発表年:2010年
ez的ジャンル:名曲カヴァー系欧州ジャズ
気分は... :1802回目!
ブログの管理画面を見ると、記事数が1800回を超えていました。
本エントリーが1802回目となります。
やはり、100回単位で記事が増えると感慨深いものがありますね。
同時に、ブログを振り返る良い機会になります。
最近のブログの傾向で言えば、ロック系がめっきり減り、ブラジルものが多くなっているのが顕著ですね。別にロックが嫌いになった訳ではありませんが、それ以上に興味がある作品が他ジャンルにあるといった感じですかね。
まぁ、これからも年代・ジャンルに偏らないセレクトを心掛けたいと思います。
さて、今回は昨年末にリリースされたThe Moleskinsの2nd『Bittersweet』です。
The Moleskinsはスウェーデン人女性ヴォーカリストCaroline Ekstromによるジャズ・プロジェクト。ライブではカルテット編成で活動しているようです。
当ブログでも大絶賛したスウェーデンのクラブジャズ・ユニットThe Quiet Nights Orchestraのメンバー等がバックアップした1stアルバム『Dedication』(2009年)は、ロック/ポップスの名曲カヴァー集として、クラブジャズ好きから高い支持を得ました。
そして、『Dedication』に続くカヴァー・アルバム第2弾となるのが本作『Bittersweet』(2010年)です。
本作ではThe Quiet Nights OrchestraのメンバーJonne Bentlovがプロデュース&演奏を担当し、同じくThe Quiet Nights OrchestraからPhilip Neterowicz(彼はライブメンバーでもある)やCarl Ottossonの2人がゲスト参加しています。
クラブジャズ感覚を前面に押し出した『Dedication』と比較すると、より幅広いリスナーを意識したジャズ・ヴォーカル作品に仕上がっています。そのあたりに物足りなさを感じる方もいるようですが、僕は結構楽しめました。特に選曲が前作以上に僕好みです。実際、オリジナル収録アルバムの半分は当ブログで紹介済みです。
ただし、"ライトリスナーの女性をターゲットにした「女子ジャズ」系ジャズアルバム"という販売元の売り出し方は感心しませんね。新しい層を取り込みたいという意図はわかりますが、こうした売り出し方は従来の購買層を遠ざけてしまうのでは?
"この選曲に反応するのがどのようなリスナーなのか"という点を、もっと考慮すべきだと思います。
そんなことはさて置き、お馴染みの名曲をさまざまなかたちで楽しむことができます。選曲に興味を持った方はぜひチェックしてみて下さい。
全曲紹介しときやす。
※オリジナル収録アルバムも紹介しておきます。
「The April Fools」
オープニングはHal David/Burt Bacharach作品。オリジナルはCatherine Deneuve、Jack Lemmon主演のアメリカ映画『The April Fools(邦題:幸せはパリで)』(1969年)の主題歌であり、Dionne Warwickが歌っていました。ただし、契約の関係でサントラにはDionneのヴォーカル・ヴァージョンは収録されていません。さて、本ヴァージョンですがオリジナルの切ないメロウネスに、北欧ジャズ・ヴォーカルらしいしっとり感が加わった仕上がりがグッド!
Dionne Warwick『Greatest Motion Picture Hits』(1969年)
「Human Nature」
MJのモンスター・アルバム『Thriller』からのヒット・シングルをカヴァー。ワルツ調の落ち着いた仕上がりは、オリジナルとは別の魅力の「Human Nature」を聴かせてくれます。
Michael Jackson『Thriller』(1982年)
「Lets Stay Together」
Al Greenの大ヒット・シングルをカヴァー。このソウル名曲をキャッチーでボッサ・テイストの小粋なジャズ・チューンに仕上げています。カフェ・ミュージック好きの方はグッとくるはず!
Al Green『Let's Stay Together』(1972年)
「I.G.Y」
Donald Fagenの人気作『The Nightfly』からのシングル曲をカヴァー。オリジナルのほんわかレゲエ・テイストを、よりダビーにした仕上がりは少しサプライズでした。
Donald Fagen『The Nightfly』(1982年)
「I Wanna Be Your Lover」
Prince殿下の初期ヒット・シングル(アルバム『Prince』収録)をカヴァー。オリジナルとの対比という意味では一番面白い仕上がりです。殿下の楽曲がNu Jazz風に生まれ変わっています。
Prince『Prince』(1979年)
「Remind Me」
Patrice Rushenの超有名サンプリング定番曲をカヴァー(アルバム『Straight From The Heart』収録)。オリジナルに近い雰囲気ですが、クラブジャズならではのスパイスが効いています。
Patrice Rushen『Straight From The Heart』(1982年)
「Open Your Eyes」
Common「The Light」のサンプリング・ソースとしても有名なBobby Caldwellの人気曲をカヴァー(アルバム『Cat In The Hat』収録)。個人的に大好きな楽曲なので、この曲をカヴァーしてくれただけで感動ですね。オリジナルの雰囲気を受け継いだメロウな仕上がりもグッド!
Bobby Caldwell『Cat In The Hat』(1980年)
「Through The Fire」
Chaka Khanの人気シングルをカヴァー(オリジナルはアルバム『I Feel For You』収録)。Kanye West「Through The Wire」のサンプリング・ソースとしても有名な曲ですね。しっとりとしたボッサ・テイストのアレンジがサイコー!のグッド・カヴァーに仕上がっています。
Chaka Khan『I Feel For You』(1984年)
「Think Twice」
定番サンプリング・ネタとしてもお馴染み、Donald Byrd『Stepping Into Tomorrow』収録曲のカヴァー。華やかなメロウ・グルーヴのオリジナルと比較すると、ジャジー感たっぷりの本ヴァーションは少し地味すぎる気もします(笑)
Donald Byrd『Stepping Into Tomorrow』(1974年)
「Glory Box」
トリップ・ホップの人気グループPortisheadの代表曲をカヴァー(アルバム『Dummy』収録)。前作でもPink Floyd「Money」、Eurythmics「Here Comes The Rain Again」といったダークな楽曲を取り上げていましたが、Portisheadとは意外な選曲でした。オリジナルの持つ気だるいテイストをうまく生かしたカヴァーに仕上がっています。
Portishead『Dummy』(1994年)
「Caught Up In The Rapture」
クワイエットストームを代表するアルバムAnita Baker『Rapture』からのヒット・シングルをカヴァー。ブラジリアン・フレイヴァーの仕上がりが僕好みで嬉しいですね。
Anita Baker『Rapture』(1986年)
「Love Light In Flight」
ラストはStevie Wonderが手掛けたサントラ『The Woman In Red (Soundtrack)』からのシングル曲をカヴァー。クラブジャズ的な格好良さで言えば、アルバムで一番だと思います。きっと前作と比較して本作に不満を持っている人は、本曲のような疾走感のある演奏が少ないからだと思います。確かに、それは一理あると思いますが・・・
Stevie Wonder『The Woman In Red (Soundtrack)』(1984年)
1stアルバム『Dedication』(2009年)もセットでどうぞ!
『Dedication』(2009年)
サッカーのアジア杯決勝は延長戦の末、交代出場の李忠成が決勝ゴールを決め、2大会ぶりにアジア王者となりました。
試合内容はさておき、豪州に勝って王者に輝いたことは賞賛すべきですね。準備期間があまりなく、ケガ人や不可解な判定などのトラブルを乗り越えての王者奪取は価値あるものだと思います。
個人的には長友にMVPを贈りたいですね。
川島の好セーブもチームを救いました!
また、ザッケローニの采配も見事でした。
おめでとう!日本代表!よくやった!