighties』(1980年)
8 for the 80s
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2011年01月20日

Beverley Knight『Music City Soul』

UKソウルのディーヴァがナッシュビルで録音したソウル回帰作品☆Beverley Knight『Music City Soul』
Music City Soul (Hk)
発表年:2007年
ez的ジャンル:UKソウル・ディーヴァ
気分は... :評価を一変させた1枚

今回はUKソウルのディーヴァBeverley Knight『Music City Soul』(2007年)です。

Beverley Knightはイギリス、ウォルヴァーハンプトン出身の女性R&Bシンガー。

これまでに『The B-Funk』(1996年)、『Prodigal Sista』(1998年)、『Who I Am』(2002年)、『Affirmation』(2004年)、『Music City Soul』(2007年)、『100%』(2009年)といったアルバムをリリースしています。

UKでは大英帝国勲章のメンバー(MBE)になるなど女性R&Bシンガーとして不動の地位を確立しているBeverley Knightですが、日本での人気はもう一つといった感じですかね。

かく言う僕も彼女の名前は知っていましたが、特に気になるシンガーという訳ではありませんでしたね。彼女のニュースに触れる機会が少なく、器用だけど個性の少ないコンテンポラリーな女性R&Bシンガーと勝手に決め込んでいたかもしれません。

そんな僕の彼女に対するイメージ・評価を一変させた作品が今日紹介する『Music City Soul』(2007年)です。本作はBeverleyがナッシュビルへ乗り込み録音したソウル作品です。

ナッシュビル出身のオルタナ・カントリー・バンドLambchopのメンバーでCandi Staton『His Hands』(2006年)もプロデュースしているMark Neversが殆どの楽曲をプロデュースしています。

レコーディングにはナッシュビルのミュージシャンの他に、BeverleyのファンだというRolling StonesRonnie Woodがギターで3曲に参加しています。

発売当時にCDショップで試聴し、"彼女こんなにソウルフルなシンガーだったんだ!"と驚いた記憶があります。とにかく徹底したソウル回帰の姿勢に感服です。

本作を聴けば、BeverleyがAretha FranklinやSam Cooke、Al Greenあたりが大好きなんだろうなぁ!というのが一発でわかります。特にArethaからの影響は相当大きいと実感できます。

実力派シンガーですが、スバ抜けた歌唱力のみで勝負するのではなく、実に雰囲気のあるヴォーカルで魅了してくれる点に惹かれます。

UKソウルの底力を感じる1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Every Time You See Me Smile」
このディープなオープニングを聴けば、本作が素晴らしいソウル・アルバムであることを実感できるでしょう。サザン・ソウルの香りがプンプン漂うのがいいですね。Ronnie Wood参加1曲目。
http://www.youtube.com/watch?v=vZhcy533gyQ

「Ain't That A Lot Of Love」
Ronnie Wood参加2曲目。軽快なテンポと迫力あるダイナマイト・ヴォーカルでガンガン飛ばします!
http://www.youtube.com/watch?v=Sws1rTAB2ao

「After You」
アルバムからの2ndシングル。僕の一番のお気に入り曲です。 Al Green「Let's Stay Together」あたりを思い起こすメロディと雰囲気たっぷりBeverleyのヴォーカルにグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=1LSfIQc_9pM

「No Man's Land」
アルバムからのリード・シングル。心に染み入る感動サザン・ソウル・チューンに仕上がっています。堂々としたBeverleyの歌いっぷりに涙します。
http://www.youtube.com/watch?v=EtgH80Sfv6o

「The Queen Of Starting Over」
アルバムからの3rdシングル。ホーン隊が盛り上げてくれるハートフルなソウル・チューン。Beverleyの雰囲気たっぷりの表現がグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=IzaNPIkp964&ob

「Black Butta」
Ronnie Wood参加3曲目。そのせいか70年代Stonesばりのロックンロール・チューンに仕上がっています。パンチが効いてまっせ!
http://www.youtube.com/watch?v=dM_rB_KB53k

「Saviour」
この曲もロック調です。こういった曲も意外とBeverleyの声質とマッチしています。
http://www.youtube.com/watch?v=4C1MVvRBCHc

「Time Is On My Side」
Rolling Stonesのカヴァーでお馴染みの名曲をカヴァー(Jerry Ragovoy作)。本ヴァージョンはIrma Thomasヴァージョンをお手本にしている感じですね。
http://www.youtube.com/watch?v=2J6yeuTK-98

Irma Thomas「Time Is On My Side」
 http://www.youtube.com/watch?v=gAGgGKMnD6k

「Why Me Why You Why Now」
南部らしいコクのあるリズム隊をバックにBeverleyが気持ち良さそうに歌っているソウル・チューン。こういう曲大好き!
http://www.youtube.com/watch?v=C2I5YMC_c5g

「Tell Me I'm Wrong」
ノスタルジックなオルガン・サウンドとメロディにグッとくるセンチメンタル・モードのソウル・チューン。
http://www.youtube.com/watch?v=UTWpjiOlm1o

「Trade It Up」
Beverleyのソウル魂を存分に堪能できます。Aretha Franklinからの影響の大きさが覗えます。
http://www.youtube.com/watch?v=FhkM6fhFXk4

「Rock Steady」
ラストはAretha Franklinの名曲をカヴァーしています。まぁ、彼女がArethaをカヴァーすれば、間違いないでしょう!きっと彼女は子供の頃からこの曲を歌っていたのでしょうね。
http://www.youtube.com/watch?v=uEuvAGCzfu8

CDには「Uptight」「Back To You」「After You (Radio Edit) 」という3曲のボーナス・トラックが追加収録されています。特に感動のソウル・バラード「Back To You」がいいですよ。

「Back To You」
http://www.youtube.com/watch?v=HPLZvaEd2ls

興味がある方はBeverley Knightの他の作品もどうぞ!

『The B-Funk』(1996年)
The B-Funk

『Prodigal Sista』(1998年)
Prodigal Sista

『Who I Am』(2002年)
Who I Am

『Affirmation』(2004年)
Affirmation

『100%』(2009年)
100 Percent
posted by ez at 02:33| Comment(2) | TrackBack(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする