発表年:2010年
ez的ジャンル:ジャジー・ソウル系女性シンガー
気分は... :"女子ジャズ"ではないよ!
今日は期待の女性シンガーAmber Ojedaの『Here I Am』(2010年)です。
Amber Ojedaはサンディエゴを拠点とする女性シンガー。ソングライティングも手掛けています。
昨年末に日本でリリースされた本作『Here I Am』がデビュー・アルバムとなります。
国内盤のわりには彼女のバイオグラフィー等が全く記載されていないので、彼女についてわかっているのはこの程度です。それなりの国内盤価格で販売するならば、発売元にはもう少し丁寧な仕事をして欲しかったですね。
ただし、内容の方は期待通りの素晴らしい内容です。
Giovanca、Norah Jones好きにオススメ!というのが発売元の謳い文句です。また、僕が購入したCDショップでは、今流行の(???)"女子ジャズ"コーナーに置いてありました。
個人的には、"女子ジャズ"的な欧州の女性ジャズ・ヴォーカリストとは異なるジャンルのアーティストだと思います。また、Giovancaほどポップじゃないし、Norah Jonesともベクトルが異なる気がします。
サウンドはジャジーですが、根底にあるのはR&B/Soulであり、さらにはジャジーHip-Hop的な感性も覗えます。その意味ではネオ・ソウル/オーガニック・ソウルと(女子ジャズとは異なる)欧州ジャジー・ポップの中間あたりの魅力を持っている作品だと思います。
ヴォーカリストとしてもキュートな魅力を持つAmberですが、全てのソングライティングとヴォーカル・アレンジを手掛け、プロデュース&アレンジもJuan Van Dunkと共同で務めています。その意味では単にニュー・ディーヴァとしてではなく、よりトータルなアーティストとして期待したいですね。
ちなみに共同プロデューサーJuan Van Dunkは、Faith EvansやVan Huntの楽曲も手掛けるベーシストらしいです。両アーティストを愛聴する僕は知りませんでしたが・・・
先月紹介したMichelle Shaprowもそうですが、こうしたクロスオーヴァー感覚のアーティストが米国西海岸から続々登場してくるのが興味深いですね。
最近では欧州や南米に目を向けがちな僕に米国音楽シーンの裾野の広さを再認識させてくれた1枚です。
全曲紹介しときやす。
「Don't Rush」
オープニングはネオ・ソウル的グルーヴ感が心地好いジャジー・ソウル。少しレイジーなAmberのヴォーカルとサウンド&リズムが実にマッチしています。
http://www.youtube.com/watch?v=MIWy8SLZNUg
「Lady Like」
憂いのあるヴォーカルで哀愁ソウル・チューン。サウンドとの一体感も含めて完成度の高い1曲に仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=OKYLFXxsCms
「So Lovely」
お気に入りその1。ネオ・ソウル/オーガニック・ソウル好きの人であれば間違いなく気に入るであろうジャジー・ソウル。タメの効いたグルーヴに自然と体が揺れます。
http://www.youtube.com/watch?v=0xFfGI2YnvU
「Love From The Band」
お気に入りその2。Amberのキュートな魅力を満喫できる爽快メロウ・グルーヴ。フルートの音色が涼しげです。ジャジー・テイストの欧州女性SSWが好きな人にオススメ!
http://www.youtube.com/watch?v=ni9dXLaR5iI
「Here I Am」
タイトル曲はノスタルジックな哀愁モードが漂うジャジー・チューン。ラップ風のパートもあり、AmberがHip-Hop的感性も持つアーティストであることを確認できます。
http://www.youtube.com/watch?v=Hf7FRuc4_QA
「Sometimes I」
お気に入りその3。クラブジャズ好きの方が聴くと楽しめる1曲なのでは?ノスタルジックなジャズ・サウンドと21世紀的なクラブ・サウンドを上手に融合させた魅惑のジャズ・ダンスに仕上がっています。
「What This Could Be」
お気に入りその4。オーガニックなグルーヴ感の中にエレガントな気品漂うジャジー・ソウル。ここでもジャジーHip-Hop的エッセンスを上手く取り入れています。
http://www.youtube.com/watch?v=hEG3884pxaw
「Hype Love」
お気に入りその5。サウンドの質感として、Sade好きの人は気に入るであろう大人のジャジー・ポップ。もっともSade Aduのセクシー・ヴォーカルとAmberのキュート・ヴォーカルはかなり異なりますが(笑)、
http://www.youtube.com/watch?v=0mD45JclBw8
「Get To Know Me」
ラストは切ない女心が訴える感じにグッとくる哀愁ジャジー・ソウル。
ここ数ヶ月はNFLに夢中で欧州サッカー観戦が疎かになっていましたが、久々にプレミアでのアーセナル戦を観ています。いつ観てもアーセナルのサッカーは美しいですね。
早く宮市がアーセナルのユニフォームを着てピッチに立つ日が来て欲しいですね。宮市やスペインサバデル所属の長身FW指宿あたりが欧州で活躍し、代表入りを目指せるようになることを願っています。