発表年:1967年
ez的ジャンル:Michel Legrandサントラ
気分は... :意外なハッピーエンド?
今日はどうしても終日ハッピー気分で過ごしたい特別な日です。
そんな僕の気分にジャスト・フィットする作品が、巨匠Michel Legrandが音楽を担当したフランス映画『Les Demoiselles de Rochefort(邦題:ロシュフォールの恋人たち)』のサウンドトラックです。
映画『Les Demoiselles de Rochefort(ロシュフォールの恋人たち)』(1967年)は、Jacques Demy監督によるフランスのミュージカル映画。主演はCatherine Deneuve、Francoise Dorleacの姉妹です。それ以外にGene Kelly、George Chakiris、Jacques Perrinといった米仏の豪華スターが脇を固めています。
Francoise Dorleac演じるSolange(ソランジュ)、Catherine Deneuve演じるDelphine(デルフィーヌ)という双子の美人姉妹を主人公に、彼女達が暮らすフランス西南の港町ロシュフォールを舞台に巻き起こる恋の物語を描いたミュージカルです。
監督Jacques Demy、音楽Michel Legrand、主演Catherine Deneuveのミュージカル映画と言えば、カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞した『Les Parapluies de Cherbourg(シェルブールの雨傘)』があまりにも有名ですね。
僕も洋楽を聴き始める以前の小学生時代は、家にあった映画音楽大全集の類のレコードをよく聴いており、その中に収録されていた『シェルブールの雨傘』はよく聴きました。また、全集についていた解説本を繰り返し読んでいるうちにMichel Legrandの名前を覚えた記憶があります。
あれから35年以上の年月が経ちますが、ここ数年は60〜70年のサントラ(特にフランス映画・イタリア映画)に対する興味が高まっています。僕のような音楽の聴き方をしていると特定ジャンルの作品を一気に集めることは難しいのですが、マイペースでコレクションを増やしています。
そんな中で『シェルブールの雨傘』、『ロシュフォールの恋人たち』という2枚のMichel Legrand作品も入手しました。どちらも気に入っていますが、今の僕の気分によりフィットしているのは『ロシュフォールの恋人たち』ですかね。
何よりハッピー・モードになれるストーリーおよび音楽がいいですね。キュートな主人公二人に心奪われるのも確かですが、モダン・ジャズとシャンソンのエッセンスをミュージカル映画へ見事に取り込んだMichel Legrandの音楽にも魅了されます。
特に一番のお気に入り曲「Chanson Des Jumelles」の持つ晴れ晴れとした開放感こそが、今日の僕が望んでいる音ですね。
今日が明るく、楽しく幸福な1日になることを願って・・・
全曲紹介しときやす。
「Arrivee Des Camionneurs」
邦題「キャラバンの到着」 。三菱自動車ランサーのCM曲で流れていたのでご存知の方も多いのでは?オープニングは、ダイナミックなモダン・ジャズ・チューンです。ブラス・セクション、ストリングス、スキャットも大いに盛り上げてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=yLNIxrfOtnM
「Chanson De Maxence」
邦題「マクサンスの歌」。映画の随所で流れる愛のテーマです。美しいメロディとフランス語の語感の響きがロマンティック・ムードを盛り上げてくれます。当ブログではBill Evans『You Must Believe In Spring』収録のカヴァーも紹介済みです。
http://www.youtube.com/watch?v=lp41bjlLS4U
「De Delphine A Lancien」
邦題「デルフィーヌとランシアン」。アップ・テンポのジャズ・ワルツがデルフィーヌの女心を上手く表現しています。フランス・ミュージカルらしい小粋な仕上がりです。
http://www.youtube.com/watch?v=7Zqcb0zLgvM
「Marins, Amis, Amants Ou Maris」
邦題「水夫,友達,恋人,夫」。ボッサ・リズムが心地好い1曲。途中スウィンギーなパートも挟み、軽快な歌声で大いに盛り上がります。映画としてはアメリカのミュージカル映画への対抗心が覗える素晴らしいダンス・シーンですね。
http://www.youtube.com/watch?v=E54oL26ZnyQ
「Chanson De Simon」
邦題「シモンの歌」。フランス映画のサントラらしいロマンティックなバラードです。男の哀愁モードで歌われるのがいいですね!
「La Femme Coupee En Morceaux」
邦題「バラバラ事件の女」。物騒なタイトルですが・・・3曲目の「De Delphine A Lancien」と同じメロディです。
「La Chanson D'Un Jour D'ete」
邦題「夏の日の歌」。主人公の双子姉妹が華やかに歌い踊る映画の見せ場のシーンで歌われる1曲。軽快かつ晴れやかな歌声と演奏がグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=tAfZAlTI9Iw
「Chanson Des Jumelles」
邦題「双児姉妹の歌」。僕の一番のお気に入り曲。アルバム・ジャケに写る主人公二人も本曲のシーンからとったものです。キュートな主人公二人の魅力を見事なモダン・ジャズ・サウンドで引き出しています。今日の気分はまさにこの曲のモードです!
http://www.youtube.com/watch?v=uopjMuYY3F8
「La Chanson D'Andy」
邦題「アンディの歌」。ピアノとストリングスが奏でる美しい旋律をバックに歌われる切ないラブ・バラード。
「Chanson De Solange」
邦題「ソランジュの歌」。ソランジュの中に芽生えた恋心を歌った1曲。期待と不安が入り混じり揺れ動く女心を巧みに表現しています。
「Chanson De Delphine」
邦題「デルフィーヌの歌」。ソランジュの次はデルフィーヌの恋心。愛のテーマ「Chanson De Maxence」の別ヴァージョンといった仕上がりです。
「Nous Voyageons De Ville En Ville」
邦題「町から町へ」。男性陣によって歌われる「Arrivee Des Camionneurs」の別別ヴァージョンといった仕上がりです。
「Chanson D'Yvonne」
邦題「イヴォンヌの歌」。デルフィーヌとソランジュの母親イヴォンヌの愛のテーマ。そのせいかノスタルジック・ムードが漂います。
「Toujours - Jamais」
邦題「いつもいつも」。映画のエンディングが近いことを予感させる1曲。
「Depart Des Camionneurs」
邦題「キャラバンの出発」。デルフィーヌとソランジュ、そして母親イヴォンヌ、3人の恋の行方は・・・これまで流れてきたさまざまなテーマが交錯するエンディングです。
『Les Parapluies de Cherbourg(シェルブールの雨傘)』も雨が似合う季節になった頃にでも紹介しますね。
『Les Parapluies de Cherbourg(シェルブールの雨傘)』(1964年)
ヨーロッパ映画サントラの過去記事もご参照下さい。
『7 Uomini D'Oro(Seven Golden Men)』(1965年)
『Un Homme Et Une Femme』(1966年)
『Anna』(1967年)
『Sesso Matto』(1973年)