2011年03月24日

Stina Nordenstam『Memories Of A Colour』

"スウェーデンのBjork"による魅惑のウィスパー・ヴォイス☆Stina Nordenstam『Memories Of A Colour』
Memories of a Color
発表年:1991年
ez的ジャンル:不思議系スウェディッシュSSW
気分は... :心をリセットする音楽...

スウェーデン人女性シンガー・ソングライターStina Nordenstamのデビュー・アルバム『Memories of a Colour』(1991年)です。

Stina Nordenstamは1969年、スウェーデン、ストックホルム生まれの女性シンガー・ソングライター。

これまで『Memories of a Colour』(1991年)、『And She Closed Her Eyes』(1994年)、『Dynamite』(1996年)、『People Are Strange』(1998年)、『This Is Stina Nordenstam』(2001年)、『The World Is Saved』(2004年)といったアルバムをリリースしています。

また、VangelisYelloNine Horses(元JapanのDavid Sylvianのグループ)等とコラボし、レコーディングを行っています。

雰囲気としては"スウェーデンのBjork"というイメージがピッタリの不思議系女性アーティストです。

我が家のCD棚には"仕分け場所不明"の作品を集めたコーナーがあるのですが、本作『Memories of a Colour』は何年もの間そのコーナーに居座っていました。

リアルタイムで本作を購入しましたが、どのような経緯で本作に辿り着いたのか全く記憶がありません。

The Cardigans等のスウェディッシュ・ポップがブームになる前でしたし、"スウェーデンのBjork"とはいっても、BjorkがSugarcubes解散後の初ソロの『Debut』をリリースするのは本作から2年後です。

当時はスウェーデン人アーティストと聞いて、僕自身が真っ先に思う浮かぶのはABBAのような状況だったと思いますし、女性シンガー・ソングライターに凝っていたわけでもないし・・・

多分、池袋WAVEあたりで視聴して衝動買いしたのだと思います。少し脱線すると、当時ワールド・ミュージックにかなりハマっていた僕にとって、ワールド・ミュージック系の作品が充実した当時の池袋WAVEは最も頻繁に通っていたCDショップだったかもしれません。

『Memories of a Colour』に話を戻すと、まずはStinaの圧倒的なキャラとウィスパー・ヴォーカルに魅了される作品ですが、音的には、アコースティックなサウンドを基調としたジャジー・ポップです。ジャケ・イメージのように決して明るくはなく、静かで、内省的ですが、澄み切ったピュアな魅力に溢れています。適度にアヴァンギャルドなテイストが入っているのもいいですね。

今の時期、どうしても励まし系の応援ソングを聴く機会が多いですが、頑張るためには心をリセットする音楽も必要だと思います。

独特の音世界で心をリセットできる北欧らしい魅惑のウィスパー・ヴォイスです。

全曲紹介しときやす。

「Memories Of A Colour」
シングルにもなったタイトル曲。少し暗めですが幻想的なポップ・チューンです。Stina独特の世界に吸い込まれていくオープニングです。
http://www.youtube.com/watch?v=hLzXyzavHPw

「The Return Of Alan Bean」
「I'll Be Cryin' For You」と並ぶ僕のお気に入り。Stinaのキュートなヴォーカルとアコギ・サウンドがマッチしたジャジー・ポップ。まさにピュア・ミュージックといった雰囲気で大好きです。

「Another Story Girl」
この曲もシングルになりました。寂しげなStinaのヴォーカルと美しくも切ないサウンドが印象的です。
http://www.youtube.com/watch?v=u3hZvkXvLcw

「His Song」
7分を超える大作。大自然の映像でも観ながら聴きたくなる美しい1曲。ジャジーなピアノと美しいストリングスを配したサウンドも素晴らしいです。

「He Watches Her From Behind」
美しく、切なく、儚く・・・Stinaらしい雰囲気がよく出た哀愁ジャジー・ポップ。セピア色の音像がいい感じです。
http://www.youtube.com/watch?v=NEAYPecU0bk

「I'll Be Cryin' For You」
個人的には一番のお気に入り。ひたすら美しいアコースティック・ポップ。澄み切ったStinaのヴォーカルとツボを押さえたジャジー・サウンドで心が浄化されます。
http://www.youtube.com/watch?v=_3MKEOSFlxQ

「Alone At Night」
ストリングスを中心とした美しくも儚いバックが幻想的な雰囲気を醸し出します。孤独の中で自分を見つめ直したくなります。

「Soon After Christmas」
この曲が一番好き!という人が多いかもしれません。タイトルからしてクリスマスの時期に聴くべき曲かもしれませんが、いつ聴いても涙腺に触れる感動的な名曲です。愛しい人も思い浮かべながら聴きましょう!
http://www.youtube.com/watch?v=nPsWT_3ypmo

「A Walk In The Park」
ラストは子供たちの声と共に始まる、Stinaのヴォーカルの多重録音による殆どア・カペラに近い1曲です。カナダのエレクトリック・バンドCrystal Castlesが昨年リリースしたアルバム『Crystal Castles』に収録された「Violet Dreams」、「Vietnam」の2曲で本曲がサンプリングされています。
http://www.youtube.com/watch?v=HAtpj1szoOE

他のStina Nordenstam作品もチェックを!

『And She Closed Her Eyes』(1994年)
And She Closed Her Eyes

『Dynamite』(1996年)
Dynamite

『People Are Strange』(1998年)
People Are Strange

『This Is Stina Nordenstam』(2001年)
This Is Stina Nordenstam

『The World Is Saved』(2004年)
World Is Saved (Reis)
posted by ez at 07:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする