2011年02月22日

Gimmicks『Brasilian Samba』

セルメン・フォロワーの最高峰グループ☆Gimmicks『Brasilian Samba』
ブラジリアン・サンバ
発表年:1970年
ez的ジャンル:セルメン・フォロワー系スウェディッシュ・ブラジリアン・ポップ
気分は... :セルメン・フォロワーにヒーハー!

今回はスウェーデン出身のグループGimmicksが1970年にリリースした『Brasilian Samba』です。

今日ではセルメン・フォロワーの最高峰グループの代表作として人気の高い1枚ですね。

Gimmicksは、Sergio Mendes & Brasil'66に夢中になったリーダーのLeif Carlqvistがセルメン・スタイルのボッサ・グループを作ろうと思い立ち、メンバーを集めて60年代後半に結成したグループです。

正確なディスコグラフィがわからないのですが、本作『Brasilian Samba』(1970年)以外に『In Acapulco』(1971年)
『Gimmicks Of Sweden』(1972年)、『Gimmicks』(1973年)、『Music Is What We Like To Play』(1974年)、『... Att Tycka Om』(1975年)、『Simsalabim』(1976年)等のアルバムをリリースしている模様です。
※これらがオリジナル・アルバムなのかは不明です。ご了承下さい。

結成してから何度かのメンバー交代を経て、オランダのレーベルから発売されたアルバムが本作『Brasilian Samba』です。

本作時点のメンバーは、Leif CarlqvistAnita StrandellMay-Britt PerssonPepeTorsten DannenbergRoger Palmの6名。Anita Strandell、May-Britt Perssonという2人の女性ヴォーカルとコーラス&演奏を担当する男性メンバー4名という編成です。

"セルメン・フォロワーの最高峰グループ"の代表作だけあって、全12曲中8曲はSergio Mendesヴァージョンでお馴染みの楽曲であり、全編にわたりセルメン的なポップ&キュートなボッサ・サウンド&コーラスを満喫できます。Sergio Mendes & Brasil'66を少しアップデートしたかたちで聴かせてくれる1枚といったところでしょうか。

特に人気が高いのは、Cafe Apres-midiのコンピに収録されている「Boink (Brazil De Carnival) 」「Roda」の2曲ですが、それ以外も捨て曲ナシの充実作に仕上がっています。ちなみにCafe Apres-midiシリーズには本作収録曲以外にも「「Att Fa Resa」「「Coco-Loco Samba」といったGimmicks作品がチョイスされています。

セルメン好きで未聴の方はぜひチェックしてみて下さい。

全曲紹介しときやす。

「The Joker」
オープニングはSergio Mendes & Brasil'66ヴァージョン(アルバム『Herb Alpert Presents Sergio Mendes & Brasil'66』収録)でもお馴染みの1曲。オリジナルはミュージカル『The Roar of the Greasepaint-The Smell of the Crowd』(1964年)の挿入歌(Leslie Bricusse/Anthony Newley作品)。当ブログではWes Montgomeryのカヴァーも紹介済みです。基本的にはセルメン・ヴァージョンもアップデートさせた仕上がりです。途中スパニッシュ・テイストのギターが入るあたりがいいですね。

「Walk On By」
Hal David/Burt Bacharach作の名曲(オリジナルはDionne Warwick)をカヴァー。当ブログでは、Cal TjaderAverage White BandGloria GaynorThe Four King CousinsThe CarnivalPucho & The Latin Soul Brothersのカヴァーを紹介済みです。少し切ない雰囲気の仕上がりにグッときます。

「California My Way」
The 5th Dimensionでお馴染みの1曲(Willie Hutch作)。The 5th Dimensionヴァージョンでもお馴染みの♪ドゥドゥドゥ・ドゥドゥドゥ・ドゥドゥドゥドゥ〜♪という特徴的なコーラスも聴くことができます。躍動するドリーミー・コーラスを堪能しましょう!
http://www.youtube.com/watch?v=fxbi2_ODFXY

「Look Of Love」
Dusty Springfieldが1967年にヒットさせたBurt Bacharach作品(映画007シリーズ『Casino Royal』の主題歌)。Sergio Mendes & Brasil'66によるシングルも全米シングル・チャート第4位の大ヒットとなりました(アルバム『Look Around』収録)。当ブログではセルメン以外にDelfonicsによるスウィート・ソウル・カヴァーも紹介済みです。セルメン・ヴァージョンがお好きな人であれば気に入るはずです。

「Constant Rain(Chove Chuva)」
Jorge Ben作品のカヴァー。この曲もSergio Mendes & Brasil'66がシングル・リリースしています(アルバム『Equinox』収録)。セルメン・ヴァージョンよりも少しアップテンポにし、キュートな女性ヴォーカルの魅力をより強調しています。

「Boink (Brazil De Carnival) 」
前述のようにCafe Apres-midiのコンピにも収録された人気曲(Dorival Caymmi作品)。Clementineのスタイリッシュなカヴァーでも人気ですね。軽快なサンバのリズムにのって爽快スキャットが晴れやかに響き渡ります。聴いているだけでハッピー・モードになります!楽しく踊り明かしましょ!
http://www.youtube.com/watch?v=Cv11k_nqXbc

Clementine「Saudades da Bahia (Boink) 」
 http://www.youtube.com/watch?v=PbOq-9QXsIs

「Bom Bom Bay」
Joao Gilbertoの名曲「Bim Bom」のカヴァー。Sergio Mendes & Brasil'66もカヴァーしていますね(アルバム『Equinox』収録)。セルメン・ヴァージョンのエントリーでも書きましたが、本曲を聴くと、♪ビン・ボム、ビン・ビン・ボム♪の部分を♪ビンボー、ビン・ビンボー♪と貧乏賛歌の鼻歌にしてしまうのが僕の悪い癖です(笑)

「Going Out Of My Head」
Teddy Randazzo/Bobby Weinstein作品。オリジナルはLittle Anthony & The Imperialsです。Sergio Mendes & Brasil'66『Herb Alpert Presents Sergio Mendes & Brasil'66』でカヴァーしています。セルメン・ヴァージョンをお手本にしたポップで切ない仕上がりにグッときます。

「Look Around」
Sergio Mendes & Brasil'66のアルバム『Look Around』のタイトル曲(Alan Bergman/Marilyn Bergman/Sergio Mendes作)。セルメン・ヴァージョンによりメリハリをつけた仕上がりが素晴らしいですね。この曲の仕上がりは本家を上回っているのでは?

「Dance The Samba」
Vinicius De Moraes/Antonio Carlos Jobim作の名曲「So Danco Samba (Jazz 'N' Samba)」のカヴァー。Sergio Mendes & Brasil'66もアルバム『Equinox』でカヴァーしています。当ブログではセルメン以外に当ブログではWanda Sa(Wanda De Sah)Tamba TrioRoberto Menescalのヴァージョンも紹介済みです。ここではお馴染みの名曲を男女コーラスらしい華やかな雰囲気で聴かせてくれます。

「You're My World」
Cilla Blackの1964年のヒット曲をカヴァー(Umberto Bindi/Carl Sigman作)。切ない恋心モードが魅力の楽曲ですが、ここでも雰囲気たっぷりに聴かせてくれます。

「Roda」
ラストは「Boink」同様Cafe Apres-midiのコンピに収録された人気曲(Gilberto Gil/Joao Augusto作品)。アルバム『Look Around』に収録されたSergio Mendes & Brasil'66ヴァージョンも大人気ですね。軽快なテンポのスタイリッシュ・サンバに仕上がっています。思わずハンド・クラッピングしてしまいます。
http://www.youtube.com/watch?v=vWCMLafL_80

気になる方は他のGimmicks作品もチェックを!

『In Acapulco』(1971年)
イン・アカプルコ

『Gimmicks』(1973年)
ギミックス

とりあえずベスト盤で代表曲をゲットするというのもアリかも?

『The Best of Gimmicks』
Best of
posted by ez at 12:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする