2011年03月10日

Ohmega Watts『Watts Happening』

Lightheadedのメンバーによるサウンドセンス抜群のクロスオーヴァーHip-Hop☆Ohmega Watts『Watts Happening』
Watts Happening
発表年:2007年
ez的ジャンル:クロスオーヴァー系アングラ・ジャジーHip-Hop
気分は... :バルサは勝ちましたが・・・

サッカーUEFAチャンピオンズリーグの決勝トーナメント1回戦、屈指の好カード「バルセロナ対アーセナル」の2ndレグはバルセロナが3対1で勝利し、逆転でベスト8進出を決めました。

バルサ、ガナーズ共に大好きなクラブである僕にとっては決勝戦で観たかった試合でしたが、やはり現在の力ではバルサが一枚上という感が強かったですね。それだけにファン・ペルシーに退場を下した審判のジャッジは残念でしたね。あれが無ければ、バルサもかなり焦り、終盤はさらに両者のスペクタルな激闘を期待できたはずですが・・・

今回はLightheadedのメンバーOhmega Wattsの2ndソロ・アルバム『Watts Happening』(2007年)です。

Ohmega Watts(本名:Milton Campbell)はN.Y.ブルックリン出身のHip-Hopアーティスト。OthelloBrailleと組んだユニットLightheadedのメンバーとしても活動しています。

これまで『The Find』(2005年)、『Watts Happening』(2007年)という2枚のソロ・アルバムをリリースしています。

当ブログではLightheadedのメンバーのうち、Othelloばかりにフォーカスしてしまい、Ohmega WattsBrailleの作品はおざなりにしてきたので、ここらでちゃんと紹介しますね(笑)

Ohmega Watts自身のアルバムこそ紹介していなかったものの、当ブログでこれまで紹介してきたアルバムの中に度々ゲスト参加しています。

 Othello『Elevator Music』(2005年)
 Othello『Alive At The Assembly Line』(2006年)
 Various Artists『Kero One Presents:Plug Label』(2007年)
 Kero One『Early Believers』(2009年)
 The Residents『Open House』(2009年)
 Mental Abstrato『Pure Essence』(2010年)

こうしてOhmega Watts参加の作品を眺めてみると、全てアングラ・ジャジーHip-Hopの名盤ばかりですね。

さて、今日紹介する2ndソロ『Watts Happening』(2007年)ですが、Hip-Hopの枠に収まらない刺激的なクロスオーヴァー作品に仕上がっています。特に、ラテン、ブラジル、アフロのフレイヴァーが強調された楽曲が多く収録されています。

ここでのOhmega WattsはMCというよりもプロデューサー/ミュージシャンという位置づけが強く、彼のサウンド・クリエイトのセンスを満喫する1枚です。

きっとアングラ・ジャジーHip-Hop好きに止まらず、広くクラブ・ミュージック/クロスオーヴァー好きを魅了するアルバムだと思います。

全曲紹介しときやす(Disc1のみ)。

「What's It Worth」
オススメその1。オープニングはDJ BombayのスクラッチとRagen Fykesの女性コーラスも加わったオールドスクール調のファンキー・トラックにグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=6Tg8_uyZax8

「Triple Double」
オススメその2。Theory Hazitをフィーチャー。故J Dillaあたりが好きな方はグッとくる1曲なのでは?シンセのコズミック感とDJ Manwellの擦りにグッときます。

「No Delay」
オススメその3。The Sound Providersとのコラボでもお馴染みSurrealをフィーチャー。シングルにもなりました。Ohmega Watts自身が弾くシンセ&ローズの響きが印象的なドープ&アブストラクトな音世界がグッド!

「Shorty Shouts」
インタールード的な小曲ですが、意外にエキサイティングです。

「Model Citizen」
オススメその4。モロにKool & The Gang「Summer Madness」しています。Andrew Walters Bariのヴァイヴやホーン隊も加わったジャジー・チューンです。
http://www.youtube.com/watch?v=ffMvaFCbaJ4

「Few And Far Between」
アフロ・サンバ調のビーツにグッときます。Hip-Hopの枠に収まらないOhmega Wattsの面白さを実感できます。
http://www.youtube.com/watch?v=AA9cQHGbgCw

「Eyes And Ears」
Jneiro Jarel、Shape Of Broad Mindsをフィーチャー。中盤以降にビーツが俄然面白くなる展開です。
http://www.youtube.com/watch?v=7sv0J1Yc1Po

「Roc The Bells」
オススメその5。Lightheadedをフィーチャー。やはりOthelloとBrailleの三人が集まれば、何かを期待してしまいますよね。

「Adaptacao」
オススメその6。Tita Limaの女性ヴォーカルをフィーチャーした哀愁ラテン・グルーヴ。Hip-Hopファンというよりもラテン・フレイヴァーのクラブ・サウンドがお好きな人向けです。
http://www.youtube.com/watch?v=6ce3Vs_shhk

「Saywhayusay」
オススメその7。完全にHip-Hopの枠を飛び越えて、Nu Jazz/ブロークンビーツ系に入っています。サンバ調ブロークンビーツといった仕上がりですかね。

「Interlude: 'A Teaspoon Of Sugar'」
ジャジー&メロウなインタールード。

「Are You Satisfied」
Sugarpie Desantoのヴォーカルをフィーチャー。ラテン・フレイヴァーで畳み掛けます。

「Dedicated」
アブストラクト感が支配する中、オルガンで上手くアクセントをつけるセンスがグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=5LwHM1IJcyI

「Memory Lane」
Genahral Victorをフィーチャー。太めのリズムとジャジー&メロウな上モノの組み合わせがいい感じです。
http://www.youtube.com/watch?v=8gqVKntXV8A

「Found」
ジャジーな疾走感が印象的です。

「Interlude: 'Clap On Clap Off!'」
ラスト・スパートに向けてのインタールード。

「Work For Wealth」
オススメその8。Ragen FykesとBarry Hamptonをフィーチャー。ラテン・フレイヴァーの不思議な浮遊感がいい感じです。

「The Platypus Strut」
オススメその9。実は僕の一番のお気に入りはコレ。全くHip-Hopしていない強烈なアフロ・ファンクのアッパー・インスト・チューンです。Fela Kuti好きの人であれば気に入ると思います。
http://www.youtube.com/watch?v=ME9kRzrtu4M

「Freak Out!!!」
ヴォコーダーも駆使したスピーディーなファンク・チューン。もっと長尺で聴きたい!

「Gone With The Wind」
ラストはストリングスも入ったメロディアスなジャジーHip-Hopチューンで締め括ってくれます。

1stソロ・アルバム『The Find』(2005年)もチェックを!

『The Find』(2005年)
Find

Lightheaded『Pure Thoughts』(2002年)
PURE THOUGHTS

Lightheaded『Wrong Way』(2005年)
Wrongway

Othello & The Hipknotics『Classics』(2004年)
Classic

Othello『Elevator Music』(2005年)
Elevator Music

Othello『Alive At The Assembly Line』(2006年)
Alive At The Assembly Line
posted by ez at 03:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする