発表年:1971年
ez的ジャンル:ブラジリアン・ソフトロック
気分は... :何とか引き分け・・・
昨日はNFL、ラグビー大学選手権決勝、サッカー日本代表と終日スポーツを楽しんだ1日でした。
NFLのワイルドカード・プレーオフ「シーホークス対セインツ」「コルツ対ジェッツ」は共に劇的な試合でした。
まさか昨シーズンの王者セインツがシーホークスに敗れると予想したNFLファンは皆無だったのでは?まさにプレーオフ史上、最大の番狂わせだったかもしれません。セインツはシーホークスのことをナメてたかもしれませんね。
ワイルドカード屈指の好カードとなった「コルツ対ジェッツ」は予想通り僅差のゲームとなりました。終了間際、コルツが逆転FGを決めた時点で誰しもコルツ勝利と思ったはずです。ジェッツが残り1分もないところから奇跡なドライブを行い、試合終了と同時の再逆転FGで見事に勝利しました。コルツは逆転FG直後のキックオフで一瞬気が緩み、大きなリターンを許してしまったことが命とりとなりましたね。勝負の怖さを
サッカー日本代表は、よくやくザック・ジャパンの公式戦を観ることができました。
日本にとっては冷や汗ものの初戦でしたね。あの状況であれば引き分け勝ち点1で良しとすべきでしょう。個人的にはアジア杯の勝敗で大騒ぎするつもりはありませんが、準備不足のまま大会に突入して簡単に勝てる程アジアは甘くないという点を再認識できたと思います。
「香川はやはりサイドではなく中央で使うべき」
「OGもあったけどDF吉田は及第点じゃない」
「やはり日本にはサイドアタッカーがいないなぁ」
というのが個人的な感想です。初戦を踏まえて次戦どのように立て直してくるかが楽しみです。
今回はブラジリアン・ソフトロックの名盤Osmar Milito『... E Deixa O Relogio Andar!』(1971年)です。
Osmar Militoは1941年ブラジル、サンパウロ生まれのコンポーザー/アレンジャー/キーボード奏者。Sergio Mendes & Brasil '66の弟分グループBossa Rioのメンバーでした。
『... E Deixa O Relogio Andar!』(1971年)、『Nem Paleto, Nem Gravata』(1973年)、『Viagem』(1974年)、『Ligia』(1978年)といったソロ・アルバムをリリースしています。
本作『... E Deixa O Relogio Andar!』(1971年)は、ブラジリアン・ソフトロック幻の名盤としてアナログ盤が高値取引されていましたが、2006年にようやくCD化が実現した作品です。
ジャケが冬っぽくて良いですよね。
しかしながら、中身はジャケの雰囲気とは異なるドリーミーなブラジリアン・ソフトロックに仕上がっています。
本作では女性1人、男性3人の4人組コーラス・グループQuarteto Formaを大きくフィーチャーしており、彼らの爽快&ドリーミーなコーラスワークがアルバム全体の大きな魅力となっています。さらにはMarcos Valle、Luiz Ecaもレコーディングに参加しています。Luiz Ecaはストリングス・アレンジも務めています。
本作以外にもブラジルを代表する優良MPBレーベルSom Livreからリリースされた作品です。
ブラジル好き、ソフトロック好きの人にはぜひ聴いて欲しい1枚です。
全曲紹介しときやす。
「E Deixa O Relogio Andar」
Nonato Buzar/William Prado作。オープニングはQuarteto Formaの爽快なコーラスとサンバのリズムが心地好い至極のブラジリアン・ソフトロックです。
http://www.youtube.com/watch?v=ogcP-bggAEY
「A Famous Myth」
映画『Midnight Cowboy(邦題:真夜中のカウボーイ)』でThe Groopが歌っていたソフトロック名曲をカヴァー(Jeffrey M. Camanor作)。当ブログではセルメン・フォロワー系グループThe Carnivalのカヴァーも紹介済みです。本ヴァージョンもオリジナルの魅力を受け継いだドリーミーな仕上がりです。ここでもQuarteto Formaが素晴らしいコーラスワークを披露してくれます。
The Groop「A Famous Myth」
http://www.youtube.com/watch?v=BZO9GVqp-94
「Que Bandeira」
Marcos Valle/Paulo Sergio Valle/Marlozinho Rocha作。Marcos Valleのオリジナルは『Garra』(1971年)に収録されています。本ヴァージョンはQuarteto Formaの歯切れの良いコーラスワークを活かした小粋な仕上がりです。
Marcos Valle「Que Bandeira」
http://www.youtube.com/watch?v=IFOeRfY3m84
「Cantaloup Island」
Herbie Hancockのお馴染みの名曲をカヴァー。インストですがグルーヴィーなリズムがサイコーです。Herbieには申し訳ありませんが、オリジナルよりも格好良いと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=mru2u5FjDo0
「Garra」
Marcos Valle/Paulo Sergio Valle作。Marcos Valleのオリジナルは『Garra』(1971年)に収録されています。この曲もインストですが、開放的な演奏が実に心地好いです。
http://www.youtube.com/watch?v=hEyIXfBcMNM
Marcos Valle「Garra」
http://www.youtube.com/watch?v=o3s6NucID_w
「Chovendo Na Roseira」
Antonio Carlos Jobim作品のカヴァー。フェンダーローズのメロウな音色とQuarteto Formaのドリーミーなコーラスがマッチしたロマンティック・チューンに仕上がっています。
「Rita Jeep」
Jorge Benのカヴァー。オリジナルは『Negro E Lindo』(1971年)に収録されています。オリジナルのリズミックな雰囲気を活かしつつも、Quarteto Formaのコーラスワークの魅力を前面に打ち出したミラクルなブラジリアン・ソフトロックに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=RnFypDxEuXY
Jorge Ben「Rita Jeep」
http://www.youtube.com/watch?v=j1qxBKYlob8
「What Are You Doing For The Rest Of Your Life」
Michel Legrand作品。オリジナルは1969年の映画『The Happy Ending』の挿入歌です。哀愁を帯びたイージーリスニング調の仕上がりで聴かせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=nYF65vNkxKQ
「The Rio For Love」
Marcos Valle/Paulo Sergio Valle/Osmar Milito作。ドリーミーなソフトロック・チューン。Quarteto Formaのコーラスがサイコーです。ソフトロック好きの人であれば、かなりグッとくる仕上がりだと思います。
「Mercy Mercy Mercy」
Joe Zawinul作の名曲カヴァー。オリジナルは当ブログで紹介したCannonball Adderley『Mercy, Mercy, Mercy!』(1968年)に収録されています。Quarteto Formaのスキャット入りのリラックスした仕上がりがグッド!中盤以降のエキサイティングなリズムにもグッときます。
「Mudei De Ideia」
Antonio Carlos e Jocafiのカヴァー。Antonio Carlos e Jocafiのオリジナルは『Mudei De Ideia』(1971年)に収録されています。オリジナルをよりポップでキャッチーにした仕上がりにグッときます。ブラジリアン・ソフトロックらしい1曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=MGAkt5VJG0o
Antonio Carlos e Jocafi「Mudei De Ideia」
http://www.youtube.com/watch?v=Bx0EkmHn9t0
「Ta Falado」
Ivan Lins/Ronaldo Monteiro de Souza作。歯切れの良い軽快なリズムが魅力のインスト・カヴァーです。
「Joao Bello」
Osmar Milito作。ラストは緩急をうまくつけたファンキー&メロウなインストで締め括ってくれます。
ご興味のある方は他のOsmar Milito作品もチェックを!
『Nem Paleto, Nem Gravata』(1973年)
『Viagem』(1974年)
『Ligia』(1978年)
また、本作で素晴らしいコーラスを聴かせてくれるQuarteto Formaのアルバム『Quarteto Forma』(1970年)もチェックを!
Quarteto Forma『Quarteto Forma』(1970年)