2011年02月04日

Dexter Gordon『Doin' Allright』

完全復活を遂げたDexのBlue Note第一弾アルバム☆Dexter Gordon『Doin' Allright』
ドゥーイン・オールライト+2
録音年:1961年
ez的ジャンル:男気ハードバップ
気分は... :体が資本です!

昨日は昨年末から感じていた体調に異変を診てもらうために病院へ・・・
幸い何の問題もないようで一安心です。

でも、根っからの病院嫌いで5年に一度くらいしか健康診断も受診しない性分なので、これを機会に胃カメラ等の検査も行うことにしました。

今日は"偉大なるワン・アンド・オンリー"テナー・サックス奏者Dexter Gordonです。

これまで当ブログで紹介したDexter Gordon作品は以下の5枚。

 『Dexter Calling...』(1961年)
 『Go』(1962年)
 『Our Man In Paris』(1963年)
 『One Flight Up』(1964年)
 『Gettin' Around』(1965年)

6枚目に紹介するのは『Doin' Allright』(1961年)です。

これまで紹介してきた作品リストを見ればわかるとおり、僕が取り上げるDex作品は全てBlue Note時代の作品です。何故だかBlue Note時代のDex作品を聴くと、とてもリラックスできます。

特別なことをしている訳ではないのに、マイペースな存在感があるというあたりが気に入っているのだと思います。

『Doin' Allright』(1961年)は、DexのBlue Note第一弾アルバムであり、麻薬中毒のため引退同然の状態だったDexが復調を示した1枚です。

レコーディング・メンバーはDexter Gordon(ts)、Freddie Hubbard(tp)、Horace Parlan(p)、 George Tucker(b)、Al Harewood(ds)。Horace Parlanの名盤『Us Three』のピアノ・トリオに、新進気鋭のトランペット奏者Freddie Hubbardが加わった布陣です。

大らかなスケール感が支配するDexらしい1枚に仕上がっています。

あくまでもDexの盛り上げ役に徹し、少し控えめなHubbard、小粋なプレイでアクセントを加えてくれるParlan、Tucker & Harewoodのずっしり重いリズム隊、といったDexの完全復活を支えるバック陣も素晴らしいです。

完全復活を遂げたDexの豪快なフレーズを堪能しましょう!

全曲紹介しときやす。

「I Was Doing Allright」
タイトル曲はIra Gershwin/George Gershwin作によるスタンダード。オリジナルは映画『The Goldwyn Follies』のために作られたものです。リラックス・ムードの中でDexが偉大なるワン・アンド・オンリーの存在感を示してくれます。Hubbardもそんな偉大な先輩に敬意を払ってか、少し控えめのソロといった感じです(笑)。Dex作品らしいムードを満喫できる小粋なオープニングです。
http://www.youtube.com/watch?v=KIGbWrwV3NQ

「You've Changed」
Carl Fischer/Bill Carey作のスタンダード。個人的には本作のハイライト。Dexのテナーが切々と男心を奏でる感動のバラードです。Dexワールド全開です!
http://www.youtube.com/watch?v=zb7PnP6s5U8

「For Regulars Only」
Dexのオリジナル。DexとHubbardの二管によるテーマが印象的なハードバップ・チューン。続くDexのソロも聴き応え十分です。George TuckerとAl Harewoodのリズム隊がしっかりと全体を支えています。

「Society Red」
Dexのオリジナル。ブルージー&ファンキーな演奏が印象的です。ここではHubbardが先発でソロを演奏します。本作ではDexの盛り立て役の印象が強いHubbardですが、ここではらしいソロを聴かせてくれます。続くDexのブルージーなソロもグッときます。重く引きずるリズム隊もグッド!

「It's You Or No One」
ラストはJule Styne/Sammy Cahn作のスタンダード。Harewoodの歯切れの良いハイアットとTuckerのウォーキング・ベースが先導する格好良いアップ・チューンに仕上がっています。DexもHubbardを飛ばしまくりのフレーズを聴かせてくれます。Parlanのピアノ・ソロも実に小粋です。

CDには「For Regulars Only (Alternate Take)」「I Want More」の2曲がボーナス・トラックとして追加収録されています。

Dexter Gordonの過去記事もご参照下さい。

『Dexter Calling...』(1961年)
Dexter Calling...

『Go』(1962年)
Go

『Our Man In Paris』(1963年)
Our Man in Paris

『One Flight Up』(1964年)
One Flight Up

『Gettin' Around』(1965年)
ゲッティン・アラウンド
posted by ez at 06:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする