2011年01月06日

Gal Costa『Cantar』

新しいステージに突入したGalの魅力を堪能できる1枚☆Gal Costa『Cantar』
カンタール
発表年:1974年
ez的ジャンル:歌姫系MPB
気分は... :クリアランス・セールへ行きました!

昨日はタワーレコード渋谷店の輸入CDクリアランス・セールへ!

15時開場の10分前に着くと、既に地下1階から5階までの行列ができていました。

いざ入場すると、そこは戦場そのもの!
銀座のデパートの福袋並みに激闘でした。

個人的にはワールドものを期待していたのですが、スペースが小さい上に数名が占領状態で全く動かず・・・かなりムカついたので、よっぽど後ろから蹴飛ばしてやろうと思いましたが(笑)

そんな状況のため、Soul/R&B/Hip-Hopコーナーを中心に物色。ロックコーナーはスペースが広すぎてとても回る気がしなかったので最初から断念しました。

掘り出し物は少ないと予想していたので、あまり高望みせずにブックオフの250円〜500円コーナーでは見かけない作品を目安に漁ってみました。結果、18枚をゲット!1枚290円なので18枚でも5,220円で済みました。

収穫の一部を紹介しておきます。

Cymande『Promised Heights』(1974年)
Promised Heights

Dionne Warwick『Just Being Myself』(1973年)
Just Being Myself

James "D-Train" Williams『In Your Eyes』(1988年)
In Your Eyes

First Love『Love at First Sight』(1982年)
Love At First Sight

Rodrigo Del Arc『A Kind of Bossa』(2009年)
Kind of Bossa

とにかく疲れましたね。

と言いつつ、少し消化不良感があったのでディスクユニオンとレコファンにも立ち寄ることに・・・すると、レコファンで長年探していたLeroy Hutson『Hutson II』『Closer to the Source』の2in1CDを安価で入手できたため、ようやくスカッとした気分で帰宅できました(笑)

帰宅後はぐったり状態・・・
そんなぐったりモードの中で女神のような女性ヴォーカルが聴きたくなりました。

セレクトしたのはGal Costa『Cantar』(1974年)です。

MPBの歌姫Gal Costaの紹介は『Lua De Mel Como O Diabo Gosta』(1987年)に続き2回目となります。

トロピカリズモの中心的な女性シンガーとしてデビューしたGal Costaは、Caetano VelosoGilberto Gilといった盟友がブラジル軍事政権の弾圧を受けてイギリスへ亡命した後もブラジルに残り、そのイデオロギーを歌い続けました。

やがてトロピカリズモの時代が終わり、CaetanoやGilがブラジルへ帰国すると、Galも次のステージへステップ・アップし、音楽性の幅を広げると同時に、シンガーとして成熟していきます。

そんな中期Gal Costaの第1弾アルバムがGilberto Gilプロデュースの『India』(1973年)でした。その流れを受けて制作されたのが本作『Cantar』(1974年)です。

本作ではCaetano VelosoPerinho Albuquerqueがプロデュースを務めています。さらに、Gilberto Gil、Joao Donatoもアレンジで参加しています。

試行錯誤しながらも、CaetanoやGilといった仲間と一緒に"歌うこと"を喜び、シンガーとしての成長を渇望するピュアなGalを堪能できるアルバムという気がします。内容もバラエティに富んでいて可憐なGalの歌声を多彩なスタイルで堪能できる点が大好きです。

そこにGal Costaの歌声があるだけで、気持ちが晴れやかになります。
やはり彼女は女神のようなシンガーですね。

聴けば聴くほど、Galの虜になるアルバムだと思います。

全曲紹介しときやす。

「Barato Total」
オープニングはGilberto Gil作品。Gil自身もギターで参加しています。そのGilのギターをバックに、Galの可憐な歌声が響き渡ります。この歌声を聴くだけで疲れが一気に吹き飛びます!!
http://www.youtube.com/watch?v=pfk6KxIUkq0

「A Ra」
Joao Donatoの名曲をカヴァー。Donato自身がアレンジ&ピアノで参加しています。当ブログでは『Quem e Quem』収録のDonato自身のヴァージョン、本曲の初録音となるSergio Mendes & Brasil '66のヴァージョン(タイトル「The Flog」)、Joao Gilbertoのカヴァー(タイトル「O Sapo」)を紹介済みです。GalヴァージョンはDonatoのエレガント&メロウ・アレンジが冴え渡るキュートな「カエル」を聴くことができます(笑)

「Lua, Lua, Lua, Lua」
Caetano Veloso作品。Caetano自身のヴァージョンは翌1975年にリリースされた名盤『Joia』に収録されています。神秘的なCaetano自身のヴァージョンと比較すると、Galヴァージョンはピュアな雰囲気ですね。作者Caetanoの変テコなコーラスは無くても良い気がしますが(笑)
http://www.youtube.com/watch?v=kbp2HXYsbCA

「Cancao Que Morre No Ar」
Carlos Lyra/Ronaldo Boscoli作品。エレガントなストリングスが盛り上げてくれるロマンティックな仕上がりです。
http://www.youtube.com/watch?v=cb7IoojuyT0

「Flor De Maracuja」
Joao Donato作品の2曲目。「パッションフルーツの歌」という邦題がぴったりな開放的なファンキー・チューンに仕上がっています。Chiquitoのカッティング・ギターとホーン隊が盛り上げてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=xD34a7kSOwg

「Flor De Cerrado」
Caetano Veloso作品の2曲目。Perinho Albuquerqueのギターが素晴らしい爽快ボッサ・チューン。途中でCaetanoが名曲「Garota De Ipanema(イパネマの娘)」を引用するあたりが小粋ですね。

「Joia」
Caetano Veloso作品の3曲目。前述のように1975年にリリースされたCaetanoの名盤『Joia』のタイトル曲です。Galの歌とPerinho Albuquerqueが弾くBordaoとHermes ContesiniとBira Da Silvaが叩き出すリズムが一体化して呪術的な音世界を創っています。
http://www.youtube.com/watch?v=8h2FAlmLCEY

「Ate Quem Sabe」
Joao Donato 作品のの3曲目。当ブログではDonatoのオリジナル(『Quem e Quem』収録)、Tania Mariaのカヴァーを紹介済みです。GalヴァージョンはDonatoのピアノをバックした美しくロマンティックな仕上がりです。胸に込み上げてくるものがあります。

「O Ceu E O Som」
Pericles R. Cavalcanti作。邦題「空と音」。キュートなGalの魅力を堪能できる1曲。聴いているだけで気分はサンシャイン・モードに!Galにはこういったサンシャイン・ソングがよく似合いますな。

「Lagrimas Negras」
Jorge Mautner/Nelson Jacobina作。邦題「黒い涙」。哀愁を帯びたGalのヴォーカルとジャジー&ブルージーなサウンドでしっとりと聴かせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=dFuHtat3J98

「Chululu」
Mariah Costa作。Joao DonatoのピアノをバックにGalの子守唄でアルバムは幕を閉じます。
http://www.youtube.com/watch?v=qEjhUoS5bks

Gal Costaの過去記事もご参照下さい。

『Lua De Mel Como O Diabo Gosta』(1987年)
Lua De Mel Como O Diabo Gosta

本作が気に入った方は以下の3枚もチェックを!

『India』(1973年)
India

『Gal Canta Caymmi』(1976年)
Gal Canta Caymmi

『Caras E Bocas』(1977年)
Caras E Bocas

また、本作とセットでCaetano Veloso『Joia』(1975年)を聴くのも楽しいかも?

Caetano Veloso『Joia』(1975年)
Joia
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2011年01月05日

Ron Sexsmith『Blue Boy』

プロデューサーにSteve Earleを迎え、新たなチャレンジを試みた意欲作☆Ron Sexsmith『Blue Boy』
Blue Boy
発表年:2001年
ez的ジャンル:魔法のメロディ系カナディアンSSW
気分は... :年初はRonを聴きたくなる!

今日は大好きなカナディアン・シンガー・ソングライターRon Sexsmithが2001年にリリースした『Blue Boy』です。

これまで当ブログで紹介してきたRon Sexsmith作品は以下の3枚。

 『Other Songs』(1997年)
 『Whereabouts』(1999年)
 『Retriever』 (2004年)

前回『Retriever』をエントリーしたのも1月でした。きっと僕の潜在意識の中で、年初にRon Sexsmithを聴いて気持ちをリセットしたいという気持ちがあるのかもしれません。それだけ彼の魔法のメロディと実直な歌声は、僕の心に特別な何かを届けてくれるのだと思います。

今回紹介する『Blue Boy』はRonにとって大きな転機となった1枚です。

『Ron Sexsmith』(1995年)、『Other Songs』(1997年)、『Whereabouts』(1999年)という3枚のアルバムをメジャーのInterscopeからリリースしてきましたが、本作はInterscopeを離れマイナー・レーベルでのリリースとなりました。

また、前述の3枚は90年代を代表するプロデューサーMitchell Froom & Tchad Blakeがプロデュースしていましたが、本作では旧友Steve EarleRay KennedyというTwangtrustの2人がプロデュースしています。

Twangtrustプロデュース、しかも録音がナッシュビルということでカントリー調の内容をイメージする人かもしれませんが、そういったテイストはあまり感じません。むしろ、ロック調の楽曲が目立ちます。また、ジャジー調、フォーキー・ソウル調、スカ調の楽曲も聴かれ、Twangtrustの2人と共に音楽的な幅を広げた1枚という印象を受けます。

基本的に他のRon Sexsmith作品と同様、素晴らしいメロディ&ヴォーカルを堪能できる感動的な1枚に仕上がっています。

Ron、Twangtrustの2人にBrad Jones(b)、Don Carr(ds)等がレコーディング・メンバーとして参加しています。

アルバム・タイトルはイギリス人画家Thomas Gainsboroughの作品『Blue Boy』からとったものです。そして、ジャケのイラストもGainsboroughの『Blue Boy』の構図を真似たRonの似顔絵です。絵のタッチは全く異なりますが(笑)

魔法のメロディと実直な歌声に感動しましょう!

全曲紹介しときやす。

「This Song」
♪この曲はどうやったら生き残っていける?♪と歌うオープニング曲は、真摯に音楽と向き合うRonらしい歌です。また、"The Beatlesっぽい"仕上がりにもグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=mZccEcewZeU

「Cheap Hotel」
Ron Sexsmith節を存分に堪能できます。いつものように魔法のメロディ&ヴォーカルは素晴らしいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=xQLPG79J5do

「Don't Ask Why」
僕の一番のお気に入り曲。本作らしいロック色の強い仕上がりです。70年代のJackson Browne好きの人であれば、間違いなく気に入る1曲だと思います。

「Foolproof」
この曲は一転してジャジーなバラード。元々はカナダ人ジャズ・ピアニスト/シンガーDiana Krallのために書かれた曲のようです。Ron自身がピアノも弾いています。何故だかRonのヴォーカルがDiana Krallの旦那であるElvis Costelloのように聴こえてくるのが面白いですね(笑)

「Tell Me Again」
素朴なフォーキー・チューンですが、アレンジに一工夫あってグッドな仕上がりです。
http://www.youtube.com/watch?v=HiBWVN-CGao

「Just My Heart Talkin'」
100%Ron Sexsmith印の1曲。彼独特の歌いまわしが心を癒し、優しい気持ちにしてくれます。サイコー!
http://www.youtube.com/watch?v=omfzjdc3rGM

「Not Too Big」
Ron自身が"Bill Withersみたい"と述べているリズミックなフォーキー・チューン。Ronは昔からBill Withersのファンだったようです。

「Miracle In Itself」
静かなるパワーが宿った1曲。嫌なことから逃げ出したいとき、それでもそこに踏みとどまる勇気を与えてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=Zk1Ouvr8w0I

「Thirsty Love」
リリシズムに溢れた仕上がりが大好き!目を閉じて聴いていると、何もない広大な大地の光景が浮かんできます。Ana Eggeの女性バック・ヴォーカルもいい感じ!
http://www.youtube.com/watch?v=cvUWcwB1ZqQ

「Never Been Done」
スカ調の仕上がり!という異色作。元々はカントリー・テイストだった曲をSteve Earleの提案でスカ調にした模様です。
http://www.youtube.com/watch?v=Xe0KzytPsTU

「Thumbelina Farewell」
同じカナダ出身のフォークシンガーKyp Harnessのカヴァー。彼はRonの友人のようです。ノスタルジックな感傷に浸りたくなる仕上がりです。

「Parable」
リズム・ループやノイズを使うなど必ずしもRonらしい曲ではありませんが、格好良さで言えばアルバムで一番かもしれません。さり気ない疾走感にグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=ZE1CGUbgxoI

「Keep In Mind」
かなりロックっぽい仕上がり。力強い演奏と歌声で勇気付けてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=9IcX7EJ32AA

「Fallen」
ラストはRonらしくセンチメンタルに締め括ってくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=mnIuq9qJiIQ

国内盤にはボーナス・トラックとして「Before We Ever Met」が追加収録されています。

Ron Sexsmithの過去記事もご参照下さい。

『Other Songs』(1997年)
Other Songs

『Whereabouts』(1999年)
Whereabouts

『Retriever』(2004年)
Retriever
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2011年01月04日

Alive!『Call It Jazz』

女性フュージョン・グループの2ndはライブ・アルバム!☆Alive!『Call It Jazz』
Call It Jazz
発表年:1981年
ez的ジャンル:女性フュージョン・グループ
気分は... :アライヴ!

今日はAlive!『Call It Jazz』(1981年)です。

Alive!は、サンフランシスコで結成された女性フュージョン・グループ。メンバーはRhiannon(vo)、Susanne Vincenza(b)、Carolyn Brandy(per)、Janet Small(key)、Barbara Borden(ds)の5名。

Alive!として、『Alive!』(1979年)、『Call It Jazz』(1981年)、『City Life』(1983年)という3枚のアルバムをリリースしています。

Alive!の名が注目されるようになったのは、90年代のクラブ・シーンで『City Life』収録の「Skindo-Le-Le」が大人気となったためです。オリジナルは当ブログでも紹介したアメリカ在住ブラジル人フュージョン・グループViva Brasilですが、人気に火を付けたのはAlive!ヴァージョンです。

Alive!「Skindo-Le-Le」
 http://www.youtube.com/watch?v=ztkF9GL02n0

その意味では「Skindo-Le-Le」収録の『City Life』を紹介すべきかもしれませんが、「Skindo-Le-Le」は夏に聴きたい気分なので、2nd『Call It Jazz』をセレクトしました。

『Call It Jazz』は1981年5月に行われたライブを録音したライブ・アルバムです。ただし、ライブ・アルバムといっても他のアルバムで聴くことができない楽曲で占められており、その意味でオリジナル・アルバムとして捉えることができる作品です。

『Alive!』収録の「Somebody's Talkin' To You」『City Life』収録の「Skindo-Le-Le」のようなキラー・チューンはありませんが、それでも楽しめる楽曲が揃っています。

「Skindo-Le-Le」のイメージでブラジリアン・フュージョンの印象が強い彼女たちですが、本作を聴けば、ブラジリアンのみならずスウィンギー、ブルージー、スピリチュアルなAlive!に出会うことができます。そのあたりも本作の魅力です。

また、変幻自在なRhiannonのヴォーカルをはじめ、ライブならではの臨場感を堪能できると同時に、彼女たちの実力を認識できる1枚だと思います。

サバービアでも紹介された作品ですので一度チェックを!

全曲紹介しときやす。

「Willing」
オススメその1。おそらく本作で一番の人気曲!Gil Scott-Heronのカヴァーです。オリジナルはGil Scott-Heron & Brian Jackson『1980』に収録されています。本ヴァージョンは、オリジナルとは異なる雰囲気のゴキゲンなサンバ・フュージョンに仕上がっています。サンバ・ビートが炸裂するパーカッシヴ・サウンドにかなりグッときます。

本ヴァージョンの音源がYouTubeで無かったので、本ヴァージョンの雰囲気を受け継いだ日本人音楽家Kenichiro Nishihara(西原健一郎)氏のカヴァー(女性ヴォーカリストAlison Crocketをフィーチャー、アルバム『Humming Jazz』収録)を紹介しておきます。

Kenichiro Nishihara feat. Alison Crocket「Willing」
 http://www.youtube.com/watch?v=RUor2ldynaM
Gil Scott-Heron & Brian Jackson「Willing」
 http://www.youtube.com/watch?v=VmC8sU-qcJI

「Call It Jazz」
タイトル曲は小粋なスウィンギー・チューン。中盤のアップ・スウィング・パートが実にエキサイティング!Rhiannonの高速スキャットもグッド!

「Show Me The Way」
カリンバによるイントロが印象的なスピリチュアル・ジャズ。その幻想的な雰囲気に聴衆も息を潜めています。

「Step By Step」
フェンダーローズの音色が心地好く響くバラード。Rhiannonのエモーショナルなヴォーカルが感動を高めてくれます。

「Wild Women Don't Get The Blues」
女性ブルース歌手Ida Coxのカヴァー。ブルージーなRhiannonのヴォーカルに聴衆も大盛り上がりです。

「Greeting Song」
オススメその2。幻想的な序盤から徐々に盛り上がっていき、気づけばパーカッションが乱舞するグルーヴィーな展開へ・・・。ライブらしい臨場感にグッとくる演奏です。

「Loving Song」
Rhiannonの変幻自在のヴォーカルで盛り上がるスウィンギー・チューン。中盤のブラジリアン・パートもエキサイティング!

「Golden River/Golden Dream」
ミステリアスな雰囲気が支配する1曲。まさに夢の中のようです!

「Too Bad」
ブルージーな雰囲気のバラード。「Wild Women Don't Get The Blues」もそうですが、ブルージーな演奏が意外にマッチします。

「Heaven Is In Your Mind」
オススメその3。メロウな中にもスピリチュアルな雰囲気が漂う素晴らしい演奏です。そのスピリチュアルな部分が単に心地好いで終わらない感動をデリバリーしてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=qOfPrFdfTgM

興味がある方は1st『Alive!』(1979年)、3rd『City Life』(1982年)もぜひ!

『Alive!』(1979年)
Alive!
「Somebody's Talkin' To You」
 http://www.youtube.com/watch?v=fY6DXBG09sg

『City Life』(1983年)
City Life
posted by ez at 01:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年01月03日

Faze-O『Riding High』

黄金メロウ・クラシック「Riding High」収録☆Faze-O『Riding High』
RIDING HIGH
発表年:1977年
ez的ジャンル:Ohio Players弟分ファンク
気分は... :今年の1枚目は・・・

今日から通常の記事エントリーです。

毎年、新年の1枚目は何にしようと迷うのですが、今年はあまり深く考えずFaze-O『Riding High』(1977年)をセレクト。

昨年末に遂に世界初CD化が実現した作品です!

Faze-Oは、シカゴで結成されたファンク・グループ。メンバーはKeith Harrison(key、vo)、Tyrone Crum(b、vo)、Ralph Aikens(g、vo)、Roger Parker(ds、per)、Robert Neal, Jr.(per、vo)の5名。

Ohio Playersに見出され、『Riding High』(1977年)、『Good Thang』(1978年)、『Breakin' The Funk』(1979年)という3枚のアルバムをリリースしています。

Faze-Oと言えば、何と言っても黄金メロウ・クラシック「Riding High」ですね。フリーソウル・クラシックや定番サンプリング・ネタとして大人気の1曲です。

僕もEPMDBrothers Like Outlaw等のHip-Hopチューンで本曲を知り、フリーソウルのコンピ『Free Soul River』で改めて本曲の素晴らしさを再認識したといった感じでしたね。

その「Riding High」が収録されているのがデビュー作『Riding High』(1977年)です。

Ohio Playersが楽曲提供&アレンジで全面バックアップしています。その意味で「Riding High」以外はOhio Players色が強い1枚という印象かもしれません。

「Riding High」のみでも十分楽しめますが、Ohio Playersの弟分ファンクとして楽しむこともできます。

世界初CD化が実現したこの機会にぜひ!

全曲紹介しときやす。

「Riding High」
前述のように、タイトル曲は本作のハイライトとなるメロウ・クラシックです。メロウな中にミステリアスな浮遊感が漂う音空間の何とも心地好いこと!このイントロを聴いただけでグッときますね!Kool & The Gang「Summer Madness」、Roy Ayers「Everybody Loves The Sunshine」等とセットで聴くとサイコー!ですね。
http://www.youtube.com/watch?v=hNuCYzqiuBk

フリーソウル・クラシックとして人気ですが、サンプリング・ネタとしても定番です。EPMD「Please Listen To My Demo」、Fresh 4「Wishing on A Star」、Kriss Kross「Tonight's the Night」、Brothers Like Outlaw「The Real McKoy」、Black Moon「Shit iz Real」、ALT「Ridin' High」、Low Profile「Keep Em' Flowin'」、KAM「Hang 'Um High」、Young Meek「Shake It」等でサンプリング・引用されています。また、Platinum Pied Pipersがカヴァーしています。

EPMD「Please Listen To My Demo」
 http://www.youtube.com/watch?v=hYJ03l2s59g
Fresh 4「Wishing on A Star」
 http://www.youtube.com/watch?v=zTsp5FlmSvY
Kriss Kross「Tonight's the Night」
 http://www.youtube.com/watch?v=VOBlGCFbfxY
Brothers Like Outlaw「The Real McKoy」
 http://www.youtube.com/watch?v=EeczOhHSQuI
Black Moon「Shit iz Real」
 http://www.youtube.com/watch?v=GbKvq46VfPk
ALT「Ridin' High」
 http://www.youtube.com/watch?v=PGfhPQKbjdo
Low Profile「Keep Em' Flowin'」
 http://www.youtube.com/watch?v=Vk-j9hhfjM4
KAM「Hang 'Um High」
 http://www.youtube.com/watch?v=v_FnlVaAkUo
Young Meek「Shake It」
 http://www.youtube.com/watch?v=kofO9URxqiQ
Platinum Pied Pipers「Ridin' High」
 http://www.youtube.com/watch?v=_6VfCqN1gOA

「Funky Reputation」
この曲はモロにOhio Playersなファンキー・チューン。本家と比較すると小粒でお行儀が良いですが、それでもグッドです。
http://www.youtube.com/watch?v=YObTXWmL9Jk

「You And I (Belong Together) 」
アーバン・メロウなサウンドとエモーショナルなバリトン・ヴォーカル&スウィート・コーラスがマッチしたスロウ・チューン。なかなか聴かせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=N3SUbpiHnwM

「Toe Jam」
重心低くうねるファンキー・グルーヴが心地好いです。
http://www.youtube.com/watch?v=AIdwC1nUY_0

「True Love」
哀愁スロウ・チューンと思いきや、途中で少しラテンなファンキー・パートが入ってくるユニークな仕上がりです。

「Get Some Booty」
突き抜けた開放感が心地好いファンキー・チューン。
http://www.youtube.com/watch?v=Y6hgQG8jTB0

「Test-This Is Faze-O」
ラストはズッシリとしたファンク・チューン。少しP-Funkのテイストも入っている感じが僕好み。
http://www.youtube.com/watch?v=9Y_4N9X693E

興味のある方は他のFaze-O作品もチェックしてみては?

『Good Thang』(1978年)
Good Thang

『Breakin' The Funk』(1979年)
BREAKIN' THE FUNK
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2011年01月01日

『音楽の園』2010年年間アクセス数Top10

Happy New Year!
今年もよろしくお願い致します。

新年最初は恒例の四半期アクセス数Top10および年間アクセス数Top10です。

まずは2010年10月1日から12月31日までの四半期アクセス数Top10です。

第1位:John Legend & The Roots『Wake Up!』(2010年)
Wake Up

第2位:DeBarge『Ultimate Collection』(1997年)
Ultimate Collection

第3位:Tommie Young『Do You Still Feel The Same Way』(1973年)
Do You Still Feel the Same Way?

第4位:Curtis Mayfield『Give, Get, Take And Have』(1976年)
ギヴ・ゲット・テイク・アンド・ハヴ+1(紙ジャケット仕様)

第5位:Pat Metheny『Secret Story』(1992年)
Secret Story

第6位:Bruno Mars『Doo-Wops & Hooligans』(2010年)
Doo Wops & Hooligans

第7位:Boogie Down Productions『By All Means Necessary』(1988年)
By Any Means Necessary

第8位:Rahsaan Patterson『Rahsaan Patterson』(1997年)
ラサーン・パターソン

第9位:Erik Tagg『Rendez-Vous』(1977年)
ランデヴー

第10位:The Foreign Exchange『Authenticity』(2010年)
Authenticity

全体的には新旧作品ともにR&B/Soul系強し!という印象ですね。
個人的にはクラブジャズやブラジル系を大プッシュしていたつもりだったのですが・・・

引き続き2010年の年間アクセス数Top10です。

第1位:DeBarge『Ultimate Collection』(1997年)
Ultimate Collection

第2位:Miles Davis『Get Up With It』(1970、72、73、74年)
Get Up with It

第3位:Diane Birch『Bible Belt』(2009年)
Bible Belt

第4位:Weldon Irvine『Sinbad』(1976年)
Sinbad

第5位:Roger『The Saga Continues...』(1984年)
The Saga Continues

第6位:Soul II Soul『Club Classics Vol.1』(1989年)
Vol. 1 - Club Classics 10th Anniversary

第7位:Q-Tip『Kamaal The Abstract』(2009年)
カマール・ジ・アブストラクト

第8位:Tenorio Jr.『Embalo』(1964年)
Embalo

第9位:Milton Nascimento『Minas』(1975年)
ミナス

第10位:Alison Limerick『And Still I Rise』(1992年)
And Still I Rise

こちらもDeBargeの強さが目立ちました。
また、2009年ダントツ第1位だったDiane Birchも引き続き人気でした。

当ブログらしい人気作Miles Davis『Get Up With It』Weldon Irvine『Sinbad』Alison Limerick『And Still I Rise』も根強かったですね。

個人的には昨年一押しだったブラジルものからTenorio Jr.Milton Nascimentoの2枚がTop10入りしたのが嬉しいですね。

今年も特定の年代・ジャンルに偏重せず幅広く作品を紹介したいと思いますので、よろしくお願い致します。

明日はお休みして3日から通常の記事エントリーに戻る予定です。
posted by ez at 03:19| Comment(2) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする