2011年03月01日

Sergio Mendes & Brasil '77『Vintage 74』

Stevie Wonderのカヴァー3曲が聴きもの!☆Sergio Mendes & Brasil '77『Vintage 74』
Vintage '74
発表年:1974年
ez的ジャンル:ラブ&メロウ系ブラジリアン・ポップ
気分は... :感情を伝染させる!

3月に突入しましたね。
今年は年明けからバタバタ状態で全く落ち着きません。

でも、どんなに忙しくてもブログを書く余裕くらいは持っていたいですね。
人間気持ちのゆとりがないとクリエイティヴな発想や爆発的な集中力は発揮できませんからね。特に僕の場合はそういったタイプかもしれないので・・・

さて、Sergio Mendesの6回目の登場です。

これまで紹介してきたSergio Mendes作品は以下の5枚。

 『Herb Alpert Presents Sergio Mendes & Brasil '66』(1966年)
 『Equinox』(1967年)
 『Look Around』(1968年)
 『Crystal Illusions』(1969年)
 『Sergio Mendes & the New Brasil '77』(1977年)

6枚目に紹介するのはBrasil '77時代の作品『Vintage 74』(1974年)です。

『Love Music』(1973年)に続くBell Records第2弾作品となります。

本作におけるBrasil '77のメンバーは、Sergio Mendes(p、el-p)以下、Gracinha Leporace(vo)、Bonnie Bowden(vo)、Oscar Castro-Neves(g)、Octavio Bailly, Jr.(b)、Claudio Slon(ds)、Laudir Oliveira(congas)、Paulo Da Costa(congas)というラインナップです。Mendesの奥方でもある女性シンガーGracinha Leporaceは以前にBossa Rioのメンバーとしても紹介しています。

それ以外にAntonio Carlos Jobim(g)、Lee Ritenour(g)等がゲスト参加しています。プロデューサーは前作『Love Music』に続きBones Howeが務め、Dave Grusinがオーケストレーションを担当しています。

商業的にはこの時期のセルメンは低迷していましたが、内容的にはBrasil '66時代に劣らぬポップ&メロウな作品を作り続けており、十分楽しめます。

本作『Vintage 74』の目玉は、Stevie Wonderのカヴァー3曲ですね。オリジナルのテイストにセルメンらしさを加えたカヴァーあり、オリジナルを大胆なアレンジで変貌させた斬新カヴァーあり、セルメンらしいメロウ・ブラジリアン全開のカヴァーありと各曲かなり楽しめます。

それ以外にもAntonio Carlos Jobimのカヴァー2曲、Leon RussellやAntonio Carlos e Jocafiの名曲カヴァーも含まれ、アルバム全体の構成も充実しています。

Brasil '66時代のセルメンは最高ですが、Brasil '77時代のセルメンも侮れません!

全曲紹介しときやす。

「Don't You Worry 'Bout A Thing」
Stevie Wonderのカヴァー1曲目。アルバム『Innervisions』収録の名曲。当ブログではIncognitoWeldon Irvineのカヴァーも紹介済みです。オリジナルのラテン・フレイヴァーを活かしつつ、セルメンらしい華やかさも加わった魅力的なカヴァーに仕上がっています。シンセが鳴り響くのはStevieの影響ですかね!
http://www.youtube.com/watch?v=KyD26A6hzxI

「This Masquerade」
後にGeorge Bensonが大ヒットさせるLeon Russell作の名曲カヴァー。洗練された哀愁バラードの仕上がっており、個人的にはオリジナルやGeorge Bensonヴァージョン以上に聴きやすいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=POb_V796904

「The Waters Of March (Aguas De Marco) 」
Antonio Carlos Jobimのカヴァー1曲目。名曲「三月の水」です。当ブログではTania Maria、 href="http://eastzono.seesaa.net/article/149297145.html">Stacey Kent(フランス語ヴァージョン)のカヴァーも紹介済みです。Jobim自身がギターで参加しています。セルメンらしいポップでエレガントなボッサ・チューンに仕上がっています。Dave Grusinによるストリングス・アレンジも素晴らしいです!
http://www.youtube.com/watch?v=o9o6mg6W3sM

「Waiting For Love」
同じBell Recordsのレーベル・メイトであったThe 5th Dimensionの作品へ楽曲提供していたRandy Mcneillの作品。胸を締め付ける切ないポップ・バラードです。
http://www.youtube.com/watch?v=Ge77L59m1Qo

「Lonely Sailor (Marinheiro So)」
Caetano Veloso等もカヴァーしているトラディショナル・ソング。バイーア色の強く出たリズミックなアレンジがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=W2DgvNGTKl4

「Voce Abusou」
ブラジルの男性SSWデュオAntonio Carlos e Jocafiによるメロウ・サンバ名曲をカヴァー。当ブログではViva BrasilMichel Fugain Et Le Big Bazarのカヴァーを紹介済みです。サンバのリズムが心地好く響くメロウ・チューンはセルメン好きであれば鉄板の仕上がりだと思います。まぁ、セルメン・ヴァージョンに限らず曲自体が大名曲ですが。

「Superstition」
Stevie Wonderのカヴァー2曲目。大ヒット曲「迷信」
カヴァーです(オリジナルは『Talking Book』収録)。Lee Ritenour(g)がゲスト参加し、オリジナルとは異なる雰囲気の刺激的なカヴァーに仕上がっています。僕がセルメンに求めるメロウ路線とは異なる方向ですが、拍手喝采の大胆なカヴァーです。
http://www.youtube.com/watch?v=4IeFvIPJoJo

「Funny You Should Say That」
前作『Love Music』でも3曲取り上げていたBrian Potter/Dennis Lambert作品。セルメンらしいポップ&メロウなボッサ・チューンに仕上がっています。

「Double Rainbow」
Antonio Carlos Jobim作品のカヴァー2曲目。原題「Chovendo Na Roseira」。当ブログではOsmar Militoのカヴァーを紹介済みです。シンセ・サウンドが飛び交うブラジリアン・グルーヴに仕上がっています。David Amaroがギター・ソロで盛り上げてくれます。

「If You Really Love Me」
Stevie Wonderのカヴァー3曲目。StevieとSyreeta Wrightの共作によるお馴染みのヒット曲(オリジナルはアルバム『Where I'm Coming From』収録)。メロウなブラジリアン・グルーヴを期待する人にはフィットすると思います。
http://www.youtube.com/watch?v=xKmzEZ5F4hk

Sergio Mendes作品の過去記事もご参照下さい。

『Herb Alpert Presents Sergio Mendes & Brasil'66』(1966年)
マシュ・ケ・ナーダ

『Equinox』(1967年)
分岐点~コンスタント・レイン

『Look Around』(1968年)
Look Around

『Crystal Illusions』(1969年)
Crystal Illusions

『Sergio Mendes & the New Brasil '77』(1977年)
Sergio Mendes & the New Brasil '77
posted by ez at 03:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする