多彩なシンガー/MCをゲストに迎えたソウル/R&B作品☆
Zo!『SunStorm』♪

発表年:2010年
ez的ジャンル:デトロイト系キーボード奏者
気分は... :デトロイトつながりで・・・
今回はデトロイト出身のキーボード奏者
Zo!の最新作
『SunStorm』(2010年)です。
意識したわけではありませんが、昨日の
Moodymannに続き、デトロイトのアーティストが続いてしまいました。
Zo!(本名Lorenzo Ferguson)は、1978年ミシガン州デトロイト出身のキーボード奏者/プロデューサー。
J Dilla、Slum Village、Platinum Pied Pipersらデトロイト拠点のアーティストの作品への客演で注目を浴び、Little Brother、
The Foreign Exchange等の作品でも彼のパフォーマンスを聴くことができます。
自身の名義でも
『Zo! Presents...Elevation Music』(2003年)、
『Passion & Definition』(2004年)、
『Re:Definition』(2005年)、
『Freelance』(2006年)、
Zo! & Tigallo『Love The 80's』(2008年)、
Zo! + Asylum 7『Overdue Process』(2009年)、
『SunStorm』(2010年)といった作品をリリースしています。
個人的には
Zo!の名前を強く意識するようになったのは、
The Foreign Exchangeの2nd
『Leave It All Behind』(2008年)でしたね。
当ブログ年末恒例の
『ezが選ぶ2010年の10枚』でも
The Foreign Exchangeの3rd
『Authenticity』をセレクトしましたが、同作でもZo!の貢献はかなり大きかったですね。
The Foreign Exchangeのメンバー
Phonteとは、Little Brother、The Foreign Exchange作品を通じて意気投合し、遂には
Zo! & Tigallo名義でのコラボ作品
『Love The 80's』(2008年)をリリースしています。
『Love The 80's』はタイトルの通り、
Toto、A-ha、Human League等の80年代ヒット曲をカヴァーした興味深い1枚です。
さて、今回紹介する最新作
『SunStorm』もそのThe Foreign ExchangeのレーベルThe Foreign Exchange Musicからのリリースです。
The Foreign Exchangeの
Nicolayがエグゼクティヴ・プロデューサーとしてクレジットされています。
Hip-Hop系の作品で活躍し、自身のソロ作ではインスト作品も多いZo!ですが、本作では多彩なシンガー/MCをゲストに迎えた良質のソウル/R&B作品に仕上がっています。
Phonteをはじめ、PhonteだけではないLittle Brotherのもう一人のメンバー
Big Pooh、Zo!と同じくThe Foreign Exchange Musicの重要アーティストである女性R&Bシンガー
YahZarah、The Foreign Exchange作品でお馴染みの
Darien Brockington、
Jesse Boykins III 、
Chantae Cannニュージャージー出身の男性R&Bシンガー
Eric Roberson、N.Y.出身の女性R&Bシンガー
Sy Smith、Little Brother作品でもお馴染みの女性R&Bシンガー
Carlitta Durand、
4Hero、
2000Blackといった西ロンドン系作品でお馴染みのハウス・ディーヴァ
Lady Alma、デトロイト出身の女性R&Bシンガー
Monica Blaireといったアーティストがフィーチャーされています。
このゲスト陣から想像できるように、ジャンルの枠を飛び越えたクロスオーヴァーな楽曲もあり、ソウル/R&B作品の一言で片付けられない面もあります。
『ezが選ぶ2010年の10枚』にセレクトしようかどうか最後まで迷った1枚です。最終的にはThe Foreign Exchange Musicを代表する1枚として
The Foreign Exchange『Authenticity』をセレクトしたので、
『SunStorm』の方は断念してしまいましたが・・・それくらいお気に入りの1枚です。
The Foreign Exchange好きは勿論のこと、アングラHip-Hop好き、ソウル/R&B好き、クロスオーヴァー好きの方にも聴いて欲しい1枚です。
全曲紹介しときやす。
「Greater Than The Sun」Phonteをフィーチャー。美しいZo!のピアノのイントロでアルバムは幕を開けます。The Foreign Exchange調の浮遊するソウル・チューンで独特な音空間へ誘います。最近はあまりMCよりもヴォーカルのイメージが強いPhonteですが、ここではヴォーカルのみならずラップも披露してくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=zHb-dWCU9pI「Greatest Weapon Of All Time」オススメその1。Sy Smithをフィーチャー。70代のヴァイヴを感じるメロウ・ソウル。キュートなSy SmithのヴォーカルとZo!のメロウ・サウンドが実にマッチしています。後半の軽くラテン・フレイヴァーを取り入れた展開も僕好み!
http://www.youtube.com/watch?v=vWRbEojOywY「Say How You Feel」オススメその2。PhonteとCarlitta Durandの男女ヴォーカルフィーチャー。60年代モータウン調の軽快なリズムとZo!らしいキーボード・サウンドの組み合わせがグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=QNrWXYCZXJM「For Leslie」前曲「Say How You Feel」からシームレスに続きます。本作唯一のインスト曲ですが、その代わりにフルートをフィーチャーした美しい仕上がりです。
http://www.youtube.com/watch?v=0zMTkTHBam0 「Be Your Man」Darien Brockingtonをフィーチャー。このテンポはThe Foreign Exchange Musicらしい仕上がりですね。
http://www.youtube.com/watch?v=kM1QqvH9CRY「Free Your Mind」オススメその3。Lady Almaをフィーチャー。そのせいか本曲は西ロンドン/クロスオーヴァーしていますね。クロスオーヴァー・チューンでも全く違和感がないのがZo!のセンスかもしれませんね。
http://www.youtube.com/watch?v=74GvDTq8Rb8「SunStorm」オススメその4。タイトル曲はYahZarahをフィーチャー。The Foreign Exchange好きならば、Zo!とYahZarahの共演というだけでグッときますよね。実にThe Foreign Exchange Musicらしいエレクトロ・ソウルに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=AlMi03ynCrI 「If I Could Tell You No」Jesse Boykins IIIをフィーチャー。後半ラスト・スパートの前に軽くコーヒー・ブレイクって感じでしょうか(笑)。小粋なジャジー・ソウルに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=Hmstu6fo6MM「This Could Be The Night」オススメその5。シングル曲。Eric Roberson、Darien Brockington、Big Poohをフィーチャー。軽快かつ心地好いソウル・チューンに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=m3VB6UvVFVU「Flight Of The Blackbyrd」オススメその6。Phonteをフィーチャー。「Free Your Mind」に続くクロスオーヴァーなフュージョン・チューン。冬ですが気分はサマー・モードです!
http://www.youtube.com/watch?v=FTy2lQMPNVs「All Is Well With Love」Chantae Cannをフィーチャー。「Flight Of The Blackbyrd」同様、サマー・モードのメロウ・チューンです。
http://www.youtube.com/watch?v=jnplwDFgmrk「Make Love 2 Me」オススメその7。Monica Blaireをフィーチャー。官能的なMonica Blaireのヴォーカルがエロすぎます。10分超の大作ですが、美しく官能的な音世界から妄想してしまいます(笑)
http://www.youtube.com/watch?v=tQTKgBiq42g興味がある方は他の
Zo!作品もどうぞ!
『Passion & Definition』(2004年)
『Freelance』(2006年)
Zo! & Tigallo『Love The 80's』(2008年)
Zo! + Asylum 7『Overdue Process』(2009年)